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公開番号2025107133
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2024146508
出願日2024-08-28
発明の名称てんかん発作を予防または治療するための医薬品の組合せ及びその用途
出願人輔仁大學學校財團法人輔仁大學
代理人個人
主分類A61K 36/78 20060101AFI20250710BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】てんかん発作を予防または治療するための新しい選択肢となり、ほかの抗てんかん薬と組み合わせることで該抗てんかん薬の副作用を低下させる生薬組成物を提供する。
【解決手段】本発明はてんかん発作を予防または治療するための生薬組成物及び薬剤を製造する場合における用途であり、該生薬組成物は高効果、安全、便利の特性を有し、てんかん発作を有効に予防または治療でき、さらにほかの抗てんかん薬と組み合わせることで、該抗てんかん効果を増加すると共に、該抗てんかん薬の副作用を低下させる。本発明も該生薬組成物または該医薬品の組合せを使用して、てんかん発作を予防または治療する方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
てんかん発作を予防または治療するための生薬組成物の用途であって、
前記生薬組成物は、オウゴン(Scutellaria baicalensis)、ドクダミ(Houttuynia cordata)、タイセイ(Isatis indigotica)、カロニン(Trichosanthes kirilowii)、マグワ(Morus alba)、コウボク(Magnolia officinalis)、ペパーミント(Mentha haplocalyx)、ケイガイ(Nepeta tenuifolia)、ボウフウ(Saposhnikovia divaricate)とカンゾウ(Glycyrrhiza glabra)を含むことを特徴とする生薬組成物の用途。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記てんかんは脳神経細胞が損傷したことによって引き起こされることを特徴とする請求項1に記載の生薬組成物の用途。
【請求項3】
前記てんかんは神経膠細胞(glial cell)の活性化によって引き起こされることを特徴とする請求項1に記載の生薬組成物の用途。
【請求項4】
前記てんかんは炎症分子から引き起こす脳の炎症反応から引き起こされることを特徴とする請求項1に記載の生薬組成物の用途。
【請求項5】
前記炎症分子は、インターロイキン1β(Interleukin-1β、IL-1β)、インターロイキン6(IL-6)、腫瘍壊死因子α(Tumor necrosis factor-α、TNF-α)、高移動度群タンパク質(High mobility group Box 1、HMGB1)、インターロイキン1受容体1(IL-1R1)、トール様受容体4(TLR-4)を組み合わせたグループから選ばれることを特徴とする請求項4に記載の生薬組成物の用途。
【請求項6】
少なくとも1種類の抗てんかん薬は該生薬組成物と合わせて、てんかん発作を予防または治療する薬剤を製造することを特徴とする請求項1に記載の生薬組成物の用途。
【請求項7】
少なくとも1種類の抗てんかん薬は、フェニトイン(phenytoin)、カルバマゼピン(carbamazepine)、ラモトリギン(lamotrigine)、フェルバメート(felbamate)、ベンゾジアゼピンbenzodiazepines)、チアガビン(tiagabine)、ビガバトリン(vigabatrin)を組み合わせたグループから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の生薬組成物の用途。
【請求項8】
てんかん発作を予防または治療する医薬品の組合せであって、生薬組成物と少なくとも1種類の抗てんかん薬を含み、前記生薬組成物は、オウゴン、ドクダミ、タイセイ、カロニン、マグワ、コウボク、ペパーミント、ケイガイ、ボウフウとカンゾウとを含み、前記抗てんかん薬の用量はてんかん発作を予防または治療する場合において前記抗てんかん薬を単独で使用する用量より少ないことを特徴とする医薬品の組合せ。
【請求項9】
少なくとも1種類の抗てんかん薬は、フェニトイン、カルバマゼピン、ラモトリギン、フェルバメート、ベンゾジアゼピン、チアガビン、ビガバトリンを組み合わせたグループから選ばれることを特徴とする請求項8の医薬品の組合せ。
【請求項10】
前記生薬組成物と少なくとも1種類の抗てんかん薬は同時に、順番にまたは間隔をおいて患者に投与することを特徴とする請求項8の医薬品の組合せ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はてんかん発作を予防または治療するための生薬の組合せ及びその用途に関し、生薬の組合せと少なくとも1種類の抗てんかん薬を含む医薬品の組合せとその用途にも関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
背景技術の説明は本発明を理解するための役立つ情報が含まれ、本明細書で提供したあらゆる情報が背景技術または本発明と関係する技術と見なすべきではない。また、明示的にまたは隠喩的に引用したあらゆる出版物は背景技術として見なすべきではない。
【0003】
てんかんはよく見られる神経系疾患であり、世界中には約7千万人が悩まされている。この病気の特徴は、脳神経細胞の異常放電による反復性、自発性と予測不可能性の発作を起こし、主に大脳皮質と海馬で発生する。てんかんの原因は先天的または後天的な脳病変と関係しており、例えば脳内ダメージ、感染、脳卒中、脳腫瘍などが原因となるが、7割の患者の発作は原因不明である。ほとんどのてんかんが原因不明であるが、一般的に脳抑制性神経系(即ち、GABA系)と興奮性神経系(即ち、グルタミン酸系)とのバランスが崩れることによって脳神経細胞が過剰に興奮するためと考えられる。
