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公開番号2025106391
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-15
出願番号2025061893,2022509092
出願日2025-04-03,2020-08-11
発明の名称免疫賦活特性が減少したRNA組み合わせおよび組成物
出願人キュアバック エスイー,CureVac SE
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類A61K 31/7105 20060101AFI20250708BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】免疫賦活特性が減少したRNA組み合わせおよび組成物を提供する。
【解決手段】(i)少なくとも1つの治療用RNAを含む第1の成分と、(ii)少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体の少なくとも1つのアンタゴニストを含む第2の成分と、を含む組み合わせに関する。さらに、少なくとも1つの治療用RNAおよび少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体の少なくとも1つのアンタゴニストを含む組成物が提供される。2つの成分の組み合わせは、第1の成分の免疫賦活性特性を低減し、また、投与後の発現を促進することができる。さらに、第1および第2の医学的使用、ならびに、疾患、障害または状態を治療または予防する方法が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
組合せ物であって、
前記組合せ物は、
(i)少なくとも1つの治療用RNAを含む少なくとも1つの第1の成分と、
(ii)少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体の少なくとも1つのアンタゴニストを含む少なくとも1つの第2の成分と、
を含む、リポソーム、脂質ナノ粒子(LNP)、リポプレックス、および/またはナノリポソーム、好ましくは脂質ナノ粒子(LNP)であって、
前記第1の成分の少なくとも1つの治療用RNAが、コードRNAから選択され、および
前記第2の成分の少なくとも1つのアンタゴニスト、好ましくは核酸、および、前記第1の成分の少なくとも1つの治療用RNAが、1つ以上の脂質と複合体化され、部分的に複合体化され、カプセル化され、部分的にカプセル化され、または会合している、組合せ物。
続きを表示(約 3,400 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体が、RNAアゴニストの結合時にサイトカインを誘導する、
および/または、
前記少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体が、RNAアゴニストの結合時に翻訳を阻害する、請求項1に記載の組合せ物。
【請求項3】
前記第2の成分の少なくとも1つのアンタゴニストが、RNAアゴニストの結合時に、前記少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体によるサイトカイン誘導を低減し、および/または、RNAアゴニストの結合時に、前記少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体による翻訳阻害を低減する、
および/または、
前記第1の成分の少なくとも1つの治療用RNAと、前記第2の成分の少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体の少なくとも1つのアンタゴニストとの組み合わせの投与が、前記第2の成分の少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体の少なくとも1つのアンタゴニストと組み合わせることなく前記第1の成分の少なくとも1つの治療用RNAを投与することと比較して、先天性免疫応答の低減をもたらす、請求項1または2に記載の組合せ物。
【請求項4】
前記少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体が、単一鎖RNA(ssRNA)の受容体および/または二本鎖RNA(dsRNA)の受容体である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組合せ物。
【請求項5】
少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体が、Toll様受容体(TLR)、レチノイン酸誘導性遺伝子-I様受容体(RLR)、NOD様受容体、PKR、OAS、SAMHD1、ADAR1、IFIT1および/またはIFIT5から選択され、
好ましくは、前記少なくとも1つのToll様受容体が、TLR3、TLR7、TLR8および/またはTLR9から選択され、
より好ましくは、少なくとも1つのToll様受容体が、TLR8および/またはTLR9から選択され、最も好ましくはTLR7および/またはTLR8から選択され、
および
任意選択で、
前記レチノイン酸誘導性遺伝子-I様受容体(RLR)が、RIG-1、MDA5、LGP2、cGAS、AIM2、NLRP3、NOD2、好ましくはRIG1および/またはMDA5から選択される、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の組合せ物。
【請求項6】
前記第2の成分の少なくとも1つのアンタゴニストが核酸であり、好ましくは、単一鎖核酸である、
および/または、
前記第2の成分の核酸が、DNAヌクレオチド、RNAヌクレオチド、PNAヌクレオチド、および/またはLNAヌクレオチド、またはこれらのいずれかの類縁体もしくは誘導体から選択されるヌクレオチドを含むか、またはこれらからなる、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の組合せ物。
