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公開番号
2025091609
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023206947
出願日
2023-12-07
発明の名称
熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート
出願人
MAアルミニウム株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C22C
21/00 20060101AFI20250612BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】本発明は熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、心材の少なくとも一方の面にアルミニウム合金からなる皮材を備えたアルミニウム合金ブレージングシートであって、前記心材が、質量%でCu:0.5~1.5%を含有し、かつ、Mn:1.4~1.9%、Si:0.6~1.1%のうち、1種または2種を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有するアルミニウム合金からなり、前記心材に存在する円相当径0.01×10
-3
mm~1.0×10
-3
mmのAlCu系化合物の分布密度が0.05×10
6
~0.3×10
6
個/mm
2
であり、引張強さが190~250MPaの範囲であり、0.2%耐力と引張強さの比である(0.2%耐力/引張強さ)値が0.90以上であり、ろう付後引張強さ150MPa以上を示す熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートに関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
心材の少なくとも一方の面にアルミニウム合金からなる皮材を備えたアルミニウム合金ブレージングシートであって、
前記心材が、質量%で、Cu:0.5~1.5%を含有し、かつ、Mn:1.4~1.9%、Si:0.6~1.1%のうち、1種または2種を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有するアルミニウム合金からなり、
前記心材に存在する円相当径0.01×10
-3
mm~1.0×10
-3
mmのAlCu系化合物の分布密度が0.05×10
6
~0.3×10
6
個/mm
2
であり、
引張強さが190~250MPaの範囲であり、
0.2%耐力と引張強さの比である(0.2%耐力/引張強さ)値が0.90以上である熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記心材にさらに、質量%で、
Fe:0.2~0.5%、
Zn:0.1~1.0%、
Zr:0.05~0.2%、
Ti:0.05~0.2%、
Cr:0.05~0.2%
のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
【請求項3】
前記皮材がアルミニウム合金からなり、質量%で、
Si:8.0~12.0%、
Zn:0~1.5%
を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
【請求項4】
前記心材において一方の面に前記皮材を有し、前記皮材を有していない側の面に、質量%で、
Zn:4.5~7.5%、
Mn:1.3~1.7%、
Si:0.4~0.8%、
Zr:0.05~0.2%
のうち、1種または2種以上を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有するアルミニウム合金からなる第2の皮材を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
【請求項5】
前記心材において一方の面に前記皮材を有し、前記皮材を有していない側の面に、質量%で、
Zn:4.5~7.5%、
Mn:1.3~1.7%、
Si:0.4~0.8%、
Zr:0.05~0.2%
のうち、1種または2種以上を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有するアルミニウム合金からなる第2の皮材を有することを特徴とする請求項3に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
【請求項6】
ろう付後引張強さ150MPa以上を示す請求項1または請求項2に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車用熱交換器に用いられるアルミニウム合金からなるブレージングシートは、ろう付接合のためのアルミニウム合金からなる皮材を、強度を維持するための心材に貼り合わせたものが使用される。
心材には強度、耐食性に優れるAl-Mn系合金に対し、高強度化のためにSi、Cu、Mg等の元素が添加される。
【0003】
例えば、以下の特許文献1に記載の如く、Si含有量とCu含有量とMn含有量を特定した上にAl-Cu-Mn系金属間化合物の数密度を特定の範囲とすることにより、ろう付後の高強度化を図った熱交換器用アルミニウム合金材が知られている。
また、以下の特許文献2に記載の如く、Cuを含有するアルミニウム合金心材の片面にアルミニウム合金ろう材をクラッドし、他の面にZnとMgを含有するアルミニウム合金犠牲材をクラッドした3層構造のアルミニウム合金ブレージングシートが知られている。
以下の特許文献3には、心材とその一面に設けられたAl-Si系合金のろう材と前記心材の他方の面に設けられた犠牲材を備え、ろう材と犠牲材の厚さを特定し、ろう材と犠牲材のクラッド率の合計を特定したアルミニウム合金ブレージングシートが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-171996号公報
特開平09-095749号公報
特開2015-190045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ブレージングシートにおいて、ろう付後の強度を向上する目的で上述の元素を添加すると、ろう付前の強度も向上することとなり、ろう付前の強度が高いと、ロールフォーミングによるチューブ成形時にチューブが硬すぎることで所望とする形状を得ることができない問題がある。
例えば、特許文献1に記載の技術によると、素材強度が高くなりすぎる問題を生じる。特許文献2に記載の技術によると、Mgを添加するため、フラックスを用いたろう付接合時にフラックスとMgが反応し、ろう付不具合を生じるおそれがある。また、特許文献3に記載の技術によると、犠牲材にMgを添加するため、フラックスを用いたろう付接合時にフラックスとMgが反応し、ろう付性が低下するおそれがある。
【0006】
前述の問題の対策として、アルミニウム合金の最終圧延後に軟化処理のための低温熱処理を付与する技術があり、低温熱処理したH24などの調質材が知られている。
ただし、前述の元素を添加したアルミニウム合金を低温熱処理してH24調質材を得ると、引張強度(TS)のみならず0.2%耐力(YS)も低下する。このため、成形時のスプリングバックが小さくなり、高周波溶接によるチューブ端部の突合せ時に必要な突合せ荷重を得られない課題があった。
【0007】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、熱交換器用などとして好適なブレージングシートにおいて、ろう付後の強度を損なわず、素材の引張強度(TS)を望ましい範囲に下げた上で素材の0.2%耐力(YS)を高いまま維持し、高い(YS/TS)比を得ることができる熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の一形態に係る熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートは、心材の少なくとも一方の面にアルミニウム合金からなる皮材を備えた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートであって、前記心材が、質量%で、Cu:0.5~1.5%を含有し、かつ、Mn:1.4~1.9%、Si:0.6~1.1%のうち、1種または2種を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有するアルミニウム合金からなり、前記心材に存在する円相当径0.01×10
-3
mm~1.0×10
-3
mmのAlCu系化合物の分布密度が0.05×10
6
~0.3×10
6
個/mm
2
であり、引張強さが190~250MPaの範囲であり、0.2%耐力と引張強さの比である(0.2%耐力/引張強さ)値が0.90以上であり、ろう付後引張強さ150MPa以上を示すことを特徴とする。
【0009】
(2)本発明の一形態は、(1)に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートにおいて、前記心材にさらに、質量%で、Fe:0.2~0.5%、Zn:0.1~1.0%、Zr:0.05~0.2%、Ti:0.05~0.2%、Cr:0.05~0.2%のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする。
(3)本発明の一形態は、(1)または(2)に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートにおいて、前記皮材がアルミニウム合金からなり、質量%で、Si:8.0~12.0%、 Zn:0~1.5%を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有することを特徴とする。
【0010】
(4)本発明の一形態は、(1)または(2)に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートにおいて、前記心材において一方の面に前記皮材を有し、前記皮材を有していない側の面に、質量%で、Zn:4.5~7.5%、Mn:1.3~1.7%、Si:0.4~0.8%、Zr:0.05~0.2%のうち、1種または2種以上を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有するアルミニウム合金からなる第2の皮材を有することを特徴とする。
(5)本発明の一形態は、(3)に記載の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートにおいて、前記心材において一方の面に前記皮材を有し、前記皮材を有していない側の面に、質量%で、Zn:4.5~7.5%、Mn:1.3~1.7%、Si:0.4~0.8%、Zr:0.05~0.2%のうち、1種または2種以上を含有し、残部不可避不純物およびAlの組成を有するアルミニウム合金からなる第2の皮材を有することを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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