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公開番号
2025096847
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-30
出願番号
2023212789
出願日
2023-12-18
発明の名称
加力装置、当該加力装置を用いた展開可能部材、及び伸長可能部材
出願人
大成建設株式会社
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
B64G
1/22 20060101AFI20250623BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約
【課題】一定の質量を必要とする動力源や機械駆動部を有さず、軽量に実現することが可能な加力装置と、当該加力装置を用いた展開可能部材、及び伸長可能部材を提供する。
【解決手段】加力装置3は、被変位体2に対し力を加えて被変位体2を変位させる加力装置3であって、被変位体2に取り付けられた、密閉された袋体31と、袋体31に収容された液体32Lと、を備え、太陽からの放射熱により液体32Lが気化して袋体31が膨張することで、被変位体2を変位せしめる。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
被変位体に対し力を加えて前記被変位体を変位させる加力装置であって、
前記被変位体に取り付けられた、密閉された袋体と、
前記袋体に収容された液体と、
を備え、
太陽からの放射熱により前記液体が気化して前記袋体が膨張することで、前記被変位体を変位せしめる
ことを特徴とする、加力装置。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記液体は、沸点が、月の昼間において前記放射熱が作用したときに上昇し得る温度以下の物質であり、
前記袋体は、柔軟性を有する樹脂製である
ことを特徴とする、請求項1に記載の加力装置。
【請求項3】
前記袋体は、前記液体が気化して膨張したときに、板状、または棒状となるように形成されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の加力装置。
【請求項4】
第1部材と第2部材を備え、及び請求項1から3のいずれか一項に記載の加力装置を、第1の加力装置として備え、
前記第1部材と前記第2部材は、各々に沿って設けられた第1回転軸を中心として相対的に回転可能に接合されて、各々の表面が対向するように閉じて設けられ、
前記第1の加力装置の前記袋体が、前記第1回転軸を跨いで設けられて、前記第1部材と前記第2部材の各々に接合されている
ことを特徴とする展開可能部材。
【請求項5】
第1部材と第2部材、及び請求項1から3のいずれか一項に記載の加力装置を備え、
前記第1部材は、前記第2部材によってガイドされつつ、前記第2部材に対して離接自在に設けられ、
前記加力装置の前記袋体が膨張する際に、前記袋体が、前記第1部材と前記第2部材の、互いに対向する表面の各々に当接するように設けられている
ことを特徴とする伸長可能部材。
【請求項6】
前記第1部材と前記第2部材は、弾性部材により、互いに接近する方向に付勢されている
ことを特徴とする請求項5に記載の伸長可能部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、加力装置、当該加力装置を用いた展開可能部材、及び伸長可能部材に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
月面や宇宙において、探査活動等を行うに際し、活動拠点となる基地を設営することが考えられる。基地の設営のためには、例えばフレーム構造を折り畳まれた状態で基地の設営地点まで搬送し、到着後に展開して、基地の骨格を形成することが、想定され得る。また、同様に折り畳まれた状態で搬送された太陽光パネルを展開して、基地の運営のために必要な電力を確保することも、想定され得る。このような、パネル材やフレーム構造等を、展開したり、位置を変えたりして、変位せしめる作業を、人手で行うことは容易ではない。したがって、パネル材やフレーム構造等を被変位体とし、この被変位体を、上記のように変位させるための、何らかのアクチュエータ(以降、加力装置と呼称する)が必要となる。
【0003】
一般に、加力装置としては、例えば特許文献1に記載されたような、空気圧を利用して動作するエアシリンダが挙げられる。あるいは、加力装置として、電動モータの力で動作する電動アクチュエータ等も挙げられ得る。
上記のようなエアシリンダや電動アクチュエータは、例えば空気ボンベやコンプレッサー、バッテリーや電動モータ等の、動力を発生させる動力源や、動力源からの動力によって機械的に駆動されて被変位体を変位せしめる機械駆動部等を、構成要素として必要とする。これらの構成要素は、一定の質量を有するため、加力装置そのものも、相応の質量を有するものとなる。
【0004】
ここで、地球から地球外へと物資を搬送する場合においては、地球の重力に逆らうようにして物資を搬送する必要があるため、物資の質量はできるだけ小さいほうが望ましい。したがって、加力装置においても、その質量を小さくすることが望まれる。
