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公開番号2025156224
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2025054696
出願日2025-03-28
発明の名称共振シート部材、およびこれを備えた構造体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類G10K 11/172 20060101AFI20251002BHJP(楽器;音響)
要約【課題】本発明の目的は、共振シートに垂直な方向について二つ以上の振動モードの共振周波数の設計が可能である共振器構造ユニットを備えた共振シート部材、およびこれを備えた構造体を提供することにある。
【解決手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ゴム弾性を有するシート上に内部空間部を有する凸部を設け、その空間部にさらに凸部を設けたシート部材を採用することで、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
ゴム弾性を有するシート部と、
前記シート部の少なくとも一方の面に設けられ、ゴム弾性を有する少なくとも一つの第一凸部と、を有し、
前記第一凸部は第一壁部および第一蓋部によって形成された第一空間部を有し、
前記第一蓋部の第一空間部側の面にゴム弾性を有する少なくとも一つの第二凸部を有する、共振シート部材。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記第一凸部が前記シート部の片側の面のみに設けられた、請求項1に記載の共振シート部材。
【請求項3】
前記シート部が空間部を有し、該シート部の空間部が、該シート部における前記凸部が設けられている側とは反対側の面から前記凸部の空間部までを貫通するように設けられる、請求項1に記載の共振シート部材。
【請求項4】
前記第二凸部が第二空間部を有する、請求項1に記載の共振シート部材。
【請求項5】
前記第二凸部が外部と第二空間部とをつなぐ貫通穴を有する、請求項4に記載の共振シート部材。
【請求項6】
前記第二凸部が第一空間部と第二空間部とをつなぐ貫通穴を有する、請求項4に記載の共振シート部材。
【請求項7】
前記第二凸部の貫通穴が前記第二凸部の先端部に設けられた請求項6に記載の共振シート部材。
【請求項8】
前記第二凸部は、その先端部に錘部を有する、請求項1に記載の共振シート部材。
【請求項9】
前記錘部の少なくとも一部が、前記第二凸部に埋設されている、請求項8に記載の共振シート部材。
【請求項10】
さらに、一体成型品である請求項1に記載の共振シート部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、共振シート部材、およびこれを備えた構造体に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、制振遮音材の性能はいわゆる質量則に従う。すなわち騒音の低減量の指標である透過損失は、制振遮音材料の質量と弾性波や音波の周波数との積の対数により決定される。そのため、高い遮音性能を実現するには、重量を増大させる、遮音材の厚さを増大させる必要があり、現実用途での重量やサイズの制約内での十分な遮音が難しい場合が発生しうる。
【0003】
このような重量やサイズの問題を解決するために、部材構造の改良がなされている。例えば、平板材を複数組み合わせる方法、中空二重壁構造、中空三重壁構造などの方法が知られている。また、質量則を凌駕する遮音性能を実現するためにゴム弾性を有するシートおよび基部と重り部を備えた共振部を備えたシート部材がこれまでに提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2017/135409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された共振シート部材は、設計の自由度が高く汎用性に優れており、低周波数領域の遮音及び制振も可能である。しかしながら、共振シート貼り付け面に垂直な方向については、共振部としてはたらくシート凸部が一つの自由度しか持たず、従ってシート貼り付け面に垂直な方向の振動に対して限られた周波数帯でのみ遮音性能及び制振性能を発現するものとなる。また、1種類のシート凸部で複数の周波数帯に対して制振効果及び遮音効果を持つことを想定しておらず、二つ以上の周波数帯で制振性能及び遮音性能を持たせ、かつ性能が発現する複数の周波数帯のそれぞれを独立に調整することが困難である。そのため二つ以上の複数の周波数帯での遮音及び制振を実現するためには、対象とする周波数帯の数に応じて複数種類のシート凸部を組み合わせて使用する必要があり、これによりシート凸部が増えることにより重量が増加するという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、二つ以上の複数の周波数帯における遮音効果および制振効果を達成するために、シートに垂直な方向について二つ以上の複数の振動モードの共振周波数の設計が可能である共振器構造ユニットを備えた共振シート部材、およびこれを備えた構造体を提供することになる。
