TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025102369
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219777
出願日2023-12-26
発明の名称摩擦ダンパー
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類F16F 15/02 20060101AFI20250701BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供する。
【解決手段】複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、圧接板積層体を貫通するボルトと、ボルトの頭部の反対側にて、ボルトと螺合するナットと、圧接板積層体と頭部又はナットの一方との間に配置された第1座金と、圧接板積層体と第1座金との間に配置された第1皿ばねセットと、圧接板積層体と頭部又はナットの他方との間に配置された第2座金と、圧接板積層体と第2座金との間に配置された第2皿ばねセットと、を備え、第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、第2座金は、頭部又はナットの他方と当接するフランジと、圧接板積層体と当接するガイド環と、を備え、第2皿ばねセットとガイド環とで、圧接板積層体を押圧する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して前記複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、
前記圧接板積層体を貫通するボルトと、
前記ボルトの頭部の反対側にて、前記ボルトと螺合するナットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの一方との間に配置された第1座金と、
前記圧接板積層体と前記第1座金との間に配置された第1皿ばねセットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの他方との間に配置された第2座金と、
前記圧接板積層体と前記第2座金との間に配置された第2皿ばねセットと、
を備え、
前記第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって前記摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、
前記第2座金は、前記頭部又は前記ナットの他方と当接するフランジと、
前記圧接板積層体と当接するガイド環と、を備え、
前記第2皿ばねセットと前記ガイド環とで、前記圧接板積層体を押圧することを特徴とする摩擦ダンパー。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第1皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接領域は、前記第1皿ばねセットの外周縁部であることを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項3】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第2皿ばねセットの前記第2座金との当接領域は、前記第2皿ばねセットの外周縁部から内周縁部に亘ることを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項4】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第1皿ばねセットは、所定枚数の皿ばねの積層体であり、
前記第2皿ばねセットは、前記所定枚数より少ない枚数の前記皿ばねを有することを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項5】
請求項4に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第2皿ばねセットは、複数数の前記皿ばねの積層体であることを特徴とする摩擦ダンパー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦ダンパーに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1のように、所定方向に互いに相対移動し、相対移動に伴って摺動する圧接板どうしの摩擦力(摩擦抵抗力)により、地震や風による振動エネルギーを消耗させ、相対移動を抑制する摩擦ダンパーが知られている。この摩擦ダンパーは、互いに相対移動する圧接板にボルトを貫通させ、ボルト頭部側に皿ばねを設け、ボルトにナットを螺合して皿ばねのばね荷重負担力によって圧接板どうしを圧接している。このとき、皿ばねのばね荷重負担力が圧接板のより広い領域に作用するように、ナット側に平座金が介装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-195179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような摩擦ダンパーでは、ナット側から加えられ、圧接板どうしを圧接する力がナット近傍の狭い領域に作用しやすいため、集中荷重により高い摩擦熱が生じやすい。また、ナット側に平座金を介装させたとしても、ナットにより押圧されている平座金の内周側はばね荷重負担力を伝達するものの、ナットにより押圧された平座金における外周側は圧接板から離れる方向に反りが生じてばね荷重負担力が伝達され難い。このため、ばね荷重負担力が伝達される領域は、ほぼナットが圧接板に当接している狭い領域となり、荷重が狭い領域に作用することにより面圧が大きくなり、高い摩擦熱が発生して所望の摩擦力が得られ難いという課題があった。
本発明は、摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するために本発明は、複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して前記複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、
前記圧接板積層体を貫通するボルトと、
