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公開番号2025151196
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024052501
出願日2024-03-27
発明の名称能動型振動騒音低減装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G10K 11/178 20060101AFI20251002BHJP(楽器;音響)
要約【課題】複数の制御点(マイク)の騒音を低減することで、安定して広範囲の騒音を低減することができる、能動型騒音低減装置を提供する。
【解決手段】能動型振動騒音低減装置100,200は、騒音d1,d2を打ち消すための打消音y11,y12,y21,y22を出力するスピーカ20,21と、騒音d1,d2および打消音y11,y12,y21,y22から誤差信号e1,e2を生成するマイク30,31と、誤差信号e1,e2に基づいて打消音y11,y12,y21,y22を制御するための制御信号u1を生成する制御フィルタWと、を備え、マイク30,31は、複数設けられ、制御フィルタWは、複数のマイク30,31の誤差信号e1,e2の音圧の二乗和を評価関数として適応的に更新される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
騒音を打ち消すための打消音を出力するスピーカと、
前記騒音および前記打消音から誤差信号を生成するマイクと、
前記誤差信号に基づいて前記打消音を制御するための制御信号を生成する制御フィルタと、を備え、
前記マイクは、複数設けられ、
前記制御フィルタは、
前記複数のマイクの誤差信号の音圧の二乗和を評価関数として適応的に更新される、
ことを特徴とする能動型振動騒音低減装置。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記スピーカから前記複数のマイクまでの伝達関数の推定値を示す二次経路フィルタを備え、
前記制御フィルタは、
複数の前記二次経路フィルタに基づいて、適応的に更新される、
請求項1に記載の能動型振動騒音低減装置。
【請求項3】
複数の前記二次経路フィルタのそれぞれは、
前記打消音と対応する前記マイクの誤差信号から計算される、仮想的な誤差信号に基づいて、適応的に更新される、
請求項2に記載の能動型振動騒音低減装置。
【請求項4】
前記スピーカは、複数設けられ、
前記複数のスピーカのそれぞれから、前記複数のマイクのそれぞれまでの間に二次経路フィルタを備え、
当該二次経路フィルタのそれぞれは、
複数の前記スピーカと対応する前記マイクの前記二次経路フィルタに基づいて、適応的に更新される、
請求項3に記載の能動型振動騒音低減装置。
【請求項5】
前記スピーカごとに前記制御フィルタをそれぞれ備え、
各前記制御フィルタの初期値は、それぞれ異なる、
請求項3に記載の能動型振動騒音低減装置。
【請求項6】
騒音源から前記複数のマイクまでの伝達関数の推定値を示す一次経路フィルタをそれぞれ備え、
複数の前記スピーカの制御に対して、共通の前記一次経路フィルタを適応的に更新する、
請求項4に記載の能動型振動騒音低減装置。
【請求項7】
前記制御フィルタは、
参照信号から前記打消音を制御するための制御信号を生成すると共に、前記複数のマイクのそれぞれに対して、前記参照信号と当該マイクに対応した前記二次経路フィルタにより正規化された更新量に基づいた値の総和で更新される、
請求項2に記載の能動型振動騒音低減装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、能動型振動騒音低減装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車室内に生じる騒音(例えば、ロードノイズ)に関し、騒音とは逆位相の打消音を生成し、生成した打消音を騒音に干渉させることで、騒音を低減させる能動型騒音低減装置などが検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された騒音制御装置では、要約書に、「騒音制御装置に、残留音を検出し複数の適応型フィルタに誤差信号として出力する複数のマイクロフォンと、複数の適応型フィルタからの補償信号を再生し騒音を消去して残留音を形成する複数のアクチュエータと、複数のマイクロフォンを複数のグループに分け各グループ毎のマイクロフォンからの誤差信号をミックスしてミックス誤差信号を形成し各ミックス誤差信号を各適応型フィルタに出力する複数の誤差信号ミックス手段とを設ける。」旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-59683号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、特許文献1に記載された騒音制御装置を車両に適用することを検討した場合、車室内には音響モードが存在する。そのため、仮にマイクで取得する信号を誤差信号として足し合わせたとしても、足し合わせた周波数の信号が増強する場合と相殺する場合とが存在する。これにより、車室内においては、誤差信号が増強する場合は、制御することができるが、誤差信号が相殺される場合は、制御することができなくなる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の制御点(マイク)の騒音を低減することで、安定して広範囲の騒音を低減することができる、能動型騒音低減装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明の上記課題を解決するために、本発明に係る能動型振動騒音低減装置は、騒音を打ち消すための打消音を出力するスピーカと、前記騒音および前記打消音から誤差信号を生成するマイクと、前記誤差信号に基づいて前記打消音を制御するための制御信号を生成する制御フィルタと、を備え、前記マイクは、複数設けられ、前記制御フィルタは、前記複数のマイクの誤差信号の音圧の二乗和を評価関数として適応的に更新される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の制御点(マイク)の騒音を低減することで、安定して広範囲の騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係る能動型振動騒音低減装置の概略構成を示したブロック図である。
評価関数を最小にするフィルタ係数を算出するLMSアルゴリズムを示した説明図である。
多数のチャンネルの学習が上手く行かないことを示した概念図である。
制御フィルタ部に異なる初期値を設定する概念を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、各図において、同一の構成については同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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