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公開番号
2025104927
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223115
出願日
2023-12-28
発明の名称
箔の処理方法、箔の製造方法、箔
出願人
日本ピストンリング株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C22F
1/18 20060101AFI20250703BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】チタン合金の箔の厚さ方向に並ぶ結晶粒の数をコントロール可能なチタン合金の箔の処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の箔の処理方法は、タンタルを含有するチタン合金からなる箔を真空下又は不活性ガスの雰囲気下で加熱して、該箔の組織を再結晶化させる再結晶加熱工程と、前記再結晶加熱工程の後に、真空下又は不活性ガスの雰囲気下で前記箔の温度が600℃になるまでの範囲において10分当たりに-150℃下がる冷却速度以上の冷却速度で前記箔を冷却して、前記再結晶化に伴う前記箔の組織の結晶粒の成長を抑制する箔処理冷却工程と、を備える。前記チタン合金は、全体を100原子%とした場合に、15原子%~27原子%のタンタルおよび、1原子%~8原子%のスズ及び0.4原子%~1.7原子%の酸素を含有し、残部がチタンおよび不可避不純物で構成される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
タンタルを含有するチタン合金からなる箔を真空下又は不活性ガスの雰囲気下で加熱して、該箔の組織を再結晶化させる再結晶加熱工程と、
前記再結晶加熱工程の後に、真空下又は不活性ガスの雰囲気下で前記箔の温度が600℃になるまでの範囲において10分当たりに-150℃下がる冷却速度以上の冷却速度で前記箔を冷却して、前記再結晶化に伴う前記箔の組織の結晶粒の成長を抑制する箔処理冷却工程と、
を備えることを特徴とする、
箔の処理方法。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
タンタルを含有するチタン合金からなる箔を真空下又は不活性ガスの雰囲気下で加熱して、該箔の組織を再結晶化させる再結晶加熱工程と、
前記再結晶加熱工程の後に、真空下又は不活性ガスの雰囲気下で、自然冷却した場合よりも早く前記箔の温度を低下させる強制冷却で前記箔を冷却して、前記再結晶化に伴う前記箔の組織の結晶粒の成長を抑制する箔処理冷却工程と、
を備えることを特徴とする、
箔の処理方法。
【請求項3】
前記チタン合金は、全体を100原子%とした場合に、15原子%~27原子%のタンタル、1原子%~8原子%のスズ及び0.4原子%~1.7原子%の酸素を含有し、残部がチタンおよび不可避不純物で構成されることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の箔の処理方法。
【請求項4】
前記真空下における真空度は、1×10
-2
(Pa)以下であることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の箔の処理方法。
【請求項5】
前記再結晶加熱工程における前記箔の加熱温度は、700~900℃の範囲にあることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の箔の処理方法。
【請求項6】
前記再結晶加熱工程は、
前記箔を収容可能な収容部と、
前記収容部の内部を真空にする真空生成部と、
前記収容部を加熱する加熱部と、
を有する炉で行われ、
前記箔処理冷却工程は、不活性ガスの雰囲気下又は真空下で前記箔を収容する前記収容部を外部から冷却して前記箔を冷却することを特徴とする、
請求項1又は2に記載の箔の処理方法。
【請求項7】
前記箔処理冷却工程の後の前記箔に含まれるα相の比率が10%以下で、β相の比率が90%以上となることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の箔の処理方法。
【請求項8】
前記再結晶加熱工程での加熱温度の調整により、前記箔に含まれる結晶粒の面積加重平均による平均粒子径又は前記箔の厚み方向に並ぶ結晶粒の数をコントロールすることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の箔の製造方法。
【請求項9】
タンタルを含有するチタン合金からなるチタン合金材を加工して箔を形成する箔形成工程と、
前記箔に対する処理を行う箔処理工程と、
を備え、
前記箔形成工程は、
前記チタン合金材を圧延して箔に加工する圧延工程と、
前記圧延工程を経た前記チタン合金材を焼鈍温度で加熱して焼鈍する焼鈍工程と、
前記焼鈍工程を経た前記チタン合金材を冷却する箔形成冷却工程と、
