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公開番号
2025152202
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024053985
出願日
2024-03-28
発明の名称
(メタ)アクリル系共重合体、及び防汚塗料組成物
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08F
120/06 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】長期的な防汚効果を発現するのに適切な消耗度を有する塗膜を形成でき、かつ粘度を低く抑えることができる防汚塗料組成物、およびその防汚塗料組成物を得るために好適な重合体を提供する。
【解決手段】-CO-O-M-O-CO-及び-CO-O-M-R
0
[R
0
は一価の有機酸残基、Mは2価の金属原子]の少なくとも一方の構造を有する単量体(a)由来の構成単位と、単量体(a)と共重合可能な単量体(b)由来の構成単位とからなり、金属原子Mの含有量が6.0質量%以上であり、単量体(b)の合計の溶解度パラメーター(SP値)が20.7(J/cm
3
)
1/2
以上であり、重量平均分子量が1000~4000である、(メタ)アクリル系共重合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
金属原子Mを含む単量体(a)由来の構成単位と、前記単量体(a)と共重合可能な単量体(b)由来の構成単位とからなる(メタ)アクリル系共重合体(A)であって、
前記単量体(a)は、下記式(I)で表される構造、及び下記式(II)で表される構造の少なくとも一方を有し、
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の全構成単位に対して、前記金属原子Mの含有量が6.0質量%以上であり、
前記単量体(b)の合計の溶解度パラメーター(SP値)が20.7(J/cm
3
)
1/2
以上であり、
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の重量平均分子量が、1000~4000である、(メタ)アクリル系共重合体。
-CO-O-M-O-CO- ・・・(I)
-CO-O-M-R
0
・・・(II)
[式中、R
0
は一価の有機酸残基を表し、Mは2価の金属原子を表す。]
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の酸価が98mgKOH/g以上である、請求項1に記載の(メタ)アクリル系共重合体。
【請求項3】
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の塗膜硬度が4.9N/mm
2
以上である、請求項1に記載の(メタ)アクリル系共重合体。
【請求項4】
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)を固形分とする、固形分55質量%溶液の25℃におけるガードナー粘度がZ3以下である、請求項1に記載の(メタ)アクリル系共重合体。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の(メタ)アクリル系共重合体(A)を含む、防汚塗料組成物。
【請求項6】
防汚剤をさらに含む、請求項5に記載の防汚塗料組成物。
【請求項7】
前記防汚剤が、亜酸化銅、4-ブロモ-2-(4-クロロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピロール-3-カルボニトリル、ピリジン-トリフェニルボラン、ピリチオン亜鉛、ピリチオン銅およびメデトミジンからなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項6に記載の防汚塗料組成物。
【請求項8】
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)以外の、他の熱可塑性樹脂を含む、請求項5に記載の防汚塗料組成物。
【請求項9】
固形分を72質量%以上含む、請求項5に記載の防汚塗料組成物。
【請求項10】
固形分の含有量が71質量%であるときの、B型粘度計による25℃における粘度が5Pa・s以下である、請求項5に記載の防汚塗料組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は(メタ)アクリル系共重合体、及び前記(メタ)アクリル系共重合体を含む防汚塗料組成物に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
海洋構造物や船舶には、海水と接する部分の腐食や航行速度低下の原因となる海中生物の付着の防止を目的として、防汚塗料を塗装することが知られている。
防汚塗料として、自己研磨型の防汚塗料が知られている。自己研磨型の防汚塗料は、典型的には、加水分解性樹脂と防汚剤とを含む。この防汚塗料から得られる塗膜は、塗膜表面が徐々に海水に溶解して表面更新(自己研磨)され、塗膜表面に常に防汚成分が露出することにより、長期にわたって防汚効果を発揮する。
【0003】
自己研磨型の防汚塗料として、たとえば以下のような、金属含有重合体を含む樹脂組成物を用いたものが提案されている。かかる樹脂組成物は防汚剤等が配合されて防汚塗料とされる。これらの樹脂組成物に含まれる金属含有重合体は加水分解性を有しており、これを含む塗膜は自己研磨性を示す。
【0004】
