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公開番号2025133083
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2025030146
出願日2025-02-27
発明の名称レンチウイルス統合接合部分析
出願人ミルテニー バイオテック ベー.フェー. ウント コー. カー・ゲー,Miltenyi Biotec B.V. & Co. KG
代理人アインゼル・フェリックス=ラインハルト,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/867 20060101AFI20250903BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本発明の目的は、レンチウイルス統合接合部分析方法を提供することである。
【解決手段】本発明は、DNAストランド内の、2つのLTR領域によって埋め込まれたプロウイルス配列のゲノム位置を得るための方法に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
DNAストランド内の、2つのLTR領域によって埋め込まれたプロウイルス配列のゲノム位置を得るための方法であって、以下のステップ、
a.前記DNAストランドを、50~1000bpの長さを有する複数のストランドに断片化し、それによって、プロウイルス配列の少なくとも1つのLTR領域と、20~100bpを有する前記DNAストランドの接合部領域とを含むストランドと、LTR領域を含まないストランドとの混合物を得るステップと、
b.前記ストランドを環状化ストランドに変換するステップと、
c.前記環状化ストランド内の前記少なくとも1つのLTR領域の3’末端および5’末端にPCRプライマーP1およびP2を提供するステップと、
d.前記PCRプライマーが提供された前記環状化ストランドを逆PCRによって倍加し、それによって、前記少なくとも1つのLTR領域および前記接合部領域が前記PCRプライマーによって埋め込まれた複数の線状ストランドを得るステップと、
e.埋め込まれたLTRおよび接合部領域を有する前記線状ストランドを環状化ストランドに変換し、前記環状化ストランドをRCAによってロロニーに増幅するステップと、
f.前記ロロニーの配列情報を取得し、それによって、前記接合部領域の配列情報を取得するステップと、
g.前記接合部領域の配列情報を前記DNAストランドの配列情報と整列させ、それによって、前記プロウイルス配列のゲノム位置を得るステップと
によって特徴づけられる、方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
ステップa)の後、前記複数のストランドを複数の一本ストランドDNAストランドに変性させ、次いで複数の環状化一本ストランドDNAに変換することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップa)の後、前記複数のストランドにリガーゼによって平滑末端を提供し、複数の二本ストランドDNAストランドを得て、次いで、複数の環状化二本ストランドDNAに変換することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ステップe)が、P1末端とP2末端とを一緒にするDNAスプリント架橋オリゴヌクレオチドを使用し、T4 DNAリガーゼによるライゲーションによって実行されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記PCRプライマーが提供された前記環状化ストランドが、前記LTR領域の3’方向に接合部領域を有する第1の環状化ストランドと、前記LTR領域の5’方向に接合部領域を有する第2の環状化ストランドとの混合物を含み、前記第1および第2の環状化ストランドは独立して逆PCRによって倍加され、それによって、前記LTR領域の3’方向に接合部領域を有する線状ストランドまたは前記LTR領域の5’方向に接合部領域を有する線状ストランドが得られることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記PCRプライマーP1および/またはP2が、前記PCRプライマーP1が前記5’LTRまたは前記3’LTR領域の前記5’末端に向かって面し、前記PCRプライマーP2が前記5’LTRまたは前記3’LTR領域の前記3’末端に向かって面するように、前記環状化ストランド内の前記少なくとも1つのLTR領域のそれぞれの前記3’末端および/または前記5’末端に提供されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記DNAストランド内の前記プロウイルス配列のコピー数が得られることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記DNAストランドの前記配列情報を取得することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ステップg)が、前記接合部領域の前記配列情報を前記DNAストランドの前記配列情報にマッピングすることによって実行され、前記接合部領域の前記配列情報に対して高い信頼度(MAPQ≧30)で整列した前記DNAストランドの領域は、前記プロウイルス配列のゲノム位置として指定されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
