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公開番号2025090060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205035
出願日2023-12-05
発明の名称リポソーム調製用組成物
出願人日本精化株式会社
代理人
主分類A61K 8/55 20060101AFI20250610BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】化粧料又は皮膚外用剤に使用するにあたって安全性面で懸念がない表面が正に帯電したリポソームを簡便に調製できる組成物を提供する。
【解決手段】下記の成分(A)及び(B)を含有し、成分(A)の含有量が1~30質量%であり、かつ、成分(B)の含有量が70~99質量%である、表面が正に帯電したリポソーム調製用組成物を用いる。本発明のリポソーム調製用組成物は、水に分散させることにより、表面が正に帯電したリポソームを簡便に調製できる。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)を含有するリポソーム膜成分
(A1)リン脂質
(A2)スフィンゴシン類
(B)多価アルコール
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
下記の成分(A)及び(B)を含有し、成分(A)の含有量が1~30質量%であり、かつ、成分(B)の含有量が70~99質量%である、表面が正に帯電したリポソーム調製用組成物。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)を含有するリポソーム膜成分
(A1)リン脂質
(A2)スフィンゴシン類
(B)多価アルコール
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
成分(A1)リン脂質が、ホスファチジルコリン含量が60質量%以上のレシチンであることを特徴とする請求項1に記載のリポソーム調製用組成物。
【請求項3】
成分(A)リポソーム膜成分として、さらに成分(A3)ステロール類を含有することを特徴とする請求項2に記載のリポソーム調製用組成物。
【請求項4】
さらに成分(C)として有機酸を含有することを特徴とする請求項2又は3に記載のリポソーム調製用組成物。
【請求項5】
請求項1~3のいずれかに記載のリポソーム調製用組成物を水に分散して得られるリポソーム。
【請求項6】
請求項4に記載のリポソーム調製用組成物を水に分散して得られるリポソーム。
【請求項7】
請求項1~3のいずれかに記載のリポソーム調製用組成物を含有する化粧料又は皮膚外用剤。
【請求項8】
請求項4に記載のリポソーム調製用組成物を含有する化粧料又は皮膚外用剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リン脂質とスフィンゴシン類を含有するリポソーム膜成分と多価アルコールとを含有する、表面が正に帯電したリポソーム用調製組成物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
リポソームとは、リン脂質を主な構成成分として形成される脂質二重層膜からなる球状の閉鎖小胞(ベシクル)であり、その膜内には親油性の有効成分を、その内水相には親水性の有効成分を内包することができる。リポソームは使用感や保湿作用などに優れるとともに、内包した有効成分の皮膚への浸透性を高めることから、古くから化粧料や皮膚外用剤に利用されている。一般にレシチンなどのリン脂質から形成されるリポソームは、その表面は負に帯電しているが、近年、皮膚表面が負に帯電している点に注目し、リポソーム表面を正に帯電させて、静電気的な相互作用によって有効成分の皮膚内への浸透を向上させる試みがなされている。例えば、特許文献1には、N-ココイル-L-アルギニンエチルエステルピロリドンカルボン酸塩などのカチオン性界面活性剤を含有するゼータ電位が正のリポソームが、有効成分の皮膚浸透性に優れることが記載されている。引用文献2には、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウムプロパン(DOTAP)などの陽イオン脂質を含有する陽イオン性リポソームが、有効成分の皮膚吸収能を増大させることが記載されている。しかしながら、これら文献でリポソーム表面に正電荷を付与するために使用される化合物は、界面活性剤に該当する成分であり、刺激性などの皮膚への安全性面で懸念があるため、このような懸念がない表面が正に帯電したリポソームが望まれている。
【0003】
スフィンゴシン類は、保湿、抗アクネ、抗炎症、表皮角化正常化などの様々な効果・効能を有し、古くから化粧料又は皮膚外用剤に使用されている有効成分の一種であり、その安全性に懸念がないものである(例えば特許文献3)。しかしながら、化粧料又は皮膚外用剤の分野において、スフィンゴシン類をリポソームに内包させて使用する試みは知られていない。また、一般にリポソームの調製には、煩雑な操作が必要となるため、簡便にリポソームが調製できることが望まれており、さらに、簡便にリポソームが調製できるような原料が市販品として入手できることも望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2014/069631号
特表2022-523422号公報
特開平05-085924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、化粧料又は皮膚外用剤に使用するにあたって安全性面で懸念がない表面が正に帯電したリポソームを簡便に調製できる組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の成分(A)及び(B)を含有し、成分(A)の含有量が1~30質量%であり、かつ、成分(B)の含有量が70~99質量%である、表面が正に帯電したリポソーム調製用組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)を含有するリポソーム膜成分
(A1)リン脂質
(A2)スフィンゴシン類
(B)多価アルコール
【発明の効果】
【0007】
本発明のリポソーム調製用組成物は、水に分散させることにより、表面が正に帯電したリポソームを簡便に調製できる。また、本発明のリポソーム調製用組成物により調製されるリポソームは、化粧料又は皮膚外用剤に使用するにあたって安全性面に懸念がなく、表面が正に帯電していることから有効成分の皮膚への浸透性に優れ、また、塗布時のなじみやすさ、乾き際のべたつきのなさ、乾燥後のしっとり感といった使用感にも優れるものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のリポソーム調製用組成物は、以下の成分(A)及び(B)を含有するものである。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)を含有するリポソーム膜成分
(A1)リン脂質
(A2)スフィンゴシン類
(B)多価アルコール
【0009】
本発明で使用される成分(A1)のリン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸等の極性基を有するジアシルグリセロリン脂質;大豆、なたね、ひまわり、サフラワー、落花生、綿実、トウモロコシ、米、大麦などの植物や卵黄から得られるレシチン及びこれらの水素添加物が例示できる。これらはモノアシルグリセロリン脂質又はリゾレシチンが含まれたものであっても良い。さらにこれらはポリエチレングリコール等のポリオキシアルキレン基で修飾された誘導体であっても良い。これらのリン脂質は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。これらのうち、入手性や本発明の効果をより発揮させる観点から、レシチン及びこれらの水素添加物が好ましいものとして挙げられる。レシチンとしては、その精製度合いによりホスファチジルコリン(以下、PC)の含量が異なるものが市販されているが、後述するリポソームの分散安定性や本発明の効果をより発揮させる観点から、PC含量が60質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上のものを使用するとよい。
【0010】
本発明において、成分(A1)はリポソーム膜を形成する主成分として使用されるものである。本発明の成分(A1)は、成分(A)中に40質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上含有させるとよい。本発明の成分(A1)の含有量がこれより少ないと、十分にリポソームが形成されない場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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