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公開番号
2025089727
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-16
出願番号
2023204534
出願日
2023-12-04
発明の名称
電気回路と充電処理用のプログラム
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
B60L
58/16 20190101AFI20250609BHJP(車両一般)
要約
【課題】 バッテリの劣化を抑制しながらバッテリを効率的に充電する。
【解決手段】 車両に搭載された電気回路であって、第1バッテリと、第2バッテリと、三相モータと、インバータ回路と、充電ソケットと、接続切換回路と、制御回路を有する。制御回路は、劣化判定処理において劣化なしと判定された場合に、出力電圧差が基準値より大きい場合に降圧充電動作が実行されるとともに出力電圧差が基準値よりも小さい場合に直接充電動作が実行されるように降圧充電動作と直接充電動作を選択的に実行する。制御回路は、劣化判定処理において劣化ありと判定された場合に、出力電圧差にかかわらず降圧充電動作を実行する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
車両に搭載された電気回路であって、
第1バッテリと、
第2バッテリと、
U相巻線とV相巻線とW相巻線の3つの巻線を有し、3つの前記巻線のそれぞれが、その一方の端部に設けられた第1接続端子と、その他方の端部に設けられた第2接続端子を有しており、中性点において3つの前記巻線の前記第2接続端子が互いに接続されている三相モータと、
前記U相巻線の前記第1接続端子、前記V相巻線の前記第1接続端子、及び、前記W相巻線の前記第1接続端子に接続されているインバータ回路と、
高電位充電端子と低電位充電端子を有し、前記車両の外部の充電設備に接続される充電ソケットと、
前記第1バッテリ、前記第2バッテリ、前記インバータ回路、前記中性点、及び、前記充電ソケットの相互の接続関係を変更する接続切換回路と、
制御回路、
を有し、
前記インバータ回路が、
高電位配線と、
低電位配線と、
3つの前記巻線ごとに設けられた3つの直列スイッチ回路、
を有し、
前記直列スイッチ回路のそれぞれが、対応する前記巻線の前記第1接続端子と前記高電位配線との間に接続された逆導通スイッチング素子である上側逆導通スイッチング素子と、対応する前記巻線の前記第1接続端子と前記低電位配線との間に接続された逆導通スイッチング素子である下側逆導通スイッチング素子を有し、
前記制御回路が、前記接続切換回路によって前記第1バッテリの正極と前記高電位配線が前記高電位充電端子に接続され、前記接続切換回路によって前記第1バッテリの負極と前記第2バッテリの負極と前記低電位配線が前記低電位充電端子に接続され、前記接続切換回路によって前記第2バッテリの前記正極が前記中性点に接続される充電モードに前記接続切換回路を制御可能であり、
前記充電ソケットによって前記第1バッテリと前記第2バッテリを充電するときに、前記制御回路が、
前記第1バッテリと前記第2バッテリの少なくとも一方の劣化を判定する劣化判定処理と、
前記劣化判定処理において劣化なしと判定された場合に、前記第1バッテリの出力電圧から前記第2バッテリの出力電圧を減算した出力電圧差が基準値より大きい場合に降圧充電動作が実行されるとともに前記出力電圧差が前記基準値よりも小さい場合に直接充電動作が実行されるように前記降圧充電動作と前記直接充電動作を選択的に実行する第1充電処理と、
前記劣化判定処理において劣化ありと判定された場合に、前記出力電圧差にかかわらず前記降圧充電動作を実行する第2充電処理、
を実行し、
前記降圧充電動作が、前記充電モードにおいて3つの前記下側逆導通スイッチング素子をオフに制御しながら3つの前記上側逆導通スイッチング素子のうちの少なくとも1つを繰り返しスイッチングさせる動作であり、
前記直接充電動作が、前記充電モードにおいて3つの前記下側逆導通スイッチング素子をオフに制御しながら3つの前記上側逆導通スイッチング素子のうちの少なくとも1つをオンに維持する動作である、
電気回路。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記制御回路が、前記第1充電処理及び前記第2充電処理の開始前において前記第1バッテリの出力電圧が前記第2バッテリの出力電圧よりも小さい場合に、前記第2バッテリを充電せずに前記第1バッテリを充電する片側充電動作を実行する、請求項1に記載の電気回路。
【請求項3】
前記制御回路は、前記劣化判定処理において、前記第1バッテリの出力電圧が前記第2バッテリの出力電圧よりも低い場合に前記第1バッテリが劣化していると判定する、請求項1または2に記載の電気回路。
【請求項4】
車両に搭載された電気回路に充電処理を実行させるプログラムであって、
前記電気回路が、
第1バッテリと、
第2バッテリと、
U相巻線とV相巻線とW相巻線の3つの巻線を有し、3つの前記巻線のそれぞれが、その一方の端部に設けられた第1接続端子と、その他方の端部に設けられた第2接続端子を有しており、中性点において3つの前記巻線の前記第2接続端子が互いに接続されている三相モータと、
