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公開番号2025137747
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2025123507,2020208759
出願日2025-07-23,2020-12-16
発明の名称ポリオール組成物、難燃性ウレタン樹脂組成物、及びポリウレタン発泡体
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 18/00 20060101AFI20250911BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】整泡剤を使用しない場合において、セルが粗くなることを抑制して、断熱性に優れるポリウレタン発泡体が得られるポリオール組成物を提供する。
【解決手段】ポリオール化合物、難燃剤、触媒、及び発泡剤を含有するポリオール組成物であって、前記ポリオール組成物が、整泡剤を含有せず、前記発泡剤が水を含有し、前記ポリオール組成物の水分率が1.8質量%以下である、ポリオール組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール化合物、液状難燃剤、触媒、及び発泡剤を含有するポリオール組成物であって、
前記ポリオール組成物が、整泡剤を含有せず、
前記ポリオール組成物の水分率が1.8質量%以下である、ポリオール組成物。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記触媒が、金属系ウレタン化触媒を含有する、請求項1に記載のポリオール組成物。
【請求項3】
前記触媒が、三量化触媒を含有する、請求項1又は2のいずれか1項に記載のポリオール組成物。
【請求項4】
前記ポリオール組成物が、フィラーを含有する、請求項1~3いずれか1項に記載のポリオール組成物。
【請求項5】
請求項1~4いずれか1項に記載のポリオール組成物を、ポリイソシアネート化合物を含むポリイソシアネート組成物と混合して作製される、難燃性ウレタン樹脂組成物であって、
前記難燃性ウレタン樹脂組成物が、整泡剤を含有しない、難燃性ウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
前記難燃性ウレタン樹脂組成物の、クリームタイムが10秒以下である、請求項5に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
【請求項7】
吹き付け用途である、請求項5又は6に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
【請求項8】
請求項5~7いずれか1項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を発泡して形成される、ポリウレタン発泡体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオール組成物、難燃性ウレタン樹脂組成物、及びポリウレタン発泡体に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリウレタン発泡体は、その優れた断熱性を利用して、マンション等の集合住宅、戸建住宅、商業ビル等の建築物の天井、屋根、壁面などの各構造物の断熱や結露防止に実用されている。ポリウレタン発泡体は、例えば各構造物の表面に、ポリオール組成物及びポリイソシアネート組成物を含むウレタン樹脂組成物を吹き付け、発泡及び硬化させることにより形成される。
【0003】
例えば特許文献1では、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、水、触媒、整泡剤、難燃剤、及び粉体を含有する配合液を発泡して得られる硬質ポリウレタンフォームからなる吹き付け断熱材に関する発明が記載されている。そして、該吹き付け断熱材は、難燃性や寸法安定性などに優れることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-270877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した特許文献1のように、整泡剤を含む組成物を用いてポリウレタン発泡体を形成させると、発泡体の表面に整泡剤が染み出すブリードアウトが生じ易く、このため使用対象物が汚染されたり、あるいは得られた発泡体が燃焼し易くなるなどの問題が生じる場合がある。
一方で、ブリードアウトや燃焼性の問題を解決する観点から、整泡剤を使用せずにポリウレタン発泡体を製造することが考えらえる。しかしながら整泡剤を使用しない場合は、ポリウレタン発泡体を形成しているセルの一部が割れやすくなるなど、セルが粗くなり、その結果断熱性が低下しやすくなることが分かった。
そこで、本発明では、整泡剤を使用しない場合において、セルが粗くなることを抑制して、断熱性に優れるポリウレタン発泡体が得られるポリオール組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意検討の結果、ポリオール化合物、難燃剤、触媒、及び触媒を含有するポリオール組成物であって、前記ポリオール組成物が、整泡剤を含有せず、前記ポリオール組成物の水分率が1.8質量%以下である、ポリオール組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の[1]~[8]を提供する。
[1]ポリオール化合物、液状難燃剤、触媒、及び発泡剤を含有するポリオール組成物であって、前記ポリオール組成物が、整泡剤を含有せず、前記ポリオール組成物の水分率が1.8質量%以下である、ポリオール組成物。
