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公開番号
2025134587
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-17
出願番号
2024032590
出願日
2024-03-04
発明の名称
NRF2経路活性化剤、抗炎症剤、酸化ストレス低減剤、老化抑制剤、アポトーシス抑制剤、及び組織の破壊抑制剤
出願人
ロート製薬株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
A61K
31/404 20060101AFI20250909BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明は、口腔組織等に対し、抗炎症効果、抗酸化効果、組織破壊抑制効果を奏する新規の製剤を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、NRF2経路活性化剤である。本発明のNRF2経路活性化剤は、さらにハッカ油を含有することが好ましい。本発明のNRF2経路活性化剤は、酸化ストレス低減、老化抑制、アポトーシス抑制、組織の破壊抑制、及び/又は炎症の抑制のために好適に用いられる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、NRF2経路活性化剤。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
さらにハッカ油を含有する、請求項1に記載のNRF2経路活性化剤。
【請求項3】
酸化ストレス低減、老化抑制、アポトーシス抑制、組織の破壊抑制、及び/又は炎症の抑制のために用いられる、請求項1又は2に記載のNRF2経路活性化剤。
【請求項4】
カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、抗炎症剤。
【請求項5】
さらにハッカ油を含有する、請求項4に記載の抗炎症剤。
【請求項6】
カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、酸化ストレス低減剤。
【請求項7】
さらにハッカ油を含有する、請求項6に記載の酸化ストレス低減剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、NRF2経路活性化剤、抗炎症剤、酸化ストレス低減剤、老化抑制剤、アポトーシス抑制剤、及び組織の破壊抑制剤に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
歯周病を患うと歯周組織の崩壊が生じ、歯のぐらつきや口臭といったQOLの低下が起こる。また、生活習慣や加齢により歯肉(歯茎)の後退(退縮)が起こることも知られている。上記歯周組織は歯肉(歯茎)と歯槽骨(歯を支える骨組織)、歯根(歯の根元)を覆うセメント質、歯根と歯槽骨をつなぐ歯根膜等からなり、歯を正しい位置にしっかり付着固定するための強固な構造を備えている。しかし、いろいろな理由で歯と歯肉の間に細菌が住み着いて歯垢(デンタルプラーク)がたまると、そこに炎症が引き起こされる。これが歯周病の始まりとなる。歯周病の治療は病状によるが、上記炎症が歯茎の奥深くまで進行し、歯周組織の破壊がひどい場合には、歯周組織を回復させるための歯周組織再生手術が必要となるようなこともある。したがって、歯周組織の破壊が進行する前に、生活習慣や加齢による歯肉の衰えを改善したり、歯周組織における炎症を抑制することが重要となる。
【0003】
歯周組織等の口腔組織における炎症を抑制するための方法としては、炎症の原因となる病原性細菌を抗菌剤や殺菌剤で抑制又は減少させることが知られている(特許文献1:国際公開第2013-021957号、特許文献2:特開2009-274957号公報)。また、イミダゾキノリンアミン類等を含む免疫応答調節剤を用いることで、免疫細胞からのサイトカイン産生を誘導し、歯周病における炎症を抑制する方法も知られている(特許文献3:特表2005-519849号公報)。しかし、殺菌剤や抗菌剤のように細菌に直接作用する製剤を用いる方法では、耐性菌を生み出すおそれがある。また、病原性細菌だけでなく非病原性の常在菌に対しても殺菌効果を示す成分の場合には、常在細菌叢のバランスを保てなくなるという不都合もある。また、従来の免疫応答調節剤を用いる方法では抗炎症効果が十分とは言えないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2013-021957号
特開2009-274957号公報