【請求項7】
第2の成分の核酸が、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドおよび/または少なくとも1つのヌクレオチド類縁体もしくはヌクレオチド誘導体を含み、
前記少なくとも1つの修飾ヌクレオチドおよび/または少なくとも1つのヌクレオチド類縁体が、好ましくは、骨格修飾ヌクレオチド、糖修飾ヌクレオチドおよび/または塩基修飾ヌクレオチド、またはそれらの任意の組み合わせから選択され、
より好ましくは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドおよび/または少なくとも1つのヌクレオチド類縁体が、1-メチルアデノシン、2-メチルアデノシン、N6-メチルアデノシン、2’-O-メチルアデノシン、2-メチルチオ-N6-メチルアデノシン、N6-イソペンテニルアデノシン、2-メチルチオ-N6-イソペンテニルアデノシン、N6-トレオニルカルバモイルアデノシン、2-メチルチオ-N6-トレオニルカルバモイルアデノシン、N6-メチル-N6-トレオニルカルバモイルアデノシン、N6-ヒドロキシノルバリルカルバモイルアデノシン、2-メチルチオ-N6-ヒドロキシノルバリルカルバモイルアデノシン、イノシン、3-メチルシチジン、2’-O-メチルシチジン、2-チオシチジン、N4-アセチルシチジン、リシジン、1-メチルグアノシン、7-メチルグアノシン、2’-O-メチルグアノシン、クエオシン、エポキシクエオシン、7-シアノ-7-デアザグアノシン、7-アミノメチル-7-デアザグアノシン、プソイドウリジン、ジヒドロウリジン、5-メチルウリジン、2’-O-メチルウリジン、2-チオウリジン、4-チオウリジン、5-メチル-2-チオウリジン、3-(3-アミノ-3-カルボキシプロピル)ウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メトキシウリジン、ウリジン5-オキシ酢酸、ウリジン5-オキシ酢酸メチルエステル、5-アミノメチル-2-チオウリジン、5-メチルアミノメチルウリジン、5-メチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-メチルアミノメチル-2-セレノウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチル-2’-O-メチルウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-(イソペンテニルアミノメチル)ウリジン、5-(イソペンテニルアミノメチル)-2-チオウリジン、または5-(イソペンテニルアミノメチル)2’-O-メチルウリジンから選択される、請求項6に記載の組合せ物。
【請求項8】
少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、糖修飾ヌクレオチド、好ましくは2’リボース修飾RNAヌクレオチドであり、
より好ましくは、2’-O-メチル化RNAヌクレオチドであり、
前記2’-O-メチル化RNAヌクレオチドが、最も好ましくは、2’-O-メチル化グアノシン(Gm)、2’-O-メチル化ウラシル(Um)、2’-O-メチル化アデノシン(Am)、2’-O-メチル化シトシン(Cm)、またはこれらのヌクレオチドのうちの任意のものの2’-O-メチル化類縁体から選択される、請求項7に記載の組合せ物。
【請求項9】
第2の成分の核酸が、少なくとも1つ以上のトリヌクレオチドM-X-Yモチーフを含み、
式中、Mは、Gm、Um、またはAmから選択され、好ましくはMがGmであり、
式中、Xは、G、A、またはUから選択され、好ましくはXはGであり、
式中、Yは、G、A、U、C、またはジヒドロウリジンから選択され、好ましくはYはCであり、
および/または、
第2の成分の核酸が、式I


-M-X-Y-N

(式I)
による核酸配列を含むか、またはそれからなり、
式中、Nは、独立して、G、A、U、C、Gm、Am、Um、Cm、または修飾ヌクレオチドから選択され、
式中、Wは、0または1~15の整数であり、
式中、Zは、0または1~15の整数であり、
式中、M、X、およびYは、上記に規定されるように選択され、
任意選択で、
第2の成分の核酸が、式Iによる少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上の核酸配列を含むか、またはそれらからなり、式Iによる少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上の核酸配列の各々が、互いに同一であるか、または独立して選択され、
および/または、
第2の成分の核酸が、三リン酸基を欠く5’末端を含む、請求項6~8のいずれか1項に記載の組合せ物。
【請求項10】
前記第2の成分の核酸が、約3~約50ヌクレオチド、約5~約25ヌクレオチド、約5~約15、または約5~約10ヌクレオチド、好ましくは約5~約15ヌクレオチドの長さを有し、
任意選択で、
前記第2の成分の核酸が、5ヌクレオチド、6ヌクレオチド、7ヌクレオチド、8ヌクレオチド、9ヌクレオチド、10ヌクレオチド、11ヌクレオチド、12ヌクレオチド、または13ヌクレオチド、好ましくは9ヌクレオチドの長さを有する、請求項6~9のいずれか1項に記載の組合せ物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【0001】
〔序文〕
本発明は、とりわけ、(i)少なくとも1つの治療用RNAを含む第1の成分と、(ii)少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体の少なくとも1つのアンタゴニストを含む第2の成分と、を含む組み合わせに関する。さらに、少なくとも1つの治療用RNAおよび少なくとも1つのRNA感知パターン認識受容体の少なくとも1つのアンタゴニストを含む組成物が提供される。さらに、第1および第2の医学的使用、ならびに、疾患、障害または状態を治療または予防する方法が提供される。
