TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025142446
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-01
出願番号
2024038273
出願日
2024-03-12
発明の名称
トビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤とその応用
出願人
中国計量大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C12N
15/11 20060101AFI20250924BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】トビイロウンカにおける抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤とその応用を提供する。
【解決手段】トビイロウンカのNlPCE4遺伝子に基づいて設計したdsNlPCE4阻害剤を得、前記阻害剤はメタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)を体表接種したトビイロウンカに適用することによりトビイロウンカの死亡率が大幅に増加する。本発明は、生物防除菌類とRNAiという2つの害虫防除の技術的方策を組み合わせ、RNA干渉(RNAi)の共同媒介に基づくトビイロウンカ防除技術の新たな標的を提供する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
トビイロウンカN1PCE4遺伝子に従って設計された二本鎖RNAであり、
前記トビイロウンカN1PCE4遺伝子のcDNA配列はSEQ No ID:01であり、コードされたタンパク質配列はSEQ No ID:02であることを特徴とするトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
前記トビイロウンカNlPCE4遺伝子のcDNA配列が遺伝子クローニングにより得られ、NlPCE4遺伝子クローニングのプライマーがcPCE4-F SEQ No ID:4、及びcPCE4-R SEQ No ID:5であり、
前記阻害剤は、トビイロウンカの4つの抗菌ペプチドをコードする遺伝子DefensinA、DefensinB、LugensinA、およびLugensinBの発現量を大幅に減少させることができるdsNlPCE4であり、
前記dsNlPCE4は、NlPCE4のcDNA配列に基づいて設計されたdsRNA合成プライマーによって合成され、
前記dsRNA合成プライマーは、dsNlPCE4-F SEQ No ID:10およびdsNlPCE4-R SEQ No ID:11であり、dsNlPCE4配列はSEQ ID No:03であることを特徴とする請求項1に記載のトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤。
【請求項3】
トビイロウンカの生存率を低下させるために使用されるトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤の応用であって、
前記阻害剤はトビイロウンカのN1PCE4遺伝子に従って設計された二本鎖RNAであり、
前記トビイロウンカN1PCE4遺伝子のcDNA配列はSEQ No ID:01であり、コードされたタンパク質配列はSEQ No ID:02であることを特徴するトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤の応用。
【請求項4】
前記阻害剤はトビイロウンカに対する生物防除菌類の殺虫効率を向上させるために使用され、または、生物防除真菌を体表接種されたトビイロウンカに作用するために使用され、
前記生物防除真菌はメタリジウム アニソプリエ(Metarhizium anisopliae) Ma456菌株であることを特徴とする請求項3に記載のトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤の応用。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遺伝子工学の分野、特にトビイロウンカにおける抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤およびその応用に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
トビイロウンカは我が国では稲の重要な害虫であり、稲の樹液を吸い取り、産卵し、ウイルス性疾患を媒介することで被害をもたらし、稲の品質と収量に深刻な影響を与える。現在トビイロウンカを防除する主な方法は、化学殺虫剤の使用である。しかし、化学殺虫剤の継続的かつ不合理な使用は、深刻な「3R」問題(薬物耐性、再蔓延、残留農薬)を引き起こす可能性がある。トビイロウンカの生物学的防除には微生物による防除が推奨されているが、その中でも生物防除菌類は、その独特の体壁接触感染様式により、刺吸い口器害虫の防除に明らかな利点を持っている。メタリジウム アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)は生物防除菌類の典型的な代表として、トビイロウンカの防除に大きな応用可能性が実証されている。
【0003】
自然条件下では、メタリジウム アニソプリエによる宿主感染プロセスは、宿主の体壁への分生子付着から始まり、発芽して宿主の体壁を貫通して血腔に侵入し、宿主の免疫防御システムを突破した後、血腔の栄養素が枯渇するまで急速に増殖し、最終的には宿主を死に至らしめる。明らかに、宿主昆虫の免疫防御反応を克服することは、メタリジウム アニソプリエの殺虫効率にとって重要な前提条件である。既存の研究では、昆虫の免疫システムを人為的に抑制すると、標的害虫に対する生物防除菌類の殺虫効率が大幅に向上する可能性があることが示されている。菌類と昆虫の相互作用における宿主の免疫調節関連遺伝子の発見と利用は、トビイロウンカ用の効率的な真菌系殺虫剤の開発における重要な基盤であり、重要なつながりである。
【0004】
