TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025123089
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-22
出願番号
2024018958
出願日
2024-02-09
発明の名称
塑性加工用樹脂被覆金属板及び該金属板を用いての金属製有底筒状体の製造方法
出願人
東洋製罐株式会社
代理人
弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類
B32B
15/08 20060101AFI20250815BHJP(積層体)
要約
【課題】樹脂被覆金属板を用いて塑性加工を行うに際し、金属板上の樹脂被覆に損傷を与えることなく、さらには、潤滑剤除去のための熱処理時での樹脂被覆の損傷が有効に抑制されるように潤滑剤が塗布されている塑性加工用樹脂被覆金属板を提供する。
【解決手段】樹脂被覆された樹脂被覆金属板10において、樹脂被覆金属板10の樹脂被覆3の表面には、流動パラフィンと固体パラフィンとの混合パラフィンからなるコーティング膜層5が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂被覆された塑性加工用樹脂被覆金属板において、
前記金属板の樹脂被覆表面には、流動パラフィンと固体パラフィンとの混合パラフィンからなるコーティング膜が形成されていることを特徴とする塑性加工用樹脂被覆金属板。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記混合パラフィンの融点が64℃未満である請求項1に記載の塑性加工用樹脂被覆金属板。
【請求項3】
前記混合パラフィンにおいて、前記固体パラフィン(A)と前記流動パラフィン(B)とは、A:B=80:20~95:5の質量比で混合されている請求項1に記載の塑性加工用樹脂被覆金属板。
【請求項4】
前記樹脂被覆には、ポリエステル樹脂が使用されている請求項1に記載の塑性加工用樹脂被覆金属板。
【請求項5】
前記樹脂被覆は、前記金属板の両面に形成されており、両面の樹脂被覆のそれぞれに、前記コーティング膜が形成されている請求項1に記載の塑性加工用樹脂被覆金属板。
【請求項6】
前記金属板の一方の側に形成されているコーティング膜は、前記金属板の他方の側に形成されているコーティング膜よりも厚く形成されている請求項5に記載の塑性加工用樹脂被覆金属板。
【請求項7】
前記金属板の一方の側に形成されているコーティング膜の厚みは20~120mg/m
2
であり、他方の側に形成されているコーティング膜の厚みは、一方側のコーティング層の厚みの50~80%の範囲にある請求項6に記載の塑性加工用樹脂被覆金属板。
【請求項8】
前記金属板は、純アルミニウム製或いはアルミニウム合金製である請求項1に記載の塑性加工用樹脂被覆金属板。
【請求項9】
請求項1~8の何れかに記載の塑性加工用樹脂被覆金属板を用意し、
少なくとも前記混合パラフィンのコーティング膜が形成されている側の面が内面に存在するように、前記金属板を塑性加工して有底筒状体を得、
前記有底筒状体の上部をトリミングし、
次いで、トリミングされた前記有底筒状体を180℃~210℃の温度に加熱して付着潤滑剤を除去することを特徴とする樹脂被覆金属製有底筒状体の製造方法。
【請求項10】
前記潤滑剤の除去後に、後加工に供する請求項9に記載の樹脂被覆金属製有底筒状体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、塑性加工用樹脂被覆金属板に関するものであり、さらには、該樹脂被覆金属板を用いての塑性加工により金属製有底筒状体(例えば金属缶や金属カップ)の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、金属の塑性加工(打ち抜き、曲げ、絞り、しごきなど)によって得られる金属製有底筒状体(金属缶や金属カップなど)は、その内面や外面がポリエステルなどの樹脂により被覆されており、これにより、耐腐食性や印刷適性などが高められている。
【0003】
ところで、上記の様な樹脂被覆が施されている金属製有底筒状体は、当然のことながら、少なくとも一方の面が樹脂被覆された金属板を素材として塑性加工により得られる。このような塑性加工には、大きな曲げ加工やしぼり、しごきなどの過酷な加工が含まれるため、加工時における樹脂被覆の損傷や剥がれを回避し、さらには加工に用いる治具の引き抜きなどをスムーズに行うため、樹脂被覆の表面には潤滑剤を塗布して塑性加工が行われる(特許文献1~3参照)。潤滑剤を塗布せず、スプレーなどの手段で供給する場合には、潤滑剤が良好に機能しないためである。樹脂被覆の表面に残存している潤滑剤は、所定の加工が行われた後、加熱処理によって除去されることになる。
【0004】
しかしながら、潤滑剤が塗布された従来の樹脂被覆金属板を用いて塑性加工を行った場合、塑性加工の最中に潤滑剤が脱落してしまい、この結果、樹脂被膜の損傷や剥がれを生じ易く、さらには、塑性加工に用いる治具への潤滑剤等のビルドアップなどが生じ、治具が汚染されるという不都合を生じ易いという問題があった。このような不都合を確実に回避するためには、融点の高い潤滑剤を使用することが考えられるが、この場合には、潤滑剤除去の加熱処理により、加工品の表面に形成されている樹脂被覆が損傷を受けてしまうという問題が生じてしまい、その改善が必要となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第2508910号公報
