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公開番号
2025128994
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-03
出願番号
2024100930
出願日
2024-06-24
発明の名称
自動車のサイドシル構造
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
個人
主分類
B62D
25/20 20060101AFI20250827BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約
【課題】車両の側面衝突時と前面衝突時の耐衝突性能を向上する自動車のサイドシル構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る自動車のサイドシル構造1は、閉断面空間10a内に補強構造体20が設けられたサイドシル10を備えたものであって、補強構造体20は、閉断面空間10a内の車両アウタ側に車両前後方向に延設され、サイドシル10の耐力を高めるとともにサイドシル10に入力した前突荷重を車両後方側に伝達し、サイドシル10に入力した側突荷重を車両前後方向に分散する第1の荷重伝達分散部材21と、閉断面空間10a内の第1の荷重伝達分散部材21より車両インナ側に車両幅方向に配設され、車両の側面衝突時には第1の荷重伝達分散部材21により分散された側突荷重を車両インナ側に伝達するとともに衝突エネルギーを吸収する衝突エネルギー吸収部材23と、を有するものである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
車両前後方向に延在し、閉断面空間内に補強構造体が設けられたサイドシルを備えた自動車のサイドシル構造であって、
前記補強構造体は、
前記閉断面空間内の車両アウタ側に車両前後方向に延設され、前記サイドシルの耐力を高めるとともに前記サイドシルに入力した前突荷重を車両後方側に伝達し、前記サイドシルに入力した側突荷重を車両前後方向に分散する第1の荷重伝達分散部材と、
前記閉断面空間内の前記第1の荷重伝達分散部材より車両インナ側に車両幅方向に配設され、車両アウタ側の端部が前記第1の荷重伝達分散部材に接続され、車両の側面衝突時には前記第1の荷重伝達分散部材により分散された側突荷重を車両インナ側に伝達し、該伝達する側突荷重が所定の荷重を超えた際には変形することで衝突エネルギーを吸収する衝突エネルギー吸収部材と、を有することを特徴とする自動車のサイドシル構造。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記第1の荷重伝達分散部材は、車両前後方向に垂直な断面が閉断面形状であり、又は、前記サイドシルの車両アウタ側の内面との間で閉断面形状を形成し、
前記衝突エネルギー吸収部材は、車両幅方向に垂直な断面が閉断面形状であり、フロアクロスメンバが設置される車両前後方向の領域であって車両前後方向に離間した2か所以上に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項3】
前記第1の荷重伝達分散部材は、車両前後方向に垂直な断面が閉断面形状であり、又は、前記サイドシルの車両アウタ側の内面との間で閉断面形状を形成し、
前記衝突エネルギー吸収部材は、車両幅方向に垂直な断面が車両前後方向に2つ以上の矩形閉断面形状を有し、フロアクロスメンバが設置される車両前後方向の領域にかかるように1つ設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項4】
前記補強構造体は、前記閉断面空間内の車両インナ側に車両前後方向に延設され、前記サイドシルの耐力を高めるとともに車両前方から前記サイドシルに入力した前突荷重を車両後方側に伝達し、車両の側面衝突時には前記衝突エネルギー吸収部材から伝達された側突荷重を車両前後方向に分散する第2の荷重伝達分散部材をさらに有し、
該第2の荷重伝達分散部材は、車両前後方向に垂直な断面が閉断面形状であり、又は、前記サイドシルの車両インナ側の内面との間で閉断面形状を形成し、
前記衝突エネルギー吸収部材は、車両インナ側の端部が前記第2の荷重伝達分散部材に接続されている、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項5】
前記第1の荷重伝達分散部材の前記閉断面形状は、単一若しくは複数の部品により形成された1つ以上の矩形閉断面形状である、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項6】
前記第1の荷重伝達分散部材の前記矩形閉断面形状は、車両幅方向に横断する中間横面部により仕切られて車両上下方向に連なる2つの矩形閉断面形状である、ことを特徴とする請求項5に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項7】
前記第1の荷重伝達分散部材及び前記第2の荷重伝達分散部材の前記閉断面形状は、単一若しくは複数の部品により形成された1つ以上の矩形閉断面形状である、ことを特徴とする請求項4に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項8】
