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公開番号2025110542
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-29
出願番号2024004431
出願日2024-01-16
発明の名称眼科装置、眼科装置を制御する方法、プログラム、及び記録媒体
出願人株式会社トプコン
代理人個人
主分類A61B 3/117 20060101AFI20250722BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】スリット光を照明光とするシャインプルーフ光学系を移動して前眼部スキャンを行う眼科装置を用いてVan Herick法を実施するための手法を提供する。
【解決手段】眼科装置1のシャインプルーフ光学系2の照明系21は、被検眼Eの前眼部に対して正面方向からスリット光を投射する。撮影系22L及び22Rは、正面方向に対してスリット光の幅方向に第1の角度をなす方向から前眼部を撮影する。移動機構6は、スリット光の幅方向にシャインプルーフ光学系2を移動する。制御部7は、前眼部画像セットを収集するためにシャインプルーフ光学系2及び移動機構6を制御する。画像処理部81は、前眼部画像セットに基づいて、正面方向に対してスリット光の幅方向に第2の角度をなす方向から仮想スリット光が投射された前眼部を正面方向の仮想視点から見た仮想前眼部画像を生成する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
被検眼の前眼部に対して正面方向からスリット光を投射する照明系と、前記正面方向に対して前記スリット光の幅方向に第1の角度をなす第1の斜方向から前記前眼部を撮影する撮影系とを含み、前記照明系と前記撮影系とがシャインプルーフの条件を満足するシャインプルーフ光学系と、
前記シャインプルーフ光学系を前記幅方向に移動する移動機構と、
前眼部画像セットを収集するために前記シャインプルーフ光学系及び前記移動機構を制御する制御部と、
前記前眼部画像セットに基づいて、前記正面方向に対して前記幅方向に第2の角度をなす第2の斜方向の仮想位置から仮想スリット光が投射された前記前眼部を前記正面方向の仮想視点から見た仮想前眼部画像を生成する画像処理部と
を含む、
眼科装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記画像処理部は、
前記前眼部画像セットから3次元画像を構築し、
前記3次元画像から、前記第2の斜方向に沿った平面に相当する部分画像を抽出し、
前記正面方向と前記第2の斜方向とがなす角の余角の方向への正射影を前記部分画像に適用することによって、前記仮想前眼部画像を生成する、
請求項1の眼科装置。
【請求項3】
前記画像処理部は、歪み補正及びアスペクト補正の少なくとも一方を含む補正処理を前記前眼部画像セットに適用し、前記補正処理が適用された前記前眼部画像セットから前記3次元画像を構築する、
請求項2の眼科装置。
【請求項4】
前記仮想前眼部画像に基づいて前記被検眼の評価情報を生成する評価処理部を更に含む、
請求項1の眼科装置。
【請求項5】
前記第2の角度は60度であり、
前記仮想スリット光は、前記前眼部の角膜輪部に投射され、
前記評価処理部は、前記角膜輪部の近傍における角膜厚と前房深度との比を算出することによって前記評価情報を生成する、
請求項4の眼科装置。
【請求項6】
前記撮影系は、前記正面方向を挟んで互いに反対の方向にそれぞれ前記第1の角度をなす向きに配置された一対の撮影系を含み、
前記照明系と前記一対の撮影系のそれぞれとは、シャインプルーフの条件を満足するシャインプルーフ光学系として構成されており、
前記制御部は、一対の前眼部画像セットを収集するために前記シャインプルーフ光学系及び前記移動機構を制御し、
前記画像処理部は、前記一対の前眼部画像セットに基づいて前記仮想前眼部画像を生成する、
請求項1の眼科装置。
【請求項7】
前記画像処理部は、前記一対の前眼部画像セットのうち前記一対の撮影系により実質的に同時に取得された第1の前眼部画像及び第2の前眼部画像に基づき第1の仮想前眼部画像及び第2の仮想前眼部画像をそれぞれ生成し、
前記第1の仮想前眼部画像に基づき第1の角膜厚及び第1の前房深度を求め、前記第2の仮想前眼部画像に基づき第2の角膜厚及び第2の前房深度を求め、前記第1の角膜厚と前記第2の角膜厚との平均角膜厚を求め、前記第1の前房深度と前記第2の前房深度との平均前房深度とを求め、前記平均角膜厚と前記平均前房深度との比を算出することによって評価情報を生成する評価処理部を更に含む、
請求項6の眼科装置。
【請求項8】
前記画像処理部により前記一対の前眼部画像セットから生成された前記仮想前眼部画像に基づいて前記被検眼の評価情報を生成する評価処理部を更に含む、
請求項6の眼科装置。
【請求項9】
前記第2の角度は60度であり、
前記仮想スリット光は、前記前眼部の角膜輪部に投射され、
前記評価処理部は、前記角膜輪部の近傍における角膜厚と前房深度との比を算出することによって前記評価情報を生成する、
請求項8の眼科装置。
【請求項10】
前記画像処理部は、前記幅方向における位置を違えて設定された前記仮想位置と前記仮想視点との複数の組み合わせのそれぞれについて前記仮想前眼部画像を生成することにより、前記幅方向における異なる複数の位置に対応する複数の仮想前眼部画像を生成する、