特許第2526725号公報
特許第3794265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、樹脂被覆金属板を用いて塑性加工を行うに際し、金属板上の樹脂被覆に損傷を与えることなく、さらには、潤滑剤除去のための熱処理時での樹脂被覆の損傷が有効に抑制されるように潤滑剤が塗布されている塑性加工用樹脂被覆金属板を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の樹脂被覆金属板を用いて金属製有底筒状体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、樹脂被覆された塑性加工用樹脂被覆金属板において、
前記金属板の樹脂被覆表面には、流動パラフィンと固体パラフィンとの混合パラフィンからなるコーティング膜が形成されていることを特徴とする塑性加工用樹脂被覆金属板が提供される。
【0008】
本発明における塑性加工用樹脂被覆金属板では、次の態様が好適に採用される。
(1)前記混合パラフィンの融点が64℃未満であること。
(2)前記混合パラフィンにおいて、前記固体パラフィン(A)と前記流動パラフィン(B)とは、A:B=80:20~95:5の質量比で混合されていること。
(3)前記樹脂被覆には、ポリエステル樹脂が使用されていること。
(4)前記樹脂被覆は、前記金属板の両面に形成されており、両面の樹脂被覆のそれぞれに、前記コーティング膜が形成されていること。
(5)前記金属板の一方の側に形成されているコーティング膜は、前記金属板の他方の側に形成されているコーティング膜よりも厚く形成されていること。
(6)前記金属板の一方の側に形成されているコーティング膜の厚みは20~120mg/m
2
であり、他方の側に形成されているコーティング膜の厚みは、一方側のコーティング層の厚みの50~80%の範囲にあること。
(7)前記金属板は、純アルミニウム製或いはアルミニウム合金製であること。
【0009】
本発明によれば、また、上記塑性加工用樹脂被覆金属板を用意し、
少なくとも前記混合パラフィンのコーティング膜が形成されている側の面が内面に存在するように、前記金属板を塑性加工して有底筒状体を得、
前記有底筒状体の上部をトリミングし、
次いで、トリミングされた前記有底筒状体を180℃~210℃の温度に加熱して付着潤滑剤を除去することを特徴とする樹脂被覆金属製有底筒状体の製造方法が提供される。
かかる製造方法では、前記潤滑剤の除去後に、後加工に供することが好適である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の塑性加工用樹脂被覆金属板は、塑性加工に使用される従来公知の樹脂被覆金属板と同様、樹脂被覆の上に滑剤がコーティングされているが、このような潤滑剤として、流動パラフィンと固体パラフィンとの混合パラフィンが使用されていることが、本発明の大きな特徴である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
東洋製罐株式会社
容器
1か月前
東洋製罐株式会社
充填包装方法
18日前
東洋製罐株式会社
金属容器の製造方法
6日前
東洋製罐株式会社
塗布方法およびプログラム
2か月前
東洋製罐株式会社
内容物充填済み容器の評価方法
15日前
東洋製罐株式会社
鉄系酸素吸収剤含有層を備えた多層容器
15日前
東洋製罐株式会社
成形条件調整方法、及び、成形条件調整装置
2か月前
東洋製罐株式会社
缶容器
7日前
東洋製罐株式会社
パウチ製造方法、パウチ製造装置、およびポイント用工具セット
21日前
東洋製罐株式会社
塑性加工用樹脂被覆金属板及び該金属板を用いての金属製有底筒状体の製造方法
25日前
東洋製罐株式会社
樹脂被覆アルミニウムシームレス缶、樹脂被覆アルミニウム板、絞りしごき缶
12日前
東レ株式会社
積層体
8か月前
東レ株式会社
積層体
3か月前
個人
箔転写シート
3か月前
ユニチカ株式会社
積層体
7か月前
ユニチカ株式会社
積層体
18日前
東レ株式会社
積層構造体
7か月前
個人
鋼材の塗膜構造
1か月前
東レ株式会社
強化繊維基材
3か月前
東レ株式会社
積層フィルム
5か月前
東レ株式会社
積層フィルム
7か月前
東レ株式会社
積層フィルム
2か月前
東レ株式会社
積層フィルム
13日前
東レ株式会社
強化繊維基材
3か月前
東洋紡株式会社
積層包装材料
1か月前
東ソー株式会社
多層フィルム
6か月前
積水樹脂株式会社
磁性シート
5か月前
東ソー株式会社
多層フィルム
3か月前
エスケー化研株式会社
積層体
7か月前
ユニチカ株式会社
透明シート
25日前
大倉工業株式会社
多層フィルム
7か月前
東ソー株式会社
蓋材用フィルム
9か月前
三菱製紙株式会社
不織布積層体
5か月前
アイカ工業株式会社
光学積層体
4か月前
日本バイリーン株式会社
表皮材
2か月前
東レ株式会社
サンドイッチ構造体
7日前
続きを見る
他の特許を見る