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公開番号2025156250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2025056230
出願日2025-03-28
発明の名称熱可塑性樹脂組成物及び成形品
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 69/00 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】フッ素を含まない有機酸金属塩化合物を用いて、より高い難燃性を有し、且つ耐熱性、耐衝撃性にも優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される繰り返し単位(A)及び、特定の繰り返し単位(B)を有するポリカーボネート樹脂(P1)を含むポリカーボネート樹脂(P)と、フッ素を含まない有機酸金属塩系化合物の難燃剤(C)を含む熱可塑性樹脂組成物。
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(R1~R2は、H原子、C数1~20のアルキル基又はアリール基。R1とR2のアルキル基は環を形成し得る。R3及びR4は、H原子、C数1~20のアルキル基又はアリール基。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される繰り返し単位(A)及び、下記一般式(2)で表される繰り返し単位(B)を有するポリカーボネート樹脂(P1)を含むポリカーボネート樹脂(P)、並びに、難燃剤(C)を含み、前記難燃剤(C)がフッ素を含まない有機酸金属塩系化合物である熱可塑性樹脂組成物。
TIFF
2025156250000027.tif
49
140
(一般式(1)中、R

及びR

は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1~炭素数20のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。R

とR

のアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよい。R

及びR

は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1~炭素数20のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
TIFF
2025156250000028.tif
50
140
(一般式(2)中、R

~R

は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1~炭素数20のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ポリカーボネート樹脂(P)における前記繰り返し単位(A)と前記繰り返し単位(B)の含有割合が、モル比で、繰り返し単位(A):繰り返し単位(B)=30:70~10:90の割合である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリカーボネート樹脂(P1)が、前記繰り返し単位(A)と前記繰り返し単位(B)の含有割合が、モル比で、繰り返し単位(A):繰り返し単位(B)=50:50~10:90の割合であるポリカーボネート共重合体(P1A)を含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリカーボネート樹脂(P1)が、前記ポリカーボネート共重合体(PA1)を20~100質量%含む、請求項3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂組成物中の熱可塑性樹脂100質量部に対して、下記一般式(3)で表される繰り返し単位(E)を95質量%以上含むポリカーボネート樹脂(P2)を5質量部以上含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
TIFF
2025156250000029.tif
54
140
(一般式(3)中、R
10
及びR
11
は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1~炭素数20のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。R
10
とR
11
のアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよい。R
12
及びR
13
は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1~炭素数20のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
【請求項6】
前記熱可塑性樹脂組成物中の熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記ポリカーボネート樹脂(P2)を70質量部以下含む、請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
前記一般式(1)におけるR

及びR

は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1~炭素数20のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項8】
前記難燃剤(C)が、ベンゼン環を含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項9】
前記難燃剤(C)が、芳香族スルホン酸金属塩化合物である、請求項8に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項10】
前記難燃剤(C)が、3-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホン酸カリウム、又はパラトルエンスルホン酸ナトリウムである、請求項9に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂組成物に関するものであり、詳しくは極めて高い難燃性を有し、しかも耐熱性と耐衝撃性にも優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。本発明はまた、この熱可塑性樹脂組成物の射出成形品及び押出成形品に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂、例えばポリカーボネート樹脂は、機械的強度、耐熱性、透明性等に優れた樹脂として電気・電子・OA機器の各種部品、自動車部品、建材、医療用途、雑貨等の分野で幅広く用いられている。
【0003】
従来、高い難燃性を有するポリカーボネート樹脂組成物としては、ビスフェノールAから構成されるポリカーボネートだけでなく、より難燃性に優れたビスフェノールCを骨格に有するポリカーボネートも使用されている。
また、ポリカーボネート樹脂組成物に難燃性を付与するための難燃剤として、フッ素を含有する有機スルホン酸金属塩化合物が頻繁に用いられる。
【0004】
特許文献1では、ビスフェノールAから構成されるポリカーボネート樹脂とビスフェノールCから構成されるポリカーボネート樹脂の組成物に、難燃剤としてパーフルオロブタンスルホン酸カリウムを添加することで、0.8mmの試験片を用いたUL94規格垂直燃焼試験での評価がV-0の難燃性を発現することが示されている。
【0005】
特許文献2では、ポリカーボネート樹脂とフッ素を含まない芳香族スルホン酸金属塩等からなる難燃性組成物の成形試料が厚さ3.0mmでUL94のV0評価を達成し得ることが開示されている。
【0006】
特許文献3では、テトラメチルビスフェノールFとビスフェノールCの共重合体であるポリカーボネート樹脂が、樹脂だけで0.8mmの試験片を用いたUL94規格垂直燃焼試験での評価がV-0の難燃性を達成することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許6606083号公報
特表4009-526899号公報
国際公開第2021/039970号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、薄肉化、小型化、軽量化した成形加工品において、さらに高い難燃性を有する成形品が求められており、特許文献1~3で提案される従来のポリカーボネート樹脂組成物よりもさらに優れた難燃性を示す組成物が求められている。
【0009】
また、特許文献1で難燃剤として使用されるフッ素を含有する有機スルホン酸金属塩は、環境や人体への影響が懸念されるため近年では規制が厳しくなっている有機フッ素化合物(PFAS)の一種である。そのため、フッ素を含む金属塩を使用せずに高い難燃性を有するポリカーボネート樹脂組成物の開発が今後ますます重要になると予想され、難燃剤としてフッ素を含まない有機酸金属塩化合物を用いて、フッ素を含む有機酸金属塩化合物を用いた場合と同等以上の高い難燃性を有するポリカーボネート樹脂組成物を得ることが求められている。
【0010】
かかる状況下、本発明の目的は、金属塩難燃剤を用いて、より高い難燃性を有し、且つ耐熱性、耐衝撃性にも優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、フッ素を含まない有機酸金属塩化合物を用いて、より高い難燃性を有し、且つ耐熱性、耐衝撃性にも優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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