レンチウイルスベクター送達は、分裂細胞および非分裂細胞の両方の感染の高い効率性、導入遺伝子の長期安定発現、および低い免疫原性のために、他の遺伝子治療方法を超える利点を有する。レンチウイルスは、腫瘍抗原に対する免疫応答を誘発するために使用されてきた。しかしながら、ほとんどの現在の遺伝子治療実験と同様に、ウイルス送達および感染の質評価の迅速かつ正確な方法の確立が必要である。
続きを表示(約 1,600 文字)【0002】
宿主ヒトゲノムにおけるレンチウイルスプロウイルスの位置および統合の迅速かつ効率的な分析は、遺伝子治療に使用されるウイルス形質導入の質を評価するために不可欠である。
【0003】
本発明は、抽出されたゲノムDNAの剪断、続いて、レンチウイルスLTR(長鎖末端反復)領域由来のプライマーセットを使用した逆PCRおよびローリングサークル増幅による配列決定に基づいて、宿主ヒトゲノムにおけるレンチウイルス統合の位置および任意選択的にコピー数を評価する方法を記載する。次いで、配列決定結果を、カスタマイズされた生物情報学的アルゴリズムによって分析して、レンチウイルスプロウイルスと宿主ゲノムとの間の正確な統合接合部を探し出す。
【0004】
発明の概要
本発明の目的は、公知の技術よりも高い分解能で、正確なゲノム統合位置、および任意選択的に、形質導入されて統合されたレンチウイルス(プロウイルス)のコピー数情報を取得するための方法を提供することである。
【0005】
本方法は、5’および3’LTR領域の接合部配列を有するゲノムDNAの断片ならびに宿主ゲノムDNAをPCR予備増幅することと、PCR産物をローリングサークル増幅することとを含む。
【0006】
課題を解決するための手段
本発明の目的は、DNAストランド内の、2つのLTR領域によって埋め込まれたプロウイルス配列のゲノム位置を得るための方法であって、以下のステップ、
a.DNAストランドを、50~1000bpの長さを有する複数のストランドに断片化し、それによって、プロウイルス配列の少なくとも1つのLTR領域と、20~100bpを有するDNAストランドの接合部領域とを含むストランドと、LTR領域を含まないストランドとの混合物を得るステップと、
b.ストランドを環状化ストランドに変換するステップと、
c.環状化ストランド内の少なくとも1つのLTR領域の3’末端および5’末端にPCRプライマーP1およびP2を提供するステップと、
d.PCRプライマーが提供された環状化ストランドを逆PCRによって倍加し、それによって、少なくとも1つのLTR領域および接合部領域がPCRプライマーによって埋め込まれた複数の線状ストランドを得るステップと、
e.埋め込まれたLTRおよび接合部領域を有する線状ストランドを環状化ストランドに変換し、環状化ストランドをRCAによってロロニーに増幅するステップと、
f.ロロニーの配列情報を取得し、それによって、接合部領域の配列情報を取得するステップと、
g.接合部領域の配列情報をDNAストランドの配列情報と整列させ、それによって、プロウイルス配列のゲノム位置を得るステップと
によって特徴づけられる、方法。
【0007】
本発明による方法は、ヒト染色体のヒトゲノム配列であるDNAストランド内のプロウイルス配列のゲノム位置を得るのに特に適している。
【0008】
プロウイルス配列は、レンチウイルスのような任意の種類のウイルスに由来し得る。「プロウイルス配列」および「レンチウイルス配列」という用語は互換的に使用される。
【0009】
プロウイルス配列のゲノム位置を得ることに加えて、DNAストランド内のプロウイルス配列のコピー数を得ることができる。
【0010】
この目的のために、DNAストランドの配列情報は、本方法の前または後のいずれかで取得されるべきである。ヒトゲノム配列は公知であるので、この情報は当業者にとってアクセス可能である。しかしながら、DNAストランドの配列情報は、標準的なDNA配列決定法によっても取得することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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