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公開番号
2025090148
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2023205193
出願日
2023-12-05
発明の名称
細胞培養デバイス
出願人
日本電信電話株式会社
,
国立大学法人京都大学
代理人
弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類
C12M
3/00 20060101AFI20250610BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】生体内におけるVOCsの濃度勾配を模すことが可能な細胞培養デバイスを提供する。
【解決手段】化学物質に曝露させながら細胞を培養可能な細胞培養デバイスであって、流路形成部と、流路形成部の上方に積層された第1層と、第1層の上方に積層された第2層と、流路形成部、第1層及び第2層を収容する容器と、を備え、第1層は、細胞外マトリクス層と、細胞外マトリクス層の内部に分散した複数の線維芽細胞と、を含み、第2層は、複数の上皮細胞を含み、流路形成部は、基材と、ハイドロゲルを形成材料とし基材の上面に設けられたゲル層と、を有し、基材とゲル層との界面には、基材とゲル層とが接着する接着領域と、基材とゲル層とが接着しない非接着領域と、が形成され、非接着領域において、基材からゲル層が離間し、ゲル層と基材とで囲まれた流路を形成しており、流路は、主流路と、主流路から分岐するループ構造部と、を有する細胞培養デバイス。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
化学物質に曝露させながら細胞を培養可能な細胞培養デバイスであって、
流路形成部と、
前記流路形成部の上方に積層された第1層と、
前記第1層の上方に積層された第2層と、
前記流路形成部、前記第1層及び前記第2層を収容する容器と、を備え、
前記第1層は、細胞外マトリクス層と、前記細胞外マトリクス層の内部に分散した複数の線維芽細胞と、を含み、
前記第2層は、複数の上皮細胞を含み、
前記流路形成部は、基材と、
ハイドロゲルを形成材料とし前記基材の上面に設けられたゲル層と、を有し、
前記基材と前記ゲル層との界面には、前記基材と前記ゲル層とが接着する接着領域と、
前記基材と前記ゲル層とが接着しない非接着領域と、が形成され、
前記非接着領域において、前記基材から前記ゲル層が離間し、前記ゲル層と前記基材とで囲まれた流路を形成しており、
前記流路は、主流路と、
前記主流路から分岐するループ構造部と、を有する細胞培養デバイス。
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
前記流路は、複数の前記ループ構造部を有する請求項1に記載の細胞培養デバイス。
【請求項3】
前記流路は、第1のループ構造部と、
前記第1のループ構造部とは形状が異なる第2のループ構造部と、を有する請求項2に記載の細胞培養デバイス。
【請求項4】
前記流路の内壁には、複数の血管内皮細胞が配置されている請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞培養デバイス。
【請求項5】
前記上皮細胞は、重層扁平上皮細胞である請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞培養デバイス。
【請求項6】
複数の前記流路を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞培養デバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞培養デバイスに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds,VOCs)は、疫学的な観点から肺機能の低下や認知症、発がんなど様々な疾患との関連が知られている。例えば、VOCsの一つであるアセトアルデヒドは食道がんなどの発がんに強く関連しているということが報告されている。そのため、VOCsが人体に与える影響について生物学的な検証が進められている。
【0003】
しかし、これまでは、VOCsが細胞に与える影響を検証するための基礎的な実験系が構築されておらず、詳細な検証ができていなかった。
【0004】
例えば、プラスチックプレートで培養した細胞に対しVOCsを曝露し影響を検証しようとした場合、VOCsが有する揮発性のため、細胞に対するVOCsの曝露量の制御が困難となる。そこで、細胞にホルムアルデヒドを規定の濃度で含む加湿雰囲気を曝露し、細胞への影響を確認する装置が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
JM Gostner, et al., Science Reports,2016,6,37842.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載の装置は大規模であり、容易に実験が可能とは言えない。また、VOCsは、血液を介して体内に広がり、血管から生体内に暴露される。そのため、生体内におけるVOCsの濃度は、血管からの距離に応じて勾配が生じる。しかし、既知の手法では、このようなVOCsの濃度勾配を形成することはできない。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、細胞に対するVOCsの影響を容易に確認可能であり、生体内におけるVOCsの濃度勾配を模すことが可能な細胞培養デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
VOCsの一種であるアセトアルデヒドは、飲酒後の代謝中間物質であり、食道がんの原因物質として知られている。しかし、これまで生体内のアセトアルデヒドの挙動と生体器官への影響について、基礎医学的な解明はなされていない。特に、飲酒後に血中に溶解したVOCsが生体器官に与える影響について、検証可能な実験系の実現が望まれていた。
【0009】
アセトアルデヒドが細胞へ与える影響として、飲酒と食道がんとの関係について検討が行われている。食道上皮が癌化する過程では、上皮乳頭内ループ状毛細血管に異常(形態変化)が認められることが知られている。発明者らは、このような血管構造の変化が、血中のアセトアルデヒドにより上皮へ与える影響に関与していると考え、検証可能な実験系の実現のため本発明を完成させた。
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、化学物質に曝露させながら細胞を培養可能な細胞培養デバイスであって、流路形成部と、前記流路形成部の上方に積層された第1層と、前記第1層の上方に積層された第2層と、前記流路形成部、前記第1層及び前記第2層を収容する容器と、を備え、前記第1層は、細胞外マトリクス層と、前記細胞外マトリクス層の内部に分散した複数の線維芽細胞と、を含み、前記第2層は、複数の上皮細胞を含み、前記流路形成部は、基材と、ハイドロゲルを形成材料とし前記基材の上面に設けられたゲル層と、を有し、前記基材と前記ゲル層との界面には、前記基材と前記ゲル層とが接着する接着領域と、前記基材と前記ゲル層とが接着しない非接着領域と、が形成され、前記非接着領域において、前記基材から前記ゲル層が離間し、前記ゲル層と前記基材とで囲まれた流路を形成しており、前記流路は、主流路と、前記主流路から分岐するループ構造部と、を有する細胞培養デバイスを提供する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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