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公開番号
2025091371
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-18
出願番号
2024206671
出願日
2024-11-27
発明の名称
冷鍛性と窒化性に優れる窒化用鋼および冷鍛窒化部品
出願人
山陽特殊製鋼株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250611BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】 冷間鍛造性に優れ、窒化後の硬さに優れる冷間鍛造用窒化用鋼の提供。
【解決手段】質量%で、C:0.15~0.30%、Si:0.15~0.60%、Mn:0.10~1.50%、Cr:0.15~2.20%、Mo:0.02~0.30%、Al:0.015~0.300%、V:0.05~0.30%、N:0.004~0.030%、残部がFe及び不純物元素からなり、式A:0.10×[Cr]+0.67×[Al]+0.24×[V]の値が0.15超~0.4未満で、式B:Pd=N/L×(1-Sα)の値が2.10以下で、式C:217.2[Mo]+61.3×Pdの値が61.0以上であって、ビッカース硬さが180Hv以下である冷間鍛造用窒化用鋼。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
質量%で、
C:0.15~0.30%、
Si:0.15~0.60%、
Mn:0.10~1.50%、
Cr:0.15~2.20%、
Mo:0.02~0.30%、
Al:0.015~0.300%、
V:0.05~0.30%、
N:0.004~0.030%、
残部がFe及び不純物元素からなり、
式A:0.10×[Cr]+0.67×[Al]+0.24×[V]の値が0.15超~0.4未満で、
式B:Pd=N/L×(1-Sα)の値が2.10以下で、
式C:217.2[Mo]+61.3×Pdの値が61.0以上であって、
ビッカース硬さが180Hv以下である冷間鍛造用窒化用鋼。
ただし、式A、式Cの[ ]には、該当の合金成分の質量%の値を代入するものとし、
式BのSαはフェライト面積率の%の値であり、Nはミクロ組織観察面に任意に引いた直線と交差するセメンタイト結晶粒界の数の合計であって、Lはミクロ組織観察面に任意に引いた直線の全長(μm)の値を代入する。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の化学成分に、さらに選択的成分として、Nb:0.10%以下、Ti:0.010~0.200%、B:0.0030%以下のいずれか1種類または2種類以上を含有し、残部がFe及び不純物元素からなり、
式Aの0.10×[Cr]+0.67×[Al]+0.24×[V]の値が0.15超~0.4未満で、
式BのPd=N/L×(1-Sα)の値が2.10以下で、
式Cの217.2[Mo]+61.3×Pdの値が61.0以上であって、
硬さがビッカース硬さで180Hv以下である冷間鍛造用窒化用鋼。
ただし、式A、式Cの[ ]には、該当の合金成分の質量%の値を代入するものとし、式BのSαはフェライト面積率の%の値であり、Nはミクロ組織観察面に任意に引いた直線と交差するセメンタイト結晶粒界の数の合計であって、Lはミクロ組織観察面に任意に引いた直線の全長(μm)の値を代入する。
【請求項3】
60%以上の圧縮率で冷間鍛造したときの硬さがビッカース硬さで250Hv以上となることを特徴とする、請求項1又は2の冷間鍛造用窒化用鋼。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項の冷間鍛造用窒化用鋼からなる冷間鍛造部品が窒化処理された状態であって、表面硬さが680Hv以上で、芯部硬さが230Hv以上で、表面から0.25mm以上の深さまでの硬さが400Hv以上である、冷鍛窒化部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷間鍛造後に、ガス窒化やガス軟窒化などのNを侵入させる表面硬化処理を施して使用される冷鍛窒化部品、例えば自動車、建設機械、工作機械などのギアなどの冷鍛窒化部品の鋼部品の素材として好適である機械構造用の冷鍛性と窒化性に優れた窒化用鋼に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
これまでにも、冷鍛窒化用鋼として、C:0.01~0.15%、Si:0.10%未満、Mn:0.10~0.50%、P:0.030%以下、S:0.050%以下、Cr:0.80~2.0%、V:0.03%以上0.10%未満、Al:0.01~0.10%、N:0.0080%以下およびO:0.0030%以下を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、さらに、399×C+26×Si+123×Mn+30×Cr+32×Mo+19×Vの値が160以下、669.3×log
e
C-1959.6×log
e
N-6983.3)×(0.067×Mo+0.147×V)の値が20~80で、140×Cr+125×Al+235×Vの値が160以上である化学組成を有することを特徴とする冷鍛窒化用鋼が提案されている(特許文献1参照。)。
【0003】
また、他の窒化用鋼として、C:0.15~0.30%、Si:0.2%以下、Mn:0.4~1.5%、Cr:0.6~1.5%、s-Al:0.05~0.20%およびV:0.05~0.30%を含有し、残部が実質的にFeからなる合金組成を有する窒化鋼の製造方法が提案されている(特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-185186号公報
特開2006-063378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の冷鍛窒化用鋼は、MoやVを添加することで、窒化時の炭化物析出による析出硬化を促進し、芯部硬さを確保しようとするものである。もっとも、窒化時の析出硬化促進のためには窒素量を低く保つ必要があるので、生産コストが増大する可能性がある。
【0006】
特許文献2の発明は、Vを添加することで、窒化時に炭化物を析出させ、これを利用することで再結晶を起こりにくくすることで結果として芯部硬さを確保しようとするものである。もっとも、析出処理が高温であるなど、製造条件を適切に制御するために生産コストが増大する可能性がある。
【0007】
冷鍛窒化用鋼においては、機械構造用鋼を冷間鍛造した後に窒化処理をする関係で、冷鍛性と窒化性の双方に優れている必要がある。それを踏まえて、本発明は、冷間鍛造性に優れながら、窒化後の部硬さの低減を抑制できる鋼材を提供することを目的とする。
【0008】
もっとも、窒化処理での熱処理は、オーステナイト域の温度領域からの焼き入れ処理を行わないため、窒化処理ではマルテンサイト変態による強化を活用できない事情がある。そこで、窒化部品に所望の芯部硬さを確保させるためには多量の合金元素を含有させる必要があるが、添加することで冷間鍛造性が悪化してしまう。
【0009】
他方、冷鍛性を確保するために合金量を下げようとすると、窒化時に形成される窒化物の量が不足し表面硬さや硬化層の深さが不足するおそれがある。
【0010】
また、冷間鍛造では、鍛造による加工硬化が得られるが、冷間鍛造後の窒化処理で、冷間鍛造で得られた加工硬化が失われることも懸念される。
(【0011】以降は省略されています)
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