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公開番号
2025101792
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023218810
出願日
2023-12-26
発明の名称
表面処理皮膜を有するアルミニウム材及びその製造方法、並びにこれを用いたアルミニウム材と樹脂成形体との接合体及びその製造方法
出願人
日本パーカライジング株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C25D
11/16 20060101AFI20250701BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】樹脂成形体との接合強度及び耐食性が優れるアルミニウム材と樹脂成形体との接合体、及び該接合体を提供し得る、表面処理皮膜を有するアルミニウム材を提供することを課題とする。
【解決手段】リチウムイオン源とアルカリ源とを含む表面処理剤にアルミニウム材を接触させる第一工程と、前記表面処理剤に接触させたアルミニウム材の表面上に無機酸を含む酸性水溶液を接触させる第二工程と、前記酸性水溶液に接触させたアルミニウム材に対して陽極酸化処理を行い、表面に凹凸を有する陽極酸化皮膜を形成する第三工程を含む、表面処理皮膜を有するアルミニウム材の製造方法、により課題を解決する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
リチウムイオン源とアルカリ源とを含む表面処理剤にアルミニウム材を接触させる第一工程と、前記表面処理剤に接触させたアルミニウム材の表面上に無機酸を含む酸性水溶液を接触させる第二工程と、前記酸性水溶液に接触させたアルミニウム材に対して陽極酸化処理を行い、表面に凹凸を有する陽極酸化皮膜を形成する第三工程を含む、表面処理皮膜を有するアルミニウム材の製造方法。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記アルミニウム材の表面が以下の要件を満たす、請求項1に記載の表面処理皮膜を有するアルミニウム材の製造方法。
(1)陽極酸化皮膜の厚さが0.1μm超である。
(2)前記凹凸の隣り合う凸部間距離の平均値aが50~1000nmであり、凹部深さの平均値bとのアスペクト比b/aが2以上50以下である。
(3)5~30nm径の微細孔を有する。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の製造方法によって得られた表面処理皮膜を有するアルミニウム材の表面の凹凸に樹脂組成物を挿入する工程を含む、アルミニウム材と樹脂成形体との接合体の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の製造方法によって得られるアルミニウム材と樹脂成形体との接合体。
【請求項5】
表面処理皮膜を有するアルミニウム材であって、
前記表面処理皮膜は、陽極酸化皮膜であり、
前記アルミニウム材の表面は凹凸を有し且つ以下の要件を満たす、表面処理皮膜を有するアルミニウム材。
(1)陽極酸化皮膜の厚さが0.1μm超である。
(2)前記凹凸の隣り合う凸部間距離の平均値aが50~1000nmであり、凹部深さの平均値bとのアスペクト比b/aが2以上50以下である。
(3)5~30nm径の微細孔を有する。
【請求項6】
請求項5に記載の表面処理皮膜を有するアルミニウム材と樹脂成形体との接合体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐食性及び樹脂接合性に優れた表面処理皮膜を有するアルミニウム材、及びその製造方法、並びに該アルミニウム材と樹脂成形体とが接合した接合体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、アルミニウム合金基材と樹脂とを接合させてなる接合品の需要が高まっている。このような接合品として、アルミニウム合金成形品と他の部材とを樹脂接着剤を介して接着させた接合品やアルミニウム合金成形品と樹脂製の部材とを直接接合させた接合品などが挙げられる。しかしながら、このような異種材料を接合させた接合品は接合強度が不十分である場合があった。
【0003】
非特許文献1には、アルミニウム合金成形品と樹脂との接合強度を向上させる方法として、電解液としてリン酸水溶液を用いてアルミニウム合金基材を陽極酸化処理する方法が記載されている。しかしながら、当該方法は、接合強度が高い接合品を安定して製造することが難しく、陽極酸化処理後の経時変化により接着強度が減少する(ライフタイムが短い)など、工業的に利用するうえで問題となっていた。
【0004】
一方、特許文献1には、リン酸を0.5~7モル/L含有し、硫酸の含有量が0.5モル/L未満である電解液を用いてアルミニウム合金基材を陽極酸化することにより第1酸化皮膜を形成した後に、硫酸を0.5~5モル/L含有する電解液を用いて該基材を陽極酸化することにより第2酸化皮膜を形成してから該酸化皮膜の表面に樹脂を接着させることにより接合強度や耐食性が向上したと記載されている。しかしながら、当該接合品の接合強度や耐食性はなお不十分である場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-75763号公報
【非特許文献】
【0006】
高田幸路;表面技術,Vol.52,No.1,2001 宇宙機器の表面技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、樹脂成形体との接合強度及び耐食性が優れるアルミニウム材と樹脂成形体との接合体、及び該接合体を提供し得る、表面処理皮膜を有するアルミニウム材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、リチウムイオン源とアルカリ源とを含む表面処理剤を用いる第一工程と、無機酸を含む酸性水溶液を用いる第二工程と、陽極酸化処理を行う第三工程とを含む製造方法により作製した表面処理皮膜を有するアルミニウム材によって、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の主旨は以下のとおりである。
【0009】
[1]リチウムイオン源とアルカリ源とを含む表面処理剤にアルミニウム材を接触させる第一工程と、前記表面処理剤に接触させたアルミニウム材の表面上に無機酸を含む酸性水溶液を接触させる第二工程と、前記酸性水溶液に接触させたアルミニウム材に対して陽極酸化処理を行い、表面に凹凸を有する陽極酸化皮膜を形成する第三工程を含む、表面処理皮膜を有するアルミニウム材の製造方法。
[2]前記アルミニウム材の表面が以下の要件を満たす、[1]に記載の表面処理皮膜を有するアルミニウム材の製造方法。
(1)陽極酸化皮膜の厚さが0.1μm超である。
(2)前記凹凸の隣り合う凸部間距離の平均値aが50~1000nmであり、凹部深さの平均値bとのアスペクト比b/aが2以上50以下である。
(3)5~30nm径の微細孔を有する。
[3][1]又は[2]に記載の製造方法によって得られた表面処理皮膜を有するアルミニウム材の表面の凹凸に樹脂組成物を挿入する工程を含む、アルミニウム材と樹脂成形体との接合体の製造方法。
[4][3]に記載の製造方法によって得られるアルミニウム材と樹脂成形体との接合体。
[5]表面処理皮膜を有するアルミニウム材であって、
前記表面処理皮膜は、陽極酸化皮膜であり、
前記アルミニウム材の表面は凹凸を有し且つ以下の要件を満たす、表面処理皮膜を有するアルミニウム材。
(1)陽極酸化皮膜の厚さが0.1μm超である。
(2)前記凹凸の隣り合う凸部間距離の平均値aが50~1000nmであり、凹部深さの平均値bとのアスペクト比b/aが2以上50以下である。
(3)5~30nm径の微細孔を有する。
[6][5]に記載の表面処理皮膜を有するアルミニウム材と樹脂成形体との接合体。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、樹脂成形体と接合した際に、高い接合強度を安定して得ることができ、しかも耐食性に優れた表面処理皮膜を有するアルミニウム材、及び該アルミニウム材と樹脂成形体との接合体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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