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公開番号
2025112280
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-31
出願番号
2025006536
出願日
2025-01-17
発明の名称
マイクロニードルアレイ
出願人
コスメディ製薬株式会社
代理人
主分類
A61M
37/00 20060101AFI20250724BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】塗布型マイクロニードルの欠点は大量の薬物をマイクロニードルに塗布し難く、従って有効使用の薬物が限定されることであり、かかる塗布型マイクロニードルの欠点を解消する。
【解決手段】基板及び複数本のマイクロニードルを含み、該マイクロニードルは、少なくとも3本毎にグループを形成して空間を形成することにより、該空間は薬物塗布部を提供するように該基板上に配置していることを特徴とする薬物塗布型マイクロニードルアレイ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基板及び複数本のマイクロニードルを含み、該マイクロニードルは、少なくとも3本毎にグループを形成して空間を形成することにより、該空間は薬物塗布部を提供するように該基板上に配置していることを特徴とする薬物塗布型マイクロニードルアレイ。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記マイクロニードルのグループが2以上である、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項3】
前記マイクロニードルが熱可塑性高分子からなることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項4】
前記熱可塑性高分子が、ナイロン、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリ(乳酸-グリコール酸)共重合体、ポリグリコール酸、ポリエチレンテレフタレート、サイクリックオレフィンポリマー及びそれらの混合物であることを特徴とする、請求項3に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項5】
前記マイクロニードルの根元直径が0.03~1mm、 先端直径が0.02~0.2mm、長さが0.2~3mmであることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項6】
前記グループ内の隣接するマイクロニードル間の距離が、0.05~1mmであることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項7】
前記マイクロニードルのグループが、グループ毎に独立して、基板上に立つ土台の上に配置していることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項8】
前記土台が円柱形又は円錐台形であり、該土台の根元直径が0.1~30mm、 先端直径が0.04~30mm、高さが0.2~10mmであることを特徴とする、請求項7に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイと、該マイクロニードルアレイの基板に裏打ちされている粘着テープとからなる、マイクロニードルパッチ。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイと、該マイクロニードルアレイのグループの空間に提供された薬物塗布部とを含む、皮膚への薬物適用システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特殊な構造及び配列を有するマイクロニードルアレイに関する。さらに、そのマイクロニードルアレイに粘着テープを装着したマイクロニードルパッチに関する。
続きを表示(約 4,800 文字)
【背景技術】
【0002】
マイクロニードルは現在において、形状及び材料を異にする種々の剤形が公知であり、その性質も水溶性及び非水溶性が知られている。マイクロニードルの用途も医薬品、化粧品など、広く展開されつつある。
マイクロニードルの医薬品、特に、ワクチンへの応用に関しては、薬物のマイクロニードルへの内包型と薬物のマイクロニードル塗布型に大別される。これらは中実型マイクロニードルと呼ばれる。その他中空型マイクロニードルもあるが、本発明は中実型マイクロニードルに関する。薬物の効率的使用、生産面での効率、を考慮すると内包型より塗布型が望ましい。
【0003】
マイクロニードル先端を薬物溶液に浸漬して、薬物をマイクロニードル先端に付着させる技術が知られている(特許文献1-4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-029710号公報
特表2007-521090号公報
特表2008-520370号公報
