TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025093873
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2024198772
出願日
2024-11-14
発明の名称
試料ホルダ及び観察装置
出願人
国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人
主分類
G01N
27/26 20060101AFI20250617BHJP(測定;試験)
要約
【課題】金属試料に効率的に水素を導入すること。
【解決手段】電解液が流れる流路を画定する内面を備えた流路部材と、内面に設けられた突起と、金属試料の複数の面のうち、観察対象の第2の面に相対する第1の面によって塞がれ、かつ突起に対向する部位の流路部材に形成された第1の開口と、流路に設けられた第1の電極と、金属試料に接続され、第1の電極との間に電位差が印加される第2の電極とを有する試料ホルダによる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
電解液が流れる流路を画定する内面を備えた流路部材と、
前記内面に設けられた突起と、
金属試料の複数の面のうち、観察対象の第2の面に相対する第1の面によって塞がれ、かつ前記突起に対向する部位の前記流路部材に形成された第1の開口と、
前記流路に設けられた第1の電極と、
前記金属試料に接続され、前記第1の電極との間に電位差が印加される第2の電極と、
を有する試料ホルダ。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記突起が中空部を有し、前記中空部から前記第1の面に向けて前記電解液が噴射する、
請求項1に記載の試料ホルダ。
【請求項3】
前記流路は、前記金属試料に向かって前記電解液が流れ込む上流部分と、前記金属試料から前記電解液が流れ出す下流部分とを有し、
前記中空部が前記上流部分の流路に接続された、
請求項2に記載の試料ホルダ。
【請求項4】
前記第1の電極は、前記下流部分における前記電解液中に設けられた、
請求項3に記載の試料ホルダ。
【請求項5】
前記第1の電極は金属線であり、
前記中空部と前記上流部分との接続部分に、前記金属線が通された孔が設けられた、
請求項3に記載の試料ホルダ。
【請求項6】
前記上流部分の流路の幅は、前記中空部に向けて狭くなる、
請求項3に記載の試料ホルダ。
【請求項7】
前記第2の面を観察する光学顕微鏡の光軸を内包する第2の開口が形成され、前記第2の開口と前記第2の面とにより透光性の銀溶液を溜める液溜めを更に有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の試料ホルダ。
【請求項8】
前記流路部材の少なくとも一部は透光性を有する請求項7に記載の試料ホルダ。
【請求項9】
前記液溜めは、前記第2の開口が形成された透光板であり、
前記一部は、前記第1の開口の周辺部である請求項8に記載の試料ホルダ。
【請求項10】
前記第1の開口の周囲の前記流路部材と前記第1の面との間に設けられ、前記流路部材と前記第1の面の各々に密着する第1のシールリングと、
前記第2の開口の周囲の前記液溜めと前記第2の面との間に設けられ、前記液溜めと前記第2の面の各々に密着する第2のシールリングと、
を更に有する請求項7に記載の試料ホルダ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料ホルダ及び観察装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
脱炭素社会を実現するためのクリーンエネルギとして水素が注目されている。水素は、二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギである一方で、水素脆化によって金属タンクからリークするおそれがある。この問題に対処するために、金属タンクのどの部位から、又は金属タンクを構成する材料のどの部分から水素がリークしているかを特定する手法が求められる。そのような手法の一つに銀デコレーションと呼ばれる手法がある(非特許文献1)。銀デコレーションでは、板状の金属試料の表面に銀溶液を溜めた状態で、金属試料の裏面から表面に水素を導入する。このとき、金属試料の裏面から表面に水素が透過すると、金属試料の表面上において銀溶液中の銀イオンが水素と反応して銀として析出する。析出した銀の分布は、金属試料における水素の透過経路に概ね一致する。そのため、析出した銀の分布を知ることで、金属試料のどの部位を水素が透過したかを特定することができる。
【0003】
銀デコレーションにおいて金属試料に水素を導入する方法としては、例えば電気化学反応を利用する方法がある(非特許文献2)。その方法では、硫酸、食塩水、及び水酸化ナトリウム溶液等の電解液に金属試料の裏面側を浸す。そして、この状態で水電解によって金属試料の裏面に水素を発生させ、金属試料中に水素を導入する。また、水素を含む溶液に金属試料の全体を浸した後、溶液から金属試料を取り出して、金属試料に残留する水素を銀デコレーションで観察する方法もある。
