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公開番号
2025135062
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-18
出願番号
2024032635
出願日
2024-03-05
発明の名称
液晶組成物及びこれを用いた液晶調光素子
出願人
三菱ケミカル株式会社
,
学校法人 中央大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09K
19/54 20060101AFI20250910BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】電気エネルギーを使用することなく、太陽光のみをエネルギー源とし、自律的に駆動する液晶組成物及びこれを含む液晶調光素子を提供すること。
【解決手段】液晶化合物、カイラル剤(a)及びカイラル剤(b)を含む液晶組成物であって、前記液晶化合物はネマチック相又はスメクチックA相を示す液晶化合物であり、
前記カイラル剤(a)は、疑似太陽光を照射した際の下記式(I)で表されるHTP変化率が40%以上であり、前記カイラル剤(b)は、疑似太陽光を照射した際の下記式(I)で表されるHTP変化率が5%以下である、液晶組成物。
ΔHTP=|{HTP(光照射)-HTP(初期)}/HTP(初期)×100|[%]…(I)(式(I)中、HTP(初期)は、疑似太陽光を照射する前のHTPであり、HTP(光照射)は、疑似太陽光を照射した時のHTPである。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
液晶化合物、カイラル剤(a)及びカイラル剤(b)を含む液晶組成物であって、
前記液晶化合物はネマチック相又はスメクチックA相を示す液晶化合物であり、
前記カイラル剤(a)は、疑似太陽光を照射した際の下記式(I)で表されるHTP変化率が40%以上であり、
前記カイラル剤(b)は、疑似太陽光を照射した際の下記式(I)で表されるHTP変化率が5%以下である、液晶組成物。
ΔHTP=|{HTP(光照射)-HTP(初期)}/HTP(初期)×100|[%]…(I)
HTP(初期):疑似太陽光を照射する前のHTP
HTP(光照射):疑似太陽光を照射した時のHTP
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記カイラル剤(a)の旋光性と、前記カイラル剤(b)の旋光性とが互いに異なる、請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項3】
前記液晶組成物が、疑似太陽光が遮断された状態においてネマチック相又はスメクチックA相を示し、疑似太陽光が照射された状態においてカイラルネマチック相を示す、請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項4】
前記カイラル剤(a)が下記一般式(1a)で表される化合物を含む、請求項1に記載に液晶組成物。
TIFF
2025135062000030.tif
26
170
(式(1a)中、Chiralは不斉中心を有する部位であり、Aは電子吸引性を有する2価の連結基であり、Dは電子供与性を有する置換基であり、nは1又は2の整数を表す。)
【請求項5】
前記部位が軸不斉を有し、nが2である、請求項4に記載の液晶組成物。
【請求項6】
前記カイラル剤(a)が、下記一般式(2a)で表される、請求項4に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000031.tif
48
170
(式(2a)中、Aは電子吸引性を有する2価の連結基であり、Dは電子供与性を有する置換基であり、Xは水素又は電子吸引性基を表す。)
【請求項7】
前記カイラル剤(a)が、下記式(3a)で表される化合物を含む、請求項6に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000032.tif
57
170
(式(3a)中、Xは水素又は電子吸引性基であり、Yは窒素又は炭素であり、R
2
は水素原子、炭素原子数1~15のアルキル基、炭素原子数1~15のアルコキシ基を表す。)
【請求項8】
20~60℃における、下記式(II)で表されるカイラル剤(a)のHTPの規格化温度変化率(a-1)と、20~60℃における、下記式(II)で表されるカイラル剤(b)のHTP(初期)の規格化温度変化率(b-1)との差の絶対値|(a-1)-(b-1)|が0.01以下である、請求項1に記載の液晶組成物。
(HTPの規格化温度変化率)=[(HTP
T1
-HTP
T0
)/(T1―T0)]/HTP
T2
…(II)
HTP
T0
:20℃におけるカイラル剤の初期HTP(μm
-1
)
HTP
T1
:60℃におけるカイラル剤のHTP(μm
-1
)
HTP
T2
:30℃におけるカイラル剤のHTP(μm
-1
)
T1:60℃
T0:20℃
【請求項9】
前記カイラル剤(b)が下記一般式(5b)で表される化合物を含む、請求項1に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000033.tif
38
170
(式(5b)中、Rは単結合又はスペーサー基であり、Mesogenはメソゲン基を表す。)
【請求項10】
前記カイラル剤(b)が、下記式(7b)で表される化合物を含む、請求項7に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000034.tif
50
170
(式(7b)中、R
3
は水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1~15のアルキル基、又は炭素原子数1~15のアルコキシ基を表す。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶組成物及び液晶調光素子に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
液晶材料はTVやスマートフォンに代表される文字や画像、映像を表示させる表示材料素子に利用されるだけではなく、光の透過を調節する調光素子としてスマートウィンドウへの応用も検討化されつつある。スマートウィンドウとは、日差しの透過量をコントロールすることができる窓のことを指し、快適な室内環境を保つ用途への需要が高まっている。