また、地球から地球外へと物資を搬送する場合においては、物資に大きな加速度が作用するため、加力装置が複雑な機械構造を有している場合においては、この加速度の影響により、加力装置が故障する可能性もある。したがって、加力装置が、機械的に駆動される部分を有さないように構成するのが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-121634公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、一定の質量を必要とする動力源や機械駆動部を有さず、軽量に実現することが可能な加力装置と、当該加力装置を用いた展開可能部材、及び伸長可能部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の加力装置は、被変位体に対し力を加えて前記被変位体を変位させる加力装置であって、前記被変位体に取り付けられた、密閉された袋体と、前記袋体に収容された液体と、を備え、太陽からの放射熱により前記液体が気化して前記袋体が膨張することで、前記被変位体を変位せしめることを特徴とする。
上記のような構成によれば、加力装置は、密閉された袋体と、袋体に収容された液体と、を備えている。太陽からの放射熱を受けると、液体が気化することで、袋体が膨張する。すると、袋体の膨張により、袋体の体積が増大するため、袋体が取り付けられた被変位体は、この袋体に加力されて変位せしめられる。
このような構成においては、加力装置を、最低限、袋体と液体のみによって構築することが可能であり、これらの他に、バッテリーや電動モータ等の動力源や、動力源からの動力によって機械的に駆動されて被変位体を変位せしめる機械駆動部等を、構成要素として特段には必要としない。
したがって、動力源や、当該動力源により機械的に駆動される部分を有さず、軽量に実現することが可能な、加力装置を提供することが可能となる。
【0008】
本発明の一態様においては、前記液体は、沸点が、月の昼間において前記放射熱が作用したときに上昇し得る温度以下の物質であり、前記袋体は、柔軟性を有する樹脂製である。
このような構成によれば、加力装置を月面で使用する場合において、太陽からの放射熱により液体を効率的に沸点以上に加熱して、液体を気化させることができる。袋体が柔軟性を有する樹脂製であるので、液体が気化した際に、袋体が容易に膨張する。これにより、被変位体を容易に変位せしめることができる。
また、液体が気化していない状態であるときには、袋体の内圧が低減しているため、袋体の表面には張りがなく、袋体の形状を、容易に、変化させることができる状態となっている。このため、袋体を、被変位体が変位される前の位置、形状にあわせた、任意な形状として設けることが可能となる。
【0009】
本発明の一態様においては、前記袋体は、前記液体が気化して膨張したときに、板状、または棒状となるように形成されている。
このような構成によれば、液体が気化して膨張したときに、袋体が、板状、または棒状となることで、被変位体を、板状、または棒状の袋体に沿わせた状態に変位させることができる。
【0010】
また、本発明の加力装置を用いた展開可能部材は、第1部材と第2部材を備え、及び上記したような加力装置を、第1の加力装置として備え、前記第1部材と前記第2部材は、各々に沿って設けられた第1回転軸を中心として相対的に回転可能に接合されて、各々の表面が対向するように閉じて設けられ、前記第1の加力装置の前記袋体が、前記第1回転軸を跨いで設けられて、前記第1部材と前記第2部材の各々に接合されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第1の加力装置の袋体に収容された液体が、太陽からの放射熱を受けて気化することで、袋体が膨張して、張りが生じた剛性を有する状態へと、徐々に変化する。すると、袋体が、第1回転軸を跨いで設けられて、第1部材と第2部材の各々に接合されているので、袋体が剛性を発現しはじめることにより、各々の表面が対向するように閉じて設けられた第1部材と第2部材とが、第1回転軸を中心として回動し、各々の表面が離間して、互いに対向しない状態となるように展開される。このようにして、袋体が取り付けられた第1部材と第2部材とが、袋体の膨張により、折り畳まれた状態から展開された状態に変位せしめられる。
このような構成においては、加力装置を、最低限、袋体と液体のみによって構築することが可能であり、これらの他に、バッテリーや電動モータ等の動力源や、動力源からの動力によって機械的に駆動されて被変位体を変位せしめる機械駆動部等を、構成要素として特段には必要としない。
したがって、動力源や、当該動力源により機械的に駆動される部分を有さず、軽量に実現することが可能な、加力装置を備えた展開可能部材を提供することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)
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