国際公開第2008/139648号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マイクロニードル先端を薬物溶液に浸漬して、薬物をマイクロニードル先端に付着させる方法は簡便であるので、実用化が容易である。しかし、マイクロニードル先端に薬物を定量的にかつばらつき少なく塗布するのは非常に困難である。疎水性の素材からなるマイクロニードルでは、薬物を水溶液から塗布すること自体が困難であり、親水性素材からなるマイクロニードルを単に薬物水溶液に浸漬すると、毛管現象により薬物水溶液は針を伝って基板底面に容易に上昇する。従って、マイクロニードルアレイを薬物水溶液に一定の深さまで浸漬し、薬物を定量的に多量塗布することは、これまで多くの試みがなされてきたが、極めて困難である。
薬物をマイクロニードル先端部に大量塗布するため、水溶性高分子を薬物水溶液に添加し増粘してニードル部に付着しやすくすることも知られている(例えば、特開2017-137311号公報)。
しかし、水溶性高分子を添加することで、薬物塗布マイクロニードルアレイを皮膚に投与する際に、皮膚に存在する微量の水分で薬物塗布部を溶解するため時間がかかり、投与時間が長すぎることも指摘される。また、添加物を増量することにより薬物塗布部は太く球状になりがちで(比較例1及び図9参照)、皮膚への穿刺力が著しく低下し、薬物の生物利用度が低くなる傾向になる。単なる先端部塗布型マイクロニードルアレイは、薬物量が1mg/cm
2
を超えると80%以上の高い薬物の生物利用度は得られないケースが多い。
塗布型マイクロニードルの欠点は、大量の薬物をマイクロニードルに塗布し難く、従って有効使用の薬物が限定されることである。本発明の課題は、かかる塗布型マイクロニードルの欠点を解消することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明者らは、薬物が塗布された多種多様のマイクロニードルについて詳細な検討を行い、針の幾何学的形状に関し鋭意検討した結果、特定の形状のマイクロニードルアレイが所期の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下に示す通りである。
〔1〕 基板及び複数本のマイクロニードルを含み、該マイクロニードルは、少なくとも3本毎にグループを形成して空間を形成することにより、該空間は薬物塗布部を提供するように該基板上に配置していることを特徴とする薬物塗布型マイクロニードルアレイ。
〔2〕 前記マイクロニードルのグループが2以上である、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔3〕 前記マイクロニードルが熱可塑性高分子からなることを特徴とする、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔4〕 前記熱可塑性高分子が、ナイロン、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリ(乳酸-グリコール酸)共重合体、ポリグリコール酸、ポリエチレンテレフタレート、サイクリックオレフィンポリマー及びそれらの混合物であることを特徴とする、〔3〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔5〕 前記マイクロニードルの根元直径が0.03~1mm、 先端直径が0.02~0.2mm、長さが0.2~3mmであることを特徴とする、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔6〕 前記グループ内の隣接するマイクロニードル間の距離が、0.05~1mmであることを特徴とする、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔7〕 前記マイクロニードルのグループが、グループ毎に独立して、基板上に立つ土台の上に配置していることを特徴とする、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔8〕 前記土台が円柱形又は円錐台形であり、該土台の根元直径が0.1~30mm、 先端直径が0.04~30mm、高さが0.2~10mmであることを特徴とする、〔7〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔9〕 〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイと、該マイクロニードルアレイの基板に裏打ちされている粘着テープとからなる、マイクロニードルパッチ。
〔10〕 〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイと、該マイクロニードルアレイのグループの空間に提供された薬物塗布部とを含む、皮膚への薬物適用システム。
〔11〕 〔9〕に記載のマイクロニードルパッチと、該マイクロニードルパッチのマイクロニードルアレイのグループの空間に提供された薬物塗布部とを含む、皮膚への薬物適用システム。
〔12〕 1つのグループの空間における膏体保持量が、10μg以上であることを特徴とする、〔10〕に記載の薬物適用システム。
〔13〕 1つのグループの空間における膏体保持量が、10μg以上であることを特徴とする、〔11〕に記載の薬物適用システム。
