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公開番号2025141665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024041694
出願日2024-03-15
発明の名称生分解性樹脂組成物、並びにその繊維、及び不織布
出願人エム・エーライフマテリアルズ株式会社,国立大学法人神戸大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08L 67/04 20060101AFI20250919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリ乳酸の生分解性を大幅に改善した繊維、及びその原料となる樹脂組成物の提供。
【解決手段】ポリ乳酸(成分A)、乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合ポリエステル(成分B)、及びポリヒドロキシアルカノエート(成分C)を含有し、かつ、該成分Bの共重合体における乳酸モノマー分率が9モル%以上44モル%以下であることを特徴とする樹脂組成物、該樹脂組成物から構成される繊維及び/又は不織布、並びにこれらを含む製品。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリ乳酸(成分A)、乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合ポリエステル(成分B)、及びポリヒドロキシアルカノエート(成分C)を含有し、かつ、該成分Bの共重合体における乳酸モノマー分率が9モル%以上44モル%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
請求項1に記載の樹脂組成物から構成される繊維。
【請求項3】
請求項1に記載の樹脂組成物から構成される不織布。
【請求項4】
請求項2に記載の繊維を含む製品。
【請求項5】
請求項3に記載の不織布を含む製品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ乳酸(以下、PLAともいう。)の生分解性を改質した生分解性樹脂組成物、並びにその繊維、及び不織布に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ポリ乳酸を主体としたバイオマス系の樹脂は各種提案され、これを溶融紡糸して繊維化し、製造されるスパンボンド不織布も広く流通している。
しかしながら、現状、ポリ乳酸の常温での生分解性は皆無であり、高いガラス転移温度(Tg60℃付近)故に、60℃以上の高温の工業的な堆肥化設備を利用することが必須であるため、室温付近での環境下において生分解性を付与するための各種検討がなされている。
【0003】
ポリ乳酸の改質手段として以下の特許文献1 には、ポリ乳酸にポリ乳酸とポリヒドロキシアルカノエート(以下、PHAともいう。)のランダム共重合ポリエステル(以下、多元ポリ乳酸、多元PLAともいう。)をブレンドする方法が開示されている。ポリ乳酸に多元ポリ乳酸をブレンドすることによってポリ乳酸の生分解性を損なわず、可塑化し、軟質化させたポリ乳酸樹脂含有樹脂組成物を提供することが目的とされている。
また以下の特許文献2には、ポリ乳酸の生分解性を改善させるため、ポリ乳酸より生分解性の高いポリヒドロキシアルカノエートをブレンドすることが提案されている。
さらに、以下の特許文献3には、ポリ乳酸に、ポリヒドロキシアルカノエート、及びポリ乳酸とポリヒドロキシアルカノエートのブロック共重合体をブレンドして、耐熱性、耐衝撃性を備え、バイオマス度の高い樹脂組成物及びその成形品が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7383264号公報
国際公開第2019/122191
特許第5212183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたポリ乳酸と多元ポリ乳酸の樹脂組成物ではポリ乳酸を可塑化して、軟質化させているため、繊維化する際に結晶化が進まず収縮が発生し、繊維を得ることが難しい。
また、前述したように、特許文献2にはポリ乳酸の生分解性を改善させるためにポリヒドロキシアルカノエートをブレンドすることが提案されているが、生分解性を高めるためにポリヒドロキシアルカノエートの配合比率を多くすると繊維化する際に糸が収縮してしまうという問題があった。他方で収縮を低減させるためにポリ乳酸のブレンド比率を高めると十分な生分解性が得られないという問題があった。
また、特許文献3に記載された、ポリ乳酸に、ポリヒドロキシアルカノエート、及びポリ乳酸とポリヒドロキシアルカノエートのブロック共重合体をブレンドしたものは、ポリ乳酸とポリヒドロキシアルカノエートのブロック共重合体では、乳酸重合体に固有の高いガラス転移温度(Tg60℃付近)を有する故に、常温では生分解できないという問題を抱えていた。さらに、かかる共重合体は、化学合成由来のブロック共重合体であり、有機溶媒や有害な重金属触媒を利用する必要があるなど、グリーンプロセスの観点からの問題点があった。
かかる技術水準に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、ポリ乳酸の生分解性を大幅に改善した繊維、及びその原料となる樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決すべく、本願発明者らは、鋭意検討し実験を重ねた結果、ポリ乳酸に、ポリヒドロキシアルカノエートと、特定の共重合ポリエステルをブレンドすることによって、ポリ乳酸の生分解性を大幅に改善した繊維が得られたことを予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
[1]ポリ乳酸(成分A)、乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合ポリエステル(成分B)、及び、ポリヒドロキシアルカノエート(成分C)を含有し、かつ、該成分Bの共重合体における乳酸モノマー分率が9モル%以上44モル%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
[2]前記[1]に記載の樹脂組成物から構成される繊維。
[3]前記[1]に記載の樹脂組成物から構成される不織布。
[4]前記[2]に記載の繊維を含む製品。
[5]前記[3]に記載の不織布を含む製品。
【発明の効果】
【0008】
本願発明に係る樹脂組成物は、繊維化する際に安定的に紡糸ができるとともに、従来のPLAよりも高い生分解性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1の繊維の写真である。
実施例2の繊維の写真である。
実施例3の繊維の写真である。
比較例1の繊維の写真である。
比較例2の繊維の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明の1の実施形態は、以下のポリ乳酸(成分A)、乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合ポリエステル(成分B)、及びポリヒドロキシアルカノエート(成分C)を含有し、かつ、該成分Bの共重合体における乳酸モノマー分率が9モル%以上44モル%以下であることを特徴とする樹脂組成物である。
(【0011】以降は省略されています)

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