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公開番号2025105692
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2025068825,2021546319
出願日2025-04-18,2020-02-07
発明の名称変形性関節症が急速に進行するリスクがある患者の治療
出願人メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング,Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 38/18 20060101AFI20250703BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】変形性関節症が急速に進行するリスクがある患者の治療の提供。
【解決手段】本発明は、軟骨障害、好ましくは変形性関節症(OA)に冒された患者の治療、特にこの障害が急速に進行するリスクがある患者の治療に使用するための活性化合物、特にFGF-18化合物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
軟骨障害を有する対象の治療に使用するための、FGF-18化合物を含む医薬組成物であって、前記対象が、
(a)関節の顕著な構造的欠陥、ここで、関節の前記顕著な構造的欠陥は、最小関節腔幅(miniJSW)が3.5 mm未満およびKLグレードが2~4からなるグループから選択される;
(b)耐忍できない関節痛、ここで前記耐忍できない関節痛は、WOMAC関節疼痛スコアが少なくとも35点に対応する関節痛、VAS疼痛スコアが(数値スケールで)4以上または(100 mmのスケールで)40以上に対応する関節痛、NRSスコアが(0~11のスケールで)4以上に対応する関節痛、およびKOOSスコアが(0~100のスケールで)40以上に対応する関節痛からなるグループから選択される;
を示す場合、
前記対象が前記軟骨障害の急速な進行のリスクを示し、かつ、
前記FGF-18化合物がa)配列番号1の残基28~207またはb)配列番号2を含む、医薬組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
軟骨障害を有する対象における前記軟骨障害に付随する臨床症状の予防または治療に使用するための、FGF-18化合物を含む医薬組成物であって、前記対象が、
(a)関節の顕著な構造的欠陥、ここで、関節の前記顕著な構造的欠陥は、最小関節腔幅(miniJSW)が3.5 mm未満およびKLグレードが2~4からなるグループから選択される;
(b)耐忍できない関節痛、ここで前記耐忍できない関節痛は、WOMAC関節疼痛スコアが少なくとも35点に対応する関節痛、VAS疼痛スコアが(数値スケールで)4以上または(100 mmのスケールで)40以上に対応する関節痛、NRSスコアが(0~11のスケールで)4以上に対応する関節痛、およびKOOSスコアが(0~100のスケールで)40以上に対応する関節痛からなるグループから選択される;
を示す場合、
前記対象が、前記軟骨障害が急速に進行するリスクを示し、かつ、
前記FGF-18化合物がa)配列番号1の残基28~207またはb)配列番号2を含む、医薬組成物。
【請求項3】
前記臨床症状が、前記軟骨障害に付随する疼痛、身体障害、および関節硬直からなるリストから選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記臨床症状が前記軟骨障害に付随する疼痛である、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記関節障害が、変形性関節症、軟骨損傷、関節軟骨に影響を与える骨折、および関節軟骨に影響がある外科的処置からなるグループから選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記関節障害が、変形性関節症である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記関節障害が、変形性膝関節症または変形性股関節症である、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記医薬組成物が関節内に投与される、請求項1~7のいずれかに1項記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記医薬組成物は、少なくとも2回の投与からなる少なくとも1つの治療サイクルを含む投与計画に従って投与され、前記2回の投与は、約4、5、6、7、8、9、または10日間隔てられる、請求項1~8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記2回の投与は、約7日間隔てられる、請求項9に記載の医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軟骨障害、好ましくは変形性関節症(OA)に冒された患者の治療、特にこの障害が急速に進行するリスクがある患者の治療に使用するための活性化合物、特にFGF-18化合物に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
軟骨障害は、広く、結合組織における代謝異常の進行を特徴とする疾患を意味し、冒された身体部位の疼痛、硬直、および動作の制限として現われる。これらの障害は病状に起因するか、外傷または損傷の結果である可能性がある。軟骨障害に特に含まれるのは、変形性関節症(OA)、軟骨損傷(スポーツによる軟骨および関節の損傷と、外科的損傷(マイクロフラクチャーなど)が含まれる)である。成熟した軟骨は自ら修復する能力が限定されている。それは特に、成熟した軟骨細胞は増殖する能力がほとんどないことと、血管が存在しないことが理由である。それに加え、軟骨はよく硝化されておらず、酸素圧が低い。
