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公開番号
2025088123
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023202605
出願日
2023-11-30
発明の名称
エンジン制御装置
出願人
株式会社SUBARU
代理人
個人
主分類
F02B
17/00 20060101AFI20250604BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】エンジン性能を犠牲にすることなく、ピストン打音を低減することが可能なエンジン制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン制御装置1は、エンジン10のシリンダ内に、かつ、ピストン101の軸方向から見て該ピストン101の重心を含む領域に燃料を噴射する第1インジェクタ121と、エンジン10のシリンダ内に、かつ、ピストン101の軸方向から見て該ピストン101の重心を含まない領域に燃料を噴射する第2インジェクタ122と、ピストン打音レベルが所定のしきい値以上となる場合に、第1インジェクタ121の燃料噴射量を増量するとともに、その増量分だけ第2インジェクタ122の燃料噴射量を減量するECU50とを備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンのシリンダ内に、かつ、ピストンの軸方向から見て該ピストンの重心を含む領域に燃料を噴射する第1インジェクタと、
前記エンジンのシリンダ内に、かつ、ピストンの軸方向から見て該ピストンの重心を含まない領域に燃料を噴射する第2インジェクタと、
ピストン打音に対応するエンジン振動を検出する振動検出手段と、
前記エンジンの運転状態、及び、前記振動検出手段により検出されるピストン打音に対応するエンジン振動の程度に基づいて、前記第1インジェクタ、及び、前記第2インジェクタそれぞれの燃料噴射量を制御するコントロールユニットと、を備え、
前記コントロールユニットは、ピストン打音に対応するエンジン振動の程度が所定のしきい値以上となる場合に、前記第1インジェクタの燃料噴射量を増量するとともに、当該増量分だけ前記第2インジェクタの燃料噴射量を減量することを特徴とするエンジン制御装置。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記コントロールユニットは、
ピストン打音に対応するエンジン振動の程度が所定のしきい値以上となるエンジン運転状態を学習するとともに、
学習した前記エンジン運転状態において、ピストン打音に対応するエンジン振動の程度が極小値を取る、前記第1インジェクタの燃料噴射量と前記第2インジェクタの燃料噴射量との比率である燃料噴分け率を学習し、
前記燃料噴分け率の学習後、学習した前記エンジン運転状態にある場合には、前記燃料噴分け率に基づいて、前記第1インジェクタ、及び、前記第2インジェクタそれぞれの燃料噴射量を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
【請求項3】
前記コントロールユニットは、
学習した複数の前記エンジン運転状態と、当該複数のエンジン運転状態毎に学習した複数の前記燃料噴分け率との関係を定めた燃料噴分け率マップを生成し、
学習した前記エンジン運転状態にある場合には、前記燃料噴分け率マップを用いて、前記第1インジェクタ、及び、前記第2インジェクタそれぞれの燃料噴射量を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載のエンジン制御装置。
【請求項4】
前記エンジン運転状態は、エンジン回転数と、エンジン負荷とにより定められることを特徴とする請求項3に記載のエンジン制御装置。
【請求項5】
前記コントロールユニットは、学習した前記エンジン運転状態にある場合には、前記エンジンの燃焼室内に乱流を発生させるデバイスの駆動を禁止することを特徴とする請求項4に記載のエンジン制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン制御装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
エンジンでは、ピストンの往復直線運動がコネクティングロッド(以下「コンロッド」という)とクランクシャフトとにより回転運動に変換される。このようなエンジンでは、ピストンに対して、コンロッドの傾きに起因して(揺動に応じて)、ピストン側面をシリンダ内壁に押し付ける力(サイドスラスト(側圧))が作用する。ここで、膨張行程(圧縮上死点直後)においてサイドスラストが作用する側を「スラスト側」といい、その反対側を「反スラスト側」という。
【0003】
ところで、コンロッドの傾きが圧縮上死点を境にして反転し、サイドスラスト(側圧)の作用する向きが反転することにより、ピストンの首振り現象が生じる。そして、ピストン側面がシリンダ内壁に衝突する(ピストンスラップが生じる)ことにより、ピストン打音(スラップ音)が発生する。
【0004】
ここで、特許文献1には、ピストン打音の発生を抑制できるようにした内燃機関の制御装置が開示されている。より具体的には、この内燃機関の制御装置は、ピストン・シリンダ衝突挙動が発生していると判定した場合に、エンジン要求出力Perに応じたエンジン出力Peを維持しつつ、当該エンジン要求出力Perに応じたエンジン回転速度Estよりもエンジン回転速度Esを低くする。すなわち、等出力線上において、エンジン回転速度Estよりもエンジン回転速度Esを低くしつつ、エンジン負荷Elを上昇させることにより、エンジン出力Peを維持する。
【0005】
そのため、この内燃機関の制御装置によれば、ピストンの慣性力が減少して、側圧力が減少する。そして、ピストンの首振り現象をピストンの回転を抑える方向で安定させることができる。その結果、ピストン・シリンダ衝突挙動に起因するピストン打音の発生を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-008010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、特許文献1に記載された内燃機関の制御装置によれば、ピストン打音の発生を抑制することができる。しかしながら、この内燃機関の制御装置では、ピストン打音を抑制するために、エンジンの運転状態(エンジン回転速度、エンジン負荷)を、エンジンの最適な運転点からずらす(すなわち、エンジン回転速度を低下させるとともにエンジン負荷を増大させる)必要がある。すなわち、ピストン打音を低減(抑制)するために、エンジン性能を犠牲にする必要がある。
【0008】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、エンジン性能を犠牲にすることなく、ピストン打音を低減することが可能なエンジン制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るエンジン制御装置は、エンジンのシリンダ内に、かつ、ピストンの軸方向から見て該ピストンの重心を含む領域に燃料を噴射する第1インジェクタと、エンジンのシリンダ内に、かつ、ピストンの軸方向から見て該ピストンの重心を含まない領域に燃料を噴射する第2インジェクタと、ピストン打音に対応するエンジン振動を検出する振動検出手段と、エンジンの運転状態、及び、振動検出手段により検出されるピストン打音に対応するエンジン振動の程度に基づいて、第1インジェクタ、及び、第2インジェクタそれぞれの燃料噴射量を制御するコントロールユニットと、を備え、該コントロールユニットが、ピストン打音に対応するエンジン振動の程度が所定のしきい値以上となる場合に、第1インジェクタの燃料噴射量を増量するとともに、当該増量分だけ第2インジェクタの燃料噴射量を減量することを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様に係るエンジン制御装置によれば、ピストン打音に対応するエンジン振動の程度が所定のしきい値以上となる場合に、ピストンの重心を含む領域に燃料を噴射する第1インジェクタの燃料噴射量が増量されるとともに、当該増量分だけ、ピストンの重心を含まない領域に燃料を噴射する第2インジェクタの燃料噴射量が減量される。そのため、ピストンの重心を含む領域の混合気が、ピストンの重心を含まない領域の混合気に対して、相対的にリッチ(リラティブリッチ)になる(すなわち、混合気が成層化される)。ここで、相対的にリッチな領域(リラティブリッチ領域)は、相対的にリーンな領域(リラティブリーン領域)よりも燃焼速度(火炎伝播速度)が速くなるため、ピストン冠面のピストンの重心を含む領域に作用する燃焼圧が相対的に高くなる。そのため、ピストンピン周りのモーメントをゼロ(又は略ゼロ)にすることができる。すなわち、ピストンの傾きをゼロ(又は略ゼロ)にすることができる。その結果、トータルの燃料噴射量を変えることなく、すなわちエンジン性能を犠牲にすることなく、ピストン打音を低減することが可能となる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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