[2]前記触媒が、金属系ウレタン化触媒を含有する、[1]に記載のポリオール組成物。
[3]前記触媒が、三量化触媒を含有する、[1]又は[2]のいずれか1項に記載のポリオール組成物。
[4]前記ポリオール組成物が、フィラーを含有する、[1]~[3]いずれか1項に記載のポリオール組成物。
[5][1]~[4]いずれか1項に記載のポリオール組成物を、ポリイソシアネート化合物を含むポリイソシアネート組成物と混合して作製される、難燃性ウレタン樹脂組成物であって、前記難燃性ウレタン樹脂組成物が、整泡剤を含有しない、難燃性ウレタン樹脂組成物。
[6]前記難燃性ウレタン樹脂組成物の、クリームタイムが10秒以下である、[5]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[7]吹き付け用途である、[5]又は[6]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[8][5]~[7]いずれか1項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を発泡して形成される、ポリウレタン発泡体。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、整泡剤を使用しないポリオール組成物であるため、形成されるポリウレタン発泡体の表面に整泡剤がブリードアウトすることを抑制する。また燃焼要素となりうる整泡剤成分を除去することで、ポリウレタン発泡体が燃焼し易くなることを防止できる。これに加えて、セルが粗くなることを抑制して、断熱性に優れるポリウレタン発泡体が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[ポリオール組成物]
本発明は、ポリオール化合物、液状難燃剤、触媒、及び発泡剤を含有するポリオール組成物であって、整泡剤を含有せず、水分率が1.8質量%以下であるポリオール組成物である。
【0009】
<整泡剤>
本発明のポリオール組成物は、整泡剤を含有しない。整泡剤を含有しないことにより、例えばシリコーン系の整泡剤を用いた場合に形成されるポリウレタン発泡体の表面に整泡剤がブリードアウトすることを抑制する。また燃焼要素となりうる整泡剤成分を除去することでポリウレタン発泡体が燃焼し易くなることを防止できる。
ここで整泡剤とは、ポリウレタン発泡において整泡機能を有するものであり、ポリウレタン発泡体の製造に一般に用いられる整泡剤を意味する。整泡剤は、例えば、シリコーン系整泡剤、非シリコーン系整泡剤などが挙げられる。
シリコーン系整泡剤は、ポリシロキサン鎖とポリオキシアルキレン鎖を有する化合物であり、ポリシロキサン鎖とポリオキシアルキレン鎖とのブロック型構造であっても、主鎖のポリシロキサン鎖に側鎖としてポリオキシアルキレン鎖がグラフトした構造であってもよい。該シリコーン系整泡剤の具体的な製品名としては、例えば、東レダウコーニング社製のSH-193、SF-2937F、SF-2945Fなどが挙げられる。
非シリコーン系整泡剤とは、シリコーン系整泡剤以外の整泡剤をいい、例えば、アクリル系界面活性剤などが挙げられる。該アクリル系界面活性剤は、例えば極性基を側鎖に有するアクリルポリマーなどが挙げられる。
【0010】
<発泡剤>
発泡剤の具体例としては、例えば、水、低沸点の炭化水素、塩素化脂肪族炭化水素化合物、フッ素化合物、ハイドロクロロフルオロカーボン化合物、ハイドロフルオロカーボン、エーテル化合物、ハイドロフルオロオレフィンなどが挙げられる。さらに、発泡剤としては、これらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
上記低沸点の炭化水素としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等が挙げられる。
上記塩素化脂肪族炭化水素化合物としては、例えば、ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等が挙げられる。
上記フッ素化合物としては、例えば、CHF
3
、CH
2

2
、CH
3
F等が挙げられる。
上記ハイドロクロロフルオロカーボン化合物としては、例えば、トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン、ジクロロモノフルオロエタン(例えば、HCFC141b(1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン))等が挙げられる。
上記ハイドロフルオロカーボンとしては、HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)、HFC-365mfc(1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン)等が挙げられる。
上記エーテル化合物としては、例えば、ジイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記ハイドロフルオロオレフィンとしては、例えば、HFO-1233zd(E)(トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン)、HFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン)、HFO-1336mzz(Z)(シス―1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタ-2-エン)、HFO-1224yd(Z)等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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