【0007】
なお、ここでいう目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも、本発明の他の目的として位置づけることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ゴム弾性を有するシート上に内部空間部を有する凸部を設け、その空間部にさらに凸部を設けたシート部材を採用することで、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下に示す種々の具体的態様を提供する。
[1]ゴム弾性を有するシート部と、
前記シート部の少なくとも一方の面に設けられ、ゴム弾性を有する少なくとも一つの第一凸部と、を有し、
前記第一凸部は第一壁部および第一蓋部によって形成された第一空間部を有し、
前記第一蓋部の第一空間部側の面にゴム弾性を有する少なくとも一つの第二凸部を有する、共振シート部材。
[2]前記第一凸部が前記シート部の片側の面のみに設けられた、[1]に記載の共振シート部材。
[3]前記シート部が空間部を有し、該シート部の空間部が、該シート部における前記凸部が設けられている側とは反対側の面から前記凸部の空間部までを貫通するように設けられる、[1]又は[2]のいずれかに記載の共振シート部材。
[4]前記第二凸部が第二空間部を有する、[1]~[3]のいずれかに記載の共振シート部材。
[5]前記第二凸部が外部と第二空間部とをつなぐ貫通穴を有する、[1]~[4]のいずれかに記載の共振シート部材。
[6]前記第二凸部が第一空間部と第二空間部とをつなぐ貫通穴を有する、[1]~[5]のいずれかに記載の共振シート部材。
[7]前記第二凸部の貫通穴が前記第二凸部の先端部に設けられた[6]に記載の共振シート部材。
[8]前記第二凸部は、その先端部に錘部を有する、[1]~[7]のいずれか記載の共振シート部材。
[9]前記錘部の少なくとも一部が、前記第二凸部に埋設されている、[8]に記載の共振シート部材。
[10]さらに、一体成型品である、[1]~[9]のいずれかに記載の共振シート部材。
[11]前記シート部および前記凸部が、熱硬化性エラストマー、光硬化性エラストマー、および熱可塑性エラストマーよりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、[1]~[10]のいずれかに記載の共振シート部材。
[12]ゴム弾性を有するシート部と、
前記シート部の少なくとも一方の面に設けられ、ゴム弾性を有する第一壁部と第一蓋部で構成された第一凸部と、を少なくとも一つ有し、
前記第一壁部および第一蓋部によって形成された第一空間部を有し、
前記第一蓋部は前記第一空間部側に凸となりゴム弾性を有する凹部を有し、
前記第一蓋部凹部の前記第一空間部と逆側の面にゴム弾性を有する第二凸部が設けられた、共振シート部材
[13]前記シート部が空間部を有し、該シート部の空間部が、該シート部における前記凸部が設けられている側とは反対側の面から前記凸部の空間部までを貫通するように設けられる、[12]に記載の共振シート部材。
[14]前記第二凸部が第二空間部を有する、[12]又は[13]に記載の共振シート部材。
[15]前記第二空間部が前記凹部の第一空間部側の面にまで到達する、[14]に記載の共振シート部材。
[16]前記第二凸部が第二空間部と外部とをつなぐ貫通孔を有する、[14]又は[15]に記載の共振シート部材。
[17]前記第二凸部の先端部に貫通穴が設けられた、[12]~[16]のいずれかに記載の共振シート部材
[18]前記第二凸部は、その先端部に錘部を有する、[12]~[17]のいずれかに記載の共振シート部材。
[19]前記錘部の少なくとも一部が、前記第二凸部に埋設されている、[18]に記載の共振シート部材。
[20]さらに、一体成型品である、[12]~[19]のいずれかに記載の共振シート部材。
[21]前記シート部及び前記凸部が、熱硬化性エラストマー、光硬化性エラストマー、及び熱可塑性エラストマーよりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、[12]~[20]のいずれかに記載の共振シート部材。
[22][1]~[21]のいずれかに記載の共振シート部材、及び該共振シート部材を支持する支持体を少なくとも備える、構造体。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、設置空間の限られた場所への設置や低周波数の制振や遮音が可能であり、設置面垂直方向の振動に対して複数周波数帯での制振効果および遮音効果を有し、さらにそれらの周波数帯の設計が可能である、共振シート部材及びこれを備えた構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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