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公開番号2025134767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025097683,2022161811
出願日2025-06-11,2017-10-06
発明の名称癌の治療のためのキメラ抗原受容体
出願人ノバルティス アーゲー,ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルバニア
代理人個人,個人,個人
主分類C12N 15/62 20060101AFI20250909BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】CD20又はCD22の発現に関連する疾患を治療するためのキメラ抗原受容体(CAR)療法を提供する。
【解決手段】本発明は、CD20又はCD22の発現に関連する疾患を治療するための組成物及び方法を提供する。本発明は、CD20又はCD22に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)、それをコードするベクター、及びCD20 CAR又はCD22 CARを含む組換えT細胞又はナチュラルキラー(NK)細胞にも関する。本発明は、CD20又はCD22結合ドメインを含むCARを発現する遺伝子改変T細胞又はNK細胞を投与する方法も含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
キメラ抗原受容体(CAR)をコードする単離核酸分子であって、前記CARは、CD20結合ドメインと、膜貫通ドメインと、細胞内シグナル伝達ドメインとを含み、前記CD20結合ドメインは、表1又は表3の任意のCD20結合ドメインの軽鎖相補性決定領域1(LCDR1)、軽鎖相補性決定領域2(LCDR2)、及び軽鎖相補性決定領域3(LCDR3)の1つ以上と、表1又は表2の任意のCD20結合ドメインの重鎖相補性決定領域1(HCDR1)、重鎖相補性決定領域2(HCDR2)、及び重鎖相補性決定領域3(HCDR3)の1つ以上とを含む、単離核酸分子。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記CARは、表1又は表3に係るLCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含む、請求項1に記載の単離核酸分子。
【請求項3】
前記CARは、表1又は表2に係るHCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含む、請求項1又は2に記載の単離核酸分子。
【請求項4】
前記CARは、表1又は表3に係るLCDR1、LCDR2、及びLCDR3と、表1又は表2に係るHCDR1、HCDR2、及びHCDR3とを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項5】
前記LCDR1、LCDR2、及びLCDR3は、それぞれ以下のa)~p):
(a)配列番号147、148、及び149;
(b)配列番号228、229、及び230;
(c)配列番号66、67、及び68;
(d)配列番号93、94、及び95;
(e)配列番号120、121、及び122;
(f)配列番号12、13、及び14;
(g)配列番号174、175、及び176;
(h)配列番号201、202、及び203;
(i)配列番号39、40、及び41;
(j)配列番号255、256、及び257;
(k)配列番号282、283、及び284;
(l)配列番号309、310、及び311;
(m)配列番号336、337、及び338;
(n)配列番号363、364、及び365;
(o)配列番号390、391、及び392;及び
(p)配列番号417、418、及び419
から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項6】
前記HCDR1、HCDR2、又はHCDR3は、それぞれ以下のa)~p):
(a)配列番号136、137、及び138;
(b)配列番号217、218、及び219;
(c)配列番号55、56、及び57;
(d)配列番号82、83、及び84;
(e)配列番号109、110、及び111;
(f)配列番号1、2、及び3;
(g)配列番号163、164、及び165;
(h)配列番号190、191、及び192;
(i)配列番号28、29、及び30;
(j)配列番号244、245、及び246;
(k)配列番号271、272、及び273;
(l)配列番号298、299、及び300;
(m)配列番号325、326、及び327;
(n)配列番号352、353、及び354;
(o)配列番号379、380、及び381;及び
(p)配列番号406、407、及び408
から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項7】
前記LCDR1、LCDR2、LCDR3、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3のコードされるアミノ酸配列は、それぞれ以下のa)~p):
(a)配列番号147、148、149、136、137、及び138;
(b)配列番号228、229、230、217、218、及び219;
(c)配列番号66、67、68、55、56、及び57;
(d)配列番号93、94、95、82、83、及び84;
(e)配列番号120、121、122、109、110、及び111;
(f)配列番号12、13、14、1、2、及び3;
(g)配列番号174、175、176、163、164、及び165;
(h)配列番号201、202、203、190、191、及び192;
(i)配列番号39、40、41、28、29、及び30;
(j)配列番号255、256、257、244、245、及び246;
(k)配列番号282、283、284、271、272、及び273;
(l)配列番号309、310、311、298、299、及び300;
(m)配列番号336、337、338、325、326、及び327;
(n)配列番号363、364、365、352、353、及び354;
(o)配列番号390、391、392、379、380、及び381;及び
(p)配列番号417、418、419、406、407、及び408
から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項8】
前記CARは、表1又は表5に挙げられる任意の軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の単離核酸分子。
【請求項9】
前記CARは、表1又は表4に挙げられる任意の重鎖可変領域を含む、請求項1に記載の単離核酸分子。
【請求項10】
