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公開番号
2025081845
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-28
出願番号
2023194890
出願日
2023-11-16
発明の名称
動植物油の燃焼システムと燃焼方法
出願人
個人
代理人
主分類
F02M
37/00 20060101AFI20250521BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】動植物油は動粘度が高く着火しにくいため、これを燃料として使用する際は約60℃以上に過熱するとともに、軽油やA重油で着火させて燃焼が安定した後に動植物油に切替える必要がある。
【解決手段】動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える機能を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、動植物性燃料製造装置において、沈殿、ろ過により動植物油に混入物した異物を除去し、動植物油の温度が約60℃以上になるように加熱するとともに、動植物性燃料製造装置と燃料噴射装置の直前に設置された循環弁との間を循環させ、燃料噴射装置の直前において軽油やA重油との切換が可能なシステムとすることにより、起動と停止を伴う自動運転が可能になる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える装置を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、起動と停止を伴う自動運転を可能にするために、動植物性燃料製造装置において動植物油を約60℃以上に加熱して、動植物性燃料製造装置と、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置の直前に設置された循環弁との間を循環さるとともに、燃料噴射装置の直前において軽油やA重油との切換が可能なシステムを有することを特徴とする、動植物油の燃焼システム。
続きを表示(約 3,300 文字)
【請求項2】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える装置を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、起動と停止を伴う自動運転を可能にするために、動植物性燃料製造装置において動植物油を約60℃以上に加熱して、動植物性燃料製造装置と、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置の直前に設置された循環弁との間を循環させるとともに、燃料噴射装置の直前において軽油やA重油と切換えるという方法を用いることを特徴とする、動植物油の燃焼方法。
【請求項3】
動植物油を燃焼可能なボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンにおいて、使用燃料油を軽油やA重油と切替えることにより、起動と停止を伴う自動運転を可能にするために、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置の直前に、軽油・A重油の供給弁と動植物油の供給弁を設置するとともに、軽油・A重油を燃料として使用している間は動植物油の供給弁を閉じ、動植物油供給弁の直近に設置された動植物油の循環用弁を開いて、動植物性燃料製造装置において加熱された動植物油を常に循環させておくことにより、使用燃料を軽油・A重油から動植物油に切替えた際に、燃焼に適した温度に加熱された動植物油をボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置に供給できる構造と機能を有することを特徴とする、請求項1に記載された動植物油の燃焼システム。
【請求項4】
動植物油を燃焼可能なボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンにおいて、使用燃料油を軽油やA重油と切替えることにより、起動と停止を伴う自動運転を可能にするために、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置の直前に、軽油・A重油の供給弁、動植物油の供給弁を設置するとともに、軽油・A重油を燃料として使用している間は動植物油の供給弁を閉じておくとともに、動植物油供給弁の直近に設置された動植物油の循環弁を開いて、動植物性燃料製造装置において加熱された動植物油を常に循環させておくという方法を用いることにより、使用燃料を軽油・A重油から動植物油に切替えた際に、燃焼に適した温度に加熱された動植物油をボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置に供給できることを特徴とする、請求項2に記載された動植物油の燃焼方法。
【請求項5】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油・A重油と切替える装置を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置されたセンサーによって運転上の異常を検知した場合、センサーから制御装置に送信された信号により、軽油・A重油及び動植物性油の供給ラインに設置された切替え弁を作動させて使用燃料油をA重油に切替えることにより、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンをいつでも停止できる状態とすることが可能な構造と機能を有することを特徴とする、請求項1に記載された動植物油の燃焼システム。
【請求項6】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える機能を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置されたセンサーによって運転上の異常を検知した場合、センサーから制御装置に送信された信号により、軽油やA重油及び動植物性油の供給ラインに設置された切替え弁を作動させて使用燃料油をA重油に切替えるという方法を用いることにより、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンをいつでも停止できる状態とすることが可能な状態にできることを特徴とする、動植物油の燃焼方法。
【請求項7】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油・A重油と切替える装置を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンを動植物油で運転中に停止しても、軽油・A重油及び動植物油の供給ラインに設置された切替え弁を作動させて、燃料噴射装置内の燃料をA重油に切替えることにより、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンをいつでも運転できる状態とすることが可能な構造と機能を有することを特徴とする、請求項1に記載された動植物油の燃焼システム。
【請求項8】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える機能を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンを動植物油で運転中に停止しても、軽油・A重油及び動植物油の供給ラインに設置された切替え弁を作動させて、燃料噴射装置内の燃料をA重油に切替えるという方法を用いることにより、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンをいつでも運転できる状態とすることが可能な状態にできることを特徴とする、請求項2に記載の動植物油の燃焼方法。
【請求項9】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える機能を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、動植物油中に混入した、原液体と密度差のある水などの液体や金属・鉱物・汚泥などの固体を原液体と分離するための、混入物を含む動植物油が貯蔵される動植物油タンクと、この動植物油タンクに接続された循環ポンプと、循環ポンプの吐出側に接続され分離容器と、循環ポンプと分離容器を結合する配管の途中から分岐して循環ポンプの吸入側に至る配管の途中に設置された分離容器入口圧力調整弁と、分離容器と、分離容器から循環ポンプの吸入側に至る配管の途中に設置された分離容器出口圧力調整弁から構成され、内部に曲面を有する分離容器は、流入口と、最上部及び最下部に設置された流出口と、循環用分岐口を有し、分離容器において混入物を含む動植物油を容器内に流入させる際に、流入口で流路を絞り速度を増加させて容器内に噴射することができるように、分離容器入口圧力調整弁を用いて分離容器に流入する配管内の圧力を高圧に保つとともに、分離容器の循環用分岐口から循環ポンプの吸入側に至る配管の圧力を、分離容器出口圧力調整弁により設定された圧力に保つという構造と機能を有する液体中の混入物分離装置を備えるということを特徴とする、請求項1に記載された動植物油の燃焼システム。
