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公開番号2025100775
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025068561,2020054349
出願日2025-04-18,2020-03-25
発明の名称加熱調理用油脂組成物の製造方法、及び加熱調理用油脂組成物
出願人日清オイリオグループ株式会社
代理人
主分類A23D 9/02 20060101AFI20250626BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の課題は、加熱調理用油脂組成物の加熱調理時の酸価上昇及び/又は着色を抑制できる技術を提供することである。
【解決手段】酸価が0.03以下の精製油脂を加熱調理用油脂組成物中に93質量%以上、アルカリ金属を加熱調理用油脂組成物中に0.02~5.0質量ppmとなるように、精製油脂に、アルカリ金属と乳化剤、及び/又はアルカリ金属を含有する乳化剤を添加する工程を含む、加熱調理用油脂組成物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸価が0.03以下の精製油脂を加熱調理用油脂組成物中に93質量%以上、アルカリ金属を加熱調理用油脂組成物中に0.02~5.0質量ppmとなるように、精製油脂に、アルカリ金属と乳化剤、及び/又はアルカリ金属を含有する乳化剤、を添加する工程を含む、
加熱調理用油脂組成物の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記乳化剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、有機酸モノグリセリド、モノ脂肪酸グリセリドから選ばれる1種以上である、請求項1に記載の加熱調理用油脂組成物の製造方法。
【請求項3】
前記乳化剤が、加熱調理用油脂組成物中に0.02~5.00質量%含有する、請求項1又は2に記載の加熱調理用油脂組成物の製造方法。
【請求項4】
前記乳化剤が、HLB値3.5以下のポリグリセリン脂肪酸エステル、HLB値3以下のショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノオレイン酸グリセリン、クエン酸モノオレイン酸グリセリン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、構成する脂肪酸の47質量%以上が多価不飽和脂肪酸であるモノ脂肪酸グリセリド、から選ばれる1種以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の加熱調理用油脂組成物の製造方法。
【請求項5】
前記精製油脂が、以下の吸着処理油脂、脱臭油脂A、脱臭油脂B、脱臭油脂Cから選ばれる1種以上を含有する精製油脂である、請求項1~4のいずれか1項に記載の加熱調理用油脂組成物。
吸着処理油脂:脱臭工程を経た油脂を、液体状態かつ80℃未満でシリカ・マグネシア系製剤と接触させる吸着工程を経た吸着処理油脂
脱臭油脂A:脱臭油脂中のγ-トコトリエノール含有量が250質量ppm以下、酸価が0.03以下となるように脱臭工程を行った、パーム系脱臭油脂の再脱臭油脂
脱臭油脂B:脱臭油脂中の全トコフェロール含有量が900質量ppm以下、酸価が0.03以下となるように脱臭工程を行った、大豆油、コーン油、綿実油、ヒマワリ油から選ばれる1種以上である、脱臭油脂
脱臭油脂C:脱臭油脂中の全トコフェロール含有量が550質量ppm以下、酸価が0.03以下となるように脱臭工程を行った、菜種脱臭油脂
【請求項6】
前記精製油脂の酸価が0.00~0.01である、請求項5に記載の加熱調理用油脂組成物の製造方法。
【請求項7】
前記精製油脂が、脱臭工程の前に、油脂をオゾンに接触させる工程を経た精製油脂である、請求項1~6のいずれか1項に記載の加熱調理用油脂組成物の製造方法。
【請求項8】
さらに、シリコーンオイルを加熱調理用油脂組成物中に0.5~10質量ppmとなるように、添加する、請求項1~7のいずれか1項に記載の加熱調理用油脂組成物の製造方法。
【請求項9】
加熱調理用油脂組成物中のアルカリ金属が0.02~5質量ppmであり、酸価が0.03以下である精製油脂を93質量%以上含有する、加熱調理用油脂組成物。
【請求項10】
さらに、シリコーンオイルを加熱調理用油脂組成物中に0.5~10質量ppm含有する、請求項9に記載の加熱調理用油脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理用油脂組成物の製造方法、及び加熱調理用油脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、食品の品質に対する消費者の関心がますます高まりつつある。関心の対象は、加工食品(揚げ物等)の製造のために使用される食用油脂等にも及ぶ。
【0003】
油脂は、熱や光等に暴露されることにより劣化することが知られる。油脂が熱や光に暴露される際に、水分が存在していると加水分解劣化が生じ、酸素が存在していると酸化劣化が生じる。劣化の結果、油脂の酸価が上昇し、風味や色調が劣化する。特に、フライ調理品(フライ、天ぷら、から揚げ等)の製造においては、180℃前後に加熱された油脂を用いて加熱調理を行うので、フライ調理品に用いられる油脂(以下、「フライ油脂」ともいう。)に対しては、加熱による劣化の抑制が要求される。
【0004】
例えば、「食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)」には、即席めん類(フライに相当する。)は、めんに含まれる油脂の酸価が3を超え、又は過酸化物価が30を超えるものであってはならないことが規定されている。
【0005】
また、熱等によるフライ油脂の劣化によって、フライ油脂の色調が濃くなってしまうという問題も生じ得る。フライ油脂の色調が濃くなると、該油脂を用いて製造されるフライ調理品も着色し、外観が損なわれてしまう。
【0006】
例えば、特許文献1には、ナトリウム又はカリウムを油脂中に0.1~1μmol/g(ナトリウムとして2.2~22.98mg/kg)含有した加熱調理用油脂が開示され、加熱による酸価上昇抑制効果が示されているが、一方、特許文献2には、ナトリウム又はカリウムを0.5~2.0mg/kg含有するフライ調理時の酸価上昇が抑制されたフライ油脂が開示され、比較例1(Na含有量3.7mg/kg)、比較例2(5.8mg/kg)において、酸価上昇抑制効果、加熱着色に劣る例も示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第4798310号公報
特開2013-252129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、アルカリ金属を有する加熱調理用油脂は、加熱調理時の酸価上昇抑制や着色抑制が期待できるものの、必ずしも効果が期待できるものではなかった。また、加熱調理用油脂組成物の加熱調理時の酸価上昇抑制効果や着色抑制効果が高いほど、長時間加熱調理用油脂組成物で調理できるので、それら効果の更なる向上が求められていた。
【0009】
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、加熱調理用油脂組成物の加熱調理時の酸価上昇抑制及び/又は着色抑制を抑制できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、酸価が0.03以下の精製油脂を加熱調理用油脂組成物中に93質量%以上、アルカリ金属を加熱調理用油脂組成物中に0.02~5質量ppmとなるように、精製油脂にアルカリ金属と乳化剤、及び/又はアルカリ金属を含有する乳化剤、を添加することによって上記課題を解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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