RNAiは、dsRNAを用いて標的遺伝子の発現を効率的かつ特異的に阻害する技術であり、害虫防除研究の分野で広く利用されている。人工合成dsRNAによる害虫の成長と発達、または重要な行動に影響を与える重要な遺伝子を標的としてサイレンシングすると、昆虫の個体数を効果的に減らし、害虫の予防と防除効果を達成できる。生物防除菌類とRNAi技術を組み合わせると、標的害虫の防除に相乗効果をもたらすことができる。上記の組み合わせ技術の中核は、効率的な標的遺伝子のスクリーニングである。
【0005】
プロクロッティング酵素(Proclotting enzyme,PCE)は、広範囲に昆虫や他の節足動物の体内に存在し、Clipドメインを含む多様な機能を持つセリン プロテアーゼの一種である。活性化後は、プロテアーゼ加水分解カスケード反応を媒介することにより、昆虫の成長と発達、免疫防御などの多くの生理学的プロセスを調節でき、害虫駆除の効果的な潜在的標的となる。
本発明は、生物防除菌類とRNAiという2つの害虫防除方策を組み合わせてトビイロウンカの死亡率を大幅に増加させ、このような問題を解決するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存の技術の欠陥を解決するために、本発明の目的は、トビイロウンカにおける抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤およびその応用を提供することであり、本発明は、トビイロウンカのNlPCE4遺伝子に基づいて設計したdsNlPCE4阻害剤を得、この阻害剤がメタリジウム アニソプリエにより体表接種されたトビイロウンカに対して作用することで、トビイロウンカの死亡率を顕著に増加させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決策を採用する。
トビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤であって、トビイロウンカのNlPCE4遺伝子に基づいて設計された二本鎖RNAであり、トビイロウンカのNlPCE4遺伝子のcDNA配列はSEQ No ID:01であり、コードされたタンパク質配列はSEQ No ID:02である。
【0008】
上記のトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤は、遺伝子クローニングによりトビイロウンカのNlPCE4遺伝子のcDNA配列を取得し、NlPCE4遺伝子をクローニングするためのプライマーはcPCE4-F SEQ No ID:4及びcPCE4-R SEQ No ID:5である。
【0009】
上記のトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤は、dsNlPCE4であり、トビイロウンカの4つの抗菌ペプチドをコードする遺伝子、DefensinA、DefensinB、LugensinA、およびLugensinBの発現量を大幅に低下させることができる。
【0010】
上記のトビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤、dsNlPCE4は、NlPCE4のcDNA配列からdsRNA合成プライマーを設計することによって合成される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
中国計量大学
電子安全クランプ
9日前
中国計量大学
制振型ガイドレール固定システム
27日前
中国計量大学
エレベータベルトの二重安全ブレーキ装置
5日前
中国計量大学
無人機のテスト用治具及びそのテスト方法
2か月前
中国計量大学
エスカレータの非操作逆転と速度超過防止装置
27日前
中国計量大学
骨材の粒径分布の決定方法及びそのシステム及び電子機器
10か月前
中国計量大学
トビイロウンカの抗菌ペプチドの発現を阻害する阻害剤とその応用
7日前
中国計量大学
トビイロウンカのガレクチンNlGAL8遺伝子とその調製および応用
7日前
中国計量大学
ロボットアームの検査及びキャリブレーション用治具及びその使用方法
2か月前
中国計量大学
web3.0向けのサービスデータ損失関数正負例サンプリング及び再推薦方法
4か月前
個人
抗遺伝子劣化装置
1か月前
個人
細胞内探査とその利用
1か月前
雪国アグリ株式会社
単糖類の製造方法
今日
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
4か月前
個人
細胞培養容器
3か月前
日本バイリーン株式会社
細胞用支持基材
3か月前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
3か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
2か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
2か月前
テルモ株式会社
吐出デバイス
1か月前
東洋紡株式会社
改変型RNAポリメラーゼ
3か月前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
4か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
サッポロビール株式会社
飲料
4か月前
宝酒造株式会社
アルコール飲料
9日前
テルモ株式会社
容器蓋デバイス
1か月前
東ソー株式会社
pH応答性マイクロキャリア
1か月前
大陽日酸株式会社
培養装置
1か月前
JNC株式会社
アデノ随伴ウイルスの精製方法
4か月前
大陽日酸株式会社
培養装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
バイオ燃料製造方法
27日前
株式会社ファンケル
SEC12タンパク発現促進剤
2か月前
株式会社東海ヒット
灌流培養ユニット
3か月前
株式会社豊田中央研究所
細胞励起装置
7日前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
3か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
3か月前
続きを見る
他の特許を見る