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公開番号2025095813
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023212119
出願日2023-12-15
発明の名称水硬性組成物、及び、水硬性組成物の製造方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類C04B 28/04 20060101AFI20250619BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】収縮ひずみを出来るだけ抑制できる水硬性組成物、及び、水硬性組成物の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る水硬性組成物は、普通ポルトランドセメントと、高炉スラグと、水と、細骨材と、石こうと、炭酸カルシウムと、を含む水硬性組成物であって、前記炭酸カルシウムの含有量は、前記石こうの含有量(二水石こう換算量)の15~60%の質量割合である。本発明に係る水硬性組成物は、前記炭酸カルシウムの含有量は、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、1.25~12.0質量部であり、前記石こうの含有量(二水石こう換算量)は、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、5.0~8.0質量部であることが好ましい。
【選択図】図5B
特許請求の範囲【請求項1】
普通ポルトランドセメントと、高炉スラグと、水と、細骨材と、石こうと、炭酸カルシウムと、を含む水硬性組成物であって、
前記炭酸カルシウムの含有量は、前記石こうの含有量(二水石こう換算量)の15~60%の質量割合であることを特徴とする水硬性組成物。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記炭酸カルシウムの含有量は、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、1.25~12.0質量部であり、
前記石こうの含有量(二水石こう換算量)は、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、5.0~8.0質量部であることを特徴とする請求項1に記載の水硬性組成物。
【請求項3】
前記炭酸カルシウムの含有量と前記石こうの含有量(二水石こう換算量)との合計は、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、6.25~20.0質量部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水硬性組成物。
【請求項4】
前記炭酸カルシウムは、石灰石微粉末であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水硬性組成物。
【請求項5】
高炉セメントB種に対して、水と、細骨材と、添加材と、化学混和剤と、を混合して水硬性組成物を製造する製造方法であって、
前記添加材は、石こうと炭酸カルシウムとを含み、
前記水硬性組成物における炭酸カルシウムの含有量が、前記水硬性組成物における石こうの含有量(二水石こう換算値)の15~60%の質量割合となるように、前記添加材を前記高炉セメントB種に混合することを特徴とする水硬性組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉スラグを含有する水硬性組成物、及び、水硬性組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、CO

排出量を削減するため、セメントを減らす代わりに、高炉スラグを含有させた高炉セメントが使用されている。
この高炉セメント(特に、高炉スラグの含有量が30質量%を超える高炉セメントB種)を用いたコンクリートは、普通ポルトランドセメントを用いた場合と比較して、高温履歴によって収縮ひずみが増大する傾向が顕著であって、ひび割れが発生し易いことが知られている。
そのため、特許文献1のように、高炉セメントに関して、ひび割れの発生を抑制する技術が提案されている。
【0003】
詳細には、特許文献1では、ブレーン比表面積が1500から3600cm

/gの高炉水砕スラグ98~75重量%と無水石膏2~25重量%からなることを特徴とする水硬性組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-281123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のとおり、高炉セメントB種を用いたコンクリートは、高温履歴による収縮ひずみの増大が問題視されているが、通常、土木構造物用材料の大半を占めるマスコンクリートでは、水和熱による温度上昇は避けられない。したがって、高炉セメントB種を用いた場合における高温履歴による収縮ひずみの増大は、不可避かつ重要な問題といえる。
よって、本発明者らは、高炉セメントB種に関する収縮ひずみの抑制効果について、特許文献1をはじめとした従来技術から、さらなる強化が必要であると考えた。
【0006】
