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公開番号
2025089537
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-12
出願番号
2025054741,2020059258
出願日
2025-03-28,2020-03-30
発明の名称
可変圧縮比(VCR)機関
出願人
ヴィンゲーデー アーゲー
代理人
弁理士法人浅村特許事務所
主分類
F02D
15/04 20060101AFI20250605BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】従来技術よりも性能がより持続し、保守の必要性がより低下した可変圧縮比(VCR)機関を提供すること。
【解決手段】本発明によれば、可変圧縮比(VCR)機関及び可変圧縮比(VCR)機関を運転するための方法が提供される。可変圧縮比(VCR)機関1は、少なくとも1つのシリンダ2であって、その内部において移動可能に配置され且つ所定のピストン行程を行うように適合されたピストン3を備えたシリンダ2と、事前設定隙間位置11を設定することによって事前設定圧縮比を設定する設定ユニット4とを有する。VCR機関1は、事前設定隙間位置11と異なる少なくとも1つの一時的隙間15位置を設定し、且つ一時的隙間位置15での少なくとも1回のピストン動作を引き起こす制御ユニット5をさらに有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも1つのシリンダ(2)であって、前記シリンダ(2)内で移動可能に配置されたピストン(3)を備え、前記ピストン(3)は前記シリンダ(2)内で所定のピストン行程を行うようになされている、少なくとも1つのシリンダ(2)と、
事前設定隙間位置(11)を設定することによって事前設定圧縮比を設定するための設定ユニット(4)と
を有する可変圧縮比(VCR)機関(1)であって、
前記VCR機関(1)が、前記事前設定隙間位置(11)とは異なる少なくとも1つの一時的隙間位置(15)を設定するため、及び前記一時的隙間位置(15)での少なくとも1回のピストン動作を引き起こすための制御ユニット(5)をさらに有することを特徴とする、可変圧縮比(VCR)機関(1)。
続きを表示(約 2,300 文字)
【請求項2】
前記制御ユニット(5)が、少なくとも1つの所定のスキームにしたがって一時的隙間位置(15)での少なくとも1回のピストン動作を引き起こすように適合されており、前記スキームが、好ましくは、一時的隙間位置(15)、一時的隙間位置(15)を保持する時間間隔、及び/又は設定周期の連続値を規定する、請求項1に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項3】
前記制御ユニット(5)が、一時的隙間位置(15)でのピストン動作を
要求に応じて、及び/又は
100~5000000回のピストン行程毎に、及び/又は
1時間~2か月の運転時間毎に、
引き起こすように適合されている、請求項1又は2に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項4】
前記VCR機関(1)が少なくとも2つのシリンダ(2)を有し、前記制御ユニット(5)が、選択されたシリンダに対して一時的隙間位置(15)でのピストン動作を引き起こすように適合されており、
又は、
前記VCR機関(1)が少なくとも2つのシリンダ(2)を有し、前記制御ユニット(5)が、全てのシリンダ・ピストン(3)に対して同時に、又は1つのシリンダ(2)ずつ次々に、一時的隙間位置(15)でのピストン動作を引き起こすように適合されており、
又は、
前記VCR機関(1)が、多数の設置シリンダ(2)を有し、その数は少なくとも3つであり、前記制御ユニット(5)が、2つから、前記設置シリンダの数引く1までの数のシリンダ(2)に対して、一時的隙間位置(15)でのピストン動作を同時に引き起こすように適合されている、請求項1から3までのいずれか一項に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項5】
前記制御ユニット(5)が、前記機関の各々の始動及び/又は停止時に、一時的隙間位置(15)での、好ましくは最大圧縮比でのピストン動作を引き起こすように適合されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項6】
前記VCR機関(1)が、堆積物の厚さの指標を与える値を検出するためのセンサ・ユニット(16)、例えば超音波センサを有する、請求項1から5までのいずれか一項に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項7】
前記制御ユニットが、前記センサ・ユニット(16)により検出された前記値に基づいて一時的隙間位置(15)でのピストン動作を引き起こすように適合されている、請求項6に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項8】
前記ピストン(3)がピストンロッド(6)に連結され、また前記ピストン(3)が前記圧縮比を制御するための前記設定ユニット(4)に接続され、前記ピストン(3)は特に、前記ピストン(3)のトップリングを前記ピストンロッド(6)に対して移動させるための機構を有し、
且つ/又は、