請求項1の眼科装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、眼科装置、眼科装置を制御する方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
眼科分野において画像診断は重要な役割を果たしている。眼科画像診断においては、スリットランプ顕微鏡、眼底カメラ、走査型レーザー検眼鏡(SLO)、光干渉断層計(OCT)など、様々な種類の眼科装置(眼科イメージング装置)が用いられる。イメージング機能を有する眼科装置は、これら眼科イメージング装置に限定されるものではなく、レフラクトメータ、ケラトメータ、眼圧計、スペキュラーマイクロスコープ、ウェーブフロントアナライザ、マイクロペリメータといった眼科検査装置や眼科測定装置にもイメージング機能が搭載されている。
【0003】
画像診断法の1つにVan Herick法がある(特許文献1、2を参照)。Van Herick法は、スリットランプ顕微鏡を用いた前房深度のスクリーニング法であり、その簡便性から閉塞隅角緑内障の診断に広く利用されている。Van Herick法は、角膜と結膜との境界部分である角膜輪部の近傍(周辺部と呼ばれる)における角膜厚と前房深度とを比較することによって隅角の広さを推定する方法である。具体的には、スリットランプ顕微鏡のスリット光と観察系(撮影系)との角度を60度に設定し、スリット光を角膜輪部に対して垂直に投射するとともに正面(0度)からの画像を取得し、周辺部における角膜厚と前房深度と比較することによって隅角の広さを推定する。
【0004】
Van Herick法では、隅角の状態は次の4つのグレードに分類される:角膜と虹彩とが接触しており、隅角が閉塞している(グレード0);前房深度が角膜厚の4分の1未満であり、隅角閉塞を生じやすい(グレード1);前房深度が角膜厚の4分の1であり、隅角閉塞を生じる可能性がある(グレード2);前房深度が角膜厚の4分の1~2分の1であり、隅角閉塞を生じにくい(グレード3);前房深度が角膜厚以上であり、隅角閉塞を生じない(グレード4)。
【0005】
前眼部観察にはスリットランプ顕微鏡が主に用いられていたが、別のモダリティも提案されてきている。例えば、特許文献3には、スリット光を照明光とするシャインプルーフ光学系を移動して前眼部をスキャンするように構成された眼科装置が開示されている。このような眼科装置は、前眼部の広い範囲を深い被写界深度で画像化できるという顕著な効果を有するものの、Van Herick法には利用できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許出願公開第2022/0257115号
国際公開第2023/108287号
特開2023-49320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の1つの目的は、スリット光を照明光とするシャインプルーフ光学系を移動して前眼部スキャンを行う眼科装置を用いてVan Herick法を実施するための手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の1つの例示的な態様は、眼科装置であって、被検眼の前眼部に対して正面方向からスリット光を投射する照明系と、前記正面方向に対して前記スリット光の幅方向に第1の角度をなす第1の斜方向から前記前眼部を撮影する撮影系とを含み、前記照明系と前記撮影系とがシャインプルーフの条件を満足するシャインプルーフ光学系と、前記シャインプルーフ光学系を前記幅方向に移動する移動機構と、前眼部画像セットを収集するために前記シャインプルーフ光学系及び前記移動機構を制御する制御部と、前記前眼部画像セットに基づいて、前記正面方向に対して前記幅方向に第2の角度をなす第2の斜方向の仮想位置から仮想スリット光が投射された前記前眼部を前記正面方向の仮想視点から見た仮想前眼部画像を生成する画像処理部とを含む。
【0009】
実施形態の別の例示的な態様は、被検眼の前眼部を撮影するための眼科装置を制御する方法であって、前記眼科装置は、前記前眼部に対して正面方向からスリット光を投射する照明系と、前記正面方向に対して前記スリット光の幅方向に第1の角度をなす第1の斜方向から前記前眼部を撮影する撮影系とを含み、前記照明系と前記撮影系とがシャインプルーフの条件を満足するシャインプルーフ光学系と、前記シャインプルーフ光学系を前記幅方向に移動する移動機構と、プロセッサとを含み、前記プロセッサに、前眼部画像セットを収集するために前記シャインプルーフ光学系及び前記移動機構を制御する処理と、前記前眼部画像セットに基づいて、前記正面方向に対して前記幅方向に第2の角度をなす第2の斜方向の仮想位置から仮想スリット光が投射された前記前眼部を前記正面方向の仮想視点から見た仮想前眼部画像を生成する処理とを実行させる。
【0010】
実施形態の更に別の例示的な態様は、例示的な態様に係る方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
(【0011】以降は省略されています)

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