TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025141727
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024060470
出願日2024-04-03
発明の名称電子安全クランプ
出願人中国計量大学
代理人個人
主分類B66B 5/18 20060101AFI20250919BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】エレベータの搭乗のセキュリティーを向上させることができる電子安全クランプを提供する。
【解決手段】電子安全クランプは、基板1とクランプ機構3とコントローラとを含み、基板1の前側にガイドレール2が貫通可能なレール本体通路が設けられ、レール本体通路の左右両側にそれぞれクランプ機構3が取り付けられ、クランプ機構は、ハウジングと第1のモータと可動輪とクランプブロックと伝動アセンブリと第2のモータとを含む。可動輪は、第2のモータによって自転するように駆動され、第1のモータは、伝動アセンブリによって可動輪とクランプブロックとの位置を、一方をガイドレールに水平に近づけ、他方をガイドレールから水平に遠ざけるように同時に切り替え可能である。コントローラは、それぞれ2組のクランプ機構3に電気的に接続され、かごを相対的に遅い速度で所定の位置まで降下させた後、直ちに降下を停止させることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板(1)と、クランプ機構(3)と、コントローラとを含み、前記基板(1)の前側にガイドレール(2)が貫通可能なレール本体通路が設けられ、前記レール本体通路の左右両側にそれぞれクランプ機構(3)が取り付けられ、前記クランプ機構(3)は、ハウジング(31)と、第1のモータ(32)と、可動輪(33)と、クランプブロック(34)と、伝動アセンブリ(35)と、第2のモータ(36)とを含み、前記可動輪(33)は、第2のモータ(36)によって自転するように駆動され、前記第1のモータ(32)は、伝動アセンブリ(35)によって可動輪(33)とクランプブロック(34)との位置を、一方をガイドレール(2)に水平に近づけ、他方をガイドレール(2)から水平に遠ざけるように同時に切り替え可能であり、前記コントローラは、それぞれ2組のクランプ機構(3)に電気的に接続されていることを特徴とする電子安全クランプ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記基板(1)の前側にいくつかのリングが縦方向に設けられ、併せてレール体通路のレール体ガイドリング(11)を構成することができることを特徴とする請求項1に記載の電子安全クランプ。
【請求項3】
前記可動輪(33)の外に滑り止めスリーブが設けられることを特徴とする請求項1に記載の電子安全クランプ。
【請求項4】
前記クランプブロック(34)のガイドレール(2)に向かう側に滑り防止パッドが取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の電子安全クランプ。
【請求項5】
前記伝動アセンブリ(35)は、内歯車(351)と、外歯車(352)と、中歯車(353)と、ガイドロッド(354)と、位置制限柱(355)と、位置制限ブロック(356)と、位置決め歯車(357)と、ラック(358)と、駆動歯車(359)とを含み、前記内歯車(351)は、機軸を介してハウジング(31)に間接的に固定され、前記外歯車(352)は、内歯車(351)の外に同軸に設けられ、機軸に回転可能に接続され、前記中歯車(353)は、内歯車(351)と外歯車(352)との間に位置する環状通路に設けられ、内歯車(351)に噛み合う一方、外歯車(352)に回転可能に接続され、前記位置制限柱(355)の一端は、それぞれハウジング(31)の上に固定されたいくつかの位置制限ブロック(356)を水平に貫通した後、可動輪(33)と第2のモータ(36)が取り付けられた支持フレームに固定され、前記ガイドロッド(354)は、位置制限柱(355)の上に垂直に接続され、ロッドスライド溝が設けられ、前記中歯車(353)の輪軸は、ロッドスライド溝に摺接され、前記位置決め歯車(357)と前記駆動歯車(359)は、それぞれハウジング(31)に回転可能に接続され、前記駆動歯車(359)は、それぞれ外歯車(352)と位置決め歯車(357)に噛み合い、第1のモータ(32)によって自転するように駆動され、前記ラック(358)は、斜めに設けられ、ハウジング(31)に摺接されている一方、位置決め歯車(357)に噛み合い、前記クランプブロック(34)は、ラック(358)の上に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電子安全クランプ。
【請求項6】
前記位置制限柱(355)の自由端には、エンドスリーブが取り外し可能に取り付けられていることを特徴とする請求項5に記載の電子安全クランプ。
【請求項7】
前記ラック(358)の上にスライダ(3581)が設けられ、前記ハウジング(31)の壁に貫通溝(311)が設けられ、前記スライダ(3581)は、貫通溝(311)に摺接されていることを特徴とする請求項5に記載の電子安全クランプ。
【請求項8】