〔14〕 前記薬物が、解熱鎮痛消炎剤、ステロイド系抗炎症剤、血管拡張剤、不整脈用剤、血圧降下剤、局所麻酔剤、ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、全身麻酔剤、睡眠鎮痛剤、抗癲癇剤、精神神経用剤、骨格筋弛緩剤、自立神経用剤、抗パーキンソン剤、利尿剤、血管収縮剤、呼吸促進剤、麻薬、病原体の抗原成分、及び化粧品原料からなる群より選ばれる、〔10〕に記載の薬物適用システム。
〔15〕 前記薬物が、解熱鎮痛消炎剤、ステロイド系抗炎症剤、血管拡張剤、不整脈用剤、血圧降下剤、局所麻酔剤、ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、全身麻酔剤、睡眠鎮痛剤、抗癲癇剤、精神神経用剤、骨格筋弛緩剤、自立神経用剤、抗パーキンソン剤、利尿剤、血管収縮剤、呼吸促進剤、麻薬、病原体の抗原成分、及び化粧品原料からなる群より選ばれる、〔11〕に記載の薬物適用システム。
〔16〕 前記複数本のマイクロニードルが根元直径、先端直径又は長さのいずれかにおいて不均一であることを特徴とする、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔17〕 前記薬物塗布部の高さがマイクロニードルの先端を上回ることを特徴とする、〔10〕に記載の薬物適用システム。
〔18〕前記薬物塗布部の高さがマイクロニードルの先端を上回ることを特徴とする、〔11〕に記載の薬物適用システム。
〔19〕 前記薬物塗布部の先端と前記マイクロニードルの先端との差が0.1m~2.0mmであることを特徴とする、〔17〕に記載の薬物適用システム。
〔20〕 前記薬物塗布部の先端と前記マイクロニードルの先端との差が0.1m~2.0mmであることを特徴とする、〔18〕に記載の薬物適用システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明のマイクロニードルアレイ及びマイクロニードルパッチは、マイクロニードルの配列を特定化することによって、すなわち、基板上に配置したマイクロニードルをグループ化することによって、薬物塗布部を所定の空間として提供することができる。それにより、薬物塗布量を従来のマイクロニードルアレイ及びマイクロニードルパッチに比較して格段に増加させることに成功した。本発明のマイクロニードルアレイ及びマイクロニードルパッチは、薬物の経皮送達量をより高めた経皮吸収製剤として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明のマイクロニードルアレイの一例を示す模式図である。基板上に3グループのマイクロニードルが配置されている。
本発明のマイクロニードルアレイの別の例を示す模式図である。3グループのマイクロニードルは、基板上に形成された別々のグループ台上に配置されている。
本発明の塗布型マイクロニードルアレイに薬物を塗布した場合の塗布様式の一例を示す模式図である。
従来技術の薬物を塗布したマイクロニードルアレイを示す模式図である。
実施例1のマイクロニードルアレイを示す顕微鏡写真である。
実施例1のマイクロニードルアレイに薬物を塗布した場合の薬物塗布部を拡大した顕微鏡写真である。針先端部には薬物が塗布されていない。
実施例1の塗布型マイクロニードルアレイを上腕に投与した場合の穿刺状態をパラフィルム上に再現した顕微鏡写真である。
実施例2の塗布型マイクロニードルアレイの薬物塗布部を拡大した顕微鏡写真である。薬物が針先端部まで塗布されている。
比較例1のマイクロニードルアレイに薬物を塗布した場合の顕微鏡写真である。
本発明のマイクロニードルアレイを上面から見た模式図である。Aはグループが均一に分布している態様を示し、Bは基板中央部にグループが存在しない態様を示し、Cはグループが基板中央部で粗に配置し、基板周辺部で密に配置している態様を示す。
グループ内の針長さが均一又は不均一なマイクロニードルを有するマイクロニードルアレイ(A、B)、及び薬物塗布後の模式図(C、D)を示す。A、Cは針長さが均一なマイクロニードルの例であり、B、Dは針長さが不均一なマイクロニードルの例である。
実施例3のマイクロニードルアレイを示す顕微鏡写真である。
実施例3のマイクロニードルアレイと先端が尖った薬物塗布部とを含む薬物適用システムの一例を示す顕微鏡写真である。
実施例3のマイクロニードルアレイと先端が尖っていない薬物塗布部とを含む薬物適用システムの一例を示す顕微鏡写真である。
パラフィルムを重層した模擬皮膚の断面構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のマイクロニードルアレイは、基板面に立つマイクロニードルの先端を薬物溶液に浸漬する時、先端針間を薬物溶液の表面張力により覆うことにより、従来型のマイクロニードルアレイに比べて著しく薬物塗布量を増大させることを特徴とする。
【0010】
本発明のマイクロニードルアレイは、中実の薬物塗布型マイクロニードルアレイである。本発明のマイクロニードルアレイは、基板及び複数本のマイクロニードルを含み、該マイクロニードルは、少なくとも3本毎にグループを形成して空間を形成することにより、該空間は薬物塗布部を提供するように該基板上に配置していることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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