前記ピストン(3)がピストンロッド(6)を介してクロスヘッド(7)に連結され、前記クロスヘッド(7)がコネクティングロッド(9)を介してクランクシャフト(8)に連結されて前記クランクシャフト(8)を駆動し、また、前記クロスヘッド(7)が前記圧縮比を制御するための前記設定ユニット(4)に接続され、前記クロスヘッド(7)が特に、前記ピストンロッド(6)及び/又は前記ピストン(3)を前記クロスヘッド(7)に対して移動させるための機構(10)を有し、
且つ/又は、
前記ピストン(3)がピストンロッド(6)を介してクロスヘッド(7)に連結され、前記クロスヘッド(7)がコネクティングロッド(9)を介してクランクシャフト(8)に連結されて前記クランクシャフト(8)を駆動し、また、前記コネクティングロッド(9)が前記圧縮比を制御するための前記設定ユニット(4)に接続され、前記コネクティングロッド(9)が特に、前記コネクティングロッド(6)を前記クランクシャフト(8)に対して移動させるための機構、例えば前記少なくとも1つのコネクティングロッドの下側軸受にある偏心タペットを有し、且つ前記VCR機関を第1又は第2の圧縮比のそれぞれで変更可能に運転するために、前記偏心タペットを前記コネクティングロッド、又は前記クランクシャフトの対応するクランク・ピンのいずれかに固定するための固定機構を有する、請求項1から7までのいずれか一項に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項9】
前記VCR機関(1)が、少なくとも200mmの内径を有する少なくとも1つのシリンダを備えた大型船舶用機関、好ましくは2ストローク機関又は2ストローク・クロスヘッド機関、より好ましくは二元又は多元燃料機関である、請求項1から8までのいずれか一項に記載の可変圧縮比(VCR)機関。
【請求項10】
移動可能なピストン(3)を備えた少なくとも1つのシリンダ(2)を有する可変圧縮比(VCR)機関であって、前記ピストン(3)は前記シリンダ(2)内で所定のピストン行程を行うようになされている、可変圧縮比(VCR)機関を運転するための方法であって、
事前設定隙間位置(11)を設定することによって事前設定圧縮比を設定するステップと、
前記事前設定隙間位置(11)とは異なる少なくとも1つの一時的隙間位置(15)を設定するステップと、
前記一時的隙間位置(15)での少なくとも1回のピストン動作を引き起こすステップと
を含む方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変圧縮比(VCR:Variable Compression Ratio)機関、及び可変圧縮比(VCR)機関を運転するための方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
往復動ピストン燃焼機関において、圧縮比は燃焼、熱効率に関わる、また排気ガスの排出に関わる重要なパラメータである。
【0003】
燃焼機関の圧縮比は、燃焼機関の燃焼室容積の最大容量から最小容量への比率を表す。ピストン機関において、圧縮比は、ピストンがその行程の最下部にある場合のシリンダ及び燃焼室の容積と、ピストンがその行程の最上部にある場合の燃焼室の容積との比率である。したがって、圧縮比は、押しのけ容積と隙間容積の和と隙間容積との比率によって計算可能である。押しのけ容積とは、圧縮行程の始まりからその行程の終わりまでに、ピストンにより押しのけられるシリンダ内部の容積である。隙間容積とは、圧縮行程の終わりに残っているシリンダ内の空間の容積である。
【0004】
圧縮比は通常、最高の機関性能をもたらすように選択される。しばしば、高負荷機関性能が、その選択に最も関連のある項目となる。全運転範囲にわたり性能を最適とするには、圧縮比が可変であることが望ましい。
【0005】
より小型の往復動ピストン燃焼機関においては、ピストン・ピン周り若しくは主軸受周りの偏心スリーブ、又はシリンダ・ヘッドとクランクシャフト中心線の間の距離を調節するための偏心軸及び機構等の、圧縮比を変えるための様々な解決法が知られている。
【0006】
圧縮比は、例えば欧州特許第2677141号(A1)に開示されているように、ガスをシリンダ外部の追加の容積に流入できるようにすることにより、又は特開昭61-197731号(A)に開示されているような移動可能な排気弁座により、変化させることができる。
【0007】
通例、大型往復動ピストン燃焼機関は、それぞれにシリンダ・ライナーを備えた1つ又は複数のシリンダ、それぞれのシリンダ・ライナー内部に移動可能に配置された1つ又は複数のピストン、及びクランクシャフトハウジング内に回転可能に配置されたクランクシャフトを有し、各ピストンはピストンロッドを介してそれぞれのクロスヘッドに連結されており、各クロスヘッドはコネクティングロッドを介してクランクシャフトに連結され、クランクシャフトを駆動する。典型的に、ピストンロッドはその長手方向軸に並行して直線的に案内され、それぞれのクロスヘッドがピストンロッドの直線的な動きをコネクティングロッドの非直線的な動きに変換する。
【0008】
欧州特許第2687707号(A2)は、クロスヘッド及び/又はピストンが、往復動ピストン燃焼機関の圧縮比を制御するための制御装置を備えることができる、大型往復動ピストン燃焼機関を開示している。例えば、ピストンロッドは、クロスヘッド・ピン内に置かれた油圧シリンダによって延長することができる。そのことにより、ピストンの実現可能な最高及び最低の位置が変化する。
【0009】
燃焼機関では、長時間の運転において、ピストン上死点の上にカーボンが堆積する可能性があり、摩耗段差が発生する恐れがある。
【0010】
固定圧縮比の場合は、ピストンがこの範囲には決して届かないことになるので、このことは問題にならない。
(【0011】以降は省略されています)
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