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公開番号
2025090735
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2025038691,2021557772
出願日
2025-03-11,2020-03-26
発明の名称
抗ガン併用療法
出願人
ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
代理人
弁理士法人 津国
主分類
C07K
16/28 20060101AFI20250610BHJP(有機化学)
要約
【課題】ガンの処置のための方法を提供する。
【解決手段】過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し並びに/又は予防する方法に使用するための、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドであって、前記方法は、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドを、それを必要とする患者にPD-1抗体と組み合わせて投与することを含む、前記ポリペプチドが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し並びに/又は予防する方法に使用するための、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドであって、
前記方法は、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドを、それを必要とする患者にPD-1抗体と組み合わせて投与することを含み、
ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドは、
(i)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(ii)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iii)下記CDR配列:
CDR1:RYTMG(=配列番号:46)
CDR2:AIVRSGGSTYYADSVKG(=配列番号:47)
CDR3:DRRGRGENYILLYSSGRYEY(=配列番号:48)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iv)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
CDR3:DPRGYGVAYVSAYYEY(=配列番号:54)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(v)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
続きを表示(約 9,600 文字)
【請求項2】
過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し並びに/又は予防する方法であって、
治療上有効量のLRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドと治療上有効量のPD-1抗体を、それを必要とする患者に投与することを含み、
ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドは、
(i)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(ii)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iii)下記CDR配列:
CDR1:RYTMG(=配列番号:46)
CDR2:AIVRSGGSTYYADSVKG(=配列番号:47)
CDR3:DRRGRGENYILLYSSGRYEY(=配列番号:48)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iv)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
CDR3:DPRGYGVAYVSAYYEY(=配列番号:54)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(v)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
【請求項3】
過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し並びに/又は予防する方法に使用するためのPD-1抗体であって、
該方法が、PD-1抗体をLRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含み、
ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドは、
(i)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(ii)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iii)下記CDR配列:
CDR1:RYTMG(=配列番号:46)
CDR2:AIVRSGGSTYYADSVKG(=配列番号:47)
CDR3:DRRGRGENYILLYSSGRYEY(=配列番号:48)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iv)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
CDR3:DPRGYGVAYVSAYYEY(=配列番号:54)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(v)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
【請求項4】
