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公開番号2025103188
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220376
出願日2023-12-27
発明の名称疲労損傷検出方法および疲労損傷検出システム
出願人東京瓦斯株式会社
代理人個人,個人
主分類G01H 17/00 20060101AFI20250702BHJP(測定;試験)
要約【課題】塔状構造物の疲労損傷度を把握し易くする。
【解決手段】疲労損傷検出方法は、塔状構造物において応力が集中する応力集中箇所における応力と頂上変位との関係を把握し、塔状構造物に設置された加速度センサからの情報をもとに頂上変位を測定し、把握された応力と頂上変位との関係と、測定された頂上変位とに基づいて、塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
塔状構造物において応力が集中する応力集中箇所における応力と頂上変位との関係を把握し、
前記塔状構造物に設置された加速度センサからの情報をもとに頂上変位を測定し、
把握された前記応力と頂上変位との関係と、測定された前記頂上変位とに基づいて、前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する疲労損傷検出方法。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記応力と頂上変位との関係を有限要素解析によって把握する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法。
【請求項3】
前記応力と頂上変位との関係を予め定められた分解能の塔周方向角度において把握する、請求項2に記載の疲労損傷検出方法。
【請求項4】
前記塔状構造物の軸方向に対して直交する水平方向の、各々が直交する2軸において、前記加速度センサからの情報を測定する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法。
【請求項5】
前記応力集中箇所における前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を円形状に表示する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法。
【請求項6】
把握された前記応力と頂上変位との関係と、測定された前記頂上変位とに基づいて、前記応力集中箇所における応力波形を出力し、
出力された前記応力波形に基づいて前記疲労損傷度に関する情報を出力する請求項1に記載の疲労損傷検出方法。
【請求項7】
疲労設計曲線に基づいて前記疲労損傷度を算出する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法。
【請求項8】
前記塔周方向ごとの疲労損傷度の最大値から余寿命を算出する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法。
【請求項9】
1または複数のプロセッサを備え、
前記1または複数のプロセッサは、
塔状構造物において応力が集中する応力集中箇所における応力と頂上変位との関係と、当該塔状構造物に設置された加速度センサにより測定される加速度に関する情報とを取得し、
取得した前記応力と頂上変位との関係と、前記加速度に関する情報とに基づいて、前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する疲労損傷検出システム。
【請求項10】
前記1または複数のプロセッサは、予め定められた期間において前記加速度に関する情報を取得し、当該予め定められた期間における前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する、請求項9に記載の疲労損傷検出システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、疲労損傷検出方法および疲労損傷検出システムに関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自然の風が支柱に当たったことによって当該支柱そのものが揺れたことによる振動情報を取得する取得手段と、振動情報または振動情報の変換情報を記憶する記憶手段と、振動情報または変換情報から、固有振動数の履歴変化を把握する把握手段と、把握された履歴変化から支柱の異常に関する情報を出力する出力手段と、を備えた支柱損傷検知システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-117093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
風力発電装置や煙突などの塔状構造物は、振動等によって応力が加わることにより疲労損傷が生じることがある。例えば、塔状構造物に対して風が吹き続けた場合、塔状構造物の下流側にカルマン渦が発生する。例えばカルマン渦の発生周期が塔状構造物の固有周期と合致した場合など、何らかの理由で共振が発生し、振動により塔状構造物に変動応力が加わる。このことにより、塔状構造物に疲労損傷が生じることが想定される。
本発明は、塔状構造物の疲労損傷度を把握し易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、塔状構造物において応力が集中する応力集中箇所における応力と頂上変位との関係を把握し、前記塔状構造物に設置された加速度センサからの情報をもとに頂上変位を測定し、把握された前記応力と頂上変位との関係と、測定された前記頂上変位とに基づいて、前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する疲労損傷検出方法である。
請求項2に記載の発明は、前記応力と頂上変位との関係を有限要素解析によって把握する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法である。
請求項3に記載の発明は、前記応力と頂上変位との関係を予め定められた分解能の塔周方向角度において把握する、請求項2に記載の疲労損傷検出方法である。
請求項4に記載の発明は、前記塔状構造物の軸方向に対して直交する水平方向の、各々が直交する2軸において、前記加速度センサからの情報を測定する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法である。
