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公開番号
2025093996
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2025036264,2022500497
出願日
2025-03-07,2020-07-06
発明の名称
医療と診断におけるHLA-H
出願人
インテレクソン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C12Q
1/686 20180101AFI20250617BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】特定の配列を有する核酸分子、及び/又はタンパク質を、対象から得られた試料中で検出する方法であり、それらの存在が、前記対象が腫瘍を有することを示す、方法を提供する。
【解決手段】特定のアミノ酸配列を有する核酸分子、前記特定のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるポリペプチドをコードする核酸分子、特定のヌクレオチド配列を有する核酸分子、前記特定のヌクレオチド配列と少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列、特定のヌクレオチド配列からなる核酸分子に対して縮重したヌクレオチド配列からなる核酸分子、前記のいずれか1つに記載の核酸分子の断片であって、前記断片は、少なくとも250ヌクレオチドを含む核酸分子、TがUで置換されている前記のいずれかに記載の核酸分子、又は、前記核酸分子によってコードされるタンパク質又はペプチド、の存在を検出する方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
免疫抑制剤として、腫瘍ワクチンとして、または妊娠促進剤として使用するための核酸分子、ベクター、宿主細胞、またはタンパク質もしくはペプチド、またはそれらの組合せであって、
(I) 核酸分子が
(a) 配列番号1または54のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなるポリペプチドをコードするか、または
(b) 配列番号2のヌクレオチド配列からなるか、または
(c) 配列番号1または54のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるポリペプチドをコードするか、または
(d) 配列番号2のヌクレオチド配列と少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列からなるか、または
(e) (d)の核酸分子に対して縮重したヌクレオチド配列からなるか、または
(f) (a)~(e)のいずれか1つに記載の核酸分子の断片であって、前記断片は、少なくとも250ヌクレオチド、好ましくは少なくとも300ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも450ヌクレオチド、最も好ましくは少なくとも600ヌクレオチドを含むか、または
(g)TがUで置換されている、(a)~(f)のいずれかに記載の核酸分子に対応し;
(II) ベクターが、(I)の核酸分子を含み;
(III) 宿主細胞が(II)のベクターで形質転換、形質導入またはトランスフェクトされ、および
(IV) (I)の核酸分子によってコードされるタンパク質またはペプチドである、
核酸分子、ベクター、宿主細胞、またはタンパク質もしくはペプチド、またはそれらの組合せ。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
免疫活性化剤として使用するための、好ましくは腫瘍の治療に使用するための、請求項1に記載の核酸分子の阻害剤および/または請求項1に記載のタンパク質の結合分子、好ましくは請求項1に記載のタンパク質の阻害剤。
【請求項3】
請求項2に記載の結合分子、好ましくは阻害剤であって、
(i) 核酸分子の阻害剤が、低分子、アプタマー、siRNA、shRNA、miRNA、リボザイム、アンチセンス核酸分子、CRISPR-Cas9ベースの構築物、CRISPR-Cpf1ベースの構築物、メガヌクレアーゼ、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、および転写アクチベーター様(TAL)エフェクター(TALE)ヌクレアーゼから選択されるか、および/または
(ii) タンパク質の結合分子、好ましくはタンパク質の阻害剤が、低分子、抗体または抗体模倣物、アプタマーから選択され、ここで、抗体模倣物は好ましくはアフィボディ、アドネクチン、アンチカリン、DARPin、アビマー、ナノフィチン、アフィリン、クニッツドメインペプチド、Fynomer(登録商標)、三重特異性結合分子およびプロボディから選択される、