を有し、
前記箔処理工程は、
前記箔を真空下又は不活性ガスの雰囲気下で加熱して、前記箔の組織を再結晶化させる再結晶加熱工程と、
前記再結晶加熱工程の後に、真空下又は不活性ガスの雰囲気下で前記箔の温度が600℃になるまでの範囲において10分当たりに-150℃下がる冷却速度以上の冷却速度で前記箔を冷却して、前記再結晶化に伴う前記箔の組織の結晶粒の成長を抑制する箔処理冷却工程と、
を有することを特徴とする、
箔の製造方法。
【請求項10】
タンタルを含有するチタン合金からなるチタン合金材を加工して箔を形成する箔形成工程と、
前記箔に対する処理を行う箔処理工程と、
を備え、
前記箔形成工程は、
前記チタン合金材を圧延して箔に加工する圧延工程と、
前記圧延工程を経た前記チタン合金材を焼鈍温度で加熱して焼鈍する焼鈍工程と、
前記焼鈍工程を経た前記チタン合金材を冷却する箔形成冷却工程と、
を有し、
前記箔処理工程は、
前記箔を真空下又は不活性ガスの雰囲気下で加熱して、前記箔の組織を再結晶化させる再結晶加熱工程と、
前記再結晶加熱工程の後に、真空下又は不活性ガスの雰囲気下で、自然冷却した場合よりも早く前記箔の温度を低下させる強制冷却で前記箔を冷却して、前記再結晶化に伴う前記箔の組織の結晶粒の成長を抑制する箔処理冷却工程と、
を有することを特徴とする、
箔の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、箔の処理方法、箔の製造方法、及び箔に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
チタン箔の製造方法として、例えば、溶融塩浴での電気化学反応で得られる電析チタン箔からチタン箔を製造するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のチタン箔の製造方法には、溶融塩浴での電気化学反応で得られる電析チタン箔を冷間圧延する冷間圧延工程、洗浄及び/又は焼鈍を実施する仕上げ処理工程が含まれる。そして、溶融塩電解では、電極上に順次、結晶粒が成長する。その結果、特許文献1では、厚さが190μmの電析チタン箔において、電析チタン箔の厚さ方向に、3~4個程度の結晶粒が配置されることが確認されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-125429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、箔の厚さ方向における結晶粒の数を所望の範囲に抑えたい場合、特許文献1に記載のチタン箔の製造方法では、電極上に順次、結晶粒が成長した電析チタン箔を、その後、冷間圧延、焼鈍するだけであるので、チタン箔の厚さ方向に並ぶ結晶粒の数をコントロールすることは困難である。
【0005】
本発明は、斯かる実情に鑑み、チタン合金の箔の厚さ方向に並ぶ結晶粒の数をコントロール可能なチタン合金の箔の処理方法、チタン合金の箔の製造方法、及び、箔を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の箔の処理方法は、タンタルを含有するチタン合金からなる箔を真空下又は不活性ガスの雰囲気下で加熱して、該箔の組織を再結晶化させる再結晶加熱工程と、前記再結晶加熱工程の後に、真空下又は不活性ガスの雰囲気下で前記箔の温度が600℃になるまでの範囲において10分当たりに-150℃下がる冷却速度以上の冷却速度で前記箔を冷却して、前記再結晶化に伴う前記箔の組織の結晶粒の成長を抑制する箔処理冷却工程と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の箔の処理方法は、タンタルを含有するチタン合金からなる箔を真空下又は不活性ガスの雰囲気下で加熱して、該箔の組織を再結晶化させる再結晶加熱工程と、前記再結晶加熱工程の後に、真空下又は不活性ガスの雰囲気下で、自然冷却した場合よりも早く前記箔の温度を低下させる強制冷却で前記箔を冷却して、前記再結晶化に伴う前記箔の組織の結晶粒の成長を抑制する箔処理冷却工程と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の箔の処理方法において、前記チタン合金は、全体を100原子%とした場合に、15原子%~27原子%のタンタル、1原子%~8原子%のスズ及び0.4原子%~1.7原子%の酸素を含有し、残部がチタンおよび不可避不純物で構成されることを特徴とする。
【0009】
本発明の箔の処理方法において、前記真空下における真空度は、1×10
-2
(Pa)以下であることを特徴とする。
【0010】
本発明の箔の処理方法において、前記再結晶加熱工程における前記箔の加熱温度は、700~900℃の範囲にあることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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