特表2005-519849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような状況下、口腔組織等に対し、抗炎症効果、抗酸化効果を奏する新規の製剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明者らは、カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物(以下、単に「カルバゾクロム化合物」ともいう。)を有効成分として含有する組成物を用いることで、NRF2経路が活性化されることを見出した。NRF2経路は酸化ストレスに対する生体防御機構において重要な役割を果たす経路である。また、カルバゾクロム化合物を有効成分として含有する組成物は、炎症性サイトカインであるIL-6、IL-8等の炎症性サイトカインの発現抑制効果を奏することを見出した。さらにハッカ油を組み合わせることで、これらの効果を向上させることができた。カルバゾクロムは、これまで、毛細血管に作用し血管透過性亢進を抑制し、血管抵抗値を増強すること、その結果、血液凝固・線溶系、及び呼吸や血圧に影響を与えずに出血時間を短縮し、止血作用を示すことが知られていた化合物である。本発明においては、これまで知られていなかったカルバゾクロムによるNRF2経路の活性化、IL-6、IL-8等の炎症性サイトカインの発現抑制効果等の新たな効果を見出したものである。すなわち本発明の要旨は、以下の通りである。
【0007】
[1]カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、NRF2経路活性化剤。
[2]さらにハッカ油を含有する、[1]に記載のNRF2経路活性化剤。
[3]酸化ストレス低減、老化抑制、アポトーシス抑制、組織の破壊抑制、及び/又は炎症の抑制のために用いられる、[1]又は[2]に記載のNRF2経路活性化剤。
[4]カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、抗炎症剤。
[5]さらにハッカ油を含有する、[4]に記載の抗炎症剤。
[6]カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、酸化ストレス低減剤。
[7]さらにハッカ油を含有する、[6]に記載の酸化ストレス低減剤。
[8]カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、老化抑制剤。
[9]さらにハッカ油を含有する、[8]に記載の老化抑制剤。
[10]カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有するアポトーシス抑制剤。
[11]さらにハッカ油を含有する、[10]に記載のアポトーシス抑制剤。
[12]カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する、組織の破壊抑制剤。
[13]さらにハッカ油を含有する、[12]に記載の組織の破壊抑制剤。
[14]歯周組織における酸化ストレス低減、老化抑制、アポトーシス抑制、組織の破壊抑制、及び/又は炎症の抑制のために用いられる、[3]に記載のNRF2経路活性化剤。
[15]歯根膜線維芽細胞における酸化ストレス低減、老化抑制、アポトーシス抑制、破壊抑制、及び/又は炎症の抑制のために用いられる、[14]に記載のNRF2経路活性化剤。
[16]口腔用である、[1]又は[2]に記載のNRF2経路活性化剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、カルバゾクロム、カルバゾクロムの誘導体及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を有効成分として含有する組成物を用いることで、NRF2経路が活性化され、炎症の抑制、酸化ストレスの低減、老化抑制、アポトーシス抑制、組織の破壊抑制の効果を得ることができる。また、カルバゾクロム化合物を有効成分として含有する組成物は、炎症性サイトカインであるIL-6、IL-8等の発現抑制効果を奏することから、抗炎症剤として特に好適に使用できる。さらにハッカ油を組み合わせることで、これらの効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、炎症惹起から24h後の、各条件でのヒト歯根膜線維芽細胞における、IL-8(CXCL8)のmRNA発現量を示す図である。
図2は、炎症惹起から24h後の、各条件でのヒト歯根膜線維芽細胞における、IL-6のmRNA発現量を示す図である。
図3は、炎症惹起から24h後の、各条件でのヒト歯根膜線維芽細胞における、NFκBのmRNA発現量を示す図である。
図4は、炎症惹起から24h後の、各条件でのヒト歯根膜線維芽細胞における、NRF2(NFE2L2)のmRNA発現量を示す図である。
図5は、炎症惹起から24h後の、各条件でのヒト歯根膜線維芽細胞における、HO-1(HMOX1)のmRNA発現量を示す図である。
図6は、炎症惹起から24h後の、各条件でのヒト歯根膜線維芽細胞における、IL-8(CXCL8)のmRNA発現量を示す図である。
図7は、炎症惹起から24h後の、各条件でのヒト歯根膜線維芽細胞における、IL-6のmRNA発現量を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のNRF2経路活性化剤、抗炎症剤、酸化ストレス低減剤、老化抑制剤、アポトーシス抑制剤、組織の破壊抑制剤、NRF2経路活性化方法について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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