【0004】
銀デコレーションの他にも、金属試料の表面側に金属イオン錯体の層を形成し、電気化学反応を利用して金属試料の裏面側から水素を導入する方法もある(非特許文献3)。この方法では、金属試料において水素が透過した部分の金属イオン錯体の色彩が変化するため、その色彩の変化を捉えることで水素の透過経路を把握できる。
【0005】
しかしながら、電気化学反応を利用した水素の導入方法には、金属試料への水素の導入を更に促進するという点で改善の余地がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
秋山 英二、他1名、“銀デコレーション法を用いた鉄鋼中の水素の可視化”、日本金属学会、第77巻、第622-626頁、2013年
Koyama、他4名、“In situ observations of silver-decoration evolution under hydrogen permeation: Effects of grain boundary misorientation on hydrogen flux in pure iron”、Scripta Materialia、第129巻、第48-51頁、2017年
Ajito、他2名、“Application of an iridium complex for detecting hydrogen permeation through pure iron”、International Journal of Hydrogen Energy、第45巻、第25580-25586頁、2020年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一つの側面では、本発明は、金属試料に効率的に水素を導入することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの側面によれば、試料ホルダは、電解液が流れる流路を画定する内面を備えた流路部材と、前記内面に設けられた突起と、金属試料の複数の面のうち、観察対象の第2の面に相対する第1の面によって塞がれ、かつ前記突起に対向する部位の前記流路部材に形成された第1の開口と、前記流路に設けられた第1の電極と、前記金属試料に接続され、前記第1の電極との間に電位差が印加される第2の電極と、を有する。
【0009】
上記試料ホルダにおいて、前記突起が中空部を有し、前記中空部から前記第1の面に向けて前記電解液が噴射してもよい。
【0010】
上記試料ホルダにおいて、前記流路は、前記金属試料に向かって前記電解液が流れ込む上流部分と、前記金属試料から前記電解液が流れ出す下流部分とを有し、前記中空部が前記上流部分の流路に接続されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日本精機株式会社
表示装置
16日前
有限会社原製作所
検出回路
14日前
大和製衡株式会社
組合せ秤
今日
日本無線株式会社
レーダ装置
15日前
個人
フロートレス液面センサー
7日前
株式会社リコー
光学機器
14日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
6日前
ダイハツ工業株式会社
試験用治具
今日
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
16日前
キヤノン株式会社
放射線撮像装置
9日前
日本精機株式会社
二酸化炭素濃度測定器
21日前
大同特殊鋼株式会社
座標系較正方法
9日前
旭光電機株式会社
漏出検出装置
6日前
株式会社フジキン
流量測定装置
1日前
大同特殊鋼株式会社
ラベル色特定方法
9日前
株式会社アステックス
ラック型負荷装置
7日前
スズキ株式会社
ECU交換診断システム
20日前
キヤノン株式会社
光学装置
20日前
NISSHA株式会社
ガス検出器
19日前
住友化学株式会社
積層基板
6日前
トヨタ自動車株式会社
異音判定装置
8日前
株式会社アイシン
電流センサ
20日前
日本製鉄株式会社
評価方法
7日前
株式会社イシダ
X線検査装置
13日前
株式会社デンソー
電流センサ
6日前
大和ハウス工業株式会社
計測用治具
6日前
株式会社ミツトヨ
非接触表面性状評価装置
8日前
株式会社日本マイクロニクス
プローブ
1日前
個人
透過電子顕微鏡用リボン状連続超薄切片回収治具
16日前
金井重要工業株式会社
粘度測定具及びスプーン
19日前
株式会社ザイエンス
呈色方法
14日前
光大科技股分有限公司
検体採取装置
15日前
TDK株式会社
温度センサユニット
1日前
ホシデン株式会社
残量推定システム
7日前
株式会社イシダ
X線検査装置
19日前
株式会社デンソーウェーブ
三次元計測装置
19日前
続きを見る
他の特許を見る