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公開番号2025105785
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2025071264,2023542362
出願日2025-04-23,2022-08-09
発明の名称宇宙太陽光発電用ガラス基板
出願人日本電気硝子株式会社
代理人
主分類C03C 3/091 20060101AFI20250703BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】ソラリゼーションを抑制しつつ、ガラス基板を薄型化しても、強い紫外線による樹脂の劣化を抑制し得るガラス基板を提供する。
【解決手段】本発明の宇宙太陽光発電用ガラス基板は、板厚が0.2mm以下であり、ガラス組成として、質量%で、SiO₂ 50～80%、Al₂O₃ 3～25%、B₂O₃ 0～20%、Li₂O+Na₂O+K₂O 0.01～25%、MgO 0～20%、CaO 0～20%、SrO 0～20%、BaO 0～20%、As₂O₃ 0～1%、Sb₂O₃ 0～2%、SnO₂ 0.0001～2%、TiO₂ 0.001～10%、CeO₂ 0.001～10%を含有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
板厚が０．２ｍｍ以下であり、ガラス組成として、質量％で、ＳｉＯ
２
５０～８０％、Ａｌ
２
Ｏ
３
３～２５％、Ｂ
２
Ｏ
３
０～２０％、Ｌｉ
２
Ｏ＋Ｎａ
２
Ｏ＋Ｋ
２
Ｏ０．０１～２５％、ＭｇＯ０～２０％、ＣａＯ０～２０％、ＳｒＯ０～２０％、ＢａＯ０～２０％、Ａｓ
２
Ｏ
３
０～１％、Ｓｂ
２
Ｏ
３
０～２％、ＳｎＯ
２
０．０００１～２％、ＴｉＯ
２
０．００１～１０％、ＣｅＯ
２
０．００１～１０％を含有することを特徴とする宇宙太陽光発電用ガラス基板。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
ガラス組成中のＴｉＯ
２
の含有量が０．００５～１０質量％であり、板厚をｔ、ガラス組成中のＴｉＯ
２
の含有量をＢとした時に、Ｂ／ｔが５質量％／ｍｍ以上であることを特徴とする請求項１に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項３】
板厚が０．２ｍｍ以下であり、ガラス組成として、質量％で、ＳｉＯ
２
５０～８０％、Ａｌ
２
Ｏ
３
３～２５％、Ｂ
２
Ｏ
３
０～２０％、Ｌｉ
２
Ｏ＋Ｎａ
２
Ｏ＋Ｋ
２
Ｏ０．０１～２５％、ＭｇＯ０～２０％、ＣａＯ０～２０％、ＳｒＯ０～２０％、ＢａＯ０～２０％、Ａｓ
２
Ｏ
３
０～１％、Ｓｂ
２
Ｏ
３
０～２％、ＳｎＯ
２
０．０００１～２％、ＴｉＯ
２
０．００５～１０％、ＣｅＯ
２
０．００１～１０％を含有することを特徴とする請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項４】
ガラス組成中の質量比ＳｎＯ
２
／（Ａｓ
２
Ｏ
３
＋ＳｎＯ
２
）が０．９０～１であることを特徴とする請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項５】
板厚をｔ、ガラス組成中の質量比ＳｎＯ
２
／（Ａｓ
２
Ｏ
３
＋ＳｎＯ
２
）をＡとした時に、Ａ／ｔが１／ｍｍ以上である、請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項６】
２５４ｎｍ（１３ｍＷ／ｃｍ
２
）の紫外線を２３時間照射した後の、厚み０．０５ｍｍ換算、波長３００ｎｍにおける透過率をｔ３００（％）とし、
前記紫外線を照射する前の、厚み０．０５ｍｍ換算、波長３００ｎｍにおける透過率をＴ３００（％）とした場合に、
Ｔ３００－ｔ３００が３％以下である、請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項７】
厚み０．０５ｍｍ換算、波長２５０ｎｍにおける透過率が３０％以下であることを特徴とする請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項８】