また、近年、環境等への影響から、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound;以下、「VOC」とも言う。)の低減が求められている。「VOC」とは、通常、常温常圧で容易に揮発する有機化合物(揮発性有機化合物)を意味する。
【0005】
(1)金属を含有する重合性単量体と、それと共重合可能な重合性単量体を含む単量体との混合物を、110℃以上において、水が還流しないように、加圧した加圧容器中で重合して得られる防汚塗料用金属含有共重合体(特許文献1)。
(2)金属を含有する重合性単量体と、それと共重合可能な重合性単量体を含む単量体との混合物を、共重合して得られる1000-5000の分子量を有する防汚塗料用金属含有共重合体(特許文献2)。
(3)金属を含有し、かつ脂環式官能基を有する重合性単量体に由来する構成単位を含むことを特徴とする防汚塗料用金属含有共重合体(特許文献3)。
【0006】
しかし、特許文献1および2の樹脂組成物を用いた防汚塗料から形成される塗膜は、塗膜性能が十分とは言えなかった。具体的には、溶解度(消耗度ともいう)が充分に高くなく、塗膜の消耗が適切でないため、塗膜の防汚効果は必ずしも充分ではなかった。
特許文献3の樹脂組成物はガラス転移温度(Tg)が低いため、防汚塗料を形成する際、耐盤木性が充分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011-16958号公報
国際公開第2014/189069号
特開2002-241676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
防汚塗料の低粘度化のために、例えば、塗膜形成成分である樹脂を低分子量化すれば、有機溶剤量が少なくても組成物の粘度を低下させることができる。しかし、その場合は、塗膜の初期の塗膜の消耗度が過度に速くなり、その後は塗膜消耗速度が遅くなる傾向があり、長期にわたって安定した防汚性を得ることが難しいという問題がある。このように、防汚塗料組成物の低粘度化と、防汚塗膜の良好な消耗度とはトレードオフの関係にあり、これらを両立できる防汚塗料組成物が求められていた。
【0009】
本発明の目的は、長期的な防汚効果を発現するのに適切な消耗度を有する塗膜を形成でき、かつ粘度を低く抑えることができる防汚塗料組成物、およびその防汚塗料組成物を得るために好適な重合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 金属原子Mを含む単量体(a)由来の構成単位と、前記単量体(a)と共重合可能な単量体(b)由来の構成単位とからなる(メタ)アクリル系共重合体(A)であって、
前記単量体(a)は、下記式(I)で表される構造、及び下記式(II)で表される構造の少なくとも一方を有し、
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の全構成単位に対して、前記金属原子Mの含有量が6.0質量%以上であり、
前記単量体(b)の合計の溶解度パラメーター(SP値)が20.7(J/cm
3
)
1/2
以上であり、
前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の重量平均分子量が、1000~4000である、(メタ)アクリル系共重合体。
-CO-O-M-O-CO- ・・・(I)
-CO-O-M-R
0
・・・(II)
[式中、R
0
は一価の有機酸残基を表し、Mは2価の金属原子を表す。]
[2] 前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の酸価が98mgKOH/g以上である、[1]に記載の(メタ)アクリル系共重合体。
[3] 前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の塗膜硬度が4.9N/mm
2
以上である、[1]又は[2]に記載の(メタ)アクリル系共重合体。
[4] 前記(メタ)アクリル系共重合体(A)を固形分とする、固形分55質量%溶液の25℃におけるガードナー粘度がZ3以下である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の(メタ)アクリル系共重合体。
[5] 前記[1]~[4]のいずれか一項に記載の(メタ)アクリル系共重合体(A)を含む、防汚塗料組成物。
[6] 防汚剤をさらに含む、[5]に記載の防汚塗料組成物。
[7] 前記防汚剤が、亜酸化銅、4-ブロモ-2-(4-クロロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピロール-3-カルボニトリル、ピリジン-トリフェニルボラン、ピリチオン亜鉛、ピリチオン銅およびメデトミジンからなる群より選ばれる1種以上を含む、[6]に記載の防汚塗料組成物。
[8] 前記(メタ)アクリル系共重合体(A)以外の、他の熱可塑性樹脂を含む、[5]~[7]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
[9] 固形分を72質量%以上含む、[5]~[8]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
[10] 固形分の含有量が71質量%であるときの、B型粘度計による25℃における粘度が5Pa・s以下である、[5]~[9]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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