発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本開示は、通信品質予測装置、通信品質予測方法、及びプログラムに関する。 続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】 【0002】 昨今におけるインターネット、IoT、M2Mトラヒックの増加により、無線通信帯域は逼迫しており、より高い周波数の利用が検討されている。次世代移動体通信(5G、6G)では、30GHz以上の周波数(ミリ波)を用いた高速大容量通信の実現が期待される。 【0003】 非特許文献1には、sub6GHz帯以上の高い周波数を用いた通信において、周囲環境の影響を強く受けることについて言及されている。具体的に、ミリ波通信、テラヘルツ波通信では、人体等が電波を遮蔽することにより、通信品質が急激に低下することが示されている。このため、歩行者の存在、移動に基づいて通信品質の大きな変化を事前に検知し、送信電力制御、ハンドオーバなどの対策を取る必要がある。 【0004】 非特許文献2には、RGBカメラ、深度カメラ、LiDARなどの測定装置による測定データに基づき、機械学習を用いて通信路状態を事前に予測し、送信電力制御及びハンドオーバを実施することが開示されている。 【0005】 非特許文献3には、ハンドメイドモデルを用いて電波伝搬シミュレーション及び転移学習を実施することにより、通信品質予測に使用するサンプル数の削減、サンプル取得時間を短縮する事前学習方法が開示されている。具体的には、計算機シミュレーションを用いて、事前学習に使用する空間情報と通信品質の対であるデータセットを生成し、このデータセットを用いて通信品質の予測モデルを訓練する。事前訓練された予測モデルは、実際にシステムが使用される場所で得られたデータセットを用いて、モデルがその場所に適合するように転移学習される。 【0006】 非特許文献4には、「PointNet」などの深層学習モデルを適用することで、セグメンテーションを実施し、人間、車両などの、通信品質に影響を及ぼす部分のデータを抽出することが開示されている。 【先行技術文献】 【非特許文献】 【0007】 S. Collonge, G. Zaharia, and G.E. Zein,“Influence of the human activityon wide-band characteristics of the 60 GHz in- door radiochannel,” IEEE Trans. WirelessCommun., vol.3, no.6,pp.2396-2406, Nov. 2004. S. Ohta,T. Nishio, R. Kudo, K. Takahashi, and H. Nagata,“Point cloud-based proactive link quality prediction for millimeter-wave communications,” arXiv preprint, vol. 2301.00752, pp. 1-19, Jan. 2023. T. Mikuma,T. Nishio, M. Morikura, K. Yamamoto, Y. Asai and R. Miyatake, "Transfer Learning-Based ReceivedPower Prediction UsingRGB-D Camera in mmWave Networks," Proceedings of IEEE VTC-Spring, KualaLumpur, Malaysia, 2019,pp. 1-5. Qi, CharlesR., et al. "Pointnet: Deep learning on point sets for 3d classification and segmentation." Proceedings of the IEEE conference on computer visionand pattern recognition. 2017. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかし、上述した非特許文献3に記載されたハンドメイドモデル上での電波伝搬シミュレーションと転移学習を用いて通信品質を予測する方法では、実際のセンサから取得される空間情報(例えば、点群データ)を再現することが難しい。このため、データセットを高い精度で生成することができず、事前訓練による高い効果は期待できない。 【0009】 更に、非特許文献2、3に開示されている技術は、深度画像を生成するシミュレーションであり、通信品質予測装置のための動的な空間情報を生成することについて言及されていない。また、非特許文献4には、予測モデルの事前学習に使用するデータセットを生成することについて開示されていない。 【0010】 本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、少ないサンプル数で高精度に通信品質を予測することが可能な通信品質予測装置、通信品質予測方法、及びプログラムを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 (【0011】以降は省略されています)
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