【0003】
OAは進行性の軟骨障害であり、初期段階には関節の構造変化がわずかで無症状に止まる可能性があるが、通常はより進行した(中度と重度の)段階へと進行する。OAの構造変化は進行性の浸食および関節軟骨の喪失と、硬直の症状と疼痛の出現または増加を主な特徴とする。変形性関節症を分類する最も一般的なやり方はKellgren-Lawrence(KL)評価スケールの使用であり、これは本明細書で説明されている。簡単に述べると、KL評価スケールは、関節の構造的欠陥のX線分析に基づいて5つのステージ(「0」:なし、から「4」:重度まで)を規定している。
【0004】
軟骨の損傷を回復させたり遅延させたりする市販の治療薬はまだ存在していない(Lotz、2010年参照)。しかし臨床症状を管理するための治療の選択肢が存在しており、それはこの疾患の重症度またはステージによって異なることになろう。初期段階の治療には、たいていの物理的療法、ライススタイルの変更(例えば身体活動の増加)、および支持装置が含まれる。しかし変形性関節症が軽度段階または中度段階へと進行するにつれて臨床症状が悪化することで鎮痛薬(非ステロイド系抗炎症薬など)の使用が必要となる可能性がある。これらは変形性関節症の疼痛と関節の腫れおよび炎症を緩和するのに有効だが、その使用は、胃を刺激することによる制限を受ける可能性がある。重度段階または後期段階では、より強力な鎮痛薬が有用である可能性があるが、それでもいくつかの場合には外科的処置が必要になる可能性がある。
【0005】
外科的処置が必要であるとき、標準的な処置は年齢に依存しており、関節全置換、または軟骨片の移植、または骨髄刺激技術(マイクロフラクチャーなど)という幅がある。脛骨または大腿骨の骨切り術(骨を削って関節の磨耗のバランスを取り直す)は、活動的なライフスタイルを維持し、関節全置換の必要性を先延ばしするのに役立つ可能性がある。関節全置換は進行した変形性関節症の症状を緩和することができるが、一般に対象がライフスタイルおよび/または活動レベルを変化させる必要がある。損傷または疾患によって起こる損傷した軟骨(特に関節軟骨)の置換は医師にとって大きな課題であり、利用可能な外科的治療処置は、完全に予測可能というわけではなく、限られた期間しか有効でないと見なされている。マイクロフラクチャーは、軟骨下骨を侵入させて幹細胞由来の骨髄による軟骨定着を促進することを含む一般的な処置である。しかしこの技術は軟骨の欠陥を十分に修復せず、形成される新たな軟骨は主に線維軟骨であるため、機能と生体力学が不十分であるか変化する結果となることが示されている。実際、線維軟骨は同じ耐久性を持たず、周囲の硝子軟骨に正しく付着しない可能性がある。この理由により、新たに合成される線維軟骨はより簡単に破損する可能性がある(予想される期間:5~10年)。
【0006】
したがってより若い対象の大半は、外科的処置を求めないか、カウンセリングを受けて外科的処置をできるだけ先に延ばす。
【0007】
疾患の進行は膝OAを患っている患者間で一貫性がないことと、多数の因子が急速な進行のリスクに付随していることがよく知られている。関節腔狭小化の速度、すなわち軟骨の薄化が起こる速度は、この疾患の進行の1つの優れた指標だが、何らかの結論または予測をする前にある期間にわたってデータを回収する必要がある。臨床試験において、ベースラインで、すなわち何らかの薬を投与する前に測定されたいくつかのパラメータが、この障害の急速な進行のリスクと相関させられてきた。特に、ベースラインでX線によってKLグレードが2以上のOAを持つことが明確にされたOAは、この障害の進行と関連づけられてきた(Guermazi他、2015年)。ベースラインで測定された関節腔幅(JSW)、特に内側区画の関節腔幅(mJSW)は、膝OAの進行速度と逆相関する強力な予測値であると見なされている(Pelletier他、2007年)。それと整合するように、ベースラインでの内側 JSWの値も膝全置換の1つの強力な予測因子である。それに加え、膝の疼痛は変形性関節症(OA)の構造悪化の帰結であるだけでなく、構造的進行にも寄与するという証拠が存在している。関節の疼痛(WOMAC指数によって評価することができる)は、OAの構造的進行の別の1つの強力な予測因子であることがさらに特定されており、Kellgren-Lawrenceグレードが2以上で持続する膝疼痛を感じている対象は、進行性OAのリスク増大を示す(Wang他、2018年)。
【0008】
この軟骨障害が急速に進行するリスクがある患者は外科的処置を避けられない可能性があり、鎮痛薬からの緩和を見いだせるのは短期間だけである。
【0009】
したがって、特に軟骨障害が急速に進行するリスクがある患者を治療するため、この障害の構造的進行を制限し、理想的にはOAに付随する疼痛の増加の管理を助けると考えられる新たな治療戦略が必要とされている。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、軟骨障害を持つ対象の治療に使用するための活性化合物、好ましくはFGF-18化合物に関するものであり、対象は、前記軟骨障害の急速な進行のリスクを示している。本明細書により詳しく規定されているように、患者が軟骨障害の急速な進行のリスクを示していると見なされるのは、その患者が、以下の2つのパラメータ、すなわち(a)関節の顕著な構造的欠陥と(b)耐忍できない関節痛の組み合わせを示すときである。
(【0011】以降は省略されています)

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