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公開番号2025134890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025105215,2022194566
出願日2025-06-23,2012-12-07
発明の名称単一ホルモンのインスリン陽性細胞へのヒト胚性幹細胞の分化
出願人ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/071 20100101AFI20250909BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】多能性幹細胞から分化した単一ホルモンのインスリン産生細胞、および分化のためのインビトロの方法を提供する。
【解決手段】多能性細胞の段階的分化から得られる、膵臓内胚葉細胞のインビトロ分化集団であって、分化の各段階の細胞が、5mM~20mMのグルコースを含む培地中で培養される、膵臓内胚葉細胞の分化集団が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
多能性細胞の段階的分化から得られる、膵臓内胚葉細胞のインビトロ分化集団であって
、分化の各段階の細胞が、5mM~20mMのグルコースを含む培地中で培養される、膵
臓内胚葉細胞の分化集団。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記分化された膵臓内胚葉細胞の30%超が、PDX-1+NKX6.1+、SOX2
-、及びCDX2-である、請求項1に記載の膵臓内胚葉細胞の分化集団。
【請求項3】
前記分化集団の細胞の10%超が単一ホルモンのインスリン陽性細胞である、請求項1
又は2に記載の膵臓内胚葉細胞の分化集団。
【請求項4】
前記段階的分化が、未分化のヒト胚性幹細胞をTGF-Bリガンドが更に追補された培
地中で培養する工程を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の膵臓内胚葉細胞の分化
集団。
【請求項5】
前記段階的分化が、未分化のヒト胚性幹細胞をWNT活性化剤が更に追補された培地中
で培養する工程を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の膵臓内胚葉細胞の分化集団

【請求項6】
前記段階的分化が、胚体内胚葉細胞をFGFリガンドが更に追補された培地中で培養す
る工程を含む、請求項1に記載の膵臓内胚葉細胞の分化集団。
【請求項7】
前記段階的分化が、shh阻害剤、FGFリガンド、PKC活性化剤、TGF-Bリガ
ンド、レチノイド、及びBMP阻害剤の勾配が更に追補された培地中で腸管細胞を培養す
る工程を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の膵臓内胚葉細胞の分化集団。
【請求項8】
前記段階的分化が、PKC活性化剤、shh阻害剤、レチノイド、及びBMP阻害剤が
更に追補された培地中で後方前腸細胞を培養する工程を含む、請求項5に記載の膵臓内胚
葉細胞の分化集団。
【請求項9】
前記段階的分化が、アスコルビン酸が更に追補された培地中で細胞を培養する工程を含
む、請求項1~6のいずれか一項に記載の膵臓内胚葉細胞の分化集団。
【請求項10】
膵臓内胚葉系統の細胞の集団への多能性細胞の段階的分化のためのインビトロの方法で
あって、5mM~20mMのグルコースを含む培地中での分化の各段階で細胞を培養する
工程を含む、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2011年12月22日に出願された、米国特許仮出願第61/579,3
51号の利益を主張するものであり、当該出願を、本明細書にその全容において、かつあ
らゆる目的について援用するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
(発明の分野)
本発明は、細胞分化の分野にある。より具体的には、本発明は、段階的分化の各工程で
定義された条件を用いて、多能性幹細胞から分化した単一ホルモンのインスリン産生細胞
を提供する。その集団において分化したインスリン産生細胞の10%以上は、単一ホルモ
ンの膵臓β細胞に特徴的なマーカーを発現する。
【背景技術】
【0003】
I型糖尿病の細胞置換療法の進歩及び移植可能なランゲルハンス島の不足により、生着
に適したインスリン産生細胞すなわちβ細胞の供給源の開発に注目が集まっている。1つ
の手法として、例えば、胚性幹細胞のような多能性幹細胞から機能性のβ細胞を生成する
ことがある。
【0004】