過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し並びに/又は予防する方法に使用するための医薬組成物を製造するための、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドの使用であって、
LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドをPD-1抗体と組み合わせて使用し、
ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドは、
(i)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(ii)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iii)下記CDR配列:
CDR1:RYTMG(=配列番号:46)
CDR2:AIVRSGGSTYYADSVKG(=配列番号:47)
CDR3:DRRGRGENYILLYSSGRYEY(=配列番号:48)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iv)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
CDR3:DPRGYGVAYVSAYYEY(=配列番号:54)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(v)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
【請求項5】
過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し並びに/又は予防する方法に使用するための医薬組成物を製造するための、PD-1抗体の使用であって、
PD-1抗体をLRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドと組み合わせて使用し、
ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドは、
(i)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(ii)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iii)下記CDR配列:
CDR1:RYTMG(=配列番号:46)
CDR2:AIVRSGGSTYYADSVKG(=配列番号:47)
CDR3:DRRGRGENYILLYSSGRYEY(=配列番号:48)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iv)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
CDR3:DPRGYGVAYVSAYYEY(=配列番号:54)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(v)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
【請求項6】
LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドと、PD-1抗体と、場合により、1種以上の薬学的に許容し得る担体、賦形剤及び/又は媒体とを含み、
ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドは、
(i)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(ii)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iii)下記CDR配列:
CDR1:RYTMG(=配列番号:46)
CDR2:AIVRSGGSTYYADSVKG(=配列番号:47)
CDR3:DRRGRGENYILLYSSGRYEY(=配列番号:48)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iv)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
CDR3:DPRGYGVAYVSAYYEY(=配列番号:54)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(v)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
【請求項7】
過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し及び/又は予防する方法に使用するための、請求項6記載の医薬組成物。
【請求項8】
1つ以上の容器に、
・LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドと、場合により、1種以上の薬学的に許容し得る担体、賦形剤及び/又は媒体とを含む第1の医薬組成物又は剤形、
・PD-1抗体と、場合により、1種以上の薬学的に許容し得る担体、賦形剤及び/又は媒体とを含む第2の医薬組成物又は剤形並びに
・場合により、印刷された説明書を含む添付文書を含み、
ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドは、
(i)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(ii)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iii)下記CDR配列:
CDR1:RYTMG(=配列番号:46)
CDR2:AIVRSGGSTYYADSVKG(=配列番号:47)
CDR3:DRRGRGENYILLYSSGRYEY(=配列番号:48)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:49)
CDR2:AISWSGGSTYYADSVKG(=配列番号:50)
CDR3:SPIPYGSLLRRRNNYDY(=配列番号:51)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(iv)下記CDR配列:
CDR1:TYTVG(=配列番号:40)
CDR2:AIRRRGSSTYYADSVKG(=配列番号:41)
CDR3:DTRTVALLQYRYDY(=配列番号:42)
を含む第1のISVD(a)及び
下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:52)
CDR2:AISWRSGSTYYADSVKG(=配列番号:53)
CDR3:DPRGYGVAYVSAYYEY(=配列番号:54)
を含む第2のISVD(b)を含むポリペプチド;
(v)下記CDR配列:
CDR1:SYAMG(=配列番号:43)
CDR2:AIRRSGRRTYYADSVKG(=配列番号:44)
CDR3:ARRVRSSTRYNTGTWWWEY(=配列番号:45)
を含む第1のISVD(a)及び
【請求項9】
過剰増殖性疾患、好ましくは、ガンを治療し及び/又は予防する方法に使用するための、請求項8記載のキット。
【請求項10】
LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドが、
(i)配列番号:58のアミノ酸配列を含む第1のISVDと配列番号:61の配列を含む第2のISVDとを含むポリペプチド、
(ii)配列番号:59のアミノ酸配列を含む第1のISVDと配列番号:61の配列を含む第2のISVDとを含むポリペプチド、
(iii)配列番号:60の配列を含む第1のISVDと配列番号:61の配列を含む第2のISVDとを含むポリペプチド、
(iv)配列番号:58のアミノ酸配列を含む第1のISVDと配列番号:62の配列を含む第2のISVDとを含むポリペプチド、
(v)配列番号:59のアミノ酸配列を含む第1のISVDと配列番号:62の配列を含む第2のISVDとを含むポリペプチド及び
(vi)配列番号:60のアミノ酸配列を含む第1のISVDと配列番号:62の配列を含む第2のISVDとを含むポリペプチド
からなる群より選択され、
好ましくは、ここで、LRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチドが、配列番号:63のアミノ酸配列を含むAlb11ドメインをさらに含む、請求項1記載の使用のためのLRP5及びLRP6に特異的に結合可能なポリペプチド、請求項2記載の処置方法、請求項3記載の使用のためのPD-1抗体、請求項4もしくは5記載の使用、請求項6もしくは7記載の医薬組成物又は請求項8もしくは9記載のキット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ガンの処置における併用療法及びこのような併用療法に使用するための化合物に関する。併用のための化合物は、LRP5/6アンタゴニスト及びPD-1アンタゴニストである。
続きを表示(約 4,300 文字)
【0002】
発明の背景
Wntシグナル伝達経路の活性化には、細胞外WntリガンドのFrizzledレセプター及びコレセプターであるLRP5(アクセッション番号:UniProtKB-O75197/LRP5_HUMAN)又はその密接に関連するホモログであるLRP6(アクセッション番号:UniProtKB-O75581/ LRP6_HUMAN)への結合が必要である。ほ乳類細胞には、19種類のWntタンパク質と10種類のFrizzledレセプターが存在する。Wntリガンドが存在しないと、細胞質ベータ-カテニンが、足場タンパク質であるAxin及びAPC並びにキナーゼであるGSK3ベータとCK1aからなるタンパク質複合体によりリン酸化される。その後、ユビキチンリガーゼベータ-TrcPにより認識されると、ベータ-カテニンのユビキチン媒介性分解が起こる。Wntリガンドが存在すると、WntがFrizzled及びLRP5又はLRP6に結合すると、細胞質エフェクタータンパク質であるDvlがリクルートされ、LRP5又はLRP6の細胞質テイルがリン酸化され、これらは、Axinのためのドッキング部位を提供する。LRP5又はLRP6によるAxin隔離により、Axin-APC-GSK3ベータ複合体が不活性化され、したがって、細胞内ベータ-カテニンが安定化され、蓄積される。したがって、ベータ-カテニンの細胞質レベルが上昇し、ベータ-カテニンが、核に移動し、T細胞因子(TCF)/リンパ系エンハンサー結合因子(LEF)ファミリーの転写因子のメンバーと複合体を形成する。ついで、cAMP応答エレメント結合タンパク質(CREB)結合タンパク質(CBP)又はそのホモログであるp300を含む基礎転写装置及び転写コアクチベーターがリクルートされ、Axin2、サイクリンD1、Naked1、Notum及びc-Mycを含む種々のターゲット遺伝子が発現される。
【0003】
更なるレベルのリガンド依存性Wnt経路のレギュレーションは、E3リガーゼRNF43及びその密接に関連するホモログであるZNRF3並びに分泌されたR-スポンジンタンパク質により媒介される(de Lau et al. 「The R-spondin/Lgr5/Rnf43 module: regulator of Wnt signal strength」. Genes Dev. 2014; 28(4):305-16)。RNF43は、細胞表面でFrizzled/LRP5又はLRP6レセプター複合体のユビキチン化を媒介し、その分解をもたらし、それにより、リガンド依存性Wnt経路活性を阻害する。RNF43の活性は、R-スポンジンファミリーメンバー(R-スポンジン1~4リガンド)により打ち消される。R-スポンジンリガンドが存在する場合、R-スポンジンリガンドにより、細胞表面からRNF43が除去され、Frizzled/LRP5又はLRP6複合体の蓄積及びWntリガンドの存在下でのWntシグナル伝達の増強が可能となる。
【0004】
