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公開番号2025117426
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024012258
出願日2024-01-30
発明の名称乾燥機用の水分予測装置、および、乾燥機
出願人株式会社サタケ
代理人弁理士法人勇智国際特許事務所
主分類F26B 17/14 20060101AFI20250804BHJP(乾燥)
要約【課題】 乾燥装置において、乾燥品質および/または処理時間を所望の程度により近づける。
【解決手段】 予測装置は、乾燥対象物の現在の水分分布を取得するように構成された分布取得部と、現在の水分分布の特徴を評価するように構成された評価部と、評価部による評価結果に基づいて、乾燥機での乾燥処理結果に関する予測情報を決定するように構成された予測情報決定部と、を備えている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
乾燥機用の予測装置であって、
乾燥対象物の現在の水分分布を取得するように構成された分布取得部と、
前記現在の水分分布の特徴を評価するように構成された評価部と、
前記評価部による評価結果に基づいて、前記乾燥機での乾燥処理結果に関する予測情報を決定するように構成された予測情報決定部と
を備える予測装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の予測装置であって、
前記現在の水分分布の前記特徴は、水分値の平均値の大きさを含む
予測装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の予測装置であって、
前記現在の水分分布の前記特徴は、前記現在の水分分布の形状を含む
予測装置。
【請求項4】
請求項3に記載の予測装置であって、
前記評価部による前記現在の水分分布の形状の評価は、前記現在の水分分布のピークに対応する水分値または水分値範囲と、少なくとも一つの基準値と、の大小関係に関する評価を含む
予測装置。
【請求項5】
請求項3に記載の予測装置であって、
前記評価部による前記現在の水分分布の形状の評価は、前記現在の水分分布が単峰性であるか、それとも多峰性であるかに関する評価を含む
予測装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の予測装置であって、
前記評価部は、前記現在の水分分布を、予め定められた複数のクラスのいずれかに分類するように構成され、
前記予測情報決定部は、前記評価部によって分類されたクラスに基づいて前記予測情報を決定するように構成された
予測装置。
【請求項7】
請求項6に記載の予測装置であって、
前記予め定められた複数のクラスは、現在の水分分布に対応する水分値の平均値の大きさの違いと、現在の水分分布の形状の違いと、に基づいて設定される
予測装置。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載の予測装置であって、
前記予測情報は、前記乾燥対象物の水分が目標水分値に達するまでに要する時間である運転終了時間を含む
予測装置。
【請求項9】
請求項1または請求項2に記載の予測装置であって、
前記予測情報は、前記乾燥機によって所定時間、乾燥処理された後の水分分布である将来の水分分布を含む
予測装置。
【請求項10】
請求項6に記載の予測装置であって、
前記予測情報は、前記乾燥対象物の水分が目標水分値に達するまでに要する時間である運転終了時間を含み、
前記予測装置は、人工知能の学習によって生成された予測モデルであって、前記現在の水分分布を説明変数に含み、前記乾燥機によって所定時間、乾燥処理された後の水分分布である将来の水分分布を目的変数に含む予測モデルを記憶する記憶装置を備え、
前記予測情報決定部は、
前記現在の水分分布を前記予測モデルに入力して前記将来の水分分布を取得し、
前記乾燥対象物の水分が目標水分値に達するまでに要する時間に関する第1の運転終了時間を前記将来の水分分布に基づいて予測し、
前記分類されたクラスに基づいて前記第1の運転終了時間を補正して第2の運転終了時間を取得し、前記第2の運転終了時間を前記予測情報の前記運転終了時間として決定する
ように構成された予測装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥機における水分予測技術に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