前記CARは、表1又は表5に挙げられる任意の軽鎖可変領域と、表1又は表4に挙げられる任意の重鎖可変領域とを含む、請求項1に記載の単離核酸分子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2016年10月7日に出願された米国仮特許出願第62/405,520号明細書に対する優先権を主張し、この内容は、全て参照により本明細書に援用される。
続きを表示(約 2,800 文字)【0002】
本発明は、概して、分化クラスター20タンパク質(CD20)又は分化クラスター22タンパク質(CD22)の発現に関連する疾患を治療するためのキメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作されたT細胞又はナチュラルキラー(NK)細胞の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
多くのB細胞悪性腫瘍患者は、標準療法では不治である。加えて、従来の治療選択肢は、多くの場合に重篤な副作用を有する。癌免疫療法において試みがなされているものの、幾つかの障害により、これは、臨床効果の実現が極めて困難な目標となっている。何百ものいわゆる腫瘍抗原が同定されているが、それらは、概して自己由来であり、従って免疫原性が低い。更に、腫瘍は、幾つかの機構を用いて自らを免疫攻撃の惹起及び伝播に不適にする。
【0004】
キメラ抗原受容体(CAR)改変自己T細胞(CART)療法を用いた最近の展開は、T細胞をB細胞悪性腫瘍などの癌細胞上の好適な細胞表面分子に仕向け直すことに依存するものであり、免疫系の力を利用したB細胞悪性腫瘍及び他の癌の治療において有望な結果を示している(例えば、非特許文献1を参照されたい)。マウス由来CART19(即ち「CTL019」)の臨床結果は、CLL並びに小児ALLに罹患している患者において完全寛解が得られる見込みを示している(例えば、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4を参照されたい)。遺伝子改変T細胞上のキメラ抗原受容体が標的細胞を認識し破壊する能力に加えて、治療的T細胞療法の成功には、白血病再発について調査するために増殖して長期間持続する能力を有することが必要である。アネルギー、抑制又は枯渇に起因するT細胞品質のばらつきがCAR形質転換T細胞の性能に影響を及ぼし得るが、それに対し、現時点で当業者の制御は限られている。有効であるには、CAR形質転換患者T細胞が、コグネイト抗原に応答して増殖する能力を持続及び維持する必要がある。ALL患者T細胞は、マウスscFvを含むCART19でこれを行い得ることが示されている(例えば、非特許文献4を参照されたい)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Sadelain et al.,Cancer Discovery 3:388-398(2013)
Kalos et al.,Sci Transl Med 3:95ra73(2011)
Porter et al.,NEJM 365:725-733(2011)
Grupp et al.,NEJM 368:1509-1518(2013)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、更なるCAR療法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、少なくとも一部には、CD20及びCD22に対する新規抗原結合ドメイン及びキメラ抗原受容体(CAR)分子、並びに例えば単剤療法としての又は併用療法における使用方法を特徴とする。一部の実施形態において、本明細書に開示される組成物及び方法は、B細胞阻害薬、例えばCD19、又はCD22の阻害薬、又はこれらの組み合わせと併用したCD20に結合するCAR分子の併用を含み得る。組成物をコードする核酸、宿主細胞、ベクター、並びに作製及び使用方法も開示される。
【0008】
CD20結合ドメイン及びCD20 CARをコードする核酸
第1の態様において、本発明は、キメラ抗原受容体(CAR)をコードする単離核酸分子を特徴とし、ここで、CARは、CD20結合ドメイン(例えば、ネズミ科動物、ヒト又はヒト化CD20結合ドメイン)と、膜貫通ドメインと、細胞内シグナル伝達ドメイン(例えば、共刺激ドメイン及び/又は一次シグナル伝達ドメインを含む細胞内シグナル伝達ドメイン)とを含む抗体又は抗体断片を含む。一実施形態において、CARは、本明細書に記載されるCD20結合ドメイン(例えば、本明細書に記載されるネズミ科動物、ヒト又はヒト化CD20結合ドメイン)と、本明細書に記載される膜貫通ドメインと、本明細書に記載される細胞内シグナル伝達ドメイン(例えば、共刺激ドメイン及び/又は一次シグナル伝達ドメインを含む細胞内シグナル伝達ドメイン)とを含む抗体又は抗体断片を含む。
【0009】
一実施形態において、コードされるCD20結合ドメインは、本明細書に記載されるCD20結合ドメインの1つ以上の(例えば、1つ以上、2つ以上、又は3つ全ての)軽鎖相補性決定領域1(LCDR1)、軽鎖相補性決定領域2(LCDR2)、及び軽鎖相補性決定領域3(LCDR3)、及び/又は本明細書に記載されるCD20結合ドメインの1つ以上の(例えば、1つ以上、2つ以上、又は3つ全ての)重鎖相補性決定領域1(HCDR1)、重鎖相補性決定領域2(HCDR2)、及び重鎖相補性決定領域3(HCDR3)を含み、例えば、1つ以上の(例えば、1つ以上、2つ以上、又は3つ全ての)LCDRと1つ以上の(例えば、1つ以上、2つ以上、又は3つ全ての)HCDRとを含むCD20結合ドメインを含む。ある実施形態において、コードされるCD20結合ドメインは、本明細書の例えば表1に記載され、及び表2に要約される重鎖CDR(例えば、HCDR1、HCDR2、及び/又はHCDR3)を含む。ある実施形態において、コードされるCD20結合ドメインは、本明細書の例えば表1に記載され、及び表3に要約される軽鎖CDR(例えば、LCDR1、LCDR2、及び/又はLCDR3)を含む。
【0010】
一部の実施形態において、コードされるCD20結合ドメインは、以下のアミノ酸配列の1、2、3、4、5、又は6つを含む:
HCDR1は(N/S)YN(L/M)Hのアミノ酸配列を含み、又はそれからなり;
HCDR2はAIYPGN(Y/G)DTSYN(Q/P)KFKGのアミノ酸配列を含み、又はそれからなり;
HCDR3は(V/S)(D/Y)F(G/Y)(H/G)S(R/S)(Y/S)WYFDVのアミノ酸コンセンサス配列を含み、又はそれからなり;
LCDR1はRA(T/S)SSVSSM(N/H)のアミノ酸配列を含み、又はそれからなり;
LCDR2はATSNLASのアミノ酸配列を含み、又はそれからなり;及び/又は
LCDR3はQQW(T/I)FNPPTのアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。
(【0011】以降は省略されています)

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