【請求項10】
動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える機能を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、混入物を含む動植物油が貯蔵される動植物油タンクと、この動植物油タンクに接続された循環ポンプと、循環ポンプの吐出側に接続され分離容器と、循環ポンプと分離容器を結合する配管の途中から分岐して循環ポンプの吸入側に至る配管の途中に設置された分離容器入口圧力調整弁と、分離容器と、分離容器から循環ポンプの吸入側に至る配管の途中に設置された分離容器出口圧力調整弁から構成され、内部に曲面を有する分離容器は、流入口と、最上部及び最下部に設置された流出口と、循環用分岐口を有し、分離容器において混入物を含む動植物油を容器内に流入させる際に、流入口で流路を絞り速度を増加させて容器内に噴射することができるように、分離容器入口圧力調整弁を用いて分離容器に流入する配管内の圧力を高圧に保つとともに、分離容器の循環用分岐口から循環ポンプの吸入側に至る配管の圧力を、分離容器出口圧力調整弁により設定された圧力に保つという構造と機能を有する液体中の混入物分離装置を設置するという方法を用いることにより、動植物油中に混入した、原液体と密度差のある水などの液体や金属・鉱物・汚泥などの固体を原液体と分離することが可能になるという構造と機能を備える、請求項2に記載された動植物油の燃焼方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、動植物油に混入した水分や油分などの原流体と密度差のある液体や、金属・鉱物・粉塵などの混入物を遠心力、慣性力、重力などの物理的手法のみを用いて分離・除去し、ろ過、沈殿、加熱という物理的手法のみを用いて、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料として使用可能な状態に改質するとともに、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置されたセンサーを用いてそれぞれの機器の運転状態を検知し、その運転状態に適した燃料を供給することが可能な構造と機能を有する、動植物油の燃焼システムと燃焼方法の提供に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
動植物性油はその燃焼過程において温室効果ガスを排出しないため、これを燃料化してボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料として用いることにより、地球温暖化防止に貢献できる。現在ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料として用いられている軽油やA重油は石油系燃料と呼ばれ、その性状は広く知られており国が定めた規格もあるが、動植物油はその採取、輸送、精製過程が大きく異なるため、これを燃料として使用するには使用する機器に適合した性状に改質する必要がある。また、動植物から採取された油をそのまま燃料として使用する場合と、食用油などの既に精製された動植物油を燃料として使用する場合は、その動植物油を燃料化するための精製方法が異なる。例えば、パーム油をそのまま燃料として使用する場合、植物繊維やガム質などボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料供給系統に設置されたろ過装置(ストレーナー、フィルター)の機能に支障をきたす物質を予め取り除いておく必要がある。これに対し、使用済みの食用油(廃食用油)を使用する場合、天かすや金網の破片などが混入している可能性があるため、これを除去する装置を設置する必要がある。また、動植物油は軽油やA重油に比べて動粘度が高いため、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置において燃焼に最適な動粘度になるように加熱する必要がある。さらに、動植物油の沸点を石油系燃料と比較すると着火性に劣るため、通常、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの起動時には軽油やA重油などの石油系燃料を用い、燃焼が安定した状態が確認された後に動植物油から製造された燃料に切替える必要がある。
【0003】
これらの方法のうち、例えば、特許文献1に記載されている方法を用いると、動植物油に含まれる水などの液体混合物や、金属、鉱物などの固体混合物に遠心力、慣性力という物理的作用が効果的に作用して分離されるとともに、分離した混合物が重力という物理的作用により分離容器の最下部に集積される。しかし、これをボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料として用いるためには、動植物油に混入している微少な物質を除去するとともに、使用する機器の燃料噴射装置に最適な動粘度になるように加熱する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6466623号
【0005】
これに対し、例えば特許文献2に記載されている方法を用いることにより、動植物油に混入している微少な物質まで除去し、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射系統に最適な粘度に温度設定が可能であるとともに、排ガス中の窒素酸化物(NOx)や粒子状物質を低減することが可能である。
【0006】
特許第6996696号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの起動時においては、動植物油は石油系燃料と比較して着火性に劣るため,使用燃料油を軽油やA重油などの着火性が良好な石油系燃料を用い、燃焼が安定した状態が確認された後に動植物油から製造された燃料に切替える必要がある。
【0008】
そこで本発明は、動植物油に混入した水分や油分などの原流体と密度差のある液体や、金属・鉱物・粉塵などの混入物を遠心力、慣性力、重力などの物理的手法のみを用いて分離・除去し、ろ過、沈殿、加熱という物理的手法のみを用いて、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料として使用可能な状態に改質するとともに、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置されたセンサーを用いてそれぞれの機器の運転状態を検知し、その運転状態に適した燃料を供給することが可能な構造と機能を有する、動植物油の燃焼システムと燃焼方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える装置を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、起動と停止を伴う自動運転を可能にするために、動植物性燃料製造装置において動植物油を約60℃以上に加熱して、動植物性燃料製造装置と、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置の直前に設置された循環弁との間を循環させるとともに、燃料噴射装置の直前において軽油やA重油との切換が可能なシステムを有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、動植物性燃料製造装置と使用燃料油を軽油やA重油と切替える装置を有する、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンに設置された動植物油の燃焼システムにおいて、起動と停止を伴う自動運転を可能にするために、動植物性燃料製造装置において動植物油を約60℃以上に加熱して、動植物性燃料製造装置と、ボイラー、ディーゼルエンジン、ガスタービンの燃料噴射装置の直前に設置された循環弁との間を循環させるとともに、燃料噴射装置の直前において軽油やA重油と切換えるという方法を用いることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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