請求項5に記載の発明は、前記応力集中箇所における前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を円形状に表示する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法である。
請求項6に記載の発明は、把握された前記応力と頂上変位との関係と、測定された前記頂上変位とに基づいて、前記応力集中箇所における応力波形を出力し、出力された前記応力波形に基づいて前記疲労損傷度に関する情報を出力する請求項1に記載の疲労損傷検出方法である。
請求項7に記載の発明は、疲労設計曲線に基づいて前記疲労損傷度を算出する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法である。
請求項8に記載の発明は、前記塔周方向ごとの疲労損傷度の最大値から余寿命を算出する、請求項1に記載の疲労損傷検出方法である。
請求項9に記載の発明は、1または複数のプロセッサを備え、前記1または複数のプロセッサは、塔状構造物において応力が集中する応力集中箇所における応力と頂上変位との関係と、当該塔状構造物に設置された加速度センサにより測定される加速度に関する情報とを取得し、取得した前記応力と頂上変位との関係と、前記加速度に関する情報とに基づいて、前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する疲労損傷検出システムである。
請求項10に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、予め定められた期間において前記加速度に関する情報を取得し、当該予め定められた期間における前記塔状構造物の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する、請求項9に記載の疲労損傷検出システムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1、9の発明によれば、塔状構造物の疲労損傷度を把握し易くすることができる。
請求項2の発明によれば、応力と頂上変位との関係をより詳細に把握することができる。
請求項3の発明によれば、任意の周方向角度における疲労損傷度を算出することができる。
請求項4の発明によれば、任意の周方向角度における加速度を取得することができる。
請求項5の発明によれば、各周方向角度における疲労損傷度を容易に把握することができる。
請求項6の発明によれば、応力集中箇所における応力波形を利用して疲労損傷度を把握することができる。
請求項7の発明によれば、各応力範囲の許容繰り返し数に基づいて疲労損傷度を算出することができる。
請求項8の発明によれば、塔状構造物の余寿命をより実際の態様に適合させて算出することができる。
請求項10の発明によれば、予め定められた期間内の塔状構造物の疲労損傷度を把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施の形態に係る疲労損傷検出システムの構成例を示す図である。
本実施の形態に係るセンタ装置のハードウェア構成例を示す図である。
本実施の形態に係る検出装置および通信装置の機能構成例を示す図である。
本実施の形態に係るセンタ装置の機能構成例を示す図である。
本実施の形態に係る端末装置の機能構成例を示す図である。
検出装置および通信装置にて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
センタ装置にて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
加速度情報変換部により行われる処理結果の例を示す図であり、(a)は、変換前の加速度波形の一例であり、(b)は、加速度波形から変換された変位波形の一例を示している。
有限要素解析に用いられる塔状構造物の三次元モデルの例を示す図である。
塔頂部に加えられた塔頂変位と、応力集中箇所にかかる応力との関係の例を示す図である。
変位波形変換部により行われる処理結果の例を示す図であり、(a)は、変換前の変位波形の一例であり、(b)は、変位波形から変換された応力波形の一例を示している。
塔状構造物に関する疲労設計曲線を示す図である。
端末装置にて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
端末装置の表示部における疲労損傷度に関する情報の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<疲労損傷検出システムの構成>
図1は、本実施の形態に係る疲労損傷検出システム1の構成例を示す図である。
疲労損傷検出システム1は、サーバとして機能するセンタ装置10と、塔状構造物40と、塔状構造物40に取り付けられ、塔状構造物40に生じた振動情報として加速度に関する情報を取得する検出装置50と、有線又は無線のネットワークを介して検出装置50と接続され、検出装置50から加速度に関する情報を取得する通信装置60と、塔状構造物40を管理する端末装置70と、を備える。センタ装置10、通信装置60、および端末装置70は、有線又は無線のネットワーク90を介して接続されている。
【0009】
センタ装置10は、塔状構造物40において応力が集中する部位である応力集中箇所にかかる応力と頂上変位との関係に関する情報を取得する。また、センタ装置10は、塔状構造物40に設置された検出装置50により測定される加速度に関する情報を取得する。そして、取得した情報に基づいて塔状構造物40の塔周方向ごとの疲労損傷度に関する情報を出力する。
センタ装置10は、例えば、コンピュータにより実現される。センタ装置10にて実行する各機能は、単一のコンピュータにより実現しても良いし、複数のコンピュータによる分散処理により実現しても良い。
【0010】
塔状構造物40は、例えば上下の軸方向に長く伸びる構造物で、例えば頂上や軸方向の途中に機能構造物を備える。この塔状構造物40としては、例えば煙突や風力発電装置が挙げられる。また、図1に示すように、塔状構造物40の例えば塔頂部分に検出装置50が設置される。検出装置50は加速度センサ51(図3参照)を備え、塔状構造物40の設置された部分における加速度を測定する。検出装置50は測定した加速度に関する情報を通信装置60に送信し、通信装置60は取得した加速度に関する情報をセンタ装置10へと送信する。検出装置50と通信装置60とは有線又は無線のネットワークを介して通信可能に接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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