前記ボルトの頭部の反対側にて、前記ボルトと螺合するナットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの一方との間に配置された第1座金と、
前記圧接板積層体と前記第1座金との間に配置された第1皿ばねセットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの他方との間に配置された第2座金と、
前記圧接板積層体と前記第2座金との間に配置された第2皿ばねセットと、
を備え、
前記第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって前記摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、
前記第2座金は、前記頭部又は前記ナットの他方と当接するフランジと、
前記圧接板積層体と当接するガイド環と、を備え、
前記第2皿ばねセットと前記ガイド環とで、前記圧接板積層体を押圧することを特徴とする摩擦ダンパーである。
本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態の摩擦ダンパーが設けられた柱梁架構の概略立面図である。
図1におけるA-A断面図である。
図2におけるB-B断面図である。
第2皿ばねセットの変形状態を説明する模式図である。
3枚の圧接板を有する摩擦ダンパーを示す断面図である。
5枚の圧接板を有する摩擦ダンパーを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(態様1)
複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して前記複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、
前記圧接板積層体を貫通するボルトと、
前記ボルトの頭部の反対側にて、前記ボルトと螺合するナットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの一方との間に配置された第1座金と、
前記圧接板積層体と前記第1座金との間に配置された第1皿ばねセットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの他方との間に配置された第2座金と、
前記圧接板積層体と前記第2座金との間に配置された第2皿ばねセットと、
を備え、
前記第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって前記摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、
前記第2座金は、前記頭部又は前記ナットの他方と当接するフランジと、
前記圧接板積層体と当接するガイド環と、を備え、
前記第2皿ばねセットと前記ガイド環とで、前記圧接板積層体を押圧することを特徴とする摩擦ダンパーである。
【0009】
皿ばねは、押圧されてほぼ平坦になるように変形したとしても、平座金のように外周部が浮き上がって反り返るように変形することはない。このため、態様1の摩擦ダンパーのように、圧接板積層体と第2座金との間に第2皿ばねセットが配置されている場合には、第2皿ばねセットの外周縁部で圧接板積層体を押圧することが可能である。また、態様1の摩擦ダンパーは、第2座金で第2皿ばねセットを圧接板積層体に押圧するとともに、ガイド環によっても圧接板積層体を押圧するので、第2皿ばねセットの外周縁部と第2皿ばねセットの内側に位置するガイド環とで圧接板積層体を押圧することが可能となる。このため、第1皿ばねセットのばね荷重負担力をより広い領域で圧接板積層体に伝達するので、ばね荷重負担力を分散して作用させ局所に集中することが抑制されることにより、摩擦熱の発生が抑制され摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供することが可能となる。
【0010】
(態様2)
態様1に記載の摩擦ダンパーであって、前記第1皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接領域は、前記第1皿ばねセットの外周縁部であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社大林組
建物
5日前
株式会社大林組
建物
6日前
株式会社大林組
制震構造
21日前
株式会社大林組
施工方法
1か月前
株式会社大林組
施工方法
1か月前
株式会社大林組
作業機械
1か月前
株式会社大林組
雨水桝蓋
27日前
株式会社大林組
免震構造物
1か月前
株式会社大林組
摩擦ダンパー
6日前
株式会社大林組
屋根構築方法
11日前
株式会社大林組
摩擦ダンパー
6日前
株式会社大林組
流出防止治具
1か月前
株式会社大林組
免震建物構造
7日前
株式会社大林組
粉塵飛散抑制剤
11日前
株式会社大林組
山留め工事の支援方法
1か月前
株式会社大林組
自硬性材料の製造方法
19日前
株式会社大林組
路盤の施工方法及び路盤
1か月前
株式会社大林組
床構造及び床構造構築方法
7日前
株式会社大林組
柱の再利用方法及び建築物
12日前
株式会社大林組
防液堤及び防液堤の改造方法
14日前
株式会社大林組
有機フッ素化合物の浄化方法
14日前
株式会社大林組
圧送システム及び、圧送方法
21日前
株式会社大林組
コンクリート構造体の施工方法
1か月前
株式会社大林組
安定液、及び安定液の製造方法
12日前
株式会社大林組
基礎梁の再利用方法及び建築物
21日前
株式会社大林組
作業機械の自動運転制御システム
1か月前
株式会社大林組
床スラブの再利用方法及び建築物
6日前
株式会社大林組
先受け管の施工装置及び先受け工法
11日前
株式会社大林組
舗装構造及び舗装構造における揚水方法
19日前
株式会社大林組
梁材間の剛接合構造及び梁材の運搬方法
5日前
株式会社大林組
プレキャストPC床版と桁との接合構造
18日前
株式会社大林組
デッキ合成スラブの再利用方法及び建築物
25日前
株式会社大林組
支援装置、支援方法、および、プログラム
7日前
株式会社大林組
木架構の接続構造、および、木架構の接続方法
1か月前
株式会社大林組
風評価装置、風評価方法及び風評価プログラム
1か月前
株式会社大林組
セメント系組成物の充填システム及び、充填方法
19日前
続きを見る