前記U相巻線の前記第1接続端子、前記V相巻線の前記第1接続端子、及び、前記W相巻線の前記第1接続端子に接続されているインバータ回路と、
高電位充電端子と低電位充電端子を有し、前記車両の外部の充電設備に接続される充電ソケットと、
前記第1バッテリ、前記第2バッテリ、前記インバータ回路、前記中性点、及び、前記充電ソケットの相互の接続関係を変更する接続切換回路と、
制御回路、
を有し、
前記インバータ回路が、
高電位配線と、
低電位配線と、
3つの前記巻線ごとに設けられた3つの直列スイッチ回路、
を有し、
前記直列スイッチ回路のそれぞれが、対応する前記巻線の前記第1接続端子と前記高電位配線との間に接続された逆導通スイッチング素子である上側逆導通スイッチング素子と、対応する前記巻線の前記第1接続端子と前記低電位配線との間に接続された逆導通スイッチング素子である下側逆導通スイッチング素子を有し、
前記プログラムが、前記制御回路に充電モードを実行させることが可能であり、
前記充電モードが、前記接続切換回路によって前記第1バッテリの正極と前記高電位配線が前記高電位充電端子に接続され、前記接続切換回路によって前記第1バッテリの負極と前記第2バッテリの負極と前記低電位配線が前記低電位充電端子に接続され、前記接続切換回路によって前記第2バッテリの前記正極が前記中性点に接続されるモードであり、
前記充電ソケットによって前記第1バッテリと前記第2バッテリを充電するときに、前記プログラムが前記制御回路に、
前記第1バッテリと前記第2バッテリの少なくとも一方の劣化を判定する劣化判定処理と、
前記劣化判定処理において劣化なしと判定された場合に、前記第1バッテリの出力電圧から前記第2バッテリの出力電圧を減算した出力電圧差が基準値より大きい場合に降圧充電動作が実行されるとともに前記出力電圧差が前記基準値よりも小さい場合に直接充電動作が実行されるように前記降圧充電動作と前記直接充電動作を選択的に実行する第1充電処理と、
前記劣化判定処理において劣化ありと判定された場合に、前記出力電圧差にかかわらず前記降圧充電動作を実行する第2充電処理、
を実行させ、
前記降圧充電動作が、前記充電モードにおいて3つの前記下側逆導通スイッチング素子をオフに制御しながら3つの前記上側逆導通スイッチング素子のうちの少なくとも1つを繰り返しスイッチングさせる動作であり、
前記直接充電動作が、前記充電モードにおいて3つの前記下側逆導通スイッチング素子をオフに制御しながら3つの前記上側逆導通スイッチング素子のうちの少なくとも1つをオンに維持する動作である、
プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、電気回路と充電処理用のプログラムに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【0002】
特許文献1に、車両に搭載された電気回路が開示されている。この電気回路は、2つのバッテリの直列回路とインバータ回路と三相モータを有する。インバータ回路は、バッテリの直列回路から供給される直流電力を交流電力に変換して三相モータに供給することで、三相モータを駆動する。また、この電気回路は、2つのバッテリの接続点と三相モータの各コイルの中性点とを接続する配線を有している。この配線を介して2つのバッテリの間で電力を移送することで、各バッテリを昇温させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-120566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2つのバッテリとインバータ回路と三相モータを有する電気回路において、車両外部の充電設備を電気回路に接続して各バッテリを充電する技術が存在する。一方のバッテリは、配線を介して充電設備に接続される。他方のバッテリは、インバータ回路と三相モータを介して充電設備に接続される。この構成によれば、2つのバッテリを並列に充電できる。この種の電気回路の充電処理において、劣化したバッテリに高電流が流れると、バッテリの劣化が進行する。本明細書では、バッテリの劣化を抑制しながらバッテリを効率的に充電できる技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する電気回路は、車両に搭載されている。この電気回路は、第1バッテリと、第2バッテリと、三相モータと、インバータ回路と、充電ソケットと、接続切換回路と、制御回路を有している。前記三相モータは、U相巻線とV相巻線とW相巻線の3つの巻線を有している。3つの前記巻線のそれぞれが、その一方の端部に設けられた第1接続端子と、その他方の端部に設けられた第2接続端子を有している。中性点において3つの前記巻線の前記第2接続端子が互いに接続されている。前記インバータ回路は、前記U相巻線の前記第1接続端子、前記V相巻線の前記第1接続端子、及び、前記W相巻線の前記第1接続端子に接続されている。前記充電ソケットは、高電位充電端子と低電位充電端子を有し、前記車両の外部の充電設備に接続される。前記接続切換回路は、前記第1バッテリ、前記第2バッテリ、前記インバータ回路、前記中性点、及び、前記充電ソケットの相互の接続関係を変更する。