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公開番号
2025144266
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-02
出願番号
2024043964
出願日
2024-03-19
発明の名称
合金粉末及びその製造方法、並びにニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液の製造方法、硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの製造方法、リチウムイオン電池用正極材料の合成のための前駆体化合物を製造する方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
個人
主分類
B22F
1/00 20220101AFI20250925BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】少なくともニッケル、コバルト、及び銅を含む合金粉末に関して、酸浸出性を高めて浸出時間を短くするとともに、高濃度にニッケル及びコバルトを含む鉱酸塩水溶液を製造することを可能にする技術を提供すること。
【解決手段】本発明に係る合金粉末は、少なくともニッケル、コバルト、及び銅を含む合金粉末であって、銅の含有量が25質量%~45質量%であり、比表面積が0.07m
2
/g以上である。また、本発明に係る合金粉末の製造方法は、少なくともニッケル、コバルト、及び銅を含み、銅の含有量が25質量%~45質量%である合金を準備する工程と、準備した合金に対してアトマイズ処理を施すことによって、比表面積が0.07m
2
/g以上の合金粉末を得る工程と、を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくともニッケル、コバルト、及び銅を含む合金粉末であって、
前記銅の含有量が25質量%~45質量%であり、比表面積が0.07m
2
/g以上である、合金粉末。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
ニッケル及びコバルトの合計含有量が30質量%以上である、
請求項1に記載の合金粉末。
【請求項3】
請求項1に記載の合金粉末を製造する方法であって、
少なくともニッケル、コバルト、及び銅を含み、該銅の含有量が25質量%~45質量%である合金を準備する工程と、
準備した前記合金に対して、アトマイズ処理を施すことによって、比表面積が0.07m
2
/g以上の合金粉末を得る工程と、
を含む、合金粉末の製造方法。
【請求項4】
前記合金は、廃電池材料を含む原料に対して還元熔融処理を含む乾式製錬プロセスを経て得られる、
請求項3に記載の合金粉末の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載の合金粉末を用いてニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液を製造する方法であって、
前記合金粉末からニッケル及びコバルトを鉱酸で浸出することによって、ニッケル及びコバルトの鉱酸塩水溶液を製造する、
ニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液の製造方法。
【請求項6】
前記合金粉末を、硫化水素、固体硫黄、硫化水素ナトリウム、及び硫化ナトリウムから選ばれる1種以上の硫化剤の存在下で鉱酸溶液に浸漬させることによって、該合金粉末からニッケル及びコバルトを浸出する、
請求項5に記載のニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液の製造方法。
【請求項7】
前記酸は、硫酸であり、
ニッケル及びコバルトの硫酸塩水溶液を製造する、
請求項5又は6に記載のニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液の製造方法。
【請求項8】
硫酸ニッケル及び硫酸コバルトを製造する方法であって、
請求項5に記載の製造方法を前記鉱酸として硫酸を用いて実行してニッケル及びコバルトの硫酸塩水溶液を得る工程と、
前記硫酸塩水溶液に対して溶媒抽出処理を行うことによって不純物を抽出除去して、精製した硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの混合水溶液を得る工程と、
を含む、硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの製造方法。
【請求項9】
さらに、得られた前記混合水溶液に対して結晶化の処理を行い、硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの混合塩を得る工程を、含む、
請求項8に記載の硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの製造方法。
【請求項10】
リチウムイオン電池用正極材料の合成のための前駆体化合物を製造する方法であって、
請求項5に記載の製造方法を実行し、ニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液を製造する工程と、
前記ニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液を精製し、精製されたニッケル及びコバルトを含有する水溶液を得る工程と、
精製されたニッケル及びコバルトを含有する水溶液に対して水酸化物又は炭酸塩を添加することにより、ニッケル及びコバルトを水酸化物又は炭酸化物として析出させ、前記リチウムイオン電池用正極材料の合成に適した固体を得る工程と、
を含む、方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、合金粉末及びその製造方法に関する。また、その合金粉末を用いて製造されるニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液の製造方法、硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの製造方法、さらにリチウムイオン電池用正極材料の合成のための前駆体化合物を製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、軽量かつ大出力の電池としてリチウムイオン二次電池が脚光を浴びており、自動車やスマートフォン用途をはじめ様々な用途で使用が拡大している。このようなリチウムイオン二次電池の製造はレアメタルに依存しているが、将来、これらのレアメタルは枯渇する可能性がある。そのため、これらレアメタルのリサイクル技術の確立が急務となっている。例えば、主に正極材に使用されるニッケルやコバルト、負極に使用される銅は、高価な金属であり、有価金属として取り扱われている。特に、電気回路等に使用される銅は、再生可能エネルギー拡大の観点から需要が非常に大きく、より効率的に再利用する技術が求められている。
【0003】
例えば、特許文献1には、リチウムイオン二次電池のリサイクル手法についての技術が開示されている。具体的には、リチウムイオン二次電池を粉砕し、熱処理し、篩別することでニッケルやコバルトのようなリチウムイオン電池用正極材に使用される金属濃度を高めた原料の製造方法が開示されている。このように、リチウムイオン二次電池のスクラップから、有価金属の割合を高めた原料の製造が検討されている。
【0004】
また、特許文献2には、リチウムイオン二次電池のスクラップを粉砕篩別し、高温で全量熔解して、ニッケル、コバルト、及び銅の有価金属合金とスラグとに分離して回収する方法が開示されている。この方法では、ニッケルとコバルトに対する銅の質量比を制御することで、従来よりも低温でより安価に還元熔融処理できることが記載されている。
【0005】
また、特許文献3には、例えば廃リチウムイオン電池を原料として製造された合金粉末に関して、酸素量と粒径(D50)を制御することで、従来よりも酸浸出性を高める技術が開示されている。
【0006】
上述した従来技術にあるような、廃リチウムイオン電池を含む原料等から製造されたニッケル、コバルト、及び銅を含む合金粉末に対して、硫酸等の鉱酸による浸出処理を行うことで、ニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液を製造することができるが、製造した鉱酸塩水溶液におけるニッケル及びコバルトの濃度に関する検討や、全体での浸出時間に対する検討はなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-174032号公報
特開2021-165415号公報
特開2022-039445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、少なくともニッケル、コバルト、及び銅を含む合金粉末に関して、酸浸出性を高めて浸出時間を短くするとともに、高濃度にニッケル及びコバルトを含むニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液を製造することを可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ニッケル、コバルト、及び銅を含む合金粉末に対して鉱酸による浸出を行ってニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液を得るとき、その合金粉末中の銅含有量が高いと、製造されるニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液のニッケル及びコバルト濃度が低くなる。一方で、合金粉末中の銅含有量が低すぎると、合金粉末中のニッケル及びコバルトの量が相対的に多くなるため、ニッケル及びコバルトの浸出に時間を要する。
【0010】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、少なくともニッケル、コバルト、及び銅を含む合金粉末に関して、その合金粉末の銅含有量と比表面積とに着目した。そして、その銅含有量と比表面積とを特定の範囲に制御した合金粉末とすることで、上述したトレードオフの関係を解決し、酸浸出性を高めて、高濃度にニッケル及びコバルトを含むニッケル及びコバルト鉱酸塩水溶液を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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