【0004】
現在、てんかん発作を抑制する抗てんかん薬の作用機序は、主にナトリウムチャネルを遮断することによって脳神経細胞の興奮を直接に抑制する薬(例えば、フェニトイン(phenytoin)、カルバマゼピン(carbamazepine))、またはグルタミン酸を抑制する薬(例えば、ラモトリギン(lamotrigine)、フェルバメート(felbamate))、またはGABAを増加する薬(例えば、ベンゾジアゼピン(benzodiazepines)、チアガビン(tiagabine)、ビガバトリン(vigabatrin))などを用いて脳神経細胞の安定性を調節する。しかし、現在において30種類近くのてんかん治療薬があるが、約3分の1のてんかん患者が治療薬に対する薬剤耐性を持ち、また、医薬品の副作用は患者が現在に使用する治療薬へのアドヒアランスを影響してしまう。
【0005】
現在、常用される抗てんかん薬はたくさんの副作用を有することが知られており、例えばカルバマゼピンの添付文書では、眠気、食欲不振、下痢、めまい、頭重、運動失調(協調運動障害)、白血球減少、再生不良性貧血、肝機能障害、不整脈、発疹などの副作用が記載されている。フェニトインの添付文書では、吐き気、嘔吐、胸やけ、食欲不振、複視、眼振、運動失調(協調運動障害)、歯肉増殖、多毛、顔荒れ、不随意運動、リンパ節腫脹、奇形、発疹などの副作用が記載されている。副作用が出た後の通常処置方法は、薬を変えるか、用量を減らすか、或いは他の薬剤を加えるかなど副作用を抑制することになるが、用量を減らすことでてんかんが再び発作しやすいため、患者にとって心身ともに苦痛である。
【0006】
このため、てんかんの治療においてもっと有効かつ安全な新しい薬剤を探すことと開発することが必要であり、そこで、薬用植物が伝統医学と民間医学において異なった神経系疾患(てんかんを含む)を治療と予防することにあたって広く使用されていることから注目されている。近年、数多くの植物由来の生物活性分子はイオンチャネル、GABAまたはグルタミン酸を影響することによって抗てんかん作用が生じられることが証明され、例えば、フラボノイド(flavonoids)、アルカロイド(alkaloids)、テルペノイド(terpenoids)、カンナビジオール(cannabidiol)など、薬用植物は抗てんかん薬の研究目標となっている。
【0007】
台湾清冠一号(NRICM101)は、国家中医薬研究所が2020年に明朝の「摂生衆妙方」の中の「荊防敗毒散」を処方基礎として研究開発し、新型肺炎ウイルス(COVID-19)の治療に用いられる生薬であり、抗ウイルス、免疫調整と抗炎症効果がある。台湾清冠一号は、オウゴン(Scutellaria Root,Scutellaria baicalensis)、ドクダミ(Heartleaf Houttuymia,Houttuynia cordata)、タイセイ(Indigowoad Root,Isatis indigotica)、カロニン(Mongolian Snakegourd Fruit,Trichosanthes kirilowii)、マグワ(Mulberry Leaf,Morus alba)、コウボク(Magnolia Bark,Magnolia officinalis)、ペパーミント(Peppermint Herb,Mentha haplocalyx)、ケイガイ(Fineleaf Nepeta,Nepeta tenuifolia)、ボウフウ(Saposhnikovia Root,Saposhnikovia divaricate)とカンゾウ(Baked Liquorice Root,Glycyrrhiza glabra)を含む10種の生薬で調合して作られる。さらに、台湾清冠一号においても各種生物活性成分が発見され、例えば、バイカリン、エピゴイトリン、リクイリチン、クルセチン-3-ガラクトシド、クルセチン-3-イソラムネチン、スグデラリン、ルチン、オロキシンジン、クロロゲン酸など、これらの成分は台湾清冠一号における薬理特性の原因となる可能性がある。しかし、今はまだ台湾清冠一号における抗てんかん効果を探るデータがないが、このような抗てんかん効果がてんかん発作を予防または治療することにあたって、新しい選択肢となったり、またはそのほかの抗てんかん薬と組み合わせたりすることで従来の抗てんかん薬の副作用を低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、てんかん発作を予防または治療するための新しい選択肢となり、ほかの抗てんかん薬と組み合わせることで該抗てんかん薬の副作用を低下させる生薬組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はてんかん発作を予防または治療する用途を有する生薬組成物を提供し、該生薬組成物は、オウゴン、ドクダミ、タイセイ、カロニン、マグワ、コウボク、ペパーミント、ケイガイ、ボウフウとカンゾウとを含む。
【0010】
一実施例において、てんかんは脳神経細胞の損傷によって引き起こされる。もう一つの実施例において、てんかんは神経膠細胞(glial cell)の活性化によって引き起こされる。もう一つの実施例において、てんかんは炎症分子による脳の炎症反応から引き起こされる。もう一つの実施例において、炎症分子はインターロイキン1β(Interleukin-1β、IL-1β)、インターロイキン6(IL-6)、腫瘍壊死因子α(Tumor necrosis factor-α、TNF-α)、高移動度群タンパク質(High mobility group Box 1、HMGB1)、インターロイキン1受容体1(IL-1R1)、トール様受容体4(Toll-like receptor-4、TLR-4)を組み合わせたグループから選ばれる。
(【0011】以降は省略されています)

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