穀物を循環させながら乾燥する循環式穀物乾燥機(以下、単に乾燥機と呼ぶ)が従来から知られている。その種の乾燥機では、処理後に得られる穀物の水分値のばらつきを小さくする(乾燥品質を向上させる)という要望が存在する。乾燥品質は、処理時間とトレードオフの関係にあるので、乾燥品質の向上と処理時間の低減とを、状況に応じて所望の程度でバランスさせることが望ましい。このようなことから、例えば、下記の特許文献1に記載の乾燥機が開発されている。この乾燥機は、穀物の初期水分値の平均値および標準偏差と、予測モデルと、に基づいて、乾燥処理終了後の穀物の標準偏差を予測し、その予測結果に基づいて、乾燥運転後の休止乾燥時間を設定する。これによって、処理対象の穀物の初期水分値に応じた適切な休止乾燥時間を設定することができ、その結果、休止乾燥時間が過剰に長く設定されることを抑制しつつ、乾燥品質を向上できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6765742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の乾燥機は改善の余地を残している。例えば、上述の乾燥機は、乾燥運転については、穀物の初期水分値に応じた制御を何ら行っていないので、乾燥運転における水分制御を改善する余地がある。さらに、上述の乾燥機は、穀物の水分値の平均値および標準偏差のみに着目しているので、所望の乾燥品質が得られるとは限らない。具体的には、標準偏差が同じ値であっても、水分値の分布特性が同じとは限らないにもかかわらず、上述の乾燥機は、標準偏差の予測値が同じ値であれば、その値に応じた一律の制御を行うことになる。このため、水分値の分布特性に応じた適切な制御が行われないおそれがある。例えば、水分分布が正規分布に近い場合には、精度良く水分制御が行えるが、そうでない場合には、精度が悪化する。さらに、上記の乾燥機は、運転終了時間を予測できないので、ユーザの所望する時間的条件を満たすように乾燥機を運転することができない。このようなことから、乾燥品質および/または処理時間を所望の程度により近づけることができる技術が期待される。上述の問題は、循環式に限らず、種々の形式の乾燥機に共通する。また、上述の問題は、穀物用に限らず、種々の物体を処理対象とする乾燥機に共通する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
本発明の第1の形態によれば、乾燥機用の予測装置が提供される。この予測装置は、乾燥対象物の現在の水分分布を取得するように構成された分布取得部と、現在の水分分布の特徴を評価するように構成された評価部と、評価部による評価結果に基づいて、乾燥機での乾燥処理結果に関する予測情報を決定するように構成された予測情報決定部と、を備えている。
【0007】
予測装置は、任意の形態で実現可能であり、例えば、乾燥機に搭載されたコントローラの形態であってもよいし、あるいは、情報処理装置(コンピュータ)の形態であってもよい。この場合、情報処理装置は、有線通信または無線通信によって、乾燥対象物の現在の水分分布を乾燥機から取得してもよい。あるいは、乾燥対象物の現在の水分分布が記憶された記憶媒体をユーザが情報処理装置に接続したときに、情報処理装置が乾燥対象物の現在の水分分布を当該記憶媒体から取得してもよい。乾燥機は、循環式乾燥機であってもよい。「乾燥対象物の現在の水分分布」とは、乾燥処理前の乾燥対象物の水分分布であってもよいし、乾燥処理途中の乾燥対象物の水分分布であってもよい。「乾燥処理」とは、循環式乾燥機における乾燥運転、循環運転、撹拌運転、低温仕上運転および休止運転のうちの一つ、または、少なくとも二つの任意の組み合わせを意味し、典型的には、乾燥運転である。
【0008】
この予測装置によれば、現在の水分分布に基づいて、乾燥機での乾燥処理結果に関する予測情報を得ることができる。予測情報とは、例えば、乾燥対象物の水分が目標水分値に達するまでに要する時間である運転終了時間、および/または、乾燥機によって所定時間、乾燥処理された後の水分分布である将来の水分分布であってもよい。さらに、予測装置は、現在の水分分布の特徴を評価し、その評価結果に基づいて予測情報を決定するので、現在の水分分布の特徴が反映されない予測手法と比べて、現在の水分分布の特徴に応じてより精度の高い予測を行うことができる。このようにして得られた予測情報に基づけば、乾燥品質および/または処理時間を所望の程度により近づくように、乾燥機の運転設定、および/または、運転制御を行うことができる。
【0009】
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、現在の水分分布の特徴は、水分値の平均値の大きさを含む。水分値の平均値の大きさは、乾燥処理結果に大きな影響を与えるので、この形態によれば、より精度の高い予測を行うことができる。
【0010】
本発明の第3の形態によれば、第1または第2の形態において、現在の水分分布の特徴は、現在の水分分布の形状を含む。水分分布の形状は、乾燥処理結果に大きな影響を与えるので、この形態によれば、より精度の高い予測を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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