結合分子、好ましくは阻害剤。
【請求項4】
請求項1(I)(g)に記載の核酸分子の使用または請求項1に記載のタンパク質もしくはペプチドの使用であって、対象から得られた試料における、腫瘍を診断するための、および/または腫瘍を悪性度判定するための、腫瘍を予後診断するための、および/または腫瘍をHLA-H低発現腫瘍もしくはHLA-H高発現腫瘍として分類するための、および/または移植不全を診断するための使用。
【請求項5】
請求項1(I)(g)に記載の核酸分子および/または請求項1に記載のタンパク質またはペプチドの存在を、対象から得られた試料中で検出することを含む、腫瘍を診断するための方法であって、請求項1(I)(g)に記載の核酸分子および/または請求項1に記載のタンパク質の存在が、対象中の腫瘍を示す、方法。
【請求項6】
対象から得られた試料中の、請求項1(I)(g)に記載の核酸分子のレベルおよび/または請求項1に記載のタンパク質またはペプチドのレベルを決定することを含む、腫瘍を悪性度判定するためのおよび/または腫瘍を予後診断するための方法であって、請求項1(I)(g)に記載の核酸分子のレベルおよび/または請求項1に記載のタンパク質またはペプチドのレベルの、対照と比較した増加が、腫瘍のより高い悪性度判定および/または有害な腫瘍予後と相関する、方法。
【請求項7】
腫瘍を診断するための、および/または腫瘍を悪性度判定するための、および/または腫瘍を予後診断するためのキットであって、
(a) 対象から得られた試料における、請求項1(I)(g)に記載の核酸分子および/または請求項1に記載のタンパク質またはペプチドの検出および/または定量のための手段、および
(b) キットの使用のための説明書
を含む、キット。
【請求項8】
腫瘍を有する対象において腫瘍治療の非有効性をモニターするための方法であって、
(a)治療の開始前に対象から得られた試料中の請求項1(I)(g)に記載の核酸分子の量および/または請求項1に記載のタンパク質またはペプチドの量を決定すること;および
(b)治療の開始後1回以上、対象から得られた試料中の請求項1(I)(g)に記載の核酸分子の量および/または請求項1に記載のタンパク質またはペプチドの量を決定することを含み、
a)と比較してb)における量の増加は、腫瘍治療の非有効性を示し、および/またはa)と比較してb)における量の減少は、腫瘍治療の有効性を示す、方法。
【請求項9】
免疫抑制療法の非有効性を、該治療を必要とする対象においてモニターするための方法であって、
(a)治療開始前に対象から得られた試料中の請求項1(I)(g)に記載の核酸分子の量および/または請求項1に記載のタンパク質もしくはペプチドの量を決定すること;および
(b)治療開始後の1回以上において、対象から得られた試料中の請求項1(I)(g)に記載の核酸分子の量および/または請求項1に記載のタンパク質もしくはペプチドの量を決定することを含み、
a)と比較してb)における量の減少は、免疫抑制療法の非有効性を示し、および/またはa)と比較してb)における量の増加は、免疫抑制療法の有効性を示す、方法。
【請求項10】
前記腫瘍ががんである、請求項1に記載の核酸分子、ベクター、宿主細胞、および/またはタンパク質もしくはペプチド、またはそれらの組合せ、請求項2または3に記載の結合分子、好ましくは阻害剤、請求項4に記載の使用、請求項5、6または8に記載の方法、または請求項7に記載のキット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫抑制剤として、腫瘍ワクチンとして、または妊娠促進剤として使用するための、核酸分子、ベクター、宿主細胞、またはタンパク質もしくはペプチド、またはそれらの組合せに関し、(I)核酸分子が、(a)配列番号1のアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるポリペプチドをコードする核酸分子、または(b)配列番号2のヌクレオチド配列からなる核酸分子;または(c)配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%同一であり、好ましくは少なくとも80%同一であり、より好ましくは少なくとも90%同一であり、最も好ましくは少なくとも95%同一であるポリペプチドをコードする核酸分子;または(d)配列番号2のヌクレオチド配列と少なくとも70%同一であり、好ましくは少なくとも80%同一であり、より好ましくは少なくとも90%同一であり、最も好ましくは少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列からなる核酸分子;または(e)(d)の核酸分子に対して縮重したヌクレオチド配列からなる核酸分子;または(f)(a)~(e)のいずれか1つの核酸分子の断片であって、前記断片が、少なくとも150ヌクレオチド、好ましくは少なくとも300ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも450ヌクレオチド、最も好ましくは少なくとも600ヌクレオチドを含む核酸分子;または(g)TがUで置換されている、(a)~(f)のいずれか1つの核酸分子に対応する核酸分子であり;(II)ベクターが(I)の核酸分子を含み、(III)宿主細胞が(II)のベクターで形質転換、形質導入またはトランスフェクトされ、および(IV)タンパク質またはペプチドが(I)の核酸分子によってコードされている。