前記第1の荷重伝達分散部材及び前記第2の荷重伝達分散部材の前記矩形閉断面形状は、車両幅方向に横断する中間横面部により仕切られて車両上下方向に連なる2つの矩形閉断面形状である、ことを特徴とする請求項7に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項9】
前記衝突エネルギー吸収部材の前記閉断面形状は、単一若しくは複数の部品により形成された1つ以上の矩形閉断面形状である、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車のサイドシル構造。
【請求項10】
前記衝突エネルギー吸収部材は、隣接する2つ以上の矩形閉断面形状が連結部材を介して連結された構造を有する、ことを特徴とする請求項3又は9に記載の自動車のサイドシル構造。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前面衝突と側面衝突の双方における衝突性能を高めた自動車のサイドシル構造に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的に電気自動車は、フロアパネルの下方にバッテリーモジュールが搭載されている。バッテリーモジュールは、バッテリーセル(バッテリーパックともいう)とこれを格納するためのバッテリーケースで構成されている。
バッテリーケースは、電気自動車の衝突時に入力する衝撃荷重からバッテリーセルを保護する役割を担うために高剛性及び高耐力の部材が使用されている。さらに、バッテリーケースの周囲には、衝突時に車両に入力した衝撃(荷重)により変形することで衝突エネルギーを吸収する役割を担う部材が配設されている。
【0003】
車両の側面衝突時には、車両の側面から入力する荷重に対してサイドシルが変形して衝突エネルギーが吸収される。なお、本願において、車両の側面衝突時に車両の側面に入力する荷重を「側突荷重」と称する。そして、吸収しきれなかった側突荷重をフロアクロスメンバ又はバッテリーケースサイドメンバで受け止めることにより、バッテリーセルを保護する。側面衝突時においてサイドシルが衝突エネルギーを吸収するのに必要な変形量を少なくすることができれば、サイドシルにおける衝突エネルギーを吸収する部位を縮小し、省スペースなサイドシル構造とすることが可能となる。このようなサイドシル構造を備えた電気自動車においては、サイドシルを縮小した分だけバッテリーモジュールの体積を拡大することができるため、バッテリーの搭載量を増加して航続距離の増加につながる。以上のことから、電気自動車においては、側面衝突時に衝突エネルギーの吸収性能に優れ、かつ省スペースなサイドシル構造が求められている。
【0004】
また、電気自動車以前の車両の前面衝突時には、車両前部のバンパモジュールからフロントサイドメンバ、さらにその後方のフロアサイドメンバ及びサイドシルへと荷重を伝達していた。なお、本願において、車両の前面衝突時に車両の前面に入力する荷重を「前突荷重」と称する。これに対し、電気自動車は、車体下部にバッテリーモジュールが搭載されるため、フロアサイドメンバが縮小又は廃止される傾向にある。そのため、電気自動車においては、前突荷重をフロントサイドメンバからサイドシルのみに伝達しなければならないため、サイドシルの前突方向(サイドシル長手方向)に対する構造強度を向上させる必要がある。
【0005】
これまでに、サイドシルの剛性を高め、側面衝突時における衝突エネルギー吸収性能を高める技術がいくつか提案されている。
【0006】
例えば、特許文献1には、車幅方向に延在し、上下に屈曲又は湾曲を繰り返す波形状の板であるエネルギー吸収部材(波型補強部材)がサイドシル内に配置及び固定された車体構造が開示されている。
【0007】
特許文献2には、サイドシル内に、自動車構造部材の内部に第1の波形補強部材を備え、第1の波形補強部材の底部および頂部は、天壁部から底壁部に向かう方向に延び、第1の波形補強部材の底部は、一対の縦壁部のうちのいずれか一方の縦壁部の内面に接合されている自動車構造部材が開示されている。
【0008】
特許文献3には、長手方向に垂直な方向に延びる複数の溝部を備えたハット部材とクロージングプレートを備えた自動車骨格部材が開示されている。
【0009】
特許文献4及び5には、サイドシルの内部に形成される連続筒状構造の少なくとも一部を構成する補強部材を備え、連続筒状構造は車幅方向から見て多角形状の閉断面が複数連なった形状を有する車体構造が開示されている。
【0010】
特許文献6には、サイドシルインナーパネル;上記サイドシルインナーパネルと離隔して配置されたサイドシルアウタパネル;上記サイドシルアウタパネルに結合したサイドシルアウタレインフォース;上記サイドシルインナーパネルと上記サイドシルアウタレインフォースとの間に配置された隔壁部材;上記隔壁部材と上記サイドシルインナーパネルとの間に配置された第1補強部材;及び上記隔壁部材と上記サイドシルアウタレインフォースとの間に配置された第2補強部材を含む車両用サイドシルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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