Wntシグナル伝達の過剰活性化は、全てではないが、少なくとも2種類の異なる方法で、種々のタイプのガンの病因に関与している。一部のタイプのガンでは、下流シグナル伝達分子における頻繁な突然変異は、構成的に活性化されたWnt経路に寄与する(例えば、結腸直腸ガンにおけるAPCの突然変異、肝細胞ガンにおけるベータ-カテニン活性化突然変異)。一方、他のタイプのガン、例えば、トリプルネガティブ乳ガン(TNBC)、非小細胞肺ガン(NSCLC)、膵臓腺ガン等並びに直腸結腸ガン(CRC)及び子宮内膜ガンの部分集合において、Wntシグナル伝達の活性化は、ベータ-カテニンの細胞内蓄積により検出されるように、リガンド依存性メカニズムにより(すなわち、オートクリン/パラクリンWnt活性化により)駆動される。NSCLC、TNBC及び膵臓腺ガンにおいて、リガンド依存性Wnt活性化は、Wntリガンド並びに/もしくはLRP5及びLRP6レセプターの発現増加又はLRP5及びLRP6のネガティブレギュレーターであるDKK1のサイレンシングを含む複数のメカニズムにより媒介される(TNBC:Liu et al.「LRP6 overexpression defines a class of breast cancer subtype and is a target for therapy」. Proc Natl Acad Sci U S A 2010; 107 (11):5136-41;Khramtsov et al. 「Wnt/beta-catenin pathway activation is enriched in basal-like breast cancers and predicts poor outcome」. Am J Pathol. 2010; 176(6): 2911-20;NSCLC:Nakashima et al. 「Wnt1 overexpression associated with tumor proliferation and a poor prognosis in non-small cell lung cancer patients」. Oncol Rep. 2008; 19(1):203-9;膵臓ガン:Zhang et al. 「Canonical wnt signaling is required for pancreatic carcinogenesis」. Cancer Res. 2013; 73(15):4909-22)。特に、公表されているデータでは、健康な組織(例えば、乳腺及び肺の上皮)において、ベータ-カテニンは、細胞膜のみに局在していることが示されている。対照的に、TNBC、NSCLC及び膵臓腺ガン原発臨床サンプルの大部分では、異常なWntシグナル伝達によるベータ-カテニン細胞内蓄積(すなわち、細胞質/核内、Wntシグナル伝達活性化のバイオマーカー)が示された。近年の発表では、CRC及び子宮内膜ガンの部分集合において、リガンド依存性のWntシグナル伝達活性化が、突然変異/不活化RNF43(Giannakis et al. 「RNF43 is frequently mutated in colorectal and endometrial cancers」. Nat Genet. 2014; 46(12):1264-6)又はR-スポンジン融合転写産物(恒常的に活性で強力なプロモーターにより駆動されるR-スポンジン2又はR-スポンジン3タンパク質をコードする;Seshagiri et al. 「Recurrent R-spondin fusions in colon cancer」. Nature 2012; 488(7413):660-4)の活性化により媒介されることが示されている。不活性化RNF43突然変異及びR-スポンジン融合転写産物は両方とも、細胞表面上のFrizzledの存在量を増加することにより、in vitroでのリガンド依存性Wntシグナル伝達を向上させることが示されている。腫瘍におけるリガンド依存性Wnt活性化は、腫瘍成長及び化学療法又は免疫療法に対する抵抗性を駆動させることが示され、前臨床モデルにおける再発に関連している。
【0005】
LRP5及びLRP6は、リガンド依存性Wntシグナル伝達活性化のゲートキーパーとして機能するため、19種類全てのWntリガンド及び10種類のFrizzledレセプターにより媒介される経路の完全な遮断を達成するためのターゲットと考えることができる。
【0006】
ガン/ガン細胞を直接ターゲットする上記されたアプローチの代替方法は、ガン免疫療法である。ガン免疫療法は、免疫系がガンを処置するのに使用される腫瘍学の一分野であり、腫瘍を直接切除し又は処置する既存の一般的な処置方法とは全く対照的である。この治療概念は、これらの細胞の免疫機能を阻害するように作用するT細胞の表面上の多数のタンパク質の特定に基づいている。これらのタンパク質の中には、PD-1(プログラム細胞死1)がリストアップされている。
【0007】
PD-1は、T細胞に発現する細胞表面レセプタータンパク質である。PD-1は、2つのリガンド:PD-L1及びPD-L2を有する。これらのリガンドは、細胞表面レセプターと相互作用する。リガンド結合により、PD-1は、T細胞応答を負にレギュレーションする細胞内シグナルを誘引する。このため、典型的には、このタンパク質は、「免疫チェックポイント」阻害剤として機能する、すなわち、自己免疫疾患をレギュレーションし、制限するように、免疫系の細胞の活性をモデュレーションするように作用する。多くのガンは、「免疫チェックポイント」阻害剤を改変することにより、免疫系から自身を守ることができ、したがって、検出を回避できることが近年理解されてきた。
【0008】
したがって、アンタゴニスト性PD-1抗体分子、例えば、ニボルマブ及びペムブロリズマブ等が免疫系を刺激し、それにより、ガンを処置するのに使用することができることも、一定範囲の種々のガン設定において示されている。
【0009】
ガンの処置における上記された進歩にもかかわらず、標準的な治療法を上回る利点を示すガンの処置のための新たな治療概念が依然として必要とされている。これらの利点は、in vivoでの有効性(例えば、臨床応答の改善、応答の延長、応答率の上昇、応答の持続期間、疾患の安定率、安定化の持続期間、病勢進行までの期間、無増悪生存期間(PFS)及び/又は全生存期間(OS)、抵抗性のより遅い発生等)、安全かつ忍容性が良好な投与並びに有害事象の頻度及び重症度の低下を含むことができる。具体的には、ガン、例えば、肺ガン(例えば、NSCLC)、メラノーマ、膀胱ガン及び消化管ガン等を有する患者のための更なる処置選択肢が必要とされている。
【0010】
このため、本発明の目的は、現在使用されており及び/又は先行技術において公知の処置/処置方法よりも有利で新規なガンのための処置を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)
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