厚み０．０５ｍｍ換算、波長４００ｎｍ～１０００ｎｍにおける平均透過率が９０％以上であることを特徴とする請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項９】
密度が２．８０ｇ／ｃｍ
３
以下であることを特徴とする請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
【請求項１０】
液相粘度が１０
４．０
ｄＰａ・ｓ以上であることを特徴とする請求項１又は２に記載の宇宙太陽光発電用ガラス基板。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、宇宙太陽光発電用ガラス基板に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、衛星を利用した通信ネットワークの形成が盛んに行われるようになってきており、これらの衛星の電力供給源として、太陽光発電を用いることが検討されている。この太陽光発電に用いる太陽電池には、多結晶Ｓｉ、単結晶Ｓｉ、薄膜化合物、ＧａＡｓ等の種々のタイプがある。そして、これらの太陽電池には、その素子を保護するためのカバーガラスが樹脂層を介して発電素子に貼り付けられている（特許文献１及び２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００２－１７３０９８号公報
特開２０２２－０８９１４１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
太陽電池を長期にわたって使用すると、紫外線によってカバーガラスが変色して、太陽電池素子に照射される太陽光の強度が低下し、所望の変換効率が得られなくなるという問題が生じる（以下、その問題をソラリゼーションと称する）。
【０００５】
また、宇宙空間に滞在する間に強い紫外線（例えば、波長２５０ｎｍの紫外線）が照射されることにより、発電素子との間に使用される樹脂の劣化により、発電効率が低下するという問題も生じる。特にガラス基板には、宇宙空間に打ち合上げられるため薄型化が求められるが、薄型化により紫外線透過率が高くなり、樹脂の劣化が早まってしまう。
【０００６】
本発明は、上記事情に鑑み成されたものであり、その課題は、ソラリゼーションを抑制しつつ、ガラス基板を薄型化しても、強い紫外線による樹脂の劣化を抑制し得るガラス基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明者等は、種々の検討を行った結果、宇宙太陽光発電用ガラス基板においてガラス組成中にＴｉＯ
２
及びＣｅＯ
２
の少なくとも何れかを必須成分として適量を導入することにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として提案するものである。
【０００８】
本発明の一態様の宇宙太陽光発電用ガラス基板は、ガラス組成中に、必須成分としてＴｉＯ
２
を導入することにより、上記技術的課題を解決し得るものである。すなわち、第１の発明に係る宇宙太陽光発電用ガラス基板は、板厚が０．２ｍｍ以下であり、ガラス組成中のＴｉＯ
２
の含有量が０．００１～１０質量％であることを特徴とする。
【０００９】
また、第２の発明に係る宇宙太陽光発電用ガラス基板は、第１の発明において、ガラス組成中のＴｉＯ
２
の含有量が０．００５～１０質量％であり、板厚をｔ、ガラス組成中のＴｉＯ
２
の含有量をＢとした時に、Ｂ／ｔが５質量％／ｍｍ以上であることが好ましい。
【００１０】
また、第３の発明に係る宇宙太陽光発電用ガラス基板は、第１又は２の発明において、板厚が０．２ｍｍ以下であり、ガラス組成として、質量％で、ＳｉＯ
２
５０～８０％、Ａｌ
２
Ｏ
３
３～２５％、Ｂ
２
Ｏ
３
０～２０％、Ｌｉ
２
Ｏ＋Ｎａ
２
Ｏ＋Ｋ
２
Ｏ０～２５％、ＭｇＯ０～２０％、ＣａＯ０～２０％、ＳｒＯ０～２０％、ＢａＯ０～２０％、Ａｓ
２
Ｏ
３
０～１％、ＳｎＯ
２
０．０００１～２％、ＴｉＯ
２
０．００５～１０％を含有することが好ましい。
（【００１１】以降は省略されています）

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