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公開番号2025108509
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2025063699,2022534884
出願日2025-04-08,2020-08-05
発明の名称がんを処置するためのクローディン18.2に対する抗体と免疫チェックポイント阻害剤を伴う併用療法
出願人アステラス製薬株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 39/395 20060101AFI20250715BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】がん疾患を有効に処置および/または予防するための方法を提供する。
【解決手段】胃がん、食道がん、膵臓がん、肺がん、卵巣がん、結腸がん、肝がん、頭頸部がんおよび胆嚢がん、ならびにこれらの転移などのがん疾患を含む、CLDN18.2を発現する細胞に関連する疾患を有効に処置および/または予防するための、抗クローディン(CLDN)18.2抗体と免疫チェックポイント阻害剤を含む併用療法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
患者のがんを処置または予防する方法であって、抗CLDN18.2抗体と免疫チェックポイント阻害剤を前記患者に投与するステップを含む方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
がんを有する患者において腫瘍の増殖を阻害する方法であって、抗CLDN18.2抗体と免疫チェックポイント阻害剤を前記患者に投与するステップを含む方法。
【請求項3】
がんを有する患者においてがん細胞に対する抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘導する方法であって、抗CLDN18.2抗体と免疫チェックポイント阻害剤を前記患者に投与するステップを含む方法。
【請求項4】
前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1阻害剤およびPD-L1阻害剤から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記免疫チェックポイント阻害剤が、抗PD-1抗体および抗PD-L1抗体から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記免疫チェックポイント阻害剤が抗PD-1抗体である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記抗PD-1抗体が、ニボルマブ(OPDIVO;BMS-936558)、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA;MK-3475)、ピジリズマブ(CT-011)、セミプリマブ(LIBTAYO、REGN2810)、スパルタリズマブ(PDR001)、MEDI0680(AMP-514)、ドスタルリマブ(TSR-042)、セトレリマブ(JNJ63723283)、トリパリマブ(JS001)、AMP-224(GSK-2661380)、PF-06801591、チスレリズマブ(BGB-A317)、ABBV-181、BI754091、またはSHR-1210である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記免疫チェックポイント阻害剤が抗PD-L1抗体である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記抗PD-L1抗体が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ;RG7446;MPDL3280A;R05541267)、デュルバルマブ(MEDI4736)、BMS-936559、アベルマブ(bavencio)、ロダポリマブ(LY3300054)、CX-072(Proclaim-CX-072)、FAZ053、KN035、またはMDX-1105である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
胃および食道(胃食道;GE)のがんは、最も高い、満たされていない医療ニーズを有する悪性腫瘍の1つである。胃がんは、世界中でがん死亡の主因の1つである。食道がんの発生率は、組織学的タイプおよび原発腫瘍位置のシフトと一致して、ここ数十年間で増加している。食道の腺癌は現在、米国および西欧で扁平上皮癌よりも流行しており、ほとんどの腫瘍が遠位食道に位置する。GEがんについての全5年生存率は、大きな副作用を伴う確立された標準処置の攻撃性にもかかわらず、20~25%である。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
患者の大部分は、局所進行または転移性疾患を呈する。これらの患者については、第一選択処置が化学療法である。処置レジメンは、主に第3の化合物(例えば、タキサンまたはアントラサイクリン)と組み合わせた白金およびフルオロピリミジン誘導体の骨格に基づく。にもかかわらず、5~7か月の無増悪生存期間中央値および9~11か月の全生存期間中央値が、期待できる最良のものである。
【0003】