続きを表示(約 2,700 文字)【0002】
RNAベースの治療薬は、例えば受動免疫療法および能動免疫療法、タンパク質置換療法、または遺伝子工学に使用することができる。したがって、治療用RNAは、多種多様な疾患、障害、または状態の治療のための高度に特異的かつ個々の治療選択肢を提供する可能性を有する。
【0003】
ワクチンとして使用される他に、RNA分子はまた、患者において、欠失または変異タンパク質(例えば、増殖因子または酵素)を置換するための例えばタンパク質置換治療のためのような、置換治療のための治療剤として使用され得る。しかし、安全で有効なRNAベースの置換療法の開発の成功は、ワクチンと比較して異なる前提条件に基づいている。タンパク質置換療法のためにRNAをコード化する場合、治療用コード化RNAは、治療対象患者における炎症を回避するために、先天性免疫系の発現量および持続時間および最小限の刺激の観点から、目的のタンパク質の十分な発現を付与し、そして投与されたRNA分子およびコード化されたタンパク質に対する特異的免疫反応を回避すべきである。
【0004】
治療用RNAの固有の免疫賦活特性はワクチンにとって望ましい特性であると考えられるが、この効果は置換療法において望ましくない合併症を引き起こす可能性がある。これは、RNA治療薬を長期間にわたって反復投与する必要がある慢性疾患の治療に特に当てはまる。先天性免疫反応を誘導する治療用RNAの潜在的能力は、そのインビボ適用に対する限界を表し得る。
【0005】
先天性および/または適応免疫系の免疫反応の誘導および/または増強は、多数の疾患において重要な役割を果たす。外来性または損傷関連核酸を検出するために特殊化された、いくつかの先天性免疫受容体が同定されている。核酸感知免疫受容体のこれらのグループの1つは、異なる免疫細胞サブセットおよびある種の体細胞のエンドリソソーム区画に優先的に位置するパターン認識受容体(PRR)であるToll様受容体(TLR)である。後者の受容体は、病原体関連分子パターン(PAMP)および危険関連分子パターン(DAMP)を同定するのに役立つ。PPRは病原体に対する一次防御として作用し、炎症誘導性サイトカイン、ケモカインおよびインターフェロンの産生だけでなく、B細胞およびT細胞を活性化することによって適応免疫の活性化および進行を制御する。PPRの中で、Toll様受容体(TLR)は特に興味深い。30年以上前のそれらの発見は、先天性免疫、炎症およびサイトカイン誘導の調節における知見を向上させた。核酸感知受容体の刺激は、典型的にはサイトカイン(例えば、I型インターフェロン)およびケモカインを誘導して、隣接細胞に警告を発し、例えば免疫細胞を動員する。例えば、TLR3、TLR7、TLR8およびTLR9は、エンドサイトーシスを介して細胞に取り込まれ、エンドソームに移される核酸(例えばRNAの場合)を認識する細胞内TLRである。さらなる核酸感知免疫受容体には、RIG-Iファミリーのヘリカーゼ(例えば、RIG-I、MDA5、LGP2)、NOD様受容体、PKR、OAS、SAMHD1、ADAR1、IFIT1および/またはIFIT5が含まれる。
【0006】
したがって、主にtoll様受容体7および8のようなRNA感知パターン認識受容体によって媒介される先天性免疫応答の誘導はRNAベースの治療薬の有効性を損ない、したがって、治療効果の低下につながる可能性がある。たとえ特定のサイトカインプロファイルの誘導が予防ワクチンにとって好都合であり得るとしても、例えば熱および疾病を特徴とするRNAワクチンに対する反応原性を回避しなければならない。したがって、先天性免疫応答の誘導のバランスを見出して、発熱や疾病を回避しながら適応免疫反応を支持することは、この分野の課題である。
【0007】
当技術分野では、この問題は、修飾RNAヌクレオチドを使用することによって部分的に対処されてきた。修飾ヌクレオチドを導入することにより、治療用RNAは、インビボでの先天性免疫賦活の減少を示すことができる。しかしながら、修飾は有益なRNA結合タンパク質の動員も妨げ、したがって治療用RNAの活性、例えばタンパク質翻訳を妨げうるので、修飾ヌクレオチドを含む治療用RNAはしばしば、インビボでの発現の低下または活性の低下を示す。
【0008】
先行技術は、修飾メッセンジャーRNA(mmRNA)治療薬または遺伝子治療に使用されるDNAなどの内因性および/または外因性核酸によって誘導されるTLR媒介免疫反応を阻害および/または抑制するためのTLRのアンタゴニストとしての、修飾されたCpGモチーフを有する免疫調節オリゴヌクレオチド(IRO)の使用を記載する(WO2017136399)。非メチル化デオキシシチジン‐デオキシグアノシン(CpG)ジヌクレオチドを含有する小型合成オリゴデオキシヌクレオチド(ODN)は、TLR9による認識を介して細菌DNAの免疫賦活活性を模倣することができる(Poharら、Selectivity of Human TLR9 for Double CpG
Motifs and Implications for the Recognition of Genomic DNA, J Immunol March 1、2017、198 (5) 2093-2104およびEl-Zayatら、Toll-like receptors activation, signaling, and
targeting: an overview, Bulletin of the
National Research Centre(2019) 43:187)。
【0009】
上記を要約すると、治療用RNAの免疫賦活特性を低下させ、同時に、効力、例えば、そのようなRNAの細胞内での翻訳能および/または適応免疫反応を誘導することを保持することは問題である。しかし、ほとんどの治療環境では、両方の特徴(減少したまたは低い免疫賦活特性、インビボでの高い翻訳速度)がRNA薬剤にとって最も重要である。
【0010】
上記で概説した目的は、本発明の特許請求される主題によって解決される。
(【0011】以降は省略されています)

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