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公開番号2025089004
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023203916
出願日2023-12-01
発明の名称栄養塩供給管理システム、及び、栄養塩供給管理方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人信友国際特許事務所
主分類G06Q 50/26 20240101AFI20250605BHJP(計算;計数)
要約【課題】ブルーカーボンとグリーンカーボンの両者による大気中の二酸化炭素の吸収・貯留量を最大化することが可能な栄養塩供給管理システムを提供する。
【解決手段】海洋生態系および陸域生態系へ供給する栄養塩の供給管理に係わる演算を実行する演算部を備える栄養塩供給管理システムを構成する。演算部は、対象地域での点源および非点源からの栄養塩の排出量に基づいて、供給可能な栄養塩の量を算定する供給可能栄養塩量推定部を含む。また、演算部は、栄養塩の供給量に対する海洋生態系、および、陸域生態系の脱炭素促進効果を評価する脱炭素促進効果評価部を含む。さらに、演算部は、脱炭素促進効果に基づいて、海洋生態系、および、陸域生態系に対する栄養塩供給量の配分を設定する栄養塩適正配分部を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
海洋生態系および陸域生態系へ供給する栄養塩の供給管理に係わる演算を実行する演算部を備え、
前記演算部は、
対象地域での点源および非点源からの前記栄養塩の排出量に基づいて、供給可能な前記栄養塩の量を算定する供給可能栄養塩量推定部と、
前記栄養塩の供給量に対する海洋生態系、および、陸域生態系の脱炭素促進効果を評価する脱炭素促進効果評価部と、
前記脱炭素促進効果に基づいて、前記海洋生態系、および、前記陸域生態系に対する栄養塩供給量の配分を設定する栄養塩適正配分部と、を含む
栄養塩供給管理システム。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
データベースを格納する記憶部を備え、
前記供給可能栄養塩量推定部は、
前記記憶部に格納された前記点源と前記非点源に関する属性情報を用いて、前記栄養塩の排出量を算出し、
前記記憶部は、前記点源の前記属性情報として下水処理場、および、排水処理施設の少なくともいずれかの情報を含み、前記非点源の前記属性情報として農地および植生エリアの少なくともいずれかの情報を含む
請求項1に記載の栄養塩供給管理システム。
【請求項3】
前記脱炭素促進効果評価部は、二酸化炭素を吸収および貯留する植物体の栄養塩の濃度の増減に対する育成度合いの変化を定式化した数理モデルを用いて前記脱炭素促進効果を算出する
請求項1に記載の栄養塩供給管理システム。
【請求項4】
前記栄養塩適正配分部は、前記海洋生態系、および、前記陸域生態系による二酸化炭素の吸収量および貯留量の数理モデルを用いて、前記海洋生態系、および、前記陸域生態系への栄養塩の配分量を設定する
請求項1に記載の栄養塩供給管理システム。
【請求項5】
前記栄養塩適正配分部は、二酸化炭素の吸収および貯留量の評価指標、対象地域の生物多様性の評価指標、および、対象地域の海洋生産性の評価指標の少なくともいずれか1以上を含む前記数理モデルを用いる
請求項4に記載の栄養塩供給管理システム。
【請求項6】
前記演算部は、
前記栄養塩適正配分部で設定された前記海洋生態系、および、前記陸域生態系への栄養塩の配分量を基に、前記点源での前記栄養塩の排出量の運転管理目標値を設定する
請求項1に記載の栄養塩供給管理システム。
【請求項7】
対象地域での点源および非点源からの栄養塩の排出量に基づいて、供給可能な前記栄養塩の量を算定し、
前記栄養塩の供給量に対する海洋生態系、および、陸域生態系の脱炭素促進効果を評価し、
前記脱炭素促進効果に基づいて、前記海洋生態系、および、前記陸域生態系に対する栄養塩供給量の配分を設定する
栄養塩供給管理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、栄養塩供給管理システム、及び、栄養塩供給管理方法に係わる。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
脱炭素化を進めるカーボンネガティブ技術として、大気中の二酸化炭素を空気中から直接回収する直接空気回収(Direct Air Capture;DACと略称)技術の開発が進められている。DAC技術では、自然ベース技術として、森林などの陸域生態系によるグリーンカーボンや、海洋生態系によるブルーカーボンが検討されている。
ブルーカーボンとグリーンカーボンに共通し、人為的に制御・管理が可能な促進因子は、沿岸域および森林域での窒素やリンなどの栄養塩類濃度である。例えば、ブルーカーボンに着目し、海洋に生育する海藻類の状態に応じて、栄養塩などの溶出成分を含有した水を供給する手法が提案されている(特許文献1参照)。また、植物プランクトンの生育を促進するために、栄養塩を散布して二酸化炭素の吸収を促進する手法が開示されている(特許文献2参照)。これらの手法は、人為的に海洋への栄養塩の供給量を増加させている。そして、海藻類や植物プランクトンなどの海洋生態系による二酸化炭素の吸収・貯留量を増やしている。このため、これらの手法は、ブルーカーボンの促進が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-155906号公報
特開2003-134958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1および特許文献2に記載された手法では、栄養塩の適正な供給量を設定する際の評価基準が、ブルーカーボンでの二酸化炭素の吸収および貯留量の最大化である。このため、ブルーカーボン以外の自然ベースのDAC、すなわちグリーンカーボンを考慮して、ブルーカーボンとグリーンカーボンとの両者による大気中の二酸化炭素の吸収および貯留量の最大化を図ることが難しい。
【0005】
上述した問題の解決のため、本発明においては、ブルーカーボンとグリーンカーボンの両者による大気中の二酸化炭素の吸収および貯留量を最大化することが可能な栄養塩供給管理システム、及び、栄養塩供給管理方法を提供する。
【0006】
また、本発明の上記の目的及びその他の目的と本発明の新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の栄養塩供給管理システムは、海洋生態系および陸域生態系へ供給する栄養塩の供給管理に係わる演算を実行する演算部を備える。そして、演算部は、対象地域での点源および非点源からの栄養塩の排出量に基づいて、供給可能な栄養塩の量を算定する供給可能栄養塩量推定部を含む。また、演算部は、栄養塩の供給量に対する海洋生態系、および、陸域生態系の脱炭素促進効果を評価する脱炭素促進効果評価部を含む。さらに、演算部は、脱炭素促進効果に基づいて、海洋生態系、および、陸域生態系に対する栄養塩供給量の配分を設定する栄養塩適正配分部を含む。
【0008】
また、本発明の栄養塩供給管理方法は、対象地域での点源および非点源からの栄養塩の排出量に基づいて、供給可能な栄養塩の量を算定する。そして、栄養塩供給管理方法は、栄養塩の供給量に対する海洋生態系、および、陸域生態系の脱炭素促進効果を評価し、脱炭素促進効果に基づいて、海洋生態系、および、陸域生態系に対する栄養塩供給量の配分を設定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ブルーカーボンとグリーンカーボンの両者による大気中の二酸化炭素の吸収・貯留量を最大化することが可能な栄養塩供給管理システム、及び、栄養塩供給管理方法を提供することができる。
【0010】
なお、上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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