赤外線センシングシステム、スマートカメラ、圧力センシングシステム及び音声認識システムのうちの1つ又は複数の組み合わせである監視機構と、通信機構と、をさらに含み、前記監視機構と通信機構は、それぞれコントローラに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電子安全クランプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの技術分野に関し、特に電子安全クランプの技術分野に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
エレベータの主な上下動構造は、かごと釣合おもり枠である。ここで、かごは、搭乗空間を提供し、釣合おもり枠は、ウエイト構造として、運行荷重を減少させてかごをスムーズに加速させることができる役割を果たすように、かごと常に上下に対向する必要がある。かごと釣合おもり枠は、通常、作業中にガイドレールを合わせて使用する必要がある。ガイドレールは、例えば、公開番号がCN220351420Uの実用新案に開示された組立式エレベータのガイドレールのように、エレベータの運行に適用されているガイド構造であり、一般的に、昇降路の垂直方向に固定されることで、かごと釣合おもり枠に上下方向の直線運動のガイドを提供する。
【0003】
安全クランプは、かごの過速度や暴走時にかごを非常停止させることができる安全装置であり、安全保障の重要な役割を果たしている。安全クランプは、例えば、公告番号がCN211283314Uの実用新案のエレベータ安全クランプ装置、公告番号がCN108584610Aの特許のエレベータ安全クランプ及び公告番号がCN213415929Uの実用新案の双方向漸進式エレベータ安全クランプのように、通常、かごのボトムブリッジ又は両側のピラーの上に取り付けられ、主にクランプベースと、クランプベースの上に移動可能に取り付けられたクランプブロックと、クランプブロックの移動を駆動できる駆動機構とからなる。このような安全クランプは、駆動機構が動作していないと、ガイドレールの左右両側に位置するクランプブロックがそれぞれガイドレールと2~3mmの隙間を保持し、駆動機構が動作している時に、左右二つのクランプブロックが迅速に互いに接近しつつ、ガイドレールを共に挟み込むことができる。しかしながら、このような迅速な挟み込み操作は、かごを昇降状態から停止状態に瞬時に移行させることしかできず、かごをある階の乗り場ドアにちょうど落下させて後の救助やメンテナンスを容易にすることができるようにかごの落下速度を遅くすることができない一方、瞬時のブレーキによっても、かご内の人員が衝突によって怪我をするおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
CN211283314U
CN108584610A
CN213415929U
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術における問題を解決するものであり、かごを相対的に遅い速度で所定の位置まで降下させた後、直ちに降下を停止させることができ、後の救助及びメンテナンスを容易にするだけでなく、かご内の人員が急降下や急停止によって衝突して怪我することを効果的に回避し、エレベータの搭乗のセキュリティーを向上させることができる電子安全クランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、基板と、クランプ機構と、コントローラとを含み、前記基板の前側にガイドレールが貫通可能なレール本体通路が設けられ、前記レール本体通路の左右両側にそれぞれクランプ機構が取り付けられ、前記クランプ機構は、ハウジングと、第1のモータと、可動輪と、クランプブロックと、伝動アセンブリと、第2のモータとを含み、前記可動輪は、第2のモータによって自転するように駆動され、前記第1のモータは、伝動アセンブリによって可動輪とクランプブロックとの位置を、一方をガイドレールに水平に近づけ、他方をガイドレールから水平に遠ざけるように同時に切り替え可能であり、前記コントローラは、それぞれ2組のクランプ機構に電気的に接続されている電子安全クランプを提出している。
【0007】
好ましくは、前記基板の前側にいくつかのリングが縦方向に設けられ、併せてレール体通路のレール体ガイドリングを構成することができる。
【0008】
好ましくは、前記可動輪の外に滑り止めスリーブが設けられる。
【0009】
好ましくは、前記クランプブロックのガイドレールに向かう側に滑り防止パッドが取り付けられる。
【0010】
好ましくは、前記伝動アセンブリは、内歯車と、外歯車と、中歯車と、ガイドロッドと、位置制限柱と、位置制限ブロックと、位置決め歯車と、ラックと、駆動歯車とを含み、前記内歯車は、機軸を介してハウジングに間接的に固定され、前記外歯車は、内歯車の外に同軸に設けられ、機軸に回転可能に接続され、前記中歯車は、内歯車と外歯車との間に位置する環状通路に設けられ、内歯車に噛み合う一方、外歯車に回転可能に接続され、前記位置制限柱の一端は、それぞれハウジングの上に固定されたいくつかの位置制限ブロックを水平に貫通した後、可動輪と第2のモータが取り付けられた支持フレームに固定され、前記ガイドロッドは、位置制限柱の上に垂直に接続され、ロッドスライド溝が設けられ、前記中歯車の輪軸は、ロッドスライド溝に摺接され、前記位置決め歯車と前記駆動歯車は、それぞれハウジングに回転可能に接続され、前記駆動歯車は、それぞれ外歯車と位置決め歯車に噛み合い、第1のモータによって自転するように駆動され、前記ラックは、斜めに設けられ、ハウジングに摺接されている一方、位置決め歯車に噛み合い、前記クランプブロックは、ラックの上に固定されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許