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公開番号2025135593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2025033885
出願日2025-03-04
発明の名称樹脂組成物の再利用方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C10G 1/10 20060101AFI20250910BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】ポリウレタン系重合体を含む廃ポリオレフィン樹脂を分解して得られる分解油において、窒素原子含有化合物の生成量を低減する、樹脂組成物の再利用方法を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン系重合体及びポリウレタン系重合体を含む樹脂組成物を、塩基性化合物の存在下、分解処理して、分解油を得ることを含む、樹脂組成物の再利用方法。前記分解処理が、前記ポリオレフィン系重合体及びポリウレタン系重合体を含む樹脂組成物と塩基性化合物を、溶融混合させた後、分解処理することを含む、樹脂組成物の再利用方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィン系重合体及びポリウレタン系重合体を含む樹脂組成物を、塩基性化合物の存在下、分解処理して、分解油を得ることを含む、樹脂組成物の再利用方法。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記分解処理が、前記樹脂組成物を、溶融状態で熱分解することを含む、請求項1に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項3】
前記分解処理が、前記樹脂組成物を、溶融状態で分解処理圧力が-0.1MPaG以上10MPaG以下の範囲内で熱分解することを含む、請求項1に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項4】
前記分解処理が、前記ポリオレフィン系重合体及びポリウレタン系重合体を含む樹脂組成物と塩基性化合物を、溶融混合させた後、分解処理することを含む、請求項1に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項5】
前記分解処理が、得られた分解油中に含有される窒素原子の含有量が予め決めた値以下となるように、前記樹脂組成物中に前記塩基性化合物を含有させることを含む、請求項1に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項6】
前記分解処理が超臨界流体又は亜臨界流体による分解処理であり、前記予め決めた値が300質量ppmである、請求項5に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項7】
前記分解処理が熱分解処理であり、前記予め決めた値が800質量ppmである、請求項5に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項8】
前記分解処理が超臨界流体又は亜臨界流体による分解処理であり、
前記分解処理が、前記分解処理工程以降の工程液の任意の分析値を用いて、前記樹脂組成物中の塩基性化合物の含有割合、又は、前記樹脂組成物と作用させる前の超臨界流体中又は亜超臨界流体中の塩基性化合物の含有割合を制御することを含む、請求項1に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項9】
前記窒素原子が、少なくとも、前記ポリウレタン系重合体の分解物に含まれる窒素原子である、請求項5に記載の樹脂組成物の再利用方法。
【請求項10】
前記塩基性化合物が、少なくともアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物のいずれかである、請求項1~9のいずれか一項に記載の樹脂組成物の再利用方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物の再利用方法に関する。
詳しくは、本発明は、ポリオレフィン系重合体及びポリウレタン系重合体を含む樹脂組成物を分解処理して、分解油を得ることを含む、樹脂組成物の再利用方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
高密度ポリエチレン(HDPE)やポロプロピレン(PP)などのポリオレフィン系重合体は、柔軟性、耐衝撃性、耐薬品性、耐熱性、成形性等に優れていることから、自動車用途、家電用途、生活用品用途、容器類用途等に幅広く利用されている。
【0003】
また、ポリウレタン系重合体は、柔軟性、抗張力(引張り強度)や耐摩耗性、弾性、耐油性等に優れていることから、塗料用途、接着剤用途、繊維状物として衣料用途、発泡ポリウレタンとして防音材や接着剤といった工業用材料、バンパーやヘッドレストといった自動車用途等に幅広く利用されている。
【0004】
近年、環境保護および持続可能性の観点から、ポリオレフィン系重合体やポリウレタン系重合体を含む廃プラスチックを再処理し、これを新たな製品や材料として再利用することが重要な課題となっている。これにより、環境への影響や資源の浪費を削減することが期待されている。
廃プラスチックを再処理する方法として、マテリアルリサイクル法とケミカルリサイクル法が知られている。
【0005】
マテリアルリサイクル法では、熱可塑性樹脂を加熱して軟化させ、再成形する。マテリアルリサイクル法のプロセスは一般に単純であるが、金属や塩素含有化合物等の異種材料の物理的な分離が困難であり、得られた再成形品は、物性が不十分であるため、その用途が限られる。
一方、ケミカルリサイクル法では、熱可塑性樹脂を化学変換し、原料化合物まで戻した後、これを精製して再合成する。ケミカルリサイクル法のプロセスは、一般には複雑になるため、1回限りで見れば再生品を得るためのコストは高くなるが、再生品の物性は優れている。
【0006】
高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリオレフィン系重合体を主成分とする容器や包装材、成形品などから廃ポリオレフィン樹脂を回収し、回収した廃ポリオレフィン樹脂をケミカルリサイクルする方法として、廃ポリオレフィン樹脂を分解処理して得られる分解油や、該分解油を蒸留精製法により分離精製した留分を、新たな化学製品の原料として再利用する方法が知られている。
【0007】
ポリオレフィン樹脂をケミカルリサイクルして分解油を得る方法として、例えば、特許文献1には、ポリオレフィン系樹脂組成物を、熱分解槽を用いて溶融及び熱分解し、得られた軽質油成分を、再利用する技術が開示されている。
また、特許文献2及び特許文献3には、触媒の存在下に、ポリオレフィン系樹脂組成物を接触熱分解し、得られた分解油を精製し、再利用する技術が開示されている。
また、特許文献4及び非特許文献1には、超臨界域の水を反応媒体として、ポリエチレン、ポリプロピレン等の廃ポリオレフィン樹脂のプラスチック廃棄物を水熱分解処理し、得られた分解油を精製し、再利用する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-154510号公報
特開平9-302358号公報
特開2014-37518号公報
特開平10-67991号公報
【非特許文献】
【0009】
環境資源工学、VOl.52、p5-13(2005)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、廃プラスチックの選別工程においては、選別技術の都合上、ポリオレフィン系重合体以外の不純物プラスチック、例えば上記ポリウレタン系重合体のような窒素、酸素、塩素等のヘテロ原子を含むプラスチックを完全に除去することができないため、不純物プラスチックが微量混入した廃プラスチックを使用することになる。
(【0011】以降は省略されています)

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