そこで、本発明は、収縮ひずみを出来るだけ抑制できる水硬性組成物、及び、水硬性組成物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、以下の手段により解決することができる。
本発明に係る水硬性組成物は、普通ポルトランドセメントと、高炉スラグと、水と、細骨材と、石こうと、炭酸カルシウムと、を含む水硬性組成物であって、前記炭酸カルシウムの含有量は、前記石こうの含有量(二水石こう換算量)の15~60%の質量割合である。
本発明によれば、石こうと炭酸カルシウムを含むとともに、炭酸カルシウムの含有量が石こうの含有量に対して所定の質量割合となることから、収縮ひずみ(詳細には、高温履歴による乾燥収縮ひずみ)を従来技術よりも抑制できる。
本発明に係る水硬性組成物は、前記炭酸カルシウムの含有量が、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、1.25~12.0質量部であり、前記石こうの含有量(二水石こう換算量)が、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、5.0~8.0質量部であるのが好ましい。また、本発明に係る水硬性組成物は、前記炭酸カルシウムの含有量と前記石こうの含有量(二水石こう換算量)との合計が、前記普通ポルトランドセメントと前記高炉スラグとの合計100質量部に対して、6.25~20.0質量部であるのが好ましい。また、本発明に係る水硬性組成物は、前記炭酸カルシウムが、石灰石微粉末であることが好ましい。本発明によれば、収縮ひずみの抑制効果をより確実に発揮することができる。
本発明に係る水硬性組成物の製造方法は、高炉セメントB種に対して、水と、細骨材と、添加材と、化学混和剤と、を混合して水硬性組成物を製造する製造方法であって、前記添加材は、石こうと炭酸カルシウムとを含み、前記水硬性組成物における炭酸カルシウムの含有量が、前記水硬性組成物における石こうの含有量(二水石こう換算値)の15~60%の質量割合となるように、前記添加材を前記高炉セメントB種に混合する。
本発明によれば、石こうと炭酸カルシウムを含む添加材を使用するとともに、炭酸カルシウムの含有量を石こうの含有量に対して所定の質量割合とすることから、収縮ひずみが従来技術よりも抑制できる水硬性組成物を製造できる。
また、本発明によれば、セメントサイロなどから供給される高炉セメントB種に対して、石こうと炭酸カルシウムを含む添加材を添加すればよい。そのため、セメントサイロ内の全てを本発明の水硬性組成物が占有することがない。
加えて、本発明によれば、高炉セメントB種に対して添加する添加材の量は多くないことから、プラントまでの添加材の運搬の問題(運搬量や運搬コストの増加)も発生しない。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る水硬性組成物は、収縮ひずみを出来るだけ抑制できる。
本発明に係る水硬性組成物の製造方法は、収縮ひずみを出来るだけ抑制できる水硬性組成物を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
温度養生条件が20℃の場合における供試体1~6の収縮ひずみ(乾燥材齢0、1、2、4、8、13週)を示す折れ線グラフである。
温度養生条件が20℃の場合における供試体1~6の収縮ひずみ(乾燥材齢4週)を示す棒グラフである。
温度養生条件が20℃の場合における供試体1、2、7~11の収縮ひずみ(乾燥材齢0、1、2、4、8、13週)を示す折れ線グラフである。
温度養生条件が20℃の場合における供試体1、2、7~11の収縮ひずみ(乾燥材齢4週)を示す棒グラフである。
温度養生条件が40℃の場合における供試体1~6の収縮ひずみ(乾燥材齢0、1、2、4、8、13週)を示す折れ線グラフである。
温度養生条件が40℃の場合における供試体1~6の収縮ひずみ(乾燥材齢4週)を示す棒グラフである。
温度養生条件が40℃の場合における供試体1、2、7~11の収縮ひずみ(乾燥材齢0、1、2、4、8、13週)を示す折れ線グラフである。
温度養生条件が40℃の場合における供試体1、2、7~11の収縮ひずみ(乾燥材齢4週)を示す棒グラフである。
温度養生条件が60℃の場合における供試体1~6の収縮ひずみ(乾燥材齢0、1、2、4、8、13週)を示す折れ線グラフである。
温度養生条件が60℃の場合における供試体1~6の収縮ひずみ(乾燥材齢4週)を示す棒グラフである。
温度養生条件が60℃の場合における供試体1、2、7~11の収縮ひずみ(乾燥材齢0、1、2、4、8、13週)を示す折れ線グラフである。
温度養生条件が60℃の場合における供試体1、2、7~11の収縮ひずみ(乾燥材齢4週)を示す棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態に係る水硬性組成物、及び、水硬性組成物の製造方法について説明する。
[水硬性組成物]
本実施形態に係る水硬性組成物は、普通ポルトランドセメントと、高炉スラグと、水と、細骨材と、石こうと、炭酸カルシウムと、を含む組成物である。そして、本実施形態に係る水硬性組成物における炭酸カルシウムの含有量は、石こうの含有量(二水石こう換算量)に対して所定の質量割合である。
以下、各構成要件について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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