【0003】
一方、液晶材料がポリマーマトリックス中に分散している高分子分散型(PNM:Polymer Network liquidcrystal Material)調光素子や液晶材料がポリマーネットワーク中に介在している高分子分散型調光素子は、一般的な調光素子とは異なり、素子の透過/散乱度合いを調整可能である。前記特徴から、透過/散乱の調光機能を活用した建材用や輸送用の窓ガラス、インテリア、エクステリア、プライベートガラス(SG)や可変型プロジェクタースクリーン、デジタルサイネージ等のスマートガラスやスマートウィンドウ(SW)等への応用が望まれている。
【0004】
近年の通信技術の発展に伴い、モバイル端末を用いて工業用、家庭用に関わらず各種設備機器の制御も可能になってきていることから、電圧駆動型スマートガラスやスマートウィンドウ(SW)等を実現するための調光材料が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-91850号公報
特開2011-026526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記スマートウィンドウ用調光材料が電圧駆動型であるため、スイッチングの際に人為的な操作が必要であることに加え、電気エネルギーの消費は避けられない問題があった。
【0007】
上記事情を鑑み、本実施形態の課題は、電気エネルギーを使用することなく、太陽光のみをエネルギー源とし、自律的に駆動する液晶組成物及びこれを含む液晶調光素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、液晶化合物、カイラル剤(a)及びカイラル剤(b)を含む液晶組成物であって、前記液晶化合物がネマチック相又はスメクチックA相を示し、且つ前記カイラル剤(a)及び前記カイラル剤(b)がそれぞれ所定のHTP特性を有する液晶組成物によって、前記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、以下の態様を有する。
[1] 液晶化合物、カイラル剤(a)及びカイラル剤(b)を含む液晶組成物であって、
前記液晶化合物はネマチック相又はスメクチックA相を示す液晶化合物であり、
前記カイラル剤(a)は、疑似太陽光を照射した際の下記式(I)で表されるHTP変化率が40%以上であり、
前記カイラル剤(b)は、疑似太陽光を照射した際の下記式(I)で表されるHTP変化率が5%以下である、液晶組成物。
ΔHTP=|{HTP(光照射)-HTP(初期)}/HTP(初期)×100|[%]…(I)
HTP(初期):疑似太陽光を照射する前のHTP
HTP(光照射):疑似太陽光を照射した時のHTP
[2]
前記カイラル剤(a)の旋光性と、前記カイラル剤(b)の旋光性とが互いに異なる、[1]に記載の液晶組成物。
[3]
前記液晶組成物が、疑似太陽光が遮断された状態においてネマチック相又はスメクチックA相を示し、疑似太陽光が照射された状態においてカイラルネマチック相を示す、[1]又は[2]に記載の液晶組成物。
[4]
前記カイラル剤(a)が下記一般式(1a)で表される化合物を含む、[1]~[3]のいずれか一項に記載に液晶組成物。
TIFF
2025135062000001.tif
26
170
(式(1a)中、Chiralは不斉中心を有する部位であり、Aは電子吸引性を有する2価の連結基であり、Dは電子供与性を有する置換基であり、nは1又は2の整数を表す。)
[5]
前記部位が軸不斉を有し、nが2である、[4]に記載の液晶組成物。
[6]
前記カイラル剤(a)が、下記一般式(2a)で表される、[1]~[5]のいずれか一項に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000002.tif
48
170
(式(2a)中、Aは電子吸引性を有する2価の連結基であり、Dは電子供与性を有する置換基であり、Xは水素又は電子吸引性基を表す。)
[7]
前記カイラル剤(a)が、下記式(3a)で表される化合物を含む、[1]~[6]のいずれか一項に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000003.tif
57
170
(式(3a)中、Xは水素又は電子吸引性基であり、Yは窒素又は炭素であり、R
2
は水素原子、炭素原子数1~15のアルキル基、炭素原子数1~15のアルコキシ基を表す。)
[8] 20~60℃における、下記式(II)で表されるカイラル剤(a)のHTPの規格化温度変化率(a-1)と、20~60℃における、下記式(II)で表されるカイラル剤(b)のHTP(初期)の規格化温度変化率(b-1)との差の絶対値|(a-1)-(b-1)|が0.01以下である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の液晶組成物。
(HTPの規格化温度変化率)=[(HTP
T1
-HTP
T0
)/(T1―T0)]/HTP
T2
…(II)
HTP
T0
:20℃におけるカイラル剤の初期HTP(μm
-1
)
HTP
T1
:60℃におけるカイラル剤のHTP(μm
-1
)
HTP
T2
:30℃におけるカイラル剤のHTP(μm
-1
)
T1:60℃
T0:20℃
[9]
前記カイラル剤(b)が下記一般式(5b)で表される化合物を含む、[1]~[8]のいずれか一項に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000004.tif
38
170
(式(5b)中、Rは単結合又はスペーサー基であり、Mesogenはメソゲン基を表す。)
[10]
前記カイラル剤(b)が、下記式(7b)で表される化合物を含む、[1]~[9]のいずれか一項に記載の液晶組成物。
TIFF
2025135062000005.tif
50
170
(式(7b)中、R
3
は水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1~15のアルキル基、又は炭素原子数1~15のアルコキシ基を表す。)
[11]
【発明の効果】
【0010】
本実施形態によれば、電気エネルギーを使用することなく、太陽光のみをエネルギー源とし、自律的に駆動する液晶組成物及び液晶調光素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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