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公開番号2025131185
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028764
出願日2024-02-28
発明の名称アルマイト処理方法
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人iX
主分類C25D 11/04 20060101AFI20250902BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】再現性のある安定したグラデーション着色を可能にするアルマイト処理方法を提供すること。
【解決手段】アルマイト処理方法は、アルミニウム部材の表面に複数の第1孔を有する第1アルミニウム酸化膜を形成し、第1孔に第1の色を吸着させ、パルスレーザ光の照射により、アルミニウム部材の表面における第1部分の第1アルミニウム酸化膜を除去し、且つアルミニウム部材の表面における第2部分の第1アルミニウム酸化膜を残し、第1アルミニウム酸化膜が除去された第1部分におけるアルミニウム部材の表面に複数の第2孔を有する第2アルミニウム酸化膜を形成し、第2孔に第2の色を吸着させる。アルミニウム部材の表面に、第1アルミニウム酸化膜が除去された複数のドット状部分と、第1アルミニウム酸化膜が残された複数のドット状部分とを含むグラデーション領域が形成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルミニウム部材の表面に、複数の第1孔を有する第1アルミニウム酸化膜を電解処理により形成する第1酸化処理と、
前記第1孔に第1の色を吸着させる第1着色処理と、
パルスレーザ光の照射により、前記アルミニウム部材の前記表面における第1部分の前記第1アルミニウム酸化膜を除去し、前記第1部分において前記アルミニウム部材の前記表面を露出させ、且つ前記アルミニウム部材の前記表面における第2部分の前記第1アルミニウム酸化膜を残すレーザ加工処理と、
前記第1アルミニウム酸化膜が除去された前記第1部分における前記アルミニウム部材の前記表面に、複数の第2孔を有する第2アルミニウム酸化膜を電解処理により形成する第2酸化処理と、
前記第2孔に第2の色を吸着させる第2着色処理と、
を備え、
前記レーザ加工処理において、前記第1部分の前記第1アルミニウム酸化膜は複数のドット状に除去され、前記第2部分の前記第1アルミニウム酸化膜は複数のドット状に残され、前記アルミニウム部材の前記表面に、前記第1アルミニウム酸化膜が除去された複数のドット状部分と、前記第1アルミニウム酸化膜が残された複数のドット状部分とを含むグラデーション領域が形成される、アルマイト処理方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記グラデーション領域における前記第1部分の前記第1アルミニウム酸化膜の除去密度により、前記第1の色と前記第2の色との明暗差及び色調差が制御される、請求項1に記載のアルマイト処理方法。
【請求項3】
前記パルスレーザ光は、
第1期間において、最大出力まで立ち上がり、且つ前記最大出力から、前記最大出力の10%以上50%以下の第2出力まで低下し、
前記第1期間よりも長い第2期間において、前記第2出力が継続する、請求項1または2に記載のアルマイト処理方法。
【請求項4】
前記第1期間及び前記第2期間の合計は、10ナノ秒以上500ナノ秒以下である、請求項3に記載のアルマイト処理方法。
【請求項5】
前記パルスレーザ光の出力密度は、1.0J/cm

以上200J/cm

以下である、請求項3または4に記載のアルマイト処理方法。
【請求項6】
前記パルスレーザ光のスポット径は、10μm以上300μm以下である、請求項1または2に記載のアルマイト処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、アルマイト処理方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
アルミニウムを陽極として電解処理(アルマイト処理)して形成される酸化膜には、数十~数百nmサイズの多数の孔(ポアー)が形成される。その孔の中に染料を吸着させ、アルミニウム製品を着色することが行われている。このようなカラーアルマイト処理において、再現性のある安定したグラデーション着色技術は実現されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3568782号公報
特開2004-115901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、再現性のある安定したグラデーション着色を可能にするアルマイト処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、アルマイト処理方法は、アルミニウム部材の表面に、複数の第1孔を有する第1アルミニウム酸化膜を電解処理により形成する第1酸化処理と、前記第1孔に第1の色を吸着させる第1着色処理と、パルスレーザ光の照射により、前記アルミニウム部材の前記表面における第1部分の前記第1アルミニウム酸化膜を除去し、前記第1部分において前記アルミニウム部材の前記表面を露出させ、且つ前記アルミニウム部材の前記表面における第2部分の前記第1アルミニウム酸化膜を残すレーザ加工処理と、前記第1アルミニウム酸化膜が除去された前記第1部分における前記アルミニウム部材の前記表面に、複数の第2孔を有する第2アルミニウム酸化膜を電解処理により形成する第2酸化処理と、前記第2孔に第2の色を吸着させる第2着色処理と、を備え、前記レーザ加工処理において、前記第1部分の前記第1アルミニウム酸化膜は複数のドット状に除去され、前記第2部分の前記第1アルミニウム酸化膜は複数のドット状に残され、前記アルミニウム部材の前記表面に、前記第1アルミニウム酸化膜が除去された複数のドット状部分と、前記第1アルミニウム酸化膜が残された複数のドット状部分とを含むグラデーション領域が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態のアルマイト処理方法のフローチャートである。
(a)及び(b)は、実施形態のアルマイト処理方法の一工程を説明するための模式図である。
(a)及び(b)は、実施形態のアルマイト処理方法の一工程を説明するための模式図である。
実施形態のアルマイト処理方法の一工程を説明するための模式図である。
実施形態のアルマイト処理方法のレーザ加工処理におけるパルスレーザ光の波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。各図において、同じ要素には同じ符号を付して詳細な説明は適宜省略する。なお、図面は模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
【0008】
図1に示すように、実施形態のアルマイト処理方法は、第1酸化処理S1と、第1着色処理S2と、レーザ加工処理S3と、第2酸化処理S4と、第2着色処理S5とを備える。以下、各処理について説明する。
【0009】
<第1酸化処理>
図2(a)に示すように、アルミニウム部材10の表面に、第1アルミニウム酸化膜21を電解処理により形成する。電解液(例えば、硫酸または硝酸)中に入れたアルミニウム部材10を陽極として電解処理を行い、アルミニウム部材10の表面に第1アルミニウム酸化膜21を成長させる。第1アルミニウム酸化膜21は、アルミニウム部材10の表面の上方に成長し、且つアルミニウム部材10の表面の下方に成長(侵食)する。このようなアルミニウム部材10の陽極酸化処理(アルマイト処理)において、酸化反応と、表面の微小凹部における酸化膜の溶出反応とが同時に進行し、第1アルミニウム酸化膜21に複数の複数の第1孔21aが形成される。第1アルミニウム酸化膜21の厚さは、例えば、10μm以上である。第1孔21aの直径は、例えば、数十nmから数百nmである。
【0010】
<第1着色処理>
(【0011】以降は省略されています)

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