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公開番号2025133407
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031341
出願日2024-03-01
発明の名称複合粒子、導電性ペーストおよび電子部品
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20250904BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】脱バインダ処理時のクラック発生率を抑制することができると共に、内部電極層の連続率を向上させることができる複合粒子、および、当該複合粒子を用いた導電性ペースト、を提供すること
【解決手段】大粒子と、大粒子の表面に付着してあり大粒子よりも粒径の平均値が小さい小粒子と、を有する複合粒子であって、大粒子は金属粒子であり、金属粒子の主成分はニッケルまたはニッケル合金であり、大粒子の表面に付着している小粒子の被覆率の平均値が3%以上60%以下であり、大粒子の最表面の酸化度の平均値が30%以上90%以下である複合粒子。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
大粒子と、前記大粒子の表面に付着してあり前記大粒子よりも粒径の平均値が小さい小粒子と、を有する複合粒子であって、
前記大粒子は金属粒子であり、
前記金属粒子の主成分はニッケルまたはニッケル合金であり、
前記大粒子の表面に付着している前記小粒子の被覆率の平均値が3%以上60%以下であり、
前記大粒子の最表面の酸化度の平均値が30%以上90%以下であり、
前記酸化度は下記の式(2)によって定義され、
酸化度(%)=100×M/(L+M+N) ・・・ 式(2)
前記大粒子の最表面をX線光電子分光法にて測定した場合、
前記Lは金属ニッケルピークのピーク面積であり、
前記Mは酸化ニッケルピークのピーク面積であり、
前記Nはサテライトピークのピーク面積である複合粒子。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記大粒子のL傾斜の平均値が0%よりも大きく、
前記L傾斜は、下記の式(3)および式(4)によって定義され、
L比率=L/(L+M+N) ・・・ 式(3)
L傾斜(%)=100×(IL比率-SL比率)/2 ・・・ 式(4)
前記SL比率は前記大粒子の最表面におけるL比率であり、
前記IL比率は前記大粒子の最表面から前記大粒子の中心に向かって2nmの深さにおけるL比率である請求項1に記載の複合粒子。
【請求項3】
前記小粒子は、チタン酸バリウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化プラセオジム、酸化コバルト、酸化クロム、酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、ビスマスフェライト、チタン酸ビスマス、ニオブ酸カリウムナトリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、チタン酸ビスマスカリウム、Ir、Rh、Ru、Pt、Pd、Re、Fe、Au、Ni、Cu、Ag、Co、W、Mn、Cr、Mo、V、Nb、Ta、Ti、Zr、SnおよびOsから選択される1種以上を主成分として含む請求項1に記載の複合粒子。
【請求項4】
前記被覆率の平均値が5%以上50%以下である請求項1に記載の複合粒子。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の複合粒子、バインダおよび溶剤を含む導電性ペースト。
【請求項6】
請求項5に記載の導電性ペーストを用いて形成された電極層を有する電子部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電極層を有する電子部品と、当該電子部品の電極層の形成に用いる複合粒子および導電性ペーストと、に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品では、小型化および大容量化の要求に伴って、セラミック層および内部電極層の薄層化が進んでいる。ただし、内部電極層を薄層化させると、セラミック層と内部電極層との間の焼結開始温度の差に起因して、焼結後の内部電極層にクラックや途切れが発生し、セラミック層に対する内部電極層の連続率(内部電極層の被覆率)が低下することがある。
【0003】
焼結開始温度の差を小さくするため方策として、セラミック共材粉末を添加した導電性ペーストを用いて、内部電極層を形成する方法が提案されている(たとえば、特許文献1)。セラミック共材粉末を導電性ペースト中に添加することで、内部電極層の焼結を遅延させる効果(焼結遅延効果)が期待できる。しかしながら、このような導電性ペーストでは、セラミック共材粉末が凝集し易く、内部電極層を焼結させる過程で金属成分が球状化し、十分な焼結遅延効果が得られないことがある。また、セラミック共材粉末が、セラミック層に拡散し、セラミック層の組成に影響を及ぼす可能性もある。
【0004】
上記の方策の他に、導電性ペーストの原料粉末として、金属粒子の表面に微小なセラミック粒子を固着させた複合粒子を用いる方法も提案されている(たとえば、特許文献2)。このような複合粒子の熱収縮開始温度は、複合化していない金属粒子よりも高くなる。また、表面に固着したセラミック粒子は、導電性ペースト中に個別で添加されるセラミック共材粉末よりは凝集し難い。そのため、上記のような複合粒子を導電性ペーストの原料粉末として用いることで、内部電極層の連続率の向上が期待できる。
【0005】
ただし、近年、セラミック電子部品における薄層化への要求はさらに高まっており、原料粉末として使用する複合粒子の熱収縮特性の更なる向上が求められている。たとえば、特許文献2では、0.2μmまたは0.5μmの平均粒径(フェレ径換算)を有するNi粒子を用いて、複合粒子の熱収縮特性を評価しているが、近年の薄層化への要求を満たすため、特許文献2よりも粒径が小さい金属粒子を用いることがある。しかしながら、金属粒子を小径化すると、熱収縮開始温度が低くなり、内部電極層の連続率を十分に確保できない可能性がある。
【0006】
さらに、従来より、内部電極層を形成するための導電性ペーストの原料としてNi粒子を用いた場合に、グリーンチップの脱バインダ処理時にグリーンチップにクラックが発生することがあるいう問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2013-55314号公報
特開2000-282102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明における例示的な実施形態の目的は、脱バインダ処理時のクラック発生率を抑制することができると共に、内部電極層の連続率を向上させることができる複合粒子、および、当該複合粒子を用いた導電性ペースト、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明に係る複合粒子は、
大粒子と、前記大粒子の表面に付着してあり前記大粒子よりも粒径の平均値が小さい小粒子と、を有する複合粒子であって、
前記大粒子は金属粒子であり、
前記金属粒子の主成分はニッケルまたはニッケル合金であり、
前記大粒子の表面に付着している前記小粒子の被覆率の平均値が3%以上60%以下であり、
前記大粒子の最表面の酸化度の平均値が30%以上90%以下であり、
前記酸化度は下記の式(2)によって定義され、
酸化度(%)=100×M/(L+M+N) ・・・ 式(2)
前記大粒子の最表面をX線光電子分光法にて測定した場合、
前記Lは金属ニッケルピークのピーク面積から算出される原子比率であり、
前記Mは酸化ニッケルピークのピーク面積から算出される原子比率であり、
前記Nはサテライトピークのピーク面積から算出される原子比率である。
【0010】
複合粒子が上記の特性を有することで、脱バインダ処理時のクラック発生率を抑制することができると共に、内部電極層の連続率を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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