前記インバータ回路が、高電位配線と、低電位配線と、3つの前記巻線ごとに設けられた3つの直列スイッチ回路を有する。前記直列スイッチ回路のそれぞれが、対応する前記巻線の前記第1接続端子と前記高電位配線との間に接続された逆導通スイッチング素子である上側逆導通スイッチング素子と、対応する前記巻線の前記第1接続端子と前記低電位配線との間に接続された逆導通スイッチング素子である下側逆導通スイッチング素子を有する。前記制御回路が、前記接続切換回路によって前記第1バッテリの正極と前記高電位配線が前記高電位充電端子に接続され、前記接続切換回路によって前記第1バッテリの負極と前記第2バッテリの負極と前記低電位配線が前記低電位充電端子に接続され、前記接続切換回路によって前記第2バッテリの前記正極が前記中性点に接続される充電モードに前記接続切換回路を制御可能である。前記充電ソケットによって前記第1バッテリと前記第2バッテリを充電するときに、前記制御回路が、劣化判定処理と、第1充電処理と、第2充電処理を実行する。前記劣化判定処理では、前記制御回路が、前記第1バッテリと前記第2バッテリの少なくとも一方の劣化を判定する。前記第1充電処理では、前記制御回路が、前記劣化判定処理において劣化なしと判定された場合に、前記第1バッテリの出力電圧から前記第2バッテリの出力電圧を減算した出力電圧差が基準値より大きい場合に降圧充電動作が実行されるとともに前記出力電圧差が前記基準値よりも小さい場合に直接充電動作が実行されるように前記降圧充電動作と前記直接充電動作を選択的に実行する。前記第2充電処理では、前記制御回路が、前記劣化判定処理において劣化ありと判定された場合に、前記出力電圧差にかかわらず前記降圧充電動作を実行する。前記降圧充電動作が、前記充電モードにおいて3つの前記下側逆導通スイッチング素子をオフに制御しながら3つの前記上側逆導通スイッチング素子のうちの少なくとも1つを繰り返しスイッチングさせる動作である。前記直接充電動作が、前記充電モードにおいて3つの前記下側逆導通スイッチング素子をオフに制御しながら3つの前記上側逆導通スイッチング素子のうちの少なくとも1つをオンに維持する動作である。
【0006】
なお、本明細書において、逆導通スイッチング素子は、スイッチング素子とダイオードとが並列に接続された素子であって、ダイオードのカソードがスイッチング素子の高電位側端子に接続されているとともにダイオードのアノードがスイッチング素子の低電位側端子に接続されている素子を意味する。なお、スイッチング素子は、電界効果トランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子であってもよい。ダイオードは、pnダイオードであってもよいし、ショットキーバリアダイオードであってもよい。また、スイッチング素子とダイオードは、共通の半導体基板に設けられていてもよいし、別の半導体基板に設けられていてもよい。また、本明細書において、逆導通スイッチング素子のオンは逆導通スイッチング素子が有するスイッチング素子のオンを意味し、逆導通スイッチング素子のオフは逆導通スイッチング素子が有するスイッチング素子のオフを意味する。
【0007】
また、劣化判定処理では第1バッテリと第2バッテリの一方の劣化を判定してもよいし、第1バッテリと第2バッテリの両方の劣化を判定してもよい。
【0008】
この電気回路では、制御回路が、バッテリの劣化が無いと判定した場合に第1充電処理を実行する。第1充電処理では、制御回路は、出力電圧差に応じて、降圧充電動作と直接充電動作を選択的に実行する。降圧充電動作では、過大な電流の発生を抑制できる一方で第2バッテリに対する充電電流が低くなる。直接充電動作では、出力電圧差が高いときに過大な電流が発生するおそれがある一方で高い充電電流によって第2バッテリを充電できる。第1充電処理では、出力電圧差に応じて降圧充電動作と直接充電動作を選択的に実行するので、過大な電流を抑制しながら効率的に第1バッテリと第2バッテリを充電できる。また、制御回路は、バッテリの劣化があると判定した場合に、第2充電処理を実行する。第2充電処理では、出力電圧差にかかわらず降圧充電動作を実行する。したがって、第1バッテリと第2バッテリに流れる電流をより低減でき、第1バッテリと第2バッテリの劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態の電気回路の回路図(上側逆導通スイッチング素子35VUがオンの場合の電流経路を示す回路図)。
充電制御のフローチャート。
第1充電処理のフローチャート。
実施形態の電気回路の回路図(降圧充電動作中に上側逆導通スイッチング素子35VUがオフしている場合の電流経路を示す回路図)。
第2充電処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書が開示する一例の電気回路では、前記制御回路が、前記第1充電処理及び前記第2充電処理の開始前において前記第1バッテリの出力電圧が前記第2バッテリの出力電圧よりも小さい場合に、前記第2バッテリを充電せずに前記第1バッテリを充電する片側充電動作を実行してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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