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公開番号2025136963
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035909
出願日2024-03-08
発明の名称コークス炉の補修方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C10B 29/06 20060101AFI20250911BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】複数の隣接する燃焼室を同時に解体するコークス炉の積み替え補修において、非補修部のレンガの損傷を防ぐ補修方法を提供する。
【解決手段】複数の燃焼室および炭化室が交互に並ぶ配列を有するコークス炉において、コークス炉の炉頂部に設置された装炭車軌条を支持する補強桁の下方に、該補強桁を支持する第1の補強材を配置し、次いで、前記燃焼室のうち、隣り合う4列以上の燃焼室を構成するレンガを撤去した後、該レンガの撤去によって発生した空間部の、前記空間部に隣接する燃焼室の配列方向の中心からの距離が、前記燃焼室個々の前記配列方向の幅および炭化室個々の前記配列方向の幅の合計の4倍以下である位置に、前記コークス炉の炉頂部に設置された装炭車軌条を支持する支柱を設置し、続いて、前記空間部に、新たなレンガによるレンガ構造体を再構築する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の燃焼室および炭化室が交互に並ぶ配列を有するコークス炉において、前記燃焼室を構成するレンガ構造体につき、該レンガ構造体の構成レンガを撤去して新たな構成レンガに更新するレンガの積み替えを行う、コークス炉の補修方法であって、
前記コークス炉の炉頂部に設置された装炭車軌条を支持する補強桁の下方に、該補強桁を支持する第1の補強材を配置し、
次いで、前記燃焼室のうち、隣り合う4列以上の燃焼室を構成するレンガを撤去した後、該レンガの撤去によって発生した空間部の、前記空間部に隣接する燃焼室の配列方向の中心からの距離が、前記燃焼室個々の前記配列方向の幅および炭化室個々の前記配列方向の幅の合計の4倍以下である位置に、前記装炭車軌条を支持する支柱を設置し、
続いて、前記空間部に、新たなレンガによるレンガ構造体を再構築する、
コークス炉の補修方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記燃焼室を構成するレンガの除去は、隣り合う6列以上の燃焼室について行う、請求項1に記載のコークス炉の補修方法。
【請求項3】
前記複数の燃焼室および炭化室の、これら燃焼室および炭化室の配列方向の両端部に沿って配置された、前記炭化室から排出されたコークス炉ガスが流通するガス管を支持する複数のバックステーの一部を除去し、該バックステーの除去によって発生した空間部における前記ガス管を支持する第2の補強材を配置する、請求項1または2に記載のコークス炉の補修方法。
【請求項4】
前記支柱によって支持される前記装炭車軌条の支持部分の高さと、前記空間部に隣接する非補修部の前記配列方向端部における前記装炭車軌条の高さとの差が、±5mm以下となるように、前記支柱の頂部の高さを調節する、請求項1または2に記載のコークス炉の補修方法。
【請求項5】
前記支柱と前記非補修部とにおける、前記装炭車軌条を装炭車が通過する際の最大応力の差が、±5%以下になるように、前記支柱の頂部の高さを調節する、請求項1または2に記載のコークス炉の補修方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はコークス炉の補修方法に関し、特に燃焼室を構成するレンガ構造体の積替え方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
コークス炉はレンガで構成された構造体である。例えば、水平室炉式のコークス炉では、石炭が装入される炭化室と、炭化室に熱を供給する燃焼室とが交互に配置され、炭化室および燃焼室の下部には、燃焼排ガスから熱を回収し、燃焼用の空気や燃料ガスを予熱する蓄熱室が設けられている、構造が一般的である。
【0003】
燃焼室は、その両側を炭化室に挟まれている。該燃焼室は全体がレンガで構成されており、燃焼室の炭化室内の空間部分に面したレンガが炭化室の炉壁となる。燃焼室では、内部にあるレンガで構成されたフリュー内で燃料ガスが燃焼し、燃焼室の温度を約1000~1300℃にすることにより、燃焼熱を炭化室に面した燃焼室のレンガ(炭化室の炉壁レンガ)を介して両側の炭化室に装入された石炭に供給し、その熱で石炭が乾留される。
【0004】
コークス炉は、一旦加熱を開始すると停止することなく30年以上にわたって操業を継続することになる。この継続操業において徐々にレンガは劣化していくため、レンガの劣化が大きい場合には燃焼室自体が使用できなくなることもある。
【0005】
そのため、コークス炉操業の安定継続のため、劣化の進んだレンガを新たなレンガに積み替える補修が行われる。このレンガの積み替えとは、劣化した部分に対応する燃焼室の燃焼を停止して冷却後、古いレンガを解体して除去し、そこに新たなレンガで解体前と同様の構造にて構築する補修方法であり、例えば特許文献1に示す方法が知られている。
【0006】
すなわち、特許文献1には、補修作業を効率化するため、複数の隣接する燃焼室構造を同時に積み替える方法が開示されている。特許文献1に記載の技術は、窯口すなわち燃焼室の押し出し機側またはコークス出口側の端部のみを積み替える方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-31581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
複数の隣接する燃焼室を同時に解体して積み替える、特許文献1に記載の方法は、作業スペースが広がり効率的な作業が行えることや、解体されない非補修部の温度を高温に維持するための保温を効果的に行うことができるなどの利点がある。ところで、近年では、炭化室に挟まれた燃焼室の全体、すなわち押し出し機側からコークス出口側に至る全体を解体し、そこに新たな燃焼室を構築するレンガ積み替え補修も行われている。かように、1つの燃焼室の解体部分が大きくなり、しかも連続する4列以上の燃焼室を同時に解体するような場合に、解体部分に近い非補修部のレンガの損傷が進むことが、新たな問題点になってきている。このレンガの損傷は、解体部に近い非補修部の温度が低下しやすいことが原因になることもあるが、非補修部の断熱を強化して温度低下を抑止してもなお、レンガの損傷を防げないことが多かった。
【0009】
すなわち、本発明の目的は、複数の隣接する燃焼室を同時に解体するコークス炉の積み替え補修において、非補修部のレンガの損傷を防ぐ補修方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1.複数の燃焼室および炭化室が交互に並ぶ配列を有するコークス炉において、前記燃焼室を構成するレンガ構造体につき、該レンガ構造体の構成レンガを撤去して新たな構成レンガに更新するレンガの積み替えを行う、コークス炉の補修方法であって、
前記コークス炉の炉頂部に設置された装炭車軌条を支持する補強桁の下方に、該補強桁を支持する第1の補強材を配置し、
次いで、前記燃焼室のうち、隣り合う4列以上の燃焼室を構成するレンガを撤去した後、該レンガの撤去によって発生した空間部の、前記空間部に隣接する燃焼室の配列方向の中心からの距離が、前記燃焼室個々の前記配列方向の幅および炭化室個々の前記配列方向の幅の合計の4倍以下である位置に、前記装炭車軌条を支持する支柱を設置し、
続いて、前記空間部に、新たなレンガによるレンガ構造体を再構築する、
コークス炉の補修方法。
(【0011】以降は省略されています)

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