これらのがんのための様々なより新しい世代の併用化学療法レジメンからの大きな利益の欠如が、標的化薬剤の使用への研究を刺激した。近年、Her2/neu陽性胃食道がんのために、トラスツズマブが承認された。しかしながら、患者の約20%しかこの処置に適格でないので、医療ニーズは依然として高い。
【0004】
密着結合分子クローディン18スプライスバリアント2(クローディン18.2(CLDN18.2))は、密着結合タンパク質のクローディンファミリーのメンバーである。CLDN18.2は、2つの小さな細胞外ループを有する4つの膜貫通ドメインを含む27.8kDaの膜貫通タンパク質である。
【0005】
正常組織では、胃を除いて、RT-PCRによって検出可能なCLDN18.2の発現はない。CLDN18.2特異抗体による免疫組織化学は、胃が唯一の陽性組織であることを明らかにする。
【0006】
CLDN18.2は、もっぱら短命の分化胃上皮細胞で発現される、高度に選択的な胃系列抗原である。CLDN18.2は、悪性形質転換の過程で維持され、よって、ヒト胃がん細胞の表面上に頻繁に提示される。さらに、この汎腫瘍抗原は、食道、膵臓および肺腺癌において有意なレベルで異常に発現される。CLDN18.2タンパク質はまた、胃がん腺癌のリンパ節転移および特に卵巣への遠位転移(いわゆるクルケンベルグ腫瘍)に局在化する。
【0007】
CLDN18.2に対して向けられた、キメラIgG1抗体IMAB362(ゾルベツキシマブ[以前はクローディキシマブと呼ばれた])は、Ganymed Pharmaceuticals AGによって開発された。この抗体は、配列番号51に示される配列を有する重鎖と、配列番号24に示される配列を有する軽鎖とを含む。IMAB362は、CLDN18.2の第1の細胞外ドメイン(ECD1)を高い親和性および特異性で認識する。IMAB362は、クローディン18の密接に関連するスプライスバリアント1(CLDN18.1)を含むいずれの他のクローディンファミリーメンバーにも結合しない。IMAB362は、正確な腫瘍細胞特異性を示し、2つの独立した高度に強力な作用機序を束ねる。標的結合で、IMAB362は、主にADCCおよびCDCによって細胞死滅を媒介する。よって、IMAB362は、インビトロおよびインビボでヒト胃がん細胞株を含むCLDN18.2陽性細胞を効率的に溶解する。IMAB362の抗腫瘍有
効性は、CLDN18.2陽性がん細胞株を接種した異種移植腫瘍を保有するマウスで実証された。
【0008】
IgG1抗体は、典型的にはFcドメインと、ADCCの主作用因子であるナチュラルキラー細胞を含む様々な免疫細胞上で発現されるFcγ受容体(FcγR)の相互作用を介して、細胞免疫系に関与する。しかしながら、ADCCを誘因するIgG1モノクローナル抗体(mAb)は、集団中の低親和性Fc受容体バリアントの広範な分布(最大80%)ならびにmAb有効性を低下させるインビボIgG1修飾を含むいくつかの制限に直面する(Chames,P.ら、2009、Br J Pharmacol、157(2):220~233)。治療用抗体はまた、患者IgGと競合して、インビボで必要な高用量のmAbをもたらさなければならない。さらに、治療用抗体は、FcγRIIb(B細胞、マクロファージ、樹状細胞および好中球によって発現される抑制性FcγR)と相互作用して、その有効性を減少させる負のシグナル伝達をもたらし得る。
【0009】
ここ数十年で、免疫チェックポイント阻害剤が、強力ながん処置治療薬として注目されるようになってきた。これらの治療薬は、免疫系の機能を制限する抑制性免疫チェックポイントシグナル伝達を遮断する。よって、免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞の活性化、増殖および/またはそのシグナル伝達の増加をもたらし得る。しかしながら、免疫チェックポイント阻害剤は、いくつかのがんで低い活性を有し、ごく一部の患者でしか有益でないことが分かった(Darvinら、2018、Exp Mol Med 50(12):165)。これらの制限を克服するためのアプローチは、共抑制性チェックポイント受容体を標的化する薬物、抗血管新生治療薬、腫瘍標的の低分子阻害剤、および腫瘍細胞溶解を促進する腫瘍溶解性ウイルスなどの薬物の共投与を含む(Longoら、2019、Cancers 11(4):539)。腫瘍微小環境(TME)の高い複雑性および特定のTME構成成分が大きな腫瘍不均一性(heterogeneitety)に照らして相乗的に免疫抑制を誘導する多様な機序により、TMEを正確に評価し、一般集団に適用可能な抗がん戦略を考案する(device)ことは困難である(Duanら、2019、Cancer Med 7(9):4517~4529)。したがって、免疫チェックポイント阻害剤療法の有効性を増加させる緊急の必要性があり、米国がん免疫療法学会(SITC)は、免疫チェックポイント遮断を他の療法と組み合わせることの見込みおよび課題に対処するために併用免疫療法タスクフォースを招集した。
【0010】
ここで、本発明者らは、抗CLDN18.2抗体と免疫チェックポイント阻害剤の併用投与が改善した効果をもたらすことを実証するデータを提示する。マウス腫瘍モデルにおいて、抗CLDN18.2抗体とチェックポイント阻害剤の投与は、単一薬剤としての抗CLDN18.2抗体または免疫チェックポイント阻害剤の投与と比較して優れた有効性を示す。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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