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
本明細書では、特許出願及び製造業者のマニュアルを含む多くの文献が引用されている。これらの文書の開示は、本発明の特許性に関連するとは考えられないが、その全体は本明細書に参照により援用される。より具体的には、全ての参照文書は、各個々の文書が参照により援用されることが具体的かつ個別に示された場合と同程度に、参照により援用される。
【0003】
ヒト白血球抗原(HLA)系または複合体は、ヒトの主要組織適合性複合体(MHC)タンパク質をコードする遺伝子複合体である。これらの細胞表面タンパク質は、ヒトの免疫系の調節を担っている。HLA遺伝子複合体は、染色体6p21内の3Mbpの領域に存在する。この複合体中の遺伝子は、3つの基本的なグループ:クラスI、クラスII、およびクラスIIIに分類される。
【0004】
ヒトには、HLA-A、HLA-B、HLA-Cとして知られる3つの主要なMHCクラスI遺伝子がある。これらの遺伝子から産生されるタンパク質は、ほとんど全ての細胞の表面に存在する。細胞表面では、これらのタンパク質が細胞内からエキスポートされたタンパク質断片(ペプチド)に結合する。MHCクラスIタンパク質は、これらのペプチドを免疫系に提示する。免疫系が外来ペプチド(ウイルスや細菌のペプチドなど)を認識すると、感染細胞を自己破壊の引き金にして応答する。
【0005】
ヒトにはHLA-DPA1、HLA-DPB1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRA、HLA-DRB1の6つの主要なMHCクラスII遺伝子が存在する。MHCクラスII遺伝子は、ほとんど独占的に特定の免疫系細胞の表面だけに存在するタンパク質をつくるための指示を提供している。MHCクラスIタンパク質と同様に、これらのタンパク質は免疫系にペプチドを提示する。
【0006】
MHCクラスIII遺伝子から産生されるタンパク質は多少異なった機能をもっており、炎症や他の免疫系活性に関与している。一部のMHC遺伝子の機能は不明である。
【0007】
HLA遺伝子には多くの可能な変異があり、各人の免疫系が広範囲の外来侵入物に反応できるようになっている。HLA遺伝子の中には、数百の同定されたバージョン(対立遺伝子)をもつものがあり、その各々には特定番号(HLA-B27など)が与えられている。密接に関連した対立遺伝子は一緒に分類される。例えば、少なくとも40の非常によく似た対立遺伝子はHLA-B27のサブタイプである。これらのサブタイプはHLA-B*2701~HLA-B*2743と命名されている。
【0008】
100以上の疾患が、HLA遺伝子の異なる対立遺伝子と関連している。例えば、HLA-B27対立遺伝子は、強直性脊椎炎と呼ばれる炎症性関節疾患を発症するリスクを増大させる。免疫機能の異常およびある種のがんを含む他の多くの疾患もまた、特異的HLA対立遺伝子と関連している。しかし、これらの疾患の発症リスクにHLA遺伝子がどのような役割を果たしているかは不明なことが多い。
【0009】
3つの主要なMHCクラスI遺伝子であるに続いて、非古典的MHCクラスI分子HLA-E、HLA-FおよびHLA-GはHLAクラスI領域によってコードされている。HLA-G、-E、および-Fの過剰発現は様々な悪性腫瘍にわたる一般的な所見である(Kochan et al., Oncoimmunology. 2013 Nov 1; 2(11): e26491.)。HLA-GおよびHLA-Eはがんのバイオマーカーであり、がんの不良な臨床転帰と正の相関があると報告された。
【0010】
HLAクラスI領域はさらに、クラスI偽遺伝子ならびに遺伝子断片を含むことが報告された(Hughes, Mol Biol Evol.1995 Mar; 12(2):247-58)。例えば、HLA-H、J、KおよびLはクラスI偽遺伝子として分類され、HLA-N、SおよびXは遺伝子断片として分類される。
(【0011】以降は省略されています)
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