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公開番号2025139969
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024039080
出願日2024-03-13
発明の名称塩基性塩化アルミニウム含有組成物
出願人南海化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01F 7/56 20220101AFI20250919BHJP(無機化学)
要約【課題】 凝集性が高く保存安定性が優れた塩基性塩化アルミニウムおよび水処理用凝集剤を提供する。
【解決手段】 Al2O3濃度が9.0~14.0質量%、および塩基度が65.0%以上であり、Bを含み、下記式(1)を満たす、塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
式(1):B/Al≧0.001
[上記式中、BおよびAlは、塩基性塩化アルミニウム含有組成物に含まれる各元素の含有量(単位:モル)を示す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Al



濃度が9.0~14.0質量%、および塩基度が65.0%以上であり、Bを含み、下記式(1)を満たす、塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
式(1):B/Al≧0.001
[上記式中、BおよびAlは、塩基性塩化アルミニウム含有組成物に含まれる各元素の含有量(単位:モル)を示す。]
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
塩基度が70.0%以上80.0%以下であり、
式(1)のB/Alが5.00以下である、
請求項1に記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
【請求項3】
前記Bが、NaBO

、NaBO

およびNa





からなる群から選ばれる1種以上の化合物由来である、請求項1に記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
【請求項4】
Al



の濃度が10.0~13.0質量%である、請求項1に記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
【請求項5】
さらに硫酸イオンを含有する、請求項1に記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
【請求項6】
水処理用凝集剤である、請求項1~5のいずれかに記載された塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載された塩基性塩化アルミニウム含有組成物を、処理対象水に添加する工程を有する凝集処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塩基性塩化アルミニウム含有組成物、塩基性塩化アルミニウム含有組成物を含む水処理用凝集剤、および凝集処理方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
塩基性塩化アルミニウム含有組成物は、各種排水や用水の処理(これらをまとめて水処理という)での凝集剤として、使用される。
近年、より高性能な高塩基度の塩基性塩化アルミニウムの市場導入が求められている。このような高塩基度を有する塩基性塩化アルミニウムを用いると、塩基性塩化アルミニウムのイオン化数が上昇し、正電荷が強くなり、濁質を効率的に凝集できる。また、高塩基度を有する塩基性塩化アルミニウムを用いると、凝集剤に由来する残存アルミニウム濃度を低減することができ、また、従来の塩基度を有する塩基性塩化アルミニウムよりもアルカリ消費量が少ないため、それに伴うpHの低下を抑えることができる。
【0003】
特許文献1には高塩基度の塩基性塩化アルミニウムが開示されている。具体的には、SiとAl



、アルカリ金属とAl



、アルカリ土類金属とAl



、ClとAl



、SO

とAl



のモル比を所定の範囲に規定し、塩基度が45~80%の塩基性塩化アルミニウムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-154543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような状況下、凝集性が高く保存安定性が優れた塩基性塩化アルミニウムおよび水処理用凝集剤が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、たとえば、以下の態様の発明を含む。
[1]
Al



濃度が9.0~14.0質量%、および塩基度が65.0%以上であり、Bを含み、下記式(1)を満たす、塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
式(1):B/Al≧0.001
[上記式中、BおよびAlは、塩基性塩化アルミニウム含有組成物に含まれる各元素の含有量(単位:モル)を示す。]
[2]
塩基度が70.0%以上80.0%以下であり、
式(1)のB/Alが5.00以下である、
[1]に記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
[3]
前記Bが、NaBO

、NaBO

およびNa





からなる群から選ばれる1種以上の化合物由来である、[1]または[2]に記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
[4]
Al



の濃度が10.0~13.0質量%である、[1]~[3]のいずれかに記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
[5]
さらに硫酸イオンを含有する、[1]~[4]のいずれかに記載の塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
[6]
水処理用凝集剤である、[1]~[5]のいずれかに記載された塩基性塩化アルミニウム含有組成物。
[7]
[1]~[5]のいずれかに記載された塩基性塩化アルミニウム含有組成物を、処理対象水に添加する工程を有する凝集処理方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の好適な一態様の塩基性塩化アルミニウム含有組成物は、優れた保存安定性を有する。また、本発明の好適な一態様の塩基性塩化アルミニウム含有組成物を用いた水処理凝集剤は凝集性が高い。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値および下限値を任意に組み合わせることができる。たとえば、数値範囲として「30~100が好ましい、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、たとえば、数値範囲として「30以上、40以上、また、100以下、80以下としてもよい」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
くわえて、本明細書に記載された数値範囲として、たとえば「60~100」との記載は、「60以上(60または60超)、100以下(100または100未満)」という範囲であることを意味する。
【0009】
1 塩基性塩化アルミニウム含有組成物
本発明の塩基性塩化アルミニウム含有組成物に含まれる塩基性塩化アルミニウムは、[Al

(OH)

Cl
6-n


(式中、nは1~5の整数、mは自然数。)で表される化合物である。
【0010】
本発明の塩基性塩化アルミニウム含有組成物におけるAl



の濃度は9.0~14.0質量%であるが、組成物中のAl



の濃度は高い方が凝集性能が向上するので、9.1質量%以上、9.2質量%以上、9.3質量%以上、9.4質量%以上、9.5質量%以上、9.6質量%以上、9.7質量%以上、9.8質量%以上、9.9質量%以上、10.0質量%以上、10.1質量%以上、10.2質量%以上、10.3質量%以上、10.4質量%以上、10.5質量%以上、10.6質量%以上、10.7質量%以上、10.8質量%以上、または10.9質量%以上とすることが好ましく、11.0質量%以上、11.1質量%以上、11.2質量%以上、11.3質量%以上、11.4質量%以上、11.5質量%以上、11.6質量%以上、11.7質量%以上、11.8質量%以上、11.9質量%以上、12.0質量%以上、12.1質量%以上、12.2質量%以上、12.3質量%以上、12.4質量%以上、12.5質量%以上、12.6質量%以上、12.7質量%以上、12.8質量%以上、12.9質量%以上、13.0質量%以上、13.1質量%以上、13.2質量%以上、13.3質量%以上、13.4質量%以上、13.5質量%以上、13.6質量%以上、13.7質量%以上、13.8質量%以上、または、13.9質量%以上としてもよい。また、本発明の塩基性塩化アルミニウム含有組成物におけるAl



の濃度は13.9質量%以下、13.8質量%以下、13.7質量%以下、13.6質量%以下、13.5質量%以下、13.4質量%以下、13.3質量%以下、13.2質量%以下、13.1質量%以下、13.0質量%以下、12.9質量%以下、12.8質量%以下、12.7質量%以下、12.6質量%以下、12.5質量%以下、12.4質量%以下、12.3質量%以下、12.2質量%以下、12.1質量%以下、12.0質量%以下、11.9質量%以下、11.8質量%以下、11.7質量%以下、11.6質量%以下、11.5質量%以下、11.4質量%以下、11.3質量%以下、11.2質量%以下、11.1質量%以下、11.0質量%以下、10.9質量%以下、10.8質量%以下、10.7質量%以下、10.6質量%以下、10.5質量%以下、10.4質量%以下、10.3質量%以下、10.2質量%以下、10.1質量%以下、10.0質量%以下、9.9質量%以下、9.8質量%以下、9.7質量%以下、9.6質量%以下、9.5質量%以下、9.4質量%以下、9.3質量%以下、9.2質量%以下、または9.1質量%以下としてもよい。
本明細書において、塩基性塩化アルミニウム含有組成物に含まれるAl



の濃度は、JIS K1475:2006に準拠して行われる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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