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公開番号2025098089
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2025042566,2021556166
出願日2025-03-17,2020-11-13
発明の名称HPV mRNAを封入した核酸脂質粒子ワクチン
出願人第一三共株式会社,国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
代理人個人,個人
主分類C12N 15/37 20060101AFI20250624BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】ヒトパピローマウイルスによる感染を予防及び/又は治療するためのワクチンを提供すること。
【解決手段】ヒトパピローマウイルスのE6抗原及びE7抗原を発現させることができる核酸を封入した脂質粒子であって、脂質が一般式(Ia)で表されるカチオン性脂質、又はその薬学的に許容される塩を含む前記粒子。
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式中、R1及びR2は、独立して、C1-C3アルキル基を示し;L1は、C2-C4アルカノイルオキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC17-C19アルケニル基を示し;L2は、C2-C4アルカノイルオキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC10-C19アルキル基、又はC2-C4アルカノイルオキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC10-C19アルケニル基を示し;pは、3、又は4である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヒトパピローマウイルスのE6抗原及びE7抗原を発現させることができる核酸を封入した脂質粒子であって、脂質が一般式(Ia)で表されるカチオン性脂質、又はその薬学的に許容される塩を含む前記粒子。
JPEG
2025098089000022.jpg
38
111
式中、


及びR

は、独立して、C

-C

アルキル基を示し;


は、C

-C

アルカノイルオキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
17
-C
19
アルケニル基を示し;


は、C

-C

アルカノイルオキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
10
-C
19
アルキル基、又はC

-C

アルカノイルオキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
10
-C
19
アルケニル基を示し;
pは、3、又は4である。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
一般式(Ia)中のR

及びR

が、共にメチル基である、請求項1に記載の粒子。
【請求項3】
一般式(Ia)中のpが、3である請求項1又は2に記載の粒子。
【請求項4】
一般式(Ia)中のL

が、アセトキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
17
-C
19
アルケニル基である、請求項1~3のいずれかに記載の粒子。
【請求項5】
一般式(Ia)中のL

が、アセトキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
10
-C
12
アルキル基、又はアセトキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
10
-C
19
アルケニル基である、請求項1~4のいずれかに記載の粒子。
【請求項6】
一般式(Ia)中のL

が、アセトキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
10
-C
12
アルキル基、又はアセトキシ基を1若しくは複数個有していてもよいC
17
-C
19
アルケニル基である、請求項1~4のいずれかに記載の粒子。
【請求項7】
一般式(Ia)中のL

が、(R)-11-アセチルオキシ-cis-8-ヘプタデセニル基、cis-8-ヘプタデセニル基、又は(8Z,11Z)-ヘプタデカジエニル基である請求項1~6のいずれかに記載の粒子。
【請求項8】
一般式(Ia)中のL

が、デシル基、cis-7-デセニル基、ドデシル基、又は(R)-11-アセチルオキシ-cis-8-ヘプタデセニル基である、請求項1~7のいずれかに記載の粒子。
【請求項9】
カチオン性脂質が下記の構造式:
JPEG
2025098089000023.jpg
38
95
で表される請求項1に記載の粒子。
【請求項10】
カチオン性脂質が下記の構造式:
JPEG
2025098089000024.jpg
17
97
で表される請求項1に記載の粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、HPV mRNAを封入した核酸脂質粒子ワクチンに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus, HPV)はエンベロープ膜をもたない環状二本鎖DNAをゲノムとして有するウイルスで、200前後の遺伝子型が存在する(非特許文献1)。その中には感染細胞をがん化する遺伝子型があり、特に子宮頸がんを代表とするがん発症との相関が証明されている遺伝子型16と18はハイリスク型に分類される(非特許文献2)。
【0003】
HPVのゲノムには8つのウイルスタンパク質がコードされており、ウイルスのライフサイクルにおける発現時期に応じて、early genes(E1, E2, E4, E5, E6, E7)とlate genes (L1, L2)に分類される。Early genesはウイルス複製および感染細胞のがん化を制御し、L1及びL2はウイルス粒子外殻(キャプシド)となる構造タンパク質である(非特許文献3)。
【0004】
HPVは、扁平上皮の基底層に存在するケラチノサイト前駆細胞に感染する。HPV感染は、宿主細胞膜表面に存在するヘパラン硫酸プロテオグリカンにキャプシドを構成するL1タンパク質が吸着することで開始される(非特許文献4)。HPV感染防御を担う中和抗体はL1タンパク質を標的とするため、現在上市されている予防ワクチンには、L1タンパク質のVLP(virus-like particle)抗原が薬効成分として含まれている。また、現存する3種全ての予防ワクチンにおいて、遺伝子型16と18のL1 VLP抗原が含まれている。いずれのワクチンも、HPV感染にナイーブな青年期の集団においては、HPV遺伝子型16と18に対する予防効果は95%以上であるが、子宮頸がん、及び前がん状態である子宮頚部異形成の治療効果は認められない(非特許文献5)。
【0005】
HPV感染細胞は、E6及びE7のがん化タンパク質によって細胞周期に異常をきたす。これは、細胞周期やアポトーシス細胞死誘導を担うp53やpRbの機能がE6及びE7によって阻害されるためである(非特許文献6, 7)。E6及びE7のがん化活性に重要な領域が明らかとなっており、ワクチン抗原としてE6及びE7を使用する際には、不活化変異を挿入して安全性を高めることが可能である(非特許文献8-10)。
【0006】
HPV感染に対する宿主防御免疫は、中和抗体の誘導と細胞傷害性T細胞(cytotoxic T cell、CTL)やヘルパーT細胞の誘導である。特にE6やE7の非構造タンパク質はCTL誘導の標的抗原であり、HPV感染に起因する子宮頸がん、及び子宮頚部異形成の治療ワクチン抗原として着目されている(非特許文献11)。
【0007】
特許文献1には、HPV遺伝子型6、11、16、18、31、33、39、45、52及び58のE6とE7融合抗原遺伝子配列が記載されている。この文献に記載されている遺伝子配列では、E6のN末にIgEリーダーシークエンスが付加され、E6とE7の翻訳領域配列の間には、furinペプチダーゼの切断サイトが挿入されている。また、E6のp53結合領域とE7のpRb結合領域に変異を挿入し、E6及びE7のがん化活性を不活化している。この遺伝子配列を哺乳類発現プラスミドに導入し、HPVに対するDNA遺伝子ワクチンとして、マウスモデルにおける薬効評価を実施している。免疫は、電気穿孔法を用いたマウス大腿部への筋肉内投与である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Virology 2013;445:2e10.
J Natl Cancer Inst 1995;87:796-802.
J Clin Virol 2005;32(Suppl.1):S7e15.
Proc Natl Acad Sci U. S. A 2009;106:20458e63.
Gynecologic Oncology 146 (2017) 196-204
Cell 1990;63:1129e36
Cancer Res 1996;56:4620e4.
J Virol, 1989, p.2650-2656
J Virol, 1992, p.1329-1335
J Virol, 1994, p.5698-5705
Nat Rev Cancer. 2006, 6(10): 753-763.
【特許文献】
【0009】
JP 2016-512553
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ヒトパピローマウイルスによる感染を予防及び/又は治療するためのワクチンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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