脊椎動物の胚発生において、多能性細胞は、原腸形成として公知のプロセスにて、3つ
の胚葉(外胚葉、中胚葉、及び内胚葉)を含む細胞のグループを生じる。例えば、甲状腺
、胸腺、膵臓、腸、及び肝臓などの組織は、内胚葉から中間ステージを経て発達する。こ
のプロセスにおける中間ステージは、胚体内胚葉の形成である。胚体内胚葉細胞(defini
tive endoderm cell)は、HNF3β、GATA4、MIXL1、CXCR4、及びSO
X17などの多数のマーカーを発現する。
【0005】
原腸形成の終了までに、内胚葉は、内胚葉の前部、中間、及び後部の領域を特異的にマ
ークする因子のパネルの発現によって認識することができる前部-後部ドメインに分割さ
れる。例えば、Hhex及びSox2は内胚葉の前領域を特定し、Cdx1、2及び4は
後半分を特定する。
【0006】
内胚葉組織の移行は、内胚葉を腸管の領域化に役立つ異なった中胚葉組織に近接させる
。これは、例えば、FGF、Wnt、TGF-B、レチノイン酸(RA)、及びBMPリ
ガンド、並びにそれらのアンタゴニストのような多数の分泌された因子によって達成され
る。例えば、FGF4及びBMPは推定後腸内胚葉においてCdx2の発現を促進し、前
方の遺伝子Hhex及びSOX2の発現を阻害する(Development 2000
,127:1563~1567)。WNTシグナル伝達はまた、後腸の発達を促進し、前
腸の運命を阻害するために、FGFシグナル伝達と平行して作用することが示されている
(Development 2007,134:2207~2217)。最後に、間葉に
よって分泌されるレチノイン酸は、前腸-後腸の境界を調節する(Curr Biol
2002,12:1215~1220)。
【0007】
特異的転写因子の発現レベルは、組織のアイデンティティを指定するために使用できる
可能性がある。原腸管への胚体内胚葉の形質転換中に、腸管は、制限された遺伝子発現パ
ターンにより分子レベルで観察することができる広いドメインに領域化される。例えば、
腸管で領域化された膵臓ドメインは、PDX-1の非常に高い発現及びCDX2並びにS
OX2の非常に低い発現を示す。同様に、Foxe1の高レベルの存在は、食道組織の指
標である。肺組織において高度に発現されるのはNKX2.1である。SOX2/Odd
1(OSR1)は胃組織において高度に発現される。PROX1/Hhex/AFPの発
現は肝組織において高い。SOX17は胆管構造の組織で高度に発現される。PDX1、
NKX6.1/PTf1a、及びNKX2.2は膵臓組織において高度に発現される。C
DX2の発現は、腸組織において高い。上記要約は、Dev Dyn 2009,238
:29~42及びAnnu Rev Cell Dev Biol 2009,25:2
21~251からの引用である。
【0008】
膵臓の形成は、膵臓内胚葉への胚体内胚葉の分化から生じる(Annu Rev Ce
ll Dev Biol 2009,25:221~251;Dev Dyn 2009
,238:29~42)。背側と腹側の膵臓ドメインは、前腸上皮から生じる。また、前
腸は、食道、気管、肺、甲状腺、胃、肝臓、膵臓、胆管系を生じさせる。
【0009】
膵臓内胚葉の細胞は膵臓-十二指腸ホメオボックス遺伝子PDX1を発現する。PDX
1が存在しない場合、膵臓は、腹側芽及び背側芽の形成を越えて発達しない。したがって
、PDX1の発現は、膵臓器官形成において重要な工程を印している。成熟した膵臓は、
他の細胞型の中でも、外分泌組織及び内分泌組織を含む。外分泌組織及び内分泌組織は、
膵臓内胚葉の分化によって生じる。
【0010】
D’Amourらは、高濃度のアクチビン及び低血清の存在下でのヒト胚性幹細胞由来
の胚体内胚葉の濃縮培地の生産を記述している(Nature Biotechnol
2005,23:1534~1541;U.S.Patent No.7,704,73
8)。マウスの腎臓被膜下でのこれらの細胞の移植は、内胚葉組織の特徴を有する、より
成熟した細胞への分化をもたらした(米国特許第7,704,738号)。ヒト胚性幹細
胞由来の胚体内胚葉細胞は、FGF-10及びレチノイン酸の添加後、PDX1陽性細胞
に更に分化することができる(米国特許公開第2005/0266554A1号)。免疫
不全マウスの腎臓被膜下でのこれらの膵臓前駆細胞のその後の移植は、3~4ヶ月の成熟
期の後に、機能的膵内分泌細胞の形成をもたらした(米国特